冬の来て
山もあらはに
木の葉ふり
残る松さへ
峰にさびしき
ふゆのきて
やまもあらはに
このはふり
のこるまつさへ
みねにさびしき
Пришла зима,
Деревья оголились,
Все листья с них сорвал
Жестокий ветер.
Лишь сосны зеленеют на вершине.

今ははや
かたらひつくせ
郭公
ながなく比の
皐月きぬなり
いまははや
かたらひつくせ
ほととぎす
ながなくころの
さつききぬなり


逢坂の
山は往來の
道なれど
ゆるさぬ關は
そのかひもなし
あふさかの
やまはゆききの
みちなれど
ゆるさぬせきは
そのかひもなし


春をへて
志賀の花ぞの
匂はずば
何を都の
かたみならまし
はるをへて
しがのはなぞの
にほはずば
なにをみやこの
かたみならまし


吹く風に
荻の上葉の
答へずば
秋たつ今日を
誰かしらまし
ふくかぜに
をぎのうはばの
こたへずば
あきたつけふを
たれかしらまし


又も來む
春をや人に
契らまし
ことしに限る
花のかげかは
またもこむ
はるをやひとに
ちぎらまし
ことしにかぎる
はなのかげかは
"Снова приду", —
Так весна пообещала
Людям, похоже,
Разве этим годом ограничится
Свет цветов?..
Примерный перевод

里つゞき
夜はの嵐や
さむからむ
おなじ寐覺に
衣うつなり
さとつづき
よはのあらしや
さむからむ
おなじねざめに
ころもうつなり
Возле деревни
Полночный студёный ветер
Холодает?
И я проснулся,
И одежды отбивают...
Примерный перевод

辛崎や
きよき浦わに
漕ぎ歸る
神の御船の
あとをしぞ思ふ
からさきや
きよきうらわに
こぎかへる
かみのみふねの
あとをしぞおもふ


あひにあひて
日吉の空ぞ
さやかなる
七つの星の
照す光に
あひにあひて
ひよしのそらぞ
さやかなる
ななつのほしの
てらすひかりに


下にこそ
忍ぶの露の
亂るとも
袖の外には
いかゞもらさむ
したにこそ
しのぶのつゆの
みだるとも
そでのほかには
いかがもらさむ


袖の浦の
湊入江の
みをつ串
朽ちず猶や
うき名立ちなむ
そでのうらの
みなといりえの
みをつくし
くちずなほや
うきなたちなむ


朝霧の
たちにし日より
旅衣
やゝはださむく
雁もなくなり
あさぎりの
たちにしひより
たびごろも
ややはださむく
かりもなくなり
С того самого дня,
Как встали утренние туманы,
В одежде путника
Всё холоднее,
И гуси начали кричать.
Примерный перевод

