待たましも
かばかりこそは
あらましか
思ひもかけぬ
今日の夕暮れ
またましも
かばかりこそは
あらましか
おもひもかけぬ
けふのゆふくれ

Когда бы тебя
Я ждала, то, верно, страдала бы
Именно так…
Но кто бы мог ожидать,
Что в этот осенний вечер… (дневник Идзуми Сикибу)

ことはりや
いかでか鹿の
鳴かざらん
今宵ばかりの
命と思へば
ことはりや
いかでかしかの
なかざらん
こよひばかりの
いのちとおもへば


もの思へば
沢の蛍も
わが身より
あくがれ出づる
魂かとぞ見る
ものおもへば
さはのほたるも
わがみより
あくがれいづる
たまかとぞみる


春霞
たつやおそきと
山がはの
岩まをくゞる
おと聞ゆなり
はるかすみ
たつやおそきと
やまがはの
いはまをくぐる
おときこゆなり


むめかかに
おとろかれつつ
春のよの
やみこそ人は
あくからしけれ
うめかかに
おとろかれつつ
はるのよの
やみこそひとは
あくからしけれ


引連れて
けふは子日の
松に又
今千歳をぞ
のべにいでつる
ひきつれて
けふはねのひの
まつにまた
いまちとせをぞ
のべにいでつる


つれつれと
ふれは涙の
南なるを
春の物とや
人はみるらん
つれつれと
ふれはなみたの
あめなるを
はるのものとや
ひとはみるらむ


春日野は
雪のみつむと
見しか共
生ひ出づる物は
若菜也鳬
かすがのは
ゆきのみつむと
みしかとも
おひいづるものは
わかななりけり


秋までの
命も志らず
春の野に
萩の古枝を
やくときくかな
あきまでの
いのちもしらず
はるののに
はぎのふるえを
やくときくかな


聞きしより
牛に心を
かけながら
まだこそ越えね
逢坂の関
ききしより
うしにこころを
かけながら
まだこそこえね
あふさかのせき
Услышала лишь —
И сердце к волу
Устремилось,
Но всё ещё не перешла
Заставу Встреч.
新編国歌大観
和泉式部集全集
和泉式部続集
栄花物語の「峯の月」

牛仏出現を聞いてからというもの お参りしようと思いながら それもできないでまだ逢坂の関を越えていません
あらざらむ
この世の外の
思ひ出に
今ひとたびの
逢ふこともがな
あらざらむ
このよのほかの
おもひでに
いまひとたびの
あふこともがな
Я здесь не жилица.
Но чтобы помнить тебя
Там, вне этого мира,
О, как я хочу теперь
Одной-единственной встречи!
Стихотворение взято из ант. «Госюисю» («Песни любви», книга третья) [763].
春は唯
我宿にのみ
梅さかば
枯れにし人も
見にときなまし
はるはただ
わがやどにのみ
うめさかば
かれにしひとも
みにときなまし


誰にかは
折りても見せむ
中々に
櫻さきぬと
我に聞かすな
たれにかは
をりてもみせむ
なかなかに
さくらさきぬと
われにきかすな


見るほとに
ちらはちらなむ
梅の花
しつ心なく
思ひをこせし
みるほとに
ちらはちらなむ
うめのはな
しつこころなく
おもひをこせし


いづれ共
わかれざりけり
春のよは
月こそ花の
匂なりけれ
いづれとも
わかれざりけり
はるのよは
つきこそはなの
にほひなりけれ


花にのみ
心をかけて
おのづから
春はあだなる
名ぞたちぬべき
はなにのみ
こころをかけて
おのづから
はるはあだなる
なぞたちぬべき


おしなべて
春を桜に
なしはてて
散るてふことの
なからましかば
おしなべて
はるをさくらに
なしはてて
ちるてふことの
なからましかば


いたづらに
此の一枝は
なりぬなり
殘りの花を
風に任すな
いたづらに
このひとえだは
なりぬなり
のこりのはなを
かぜにまかすな


見る儘に
しづ枝の梅も
散り果てぬ
さも待ち遠に
咲く櫻哉
みるままに
しづえのうめも
ちりはてぬ
さもまちとほに
さくさくらかな


秋ふくは
いかなる色の
風なれば
身にしむばかり
哀なる覽
あきふくは
いかなるいろの
かぜなれば
みにしむばかり
あはれなるらん
Ветер дующий,
Какого же цвета он
Осенью?
Лишь тело холодит
Печаль.

