恨みわび
ほさぬ袖だに
あるものを
恋に朽ちなん
名こそ惜しけれ
うらみわび
ほさぬそでだに
あるものを
こひにくちなむ
なこそをしけれ
Обидой истомлена,
Не боюсь, что мои рукава
Истлеют от слёз.
Мне доброго имени жаль,
Истреплет его молва.
Стихотворение взято из ант. «Госюисю» («Песни любви», книга четвертая, 815), где есть помета: «Произнесено на поэтическом состязании, устроенном в 6 году эры Эйсё» (1051).
聞かでただ
寝なましものを
ほととぎす
中なかなりや
よはの一声
きかでただ
ねなましものを
ほととぎす
なかなかなりや
よはのひとこゑ
Не слушать бы
И в мирный погрузиться сон
Увы!
Послышалось печальное «ку-ку»
Заплакала кукушка.

手もたゆく
ならす扇の
おきどころ
忘るばかりに
秋風ぞ吹く
てもたゆく
ならすあふぎの
おきどころ
わするばかりに
あきかぜぞふく
Подул осенний ветер,
И мгновенно
Забыла я про веер,
Что неразлучным спутником мне был
Всё лето.

あかつきの
露は涙も
とどまらで
恨むる風の
声ぞ残れる
あかつきの
つゆはなみだも
とどまらで
うらむるかぜの
こゑぞのこれる
Настал рассвет,
И нескончаемые слёзы с обильною росой
смешались,
Я вновь одна,
Лишь ветра ненавистного
Я слышу завыванье.
* Танка — фактический перевод на японский китайской песни из антологии «Вакан роэйсю», сложенной на тему любви двух звёзд. Соответствует душевному состоянию Ткачихи, после того, как Волопас покинул её на рассвете.

身にそへる
影とこそ見れ
秋の月
袖にうつらぬ
折しなければ
みにそへる
かげとこそみれ
あきのつき
そでにうつらぬ
をりしなければ
Облик родной
Всегда со мною,
И не проходит ночи,
Чтоб вместе с лунным ликом
Не отражался он на рукаве моём.
* Ответ поэтессы на любовное послание друга, поэта Фудзивары Норинага.
神無月
しぐるるころも
いかなれや
空に過ぎにし
秋の宮人
かみなづき
しぐるるころも
いかなれや
そらにすぎにし
あきのみやひと
Настал октябрь
Пора дождей холодных, долгих,
Как вам, наверное, печально под этим небом
В Осеннем опустевшем
Её дворце...
* Пора дождей — традиционный намек на слёзы.
逢ふまでの
みるめ刈るべき
かたぞなき
まだ波なれぬ
磯の海士人
あふまでの
みるめかるべき
かたぞなき
まだなみなれぬ
いそのあまひと
Неопытный в любви,
Мечтаю я о встрече,
Не зная даже, как сначала
Хотя б увидеть мне
Любимую свою.

いかにせむ
葛のうら吹く
秋風に
下葉の露の
かくれなき身を
いかにせむ
くずのうらふく
あきかぜに
したはのつゆの
かくれなきみを
Что делать мне?
Я словно дикая лоза,
С которою играет ветер,
Вывертывая наизнанку листья
И осыпая с них осеннюю росу.

色かはる
萩の下葉を
見てもまづ
人の心の
秋ぞ知らるる
いろかはる
はぎのしたはを
みてもまづ
ひとのこころの
あきぞしらるる
Смотришь, как снизу желтеют
Листья у хаги, и невольно сомнение
Вселяется в сердце:
Остались ли прежними
Чувства твои?

稲妻は
照らさぬ宵も
なかりけり
いづらほのかに
見えしかげろふ
いなつまは
てらさぬよひも
なかりけり
いづらほのかに
みえしかげろふ
Не забываю о тебе ни на миг
Короткий,
Как зарницы блеск в вечернем небе,
Но ты исчез, как мотылек,
С той мимолетной встречи.

流れ出でむ
うき名にしばし
よどむかな
求めぬ袖の
淵はあれども
ながれいで
むうきなにしばし
よどむかな
もとめぬそでの
ふちはあれども
Течёт людской молвы река,
В ней омуты нередки.
Зачем же мне ещё и свой
Вот в этих рукавах —
От бесконечных слёз?