いかにせむ
月のとがとは
思はねど
うき面影に
おつる泪を
いかにせむ
つきのとがとは
おもはねど
うきおもかげに
おつるなみだを


葵てふ
其名はさこそ
かけず共
けふのかざしの
印とは見よ
あふひてふ
それなはさこそ
かけずとも
けふのかざしの
しるしとはみよ


限りあれば
我れとはそめぬ
藤衣
涙の色に
まかせてぞきる
かぎりあれば
われとはそめぬ
ふぢころも
なみだのいろに
まかせてぞきる


いさぎよき
心をくみて
照すこそ
くもらぬ神の
光なりけれ
いさぎよき
こころをくみて
てらすこそ
くもらぬかみの
ひかりなりけれ


五月きぬ
みとしろ小田に
しめはへて
神の宮人
早苗とらなむ
さつききぬ
みとしろをだに
しめはへて
かみのみやひと
さなへとらなむ


清見潟
浪の關守
とめずとも
月を見捨てゝ
誰れか過ぐべき
きよみかた
なみのせきもり
とめずとも
つきをみすてて
たれかすぐべき


馴れ來つる
年と共にも
歸らずば
涙計りや
身には添はまし
なれきつる
としとともにも
かへらずば
なみだばかりや
みにはそはまし


志たもえの
思を空に
忍ばずば
富士の烟は
たちもおよばじ
したもえの
おもひをそらに
しのばずば
ふじのけぶりは
たちもおよばじ


年ごとに
詠めぬ春は
なけれども
あかぬは花の
色や添ふらむ
としごとに
ながめぬはるは
なけれども
あかぬははなの
いろやそふらむ


紅葉せし
岡べも今は
白たへの
しもの朽葉に
月ぞこほれる
もみぢせし
をかべもいまは
しろたへの
しものくちばに
つきぞこほれる


白波の
たかしのやまの
麓より
眞砂吹きまき
浦かぜぞ吹く
しらなみの
たかしのやまの
ふもとより
まさごふきまき
うらかぜぞふく


君がため
又七十ぢを
保ちても
あかずや祈る
神につかへむ
きみがため
またななそぢを
たもちても
あかずやいのる
かみにつかへむ


秋よりも
冴えにけらしな
降る雪の
積りて晴るゝ
山の端の月
あきよりも
さえにけらしな
ふるゆきの
つもりてはるる
やまのはのつき


足柄の
山路の月に
みね越えて
明くれば袖に
霜ぞのこれる
あしがらの
やまぢのつきに
みねこえて
あくればそでに
しもぞのこれる


夏山の
木の葉の色は
染めねども
時雨に似たる
夕立のそら
なつやまの
このはのいろは
そめねども
しぐれににたる
ゆふだちのそら


代々へぬる
志賀のみやこの
跡なれど
ふりぬは花の
さかりなりけり
よよへぬる
しがのみやこの
あとなれど
ふりぬははなの
さかりなりけり


たちかへり
なほ見てゆかむ
たかさごの
尾上の松に
かかる藤浪
たちかへり
なほみてゆかむ
たかさごの
おのえのまつに
かかるふぢなみ


引うへし
みとしろを田に
庵しめて
ほに出る秋の
月をみる哉
ひきうへし
みとしろをたに
いほしめて
ほにいづるあきの
つきをみるかな


捨はてす
塵にましはる
影そはゝ
神も旅ねの
床や露けき
すてはてす
ちりにましはる
かげそはは
かみもたびねの
とこやつゆけき


契をきし
神代のことを
忘れすは
待らん物を
しかの唐崎
ちぎりをきし
かみよのことを
わすれすは
まつらんものを
しかのからさき


しらせはや
尾花かもとの
草の名に
おきゐる露の
消ぬへき身を
しらせはや
をはなかもとの
くさのなに
おきゐるつゆの
きえぬへきみを


七十の
老のさか行
山こえて
猶色ふかき
紅葉をそみる
ななそぢの
おいのさかゆく
やまこえて
なほいろふかき
もみぢをそみる


神もみよ
くもりなき世の
鏡山
いのるかひある
月そさやけき
かみもみよ
くもりなきよの
かがみやま
いのるかひある
つきそさやけき


吉野河
花にも水や
まさるらん
ちれは落そふ
滝の白浪
よしのかは
はなにもみづや
まさるらん
ちれはおちそふ
たきのしらなみ


桜花
老かくるやと
かさしても
神のいかきに
身こそふりぬれ
さくらばな
おいかくるやと
かさしても
かみのいかきに
みこそふりぬれ


夏の夜は
はかなき程の
夢をたに
見はてぬさきに
明るしのゝめ
なつのよは
はかなきほどの
ゆめをたに
みはてぬさきに
あくるしののめ


さらしなや
おは捨山の
むかしより
秋のこゝろは
月そしるらん
さらしなや
おはすてやまの
むかしより
あきのこころは
つきそしるらん


今年より
ちらぬならひを
しらせはや
風のとかなる
春の初花
ことしより
ちらぬならひを
しらせはや
かぜのとかなる
はるのはつはな