松が根に
尾花刈りしき
夜もすがら
かたしく袖に
雪は降りつつ
まつがねに
をはなかりしき
よもすがら
かたしくそでに
ゆきはふりつつ
У подножья сосны,
Стеблей мисканта нарезав,
Устроил ночлег,
Но снег шёл всю ночь, засыпая
Моё одинокое ложе.

ききすなく
いはたのをのの
つほすみれ
しめさすはかり
成りにけるかな
ききすなく
いはたのをのの
つほすみれ
しめさすはかり
なりにけるかな


五月やみ
さやまの嶺に
ともす火は
雲のたえまの
ほしかとそみる
さつきやみ
さやまのみねに
ともすひは
くものたえまの
ほしかとそみる


むれてゐる
たつのけしきに
しるきかな
千とせすむへき
やとの池水
むれてゐる
たつのけしきに
しるきかな
ちとせすむへき
やとのいけみつ


うれしくは
のちの心を
神もきけ
ひくしめなはの
たえしとそおもふ
うれしくは
のちのこころを
かみもきけ
ひくしめなはの
たえしとそおもふ


よとともに
行かたもなき
心かな
恋はみちなき
物にそ有りける
よとともに
ゆくかたもなき
こころかな
こひはみちなき
ものにそありける


玉もかる
いらこかさきの
いはねまつ
いく代まてにか
としのへぬらん
たまもかる
いらこかさきの
いはねまつ
いくよまてにか
としのへぬらむ


鴫の臥す
刈田にたてる
稻莖の
否とは人の
云ずもあらなむ
しぎのふす
かりたにたてる
いねくきの
いなとはひとの
いはずもあらなむ


種まきし
わが撫子の
花ざかり
いく朝露の
おきてみつらむ
たねまきし
わがなでしこの
はなざかり
いくあさつゆの
おきてみつらむ


天の川
たま橋急ぎ
わたさなむ
淺瀬辿るも
夜の更けゆくに
あまのかは
たまはしいそぎ
わたさなむ
あさせたどるも
よのふけけゆくに


我戀は
吉野の山の
奧なれや
思ひいれども
あふひともなし
わがこひは
よしののやまの
おくなれや
おもひいれども
あふひともなし
Любовь моя,
Что гор Ёсино
Далёкие места?
Сколь чувств ни вкладывай,
А людей и не встретишь.
Примерный перевод
* Люблю её, но встреч нет?
とゞこほる
事はなけれど
住吉の
まつ心にや
久しかるらむ
とどこほる
ことはなけれど
すみよしの
まつこころにや
ひさしかるらむ


うちなびき
春はきにけり
山河の
岩間の氷
今日や解くらむ
うちなびき
はるはきにけり
やまかはの
いはまのこほり
けふやとくらむ
Пришла весна
С нежною травою,
И горных рек ли
Лёд, зажатый меж камней,
Сегодня, может, тает?
Примерный перевод
СК,7?..
あら玉の
年の始に
降り志けば
初雪とこそ
いふべかるらむ
あらたまの
としのはじめに
ふりしけば
はつゆきとこそ
いふべかるらむ
В схожего с яшмой
Года начало
Идёт, всё застилая,
Снег... Первым
Его стоило б назвать?
Примерный перевод

鶯の
なくにつけてや
まがねふく
きびの山人
春を志るらむ
うぐひすの
なくにつけてや
まがねふく
きびのやまひと
はるをしるらむ
Не с пением ли
Соловья
В горах Киби,
Где делают железо,
Узнают люди о весне?
Примерный перевод

櫻花
さきぬる時は
よしの山
たちものぼらぬ
峰のしらくも
さくらばな
さきぬるときは
よしのやま
たちものぼらぬ
みねのしらくも
В пору, когда
Цветёт сакура
В горах Ёсино
Не поднимающееся
Облако у вершин.
Примерный перевод

東路の
かほやが沼の
杜若
はるをこめても
さきにけるかな
あづまぢの
かほやがぬまの
かきつばた
はるをこめても
さきにけるかな
На пути на Восток,
В болоте Каоя
Лилии,
Пока ещё весна,
Расцвели!
Примерный перевод

住吉の
松にかゝれる
藤の花
風のたよりに
なみやをるらむ
すみよしの
まつにかかれる
ふぢのはな
かぜのたよりに
なみやをるらむ
Цветы глицинии,
Что свисают с сосен
На побережье Сумиёси,
Не ветер ли
Вас клонит к земле?
Примерный перевод

み山いでゝ
まだ里なれぬ
郭公
うはの空なる
音をやなく覽
みやまいでて
まださとなれぬ
ほととぎす
うはのそらなる
ねをやなくらん
Покинула горы
И всё ещё не привыкла к селенью
Кукушка,
Не её ли голос слышен
С высоких небес?
Примерный перевод

なつ衣
すそ野の草を
ふく風に
思ひもあへず
鹿やなくらむ
なつころも
すそののくさを
ふくかぜに
おもひもあへず
しかやなくらむ


松がねに
ころもかたしき
終夜
眺むる月を
いもや見るらむ
まつがねに
ころもかたしき
よもすがら
ながむるつきを
いもやみるらむ
У корней сосны
На одиноком ложе
Всю ночь напролёт
Глядел на луну,
Которую видит любимая тоже?
Примерный перевод