常よりも
今日のけぶりの
たよりにや
西をはるかに
思ひやるらむ
つねよりも
けふのけぶりの
たよりにや
にしをはるかに
おもひやるらむ
Наверное, нынче, как никогда,
И ты с тоскою мечтаешь
О Западном рае,
Вдыхая в храме аромат
Сжигаемых цветов сэндана.

あはれにも
くれゆくとしの
ひかすかな
かへらむことは
夜のまとおもふに
あはれにも
くれゆくとしの
ひかすかな
かへらむことは
よのまとおもふに


しらしかし
おもひも出てぬ
心には
かくわすられす
われなけくとも
しらしかし
おもひもいてぬ
こころには
かくわすられす
われなけくとも


うたたねに
はかなくさめし
夢をたに
此世に又は
みてややみなん
うたたねに
はかなくさめし
ゆめをたに
このよにまたは
みてややみなむ


かり人は
とかめもやせん
草しけみ
あやしき鳥の
あとのみたれを
かりひとは
とかめもやせむ
くさしけみ
あやしきとりの
あとのみたれを


なかめつつ
むかしも月は
みしものを
かくやは袖の
ひまなかるへき
なかめつつ
むかしもつきは
みしものを
かくやはそての
ひまなかるへき


見渡せば
浪のしがらみ
かけてけり
うの花さける
玉川の里
みわたせば
なみのしがらみ
かけてけり
うのはなさける
たまがはのさと


梅雨は
みつのみ牧の
ま菰草
刈乾すひまも
あらじとぞ思ふ
さみだれは
みつのみまきの
まこもぐさ
かりほすひまも
あらじとぞおもふ


五月雨の
空なつかしく
にほふかな
花橘に
かぜや吹くらむ
さみだれの
そらなつかしく
にほふかな
はなたちばなに
かぜやふくらむ


秋の田に
なみよる稻は
山川の
水ひきかけし
早苗なりけり
あきのたに
なみよるいねは
やまかはの
みづひきかけし
さなへなりけり


難波潟
朝みつ汐に
たつ千鳥
うらづたひする
聲ぞきこゆる
なにはかた
あさみつしほに
たつちとり
うらづたひする
こゑぞきこゆる
В Нанива
С утренним приливом
Взлетели тидори,
И слышны их крики
В небе над бухтой...
Примерный перевод