鳴く虫の
一つ聲にも
聞えぬは
こゝろ〳〵に
ものや悲しき
なくむしの
ひとつこゑにも
きこえぬは
こころこころに
ものやかなしき
Не слышно
Ни одного голоса насекомого,
Который бы повторялся,
Видимо, и у них
Множество разных горестей.

Примерный перевод
風だにも
吹拂はずば
庭櫻
ちるともはるの
うちはみてまし
かぜだにも
ふきはらはずば
にはさくら
ちるともはるの
うちはみてまし


岩躑躅
をりもてぞ見る
せこが着し
紅ぞめの
色に似たれば
いはつつじ
をりもてぞみる
せこがきし
くれなゐぞめの
いろににたれば


まつ人の
今も來らば
いかゞせむ
踏まゝく惜しき
庭の雪哉
まつひとの
いまもきたらば
いかがせむ
ふままくをしき
にはのゆきかな
Если б сейчас
Пришёл бы тот, кого ждала я,
Что делала бы, я не знаю, —
Так жалко наступать
На этот снег в моём саду...

Примерный перевод
待たねども
物思ふ人は
おのづから
山郭公
まづぞきゝつる
またねども
ものおもふひとは
おのづから
やまほととぎす
まづぞききつる
Хоть и не ждали
Люди, что в горах тоскуют,
Сами по себе
Кукушку горную
Первыми уж услыхали!

櫻いろに
そめし衣を
ぬぎかへて
やま郭公
けふよりぞまつ
さくらいろに
そめしころもを
ぬぎかへて
やまほととぎす
けふよりぞまつ
Окрашенные
В сакуры цвет одежды
Сняв и сменив,
Горную кукушку
С этого дня ждём!