千年迄
君がつむべき
菊なれば
露も仇には
置かじとぞ思ふ
ちとせまで
きみがつむべき
きくなれば
つゆもあだには
おかじとぞおもふ
Тысячу лет
Собрать что может,
Хризантема,
И роса впустую
На тебя лечь не может!
Примерный перевод

大井河
ゐせきの音の
なかりせば
紅葉を志ける
渡とやみむ
おほゐかは
ゐせきのおとの
なかりせば
もみぢをしける
わたしとやみむ
Коль не было бы
Звука плотины
На реке Ои,
Увидели б мы переправу,
Покрытую осенними листьями?..
Примерный перевод

小倉山
みねの嵐の
吹くからに
谷のかけ橋
もみぢしにけり
をぐらやま
みねのあらしの
ふくからに
たにのかけはし
もみぢしにけり
Из-за того,
Что на Огура-горе
Подул свирепый ветер,
В долине мосты
Окрасились багрянцем!
Примерный перевод

志ぐれつゝ
かつちる山の
紅葉を
いかに吹く夜の
嵐なる覽
しぐれつつ
かつちるやまの
もみぢばを
いかにふくよの
あらしなるらん
Под проливным дождём
Опала вся листва,
На лист осенний
Как дуть же будет
Ночная буря?
Примерный перевод

さむしろに
思ひこそやれ
笹の葉の
さゆる霜夜の
鴛の獨寐
さむしろに
おもひこそやれ
ささのはの
さゆるしもよの
おしのひとりね


わが戀は
烏ばにかく
言の葉の
うつらぬ程は
しる人もなし
わがこひは
からすばにかく
ことのはの
うつらぬほどは
しるひともなし


わぎも子が
聲たちきゝし
唐衣
その夜の露に
袖はぬれけり
わぎもこが
こゑたちききし
からころも
そのよのつゆに
そではぬれけり


戀しさを
いもしるらめや
旅ねして
山の雫に
袖ぬらすとは
こひしさを
いもしるらめや
たびねして
やまのしずくに
そでぬらすとは
О том, как тоскую
Знает ли любимая моя?
Во сне в пути
От капели в горах
Все рукава мокры стали...
Примерный перевод

玉津島
きしうつ浪の
立ち歸り
せないでましぬ
名殘久しも
たまつしま
きしうつなみの
たちかへり
せないでましぬ
なごりひさしも


うたゝねの
夢なかりせば
別れにし
昔の人を
又みましやは
うたたねの
ゆめなかりせば
わかれにし
むかしのひとを
またみましやは
Когда задремал,
Если б сон не приснился,
С тем,
С кем расстался очень давно,
Увидеться я разве смог бы?
Примерный перевод

蜩の
聲ばかりする
柴の戸は
入日のさすに
まかせてぞみる
ひぐらしの
こゑばかりする
しばのとは
いりひのさすに
まかせてぞみる


霞しく
木のめはるさめ
ふるごとに
花の袂は
ほころびにけり
かすみしく
このめはるさめ
ふるごとに
はなのたもとは
ほころびにけり


さてもなほ
寐で幾夜にか
なりぬらむ
山郭公
今や來鳴くと
さてもなほ
ねでいくよにか
なりぬらむ
やまほととぎす
いまや来なくと


詠むれば
すゞしかりけり
夏の夜の
月の桂に
風や吹くらむ
ながむれば
すずしかりけり
なつのよの
つきのかつらに
かぜやふくらむ
Прохладно
От одного лишь вида!
Летней ночью
В лунном лавре,
Наверное, дует ветер!
Примерный перевод
* вида луны
秋の夜は
人まつとしも
なけれども
荻の葉風に
驚かれぬる
あきのよは
ひとまつとしも
なけれども
をぎのはかぜに
おどろかれぬる


色深き
深山がくれの
もみぢ葉を
あらしの風の
便にぞ見る
いろふかき
みやまがくれの
もみぢはを
あらしのかぜの
たよにぞみる


雪降りて
ふまゝく惜しき
庭の面は
尋ねぬ人も
嬉しかり鳬
ゆきふりて
ふままくをしき
にはのおもは
たづねぬひとも
うれしかりけり


梓弓
入る野の草の
ふかければ
朝行く人の
そでぞつゆけき
あづさゆみ
いるののくさの
ふかければ
あさゆくひとの
そでぞつゆけき


播磨潟
恨みてのみぞ
過ぎしかど
今夜とまりぬ
をふの松原
はりまがた
うらみてのみぞ
すぎしかど
こよひとまりぬ
をふのまつはら


鶉鳴く
あだの大野の
眞葛原
いく夜のつゆに
結ぼゝるらむ
うづらなく
あだのおほのの
まくずばら
いくよのつゆに
むすぼほるらむ


言の葉を
頼まざりせば
厭ふ共
人をつらしと
思はざらまし
ことのはを
たのまざりせば
いとふとも
ひとをつらしと
おもはざらまし


櫻花
にほふにつけて
物ぞ思ふ
かぜの心の
うしろめたさに
さくらばな
にほふにつけて
ものぞおもふ
かぜのこころの
うしろめたさに


くるるかと
みるほどもなく
あけにけり
をしみもあへぬ
夏の夜の月
くるるかと
みるほどもなく
あけにけり
をしみもあへぬ
なつのよのつき


さりともと
おもふはかりや
我恋の
命をかくる
たのみなるらん
さりともと
おもふはかりや
わがこひの
いのちをかくる
たのみなるらん