たび〳〵の
千代を遙かに
君やへむ
末の松より
いきの松迄
たびたびの
ちよをはるかに
きみやへむ
すゑのまつより
いきのまつまで


とはゞやと
思遣るだに
露けきを
いかにぞ君が
袖は朽ちぬや
とはばやと
おもひやるだに
つゆけきを
いかにぞきみが
そではくちぬや


逢事の
なきより豫て
つらければ
偖あらましに
濡るゝ袖哉
あふごとの
なきよりかねて
つらければ
さてあらましに
ぬるるそでかな


つきもせす
戀に涙を
流す哉
こやなゝくちの
出湯なるらむ
つきもせす
こひになみだを
ながすかな
こやななくちの
いでゆなるらむ

[2]
頼むるを
頼むべきには
非ね共
待つとは無て
待れもやせむ
たのむるを
たのむべきには
あらねとも
まつとはなきて
まつれもやせむ


詠めつゝ
事ありがほに
暮しても
必夢に
みえばこそあらめ
ながめつつ
ことありがほに
くれしても
かならずゆめに
みえばこそあらめ


諸共に
いつかとくべき
あふ事の
かた結びなる
夜はの下紐
もろともに
いつかとくべき
あふことの
かたむすびなる
よはのしたひも


昨日けふ
歎く計の
心地せば
あすに我身や
あはじとすらむ
きのふけふ
なげくばかりの
ここちせば
あすにわがみや
あはじとすらむ


住吉の
岸ならねども
人志れぬ
心のうちの
まつぞわびしき
すみよしの
きしならねども
ひとしれぬ
こころのうちの
まつぞわびしき


こじとだに
いはで絶なば
うかりける
人の誠を
爭で志らまし
こじとだに
いはでたえなば
うかりける
ひとのまことを
いかでしらまし


たが袖に
君かさぬらむ
唐衣
夜な〳〵我に
かたしかせつゝ
たがそでに
きみかさぬらむ
からころも
よなよなわれに
かたしかせつつ


中たゆる
葛城山の
岩橋は
ふみ見る事も
かたくぞありける
なかたゆる
かづらきやまの
いははしは
ふみみることも
かたくぞありける


怪しくも
顯れぬべき
袂かな
忍びねにのみ
ぬらすと思へど
あやしくも
あらはれぬべき
たもとかな
しのびねにのみ
ぬらすとおもへど


危しと
みゆるとだえの
まろ橋の
まろなど斯る
物思ふらむ
あぶかしと
みゆるとだえの
まろはしの
まろなどかくる
ものおもふらむ


我袖を
秋の草葉に
くらべばや
何れか露の
おきはまさると
われそでを
あきのくさはに
くらべばや
なにれかつゆの
おきはまさると


やくとのみ
枕の下に
しほたれて
烟たえせぬ
とこの浦かな
やくとのみ
まくらのしたに
しほたれて
けぶりたえせぬ
とこのうらかな


恨み侘び
ほさぬ袖だに
ある物を
戀に朽なむ
名社惜しけれ
うらみわび
ほさぬそでだに
あるものを
こひにくちなむ
なこそをしけれ
Обидой истомлена,
Не боюсь, что мои рукава
Истлеют от слёз.
Мне доброго имени жаль,
Истреплет его молва.
Включено в Огура Хякунин иссю, 65

(Перевод по книге «Сто стихотворений ста поэтов»: Старинный изборник японской поэзии VII—XIII вв./ Предисл., перевод со старояп., коммент. В. С. Сановича; Под ред. В. Н. Марковой. — 3-е изд., доп. и перераб. — М.-СПб.: Летний сад; Журнал «Нева», 1998. — 288 с.)
神な月
夜はの時雨に
ことよせて
片しく袖を
ほしぞわづらふ
かみなつき
よはのしぐれに
ことよせて
かたしくそでを
ほしぞわづらふ


いつとなく
心空なる
わが戀や
ふじの高嶺に
かゝる志ら雲
いつとなく
こころそらなる
わがこひや
ふじのたかねに
かかるしらくも


誠にや
空になき名の
ふりぬらむ
天てる神の
曇りなきよに
まことにや
そらになきなの
ふりぬらむ
あめてるかみの
くもりなきよに


昨日迄
神に心を
かけしかど
けふこそ法に
あふひなりけれ
きのふまで
かみにこころを
かけしかど
けふこそのりに
あふひなりけれ


いつかまた
胡竹鳴るべき
鶯の
囀づりそめし
夜はの笛たけ
いつかまた
こちくなるべき
うぐひすの
さへづりそめし
よはのふゑたけ


下紅葉
ひと葉づゝちる
木のもとに
秋と覺ゆる
蝉の聲かな
したもみぢ
ひとはづつちる
このもとに
あきとおぼゆる
せみのこゑかな
Листва снизу
По листочку уже опадает,
И под сенью дерев
Слышится голос цикады,
Думает, видно, что осень настала.
Примерный перевод