たが里に
まづききつらむ
ほととぎす
夏はところも
わかず来ぬるを
たがさとに
まづききつらむ
ほととぎす
なつはところも
わかずきぬるを


諸共に
たゝまし物を
みちのくの
衣の關を
よそにきくかな
もろともに
たたましものを
みちのくの
ころものせきを
よそにきくかな


みるかなほ
この世の物と
おほえぬは
からなてしこの
花にそ有りける
みるかなほ
このよのものと
おほえぬは
からなてしこの
はなにそありける


昨日をば
花の陰にて
暮してき
今日こそいにし
春は惜けれ
きのふをば
はなのかげにて
くらしてき
けふこそいにし
はるはをしけれ


身のうきに
ひけるあやめの
あちきなく
人の袖まて
ねをやかくへき
みのうきに
ひけるあやめの
あちきなく
ひとのそでまて
ねをやかくへき


我のみや
思ひおこせむ
味氣なく
人は行方も
しらぬもの故
われのみや
おもひおこせむ
あぢきなく
ひとはゆくへも
しらぬものゆゑ


夏の夜は
照射の鹿の
めをだにも
合せぬ程に
明けぞしにける
なつのよは
ともしのしかの
めをだにも
あはせぬほどに
あけぞしにける


人もかな
みせもきかせも
萩の花
さく夕かけの
ひくらしのこゑ
ひともかな
みせもきかせも
はきのはな
さくゆふかけの
ひくらしのこゑ


夕暮に
もの思ふ事は
増るかと
我ならざらむ
人にとはゞや
ゆふくれに
ものおもふことは
まさるかと
われならざらむ
ひとにとはばや


泪さへ
出でにし方を
眺めつゝ
心にもあらぬ
月を見しかな
なみださへ
いでにしかたを
ながめつつ
こころにもあらぬ
つきをみしかな


竹の葉に
霰ふるよは
さら〳〵に
獨はぬべき
心地こそせね
たけのはに
あられふるよは
さらさらに
ひとりはぬべき
ここちこそせね


幾返り
つらしと人を
み熊野の
恨めしながら
戀しかるらむ
いくかへり
つらしとひとを
みくまのの
うらめしながら
こひしかるらむ


晴れずのみ
物ぞ悲しき
秋霧は
心の内に
たつにやあるらむ
はれずのみ
ものぞかなしき
あききりは
こころのうちに
たつにやあるらむ


限あらむ
中ははかなく
なりぬ共
露けき萩の
上をだにとへ
かぎりあらむ
なかははかなく
なりぬとも
つゆけきはぎの
うへをだにとへ


今日は又
しのにをりはへ
禊して
あさの露散る
せみの羽衣
けふはまた
しのにをりはへ
みそぎして
あさのつゆちる
せみのはごろも


己が身の
おのが心に
叶はぬを
思はゞものは
思ひ志りなむ
おのがみの
おのがこころに
かなはぬを
おもはばものは
おもひしりなむ


菖蒲草
かりにもくらむ
もの故に
ねやの妻とや
人の見る覽
あやめくさ
かりにもくらむ
ものゆゑに
ねやのつまとや
ひとのみるらん


人志れず
物思ふことは
ならひにき
花に別れぬ
春しなければ
ひとしれず
ものおもふことは
ならひにき
はなにわかれぬ
はるしなければ


ありとても
頼むべきかは
世の中を
志らする物は
朝顏の花
ありとても
たのむべきかは
よのなかを
しらするものは
あさがほのはな


秋は皆
思ふことなき
荻の葉も
末たはむまで
露はおきけり
あきはみな
おもふことなき
をぎのはも
すゑたはむまで
つゆはおきけり
Каждую осень,
Даже на листья оги,
Хоть и не о чем им сожалеть,
Выпадает роса такая,
Что их вершинки гнутся...
たわむ?
音せぬは
苦しきものを
身に近く
なるとて厭ふ
人もあり鳬
おとせぬは
くるしきものを
みにちかく
なるとていとふ
ひともありけり


あしかれと
思はぬ山の
峯にだに
おふなる物を
人の歎きは
あしかれと
おもはぬやまの
みねにだに
おふなるものを
ひとのなげきは
Хоть и на вершине
Той горы, где не сохнут
Тростники,
То, что выросло:
Тоска по любимому.

何しかは
人もきて見む
いとゞしく
物思ひまさる
秋の山里
なにしかは
ひともきてみむ
いとどしく
ものおもひまさる
あきのやまざと


夕暮は
物ぞ悲しき
鐘の音を
あすも聞べき
身とし志らねば
ゆふぐれは
ものぞかなしき
かねのねを
あすもきくべき
みとししらねば


秋くれば
常磐の山の
松風も
うつるばかりに
身にぞしみける
あきくれば
ときはのやまの
まつかぜも
うつるばかりに
みにぞしみける
Приходит осень,
И даже ветер на горе Токива — «Вечной»
Словно меняет цвет
И сердце мне окрашивает
Грустью...
* Гора Токива (букв. «Вечнозелёная») находится в районе Укё г. Киото.
* Песня строится на противопоставлении: даже на «Вечной» горе осенью происходят перемены.
* Намёк на танка неизвестного автора из антологии «Кокин рокутё» («Песни осени»):
Осенний
Дует ветер,
Пронизывая холодом,
И сердце мне
Окрашивает грустью.

(Использован двузначный образ, строящийся на двух значениях слова симу: ми-ни симу — «пронизывать» и симу — «окрашивать».)
秋の田の
いほりにふける
笘をあらみ
もりくる露の
いやはねらるゝ
あきのたの
いほりにふける
とまをあらみ
もりくるつゆの
いやはねらるる


寂しさに
煙をだにも
斷たじとて
柴をりくぶる
冬の山ざと
さひしさに
けぶりをだにも
たたじとて
しばをりくぶる
ふゆのやまざと


と山ふく
貴のかせの
おときけは
またきに冬の
おくそしらるる
とやまふく
あらしのかせの
おときけは
またきにふゆの
おくそしらるる


たのめたる
人はなけれど
秋の夜は
月見て寝べき
心地こそせね
たのめたる
ひとはなけれど
あきのよは
つきみてねべき
ここちこそせね
Хотя и нет со мной того,
С кем вместе любовалась бы
Осеннею луною,
Не собираюсь спать я
В эту ночь!
* Танка не лишена иронии: возлюбленный не пришёл, как обещал, но лирическая героиня не собирается горевать, а будет одна любоваться луною.
我ならぬ
人もさそみん
長月の
あり明の月に
しかし哀は
われならぬ
ひともさそみん
ながつきの
ありあけのつきに
しかしあはれは

