山さくら
ちるをみてこそ
おもひしれ
たつねぬ人は
心ありけり
やまさくら
ちるをみてこそ
おもひしれ
たつねぬひとは
こころありけり
身のうさも
花みしほとは
わすられき
春のわかれを
なけくのみかは
みのうさも
はなみしほとは
わすられき
はるのわかれを
なけくのみかは
玉もふく
いそやかしたに
もる時雨
たひねのそても
しほたれよとや
たまもふく
いそやかしたに
もるしくれ
たひねのそても
しほたれよとや
心さへ
われにもあらす
なりにけり
恋はすかたの
かはるのみかは
こころさへ
われにもあらす
なりにけり
こひはすかたの
かはるのみかは
すみなれし
さのの中川
せたえして
なかれかはるは
涙なりけり
すみなれし
さののなかかは
せたえして
なかれかはるは
なみたなりけり
さきたちし
人はやみにや
まよふらん
いつまて我も
月をなかめん
さきたちし
ひとはやみにや
まよふらむ
いつまてわれも
つきをなかめむ
村雲の
たなびく空の
霍公
絶え〴〵にこそ
こゑもきこゆれ
むらくもの
たなびくそらの
ほととぎす
たえだえにこそ
こゑもきこゆれ
淺茅原
末葉にすがる
露の身は
もとの雫を
よそにやは見る
あさぢはら
すゑはにすがる
つゆのみは
もとのしずくを
よそにやはみる
咲ましる
花をわけてや
白雲の
山をはなれて
立のほるらん
さきましる
はなをわけてや
しらくもの
やまをはなれて
たちのほるらん