ありふるも
苦しかりけり
ながゝらぬ
人の心を
命ともがな
ありふるも
くるしかりけり
ながからぬ
ひとのこころを
いのちともがな


夕暮は
またれしものを
今は唯
行くらむ方を
思ひこそやれ
ゆふぐれは
またれしものを
いまはただ
ゆくらむかたを
おもひこそやれ


住吉の
ほそえにさせる
澪標
ふかきにまけぬ
人はあらじな
すみよしの
ほそえにさせる
みをつくし
ふかきにまけぬ
ひとはあらじな


荒かりし
風の後より
絶ぬるは
くもでにすがく
糸にや有覽
あれかりし
かぜののちより
たえぬるは
くもでにすがく
いとにやあるらん


菖蒲にも
あらぬ眞菰を
引きかけし
假の夜殿の
忘られぬ哉
あやめにも
あらぬまこもを
ひきかけし
かりのよどのの
わすられぬかな


ありふるも
憂世なりけり
ながゝらぬ
人の心を
命ともがな
ありふるも
うきよなりけり
ながからぬ
ひとのこころを
いのちともがな


如何にせむ
山田にかこふ
垣柴の
暫しのまだに
隱無き身を
いかにせむ
やまだにかこふ
かきしばの
しばしのまだに
かくしなきみを

?
霞だに
山路に志ばし
立ち止れ
過ぎにし春の
形見ともみむ
かすみだに
やまぢにしばし
たちとまれ
すぎにしはるの
かたみともみむ


五月雨は
あかでぞすぐる
郭公
夜深く鳴きし
初音ばかりに
さみだれは
あかでぞすぐる
ほととぎす
よふかくなきし
はつねばかりに


いつも猶
ひまなき袖を
神無月
濡しそふるは
時雨なりけり
いつもなほ
ひまなきそでを
かみなづき
ぬらしそふるは
しぐれなりけり


いかでかは
天津空にも
かすむべき
心のうちに
はれぬ思を
いかでかは
あめつそらにも
かすむべき
こころのうちに
はれぬおもひを


我も思ひ
君も忍ぶる
秋の夜は
かたみに風の
音ぞ身にしむ
われもおもひ
きみもしのぶる
あきのよは
かたみにかぜの
おとぞみにしむ


木葉ちる
嵐のかぜの
吹く頃は
涙さへこそ
おちまさりけれ
このはちる
あらしのかぜの
ふくころは
なみださへこそ
おちまさりけれ


數ふれば
年の終に
なりにけり
我身のはてぞ
いとも悲しき
かぞふれば
としのをはりに
なりにけり
わがみのはてぞ
いともかなしき


いつとなく
戀するがなる
有渡濱の
疎くも人に
なり増る哉
いつとなく
こひするがなる
うどはまの
うとくもひとに
なりまさるかな


露むすぶ
萩の下葉や
みだるらむ
秋の野原に
男鹿なくなり
つゆむすぶ
はぎのしたばや
みだるらむ
あきののはらに
をじかなくなり


烟たつ
富士の高嶺に
降る雪は
思の外に
消えずぞありける
けぶりたつ
ふじのたかねに
ふるゆきは
おもひのほかに
きえずぞありける


憂世ぞと
思捨つれど命
こそ流
石に惜しき物
にはありけれ
うきよぞと
おもすつれどい
のちこそさ
すがにをしきも
のにはありけれ


色かへぬ
常磐なりせば
言の葉を
風につけても
散さましやは
いろかへぬ
ときはなりせば
ことのはを
かぜにつけても
ちらさましやは


つらからむ
人をも何か
恨むべき
自らだにも
厭はしき身を
つらからむ
ひとをもなにか
うらむべき
おのづからだにも
いとはしきみを


いつくにか
思ふことをも
忍ふへき
くまなくみゆる
秋の夜の月
いつくにか
おもふことをも
しのふへき
くまなくみゆる
あきのよのつき


木葉ちる
あらしの風の
吹ころは
涙さへこそ
落まさりけれ
このはちる
あらしのかぜの
ふくころは
なみださへこそ
おちまさりけれ


年ふれと
色もかはらぬ
君か世を
のとかにさして
祈る榊葉
としふれと
いろもかはらぬ
きみかよを
のとかにさして
いのるさかきば


いかにせん
塩于の礒の
浜千鳥
ふみゆく跡も
かくれなき身を
いかにせん
しほひのいその
はまちとり
ふみゆくあとも
かくれなきみを


いかにして
わするゝことを
ならひけむ
とはぬ人にや
とひてしらまし
いかにして
わするることを
ならひけむ
とはぬひとにや
とひてしらまし


人しれす
ひとまたさりし
秋たにも
たゝにねられし
月の比かは
ひとしれす
ひとまたさりし
あきたにも
たたにねられし
つきのころかは


もえこかれ
身をきるはかり
侘しきは
歎きのなかの
思ひなりけり
もえこかれ
みをきるはかり
わびしきは
なげきのなかの
おもひなりけり

*2身をたくはかりイ
かきくらし
わかみぬ秋の
月影も
雲の上には
さやけかりけん
かきくらし
わかみぬあきの
つきかげも
くものうへには
さやけかりけん


数ならぬ
身のことはりを
しらさらは
うらみつへくも
みゆる君かな
かずならぬ
みのことはりを
しらさらは
うらみつへくも
みゆるきみかな


埋火を
よそにみるこそ
哀なれ
きゆれはおなし
はひと成身を
うずみびを
よそにみるこそ
あはれなれ
きゆれはおなし
はひとなるみを