*5しかし哀をイ
外山なる
まさ木のかつら
冬くれは
ふかくも色の
成まさる哉
とやまなる
まさこのかつら
ふゆくれは
ふかくもいろの
なりまさるかな


別れても
おなしみやこに
ありしかは
いとこのたひの
心ちやはせし
わかれても
おなしみやこに
ありしかは
いとこのたひの
ここちやはせし


水のうへに
うきねをしてそ
おもひしる
かかれはをしも
鳴くにそ有りける
みつのうへに
うきねをしてそ
おもひしる
かかれはをしも
なくにそありける


こし方を
やへの白雲
隔てつゝ
いとゞ山路の
遙かなるかな
こしかたを
やへのしらくも
へだてつつ
いとどやまぢの
はるかなるかな


こととはゞ
ありのまに〳〵
都どり
都の事を
我にきかせよ
こととはば
ありのまにまに
みやこどり
みやこのことを
われにきかせよ


青柳の
糸も皆こそ
絶えにけれ
春の殘りは
今日ばかりとて
あをやぎの
いともみなこそ
たえにけれ
はるののこりは
けふばかりとて


立ちのぼる
煙につけて
思ふかな
いつ又我を
人のかくみむ
たちのぼる
けぶりにつけて
おもふかな
いつまたわれを
ひとのかくみむ


をしきかな
かたみにきたる
ふち衣
たた此ころに
くちはてぬへし
をしきかな
かたみにきたる
ふちころも
たたこのころに
くちはてぬへし


雁がねの
聞ゆるなべに
見渡せば
四方の梢も
色づきにけり
かりがねの
きこゆるなべに
みわたせば
よものこずゑも
いろづきにけり


とゞめ置て
誰を哀と
思ふらむ
子は勝るらむ
子はまさり鳬
とどめおきて
たれをあはれと
おもふらむ
こはまさるらむ
こはまさりけり


今はたゞ
そよ其の事と
思ひ出て
忘る計の
うきこともがな
いまはただ
そよそのことと
おもひいでて
わするばかりの
うきこともがな


捨果てむと
思ふさへ社
悲しけれ
君に馴にし
我身と思へば
すはてむと
おもふさへこそ
かなしけれ
きみになれにし
わがみとおもへば


亡人の
くる夜ときけど
君もなし
我が住む宿や
魂無きの里
なきひとの
くるよときけど
きみもなし
わがすむやどや
たまなきのさと


世の中に
なほもふるかな
しぐれつつ
雲間の月の
いでやと思へば
よのなかに
なほもふるかな
しぐれつつ
くもまのつきの
いでやとおもへば
Печальный мир!
И всё ж — едва ль смогу его отринуть,
Так в моросящий дождь надежды мало,
Что из-за туч
Вдруг выглянет луна.
* В песне заключена аллегория — одним и тем же словом дэру выражены два понятия: «выходить (выглядывать) из-за туч» и «выходить (уходить) из дому», т.е. «покидать мир». Учитывая, что дождь — традиционная метафора, символ слёз, смысл песни таков: «Хотя я без конца проливаю слёзы, но уйти из дома (т.е. из этого суетного мира) едва ли хватит сил».
鷺のゐる
松原いかに
騒ぐ覽
しらげばうたて
里とよみけり
さぎのゐる
まつはらいかに
さはぐらん
しらげばうたて
さととよみけり


鈴虫の
声ふりたつる
秋の夜は
あはれに物の
成まさるかな
すずむしの
こゑふりたつる
あきのよは
あはれにものの
なりまさるかな


おぼめくな
誰ともなくて
宵々に
夢にみえけむ
我ぞその人
おぼめくな
たれともなくて
よひよひに
ゆめにみえけむ
われぞそのひと


野辺見れば
尾花がもとの
思ひ草
枯れゆく冬に
なりぞしにける
のべみれば
をはながもとの
おもひくさ
かれゆくふゆに
なりぞしにける
С грустью на поле смотрю:
Сиротливый мискант,
А под ним
Увядший цветок валерьяны,
Зима наступила...
* Песня Идзуми Сикибу, как и большинство её песен, аллегорична и отражает душевное состояние поэтессы. Так, увядший цветок валерьяны (букв, перевод японского названия цветка «прекрасная женщина») — намёк на собственное увядание и увядание любви. Смысл последнего усиливается омонимической метафорой: карэниси — «увядший» (о цветах) ассоциируется с карэниси — «отдалившийся» (в речи о возлюбленном).

TODO
友さそふ
湊の千鳥
聲すみて
こほりにさゆる
明けがたの月
ともさそふ
みなとのちとり
こゑすみて
こほりにさゆる
あけがたのつき


下きゆる
雪まの草の
珍しく
わが思ふ人に
あひ見てしがな
したきゆる
ゆきまのくさの
めづらしく
わがおもふひとに
あひみてしがな


けふのまの
心にかへて
思やれ
詠めつゝのみ
すぐす月日を
けふのまの
こころにかへて
おもひやれ
ながめつつのみ
すぐすつきひを


諸共に
苔の下には
朽ちずして
埋もれぬ名を
みるぞ悲しき
もろともに
こけのしたには
くちずして
うづもれぬなを
みるぞかなしき


おき乍
明しつるかな
ともねせぬ
鴨の上毛の
霜ならなくに
おきながら
あかしつるかな
ともねせぬ
かものうはげの
しもならなくに


淺ましや
劔の枝の
撓むまで
こは何のみの
なれるなるらむ
あさましや
つるぎのえだの
たはむまで
こはなにのみの
なれるなるらむ


津國の
こやとも人を
いふべきに
隙こそなけれ
芦の八重葺
つのくにの
こやともひとに
いふべきに
ひまこそなけれ
あしのやへぶき


かぞふれば
年の残りも
なかりけり
老いぬるばかり
かなしきはなし
かぞふれば
としののこりも
なかりけり
をいぬるばかり
かなしきはなし
Подсчитываю годы, что прошли,
И понимаю:
Немного уж осталось...
Старость...
Что может быть печальней?

これをぞしもの
やしろとはいふ
これをぞしもの
やしろとはいふ


見し人に
忘られて降る
袖に社
身を志る雨は
いつもをやまね
みしひとに
わすられてふる
そでにこそ
みをしるあめは
いつもをやまね


かくこひは
たえそしぬへし
よそに見し
人こそをのか
命成けれ
かくこひは
たえそしぬへし
よそにみし
ひとこそをのか
いのちなりけれ


今宵さへ
あらば斯こそ
思ほえめ
けふ暮れぬ間の
命共がな
こよひさへ
あらばかくこそ
おもほえめ
けふくれぬまの
いのちともがな


逢ことの
ありやなしやも
みもはてゝ
絶なむ玉の
をゝいかにせん
あふことの
ありやなしやも
みもはてて
たえなむたまの
ををいかにせん


中々に
うかりし儘に
やみにせば
忘るゝ程に
成も志なまし
なかなかに
うかりしままに
やみにせば
わするるほどに
なりもしなまし


憂世をも
また誰にかは
慰めむ
思ひ志らずも
とはぬ君かな
うきよをも
またたれにかは
なぐさめむ
おもひしらずも
とはぬきみかな


黒髮の
亂れて志らず
打臥せば
まづかきやりし
人ぞ戀しき
くろかみの
みだれてしらず
うちふせば
まづかきやりし
ひとぞこひしき


泣き流す
涙に堪へで
絶えぬれば
はなだの帶の
心地社すれ
なきながす
なみだにたへで
たえぬれば
はなだのおびの
ここちこそすれ


いくへづゝ
幾つ重ねて
頼まゝし
かりのこの世の
人の心は
いくへづつ
いくつかさねて
たのままし
かりのこのよの
ひとのこころは


あらざらむ
此世のほかの
思出に
今一たびの
逢ふ事もがな
あらざらむ
このよのほかの
おもいでに
いまひとたびの
あふこともがな
Я здесь не жилица.
Но чтобы помнить тебя
Там, вне этого мира,
О, как я хочу теперь
Одной-единственной встречи!
Включено в Огура Хякунин иссю, 56

(Перевод по книге «Сто стихотворений ста поэтов»: Старинный изборник японской поэзии VII—XIII вв./ Предисл., перевод со старояп., коммент. В. С. Сановича; Под ред. В. Н. Марковой. — 3-е изд., доп. и перераб. — М.-СПб.: Летний сад; Журнал «Нева», 1998. — 288 с.)
おくと見し
露もありけり
はかなくて
消えにし人を
何にたとへむ
おくとみし
つゆもありけり
はかなくて
きえにしひとを
なににたとへむ
Роса, которую считают мимолетной,
В узоре платья сохранилась.
С кем же теперь мне девочку мою,
Безвременно ушедшую,
Сравнить?

我といかに
強面くなりて
心みむ
つらき人こそ
忘れ難けれ
われといかに
つれなくなりて
こころみむ
つらきひとこそ
わすれかたけれ


寝覚めする
身を吹きとほす
風の音を
昔は袖の
よそに聞きけむ
ねさめする
みをふきとほす
かぜのねを
むかしはそでの
よそにききけむ
Пронизывающий осенний ветер.
Я слышала его и в прошлые года,
Но оставался мой рукав сухим...
Что ж ныне я проливаю слезы,
Разбуженная этим звуком?

世中に
戀てふ色は
なけれ共
深く身にしむ
物にぞありける
よのなかに
こひてふいろは
なけれとも
ふかくみにしむ
ものにぞありける


只管に
軒の菖蒲の
つく〴〵と
思へばねのみ
かゝる袖かな
ひたすらに
のきのあやめの
つくづくと
おもへばねのみ
かかるそでかな


ふへきよの
限もしらす
その程に
いつと契らん
ことのはかなさ
ふへきよの
かぎりもしらす
そのほどに
いつとちぎらん
ことのはかなさ

*3その程もイ
類なく
憂き身也けり
思知る
人だにあらば
とひこそはせめ
たぐひなく
うきみなりけり
おもひしる
ひとだにあらば
とひこそはせめ