白雲の
立田の山の
八重桜
いづれを花と
わきて折りけむ
しらくもの
たつたのやまの
やへさくら
いづれをはなと
わきてをりけむ
Вишни махровые
На Тацута-горе
Смешались с облаками.
Как мне их отличить,
Чтоб ветвь прекрасную сломить?
* «Смешение» цветов вишни с облаками — постоянный поэтический образ.
別れ路は
これや限りの
旅ならむ
さらにいくべき
心地こそせね
わかれぢは
これやかぎりの
たびならむ
さらにいくべき
ここちこそせね
Быть может, это
Мое последнее прощание с тобой:
Путь твой далек и долог,
И до конца его
Едва ли доживу.

世をそむく
所とか聞く
奥山は
もの思ひにぞ
入るべかりける
よをそむく
ところとかきく
おくやまは
ものおもひにぞ
いるべかりける
Глубины гор,
Что мы считаем прибежищем
От горестей мирских,
Не там ли более всего мы ощущаем
И одиночества печаль?

いつとなき
小倉の山の
陰を見て
暮れぬと人の
いそぐなるかな
いつとなき
をぐらのやまの
かげをみて
くれぬとひとの
いそぐなるかな
В кои-то веки
Забрел ты в сень горы Огура,
И вот теперь,
Сказав, — «Темнеет!» —
Домой спешишь!

よそにてそ
きくへかりける
さくら花
めのまへにても
ちらしつるかな
よそにてそ
きくへかりける
さくらはな
めのまへにても
ちらしつるかな


あやしきは
まつ人からか
ほとときす
なかぬにさへも
ぬるる袖かな
あやしきは
まつひとからか
ほとときす
なかぬにさへも
ぬるるそてかな


花すすき
まねくはさかと
しりなから
ととまる物は
心なりけり
はなすすき
まねくはさかと
しりなから
ととまるものは
こころなりけり


おほろけの
色とや人の
おもふらむ
をくらの山を
てらす紅葉は
おほろけの
いろとやひとの
おもふらむ
をくらのやまを
てらすもみちは


もろともに
行人もなき
別ちに
涙はかりそ
とまらさりける
もろともに
ゆくひともなき
わかれちに
なみたはかりそ
とまらさりける


おくれしと
おもへとしなぬ
わかみかな
ひとりやしらぬ
道をゆくらん
おくれしと
おもへとしなぬ
わかみかな
ひとりやしらぬ
みちをゆくらむ


なにことも
かはりゆくめる
世の中に
むかしなからの
はしはしらかな
なにことも
かはりゆくめる
よのなかに
むかしなからの
はしはしらかな


かくてたに
なほあはれなる
おく山に
君こぬよよを
おもひしらなん
かくてたに
なほあはれなる
おくやまに
きみこぬよよを
おもひしらなむ


あやしくも
花のあたりに
ふせるかな
をらはとかむる
人やあるとて
あやしくも
はなのあたりに
ふせるかな
をらはとかむる
ひとやあるとて


足びきの
山郭公
のみならず
おほかた鳥の
こゑもきこえず
あしびきの
やまほととぎす
のみならず
おほかたとりの
こゑもきこえず


郭公
侍つ程とこそ
思ひつれ
聞きての後も
ねられざりけり
ほととぎす
まつほどとこそ
おもひつれ
ききてののちも
ねられざりけり


思餘り
云出づる程に
數ならぬ
身をさへ人に
しられぬる哉
おもあまり
いいづるほどに
かずならぬ
みをさへひとに
しられぬるかな


汐垂るゝ
我身の方は
つれなくて
こと浦にこそ
煙立つなれ
しほたるる
わがみのかたは
つれなくて
ことうらにこそ
けぶりたつなれ


思侘び
昨日山べに
入りしかど
ふみ見ぬ道は
ゆかれざり鳬
おもわびび
きのふやまべに
いりしかど
ふみみぬみちは
ゆかれざりけり


逢事は
さもこそ人め
難からめ
心ばかりは
とけてみえなむ
あふごとは
さもこそひとめ
かたからめ
こころばかりは
とけてみえなむ


嬉しとも
思ふべかりし
今日しもぞ
最ど歎の
そふ心地する
うれしとも
おもふべかりし
けふしもぞ
いとどなげきの
そふここちする


逢見しを
嬉しき事と
思ひしは
かへりて後の
なげきなり鳬
あひみしを
うれしきことと
おもひしは
かへりてのちの
なげきなりけり


夜な〳〵は
めのみさめつゝ
思遣る
心やゆきて
驚かすらむ
よなよなは
めのみさめつつ
おもひやる
こころやゆきて
おどろかすらむ


名に高き
錦の浦を
きて見れば
潜かぬあまは
少なかりけり
なにたかき
にしきのうらを
きてみれば
かつかぬあまは
すくなかりけり


たまさかに
我が待ちえたる
鶯の
初音をあやな
人やきく覽
たまさかに
わがまちえたる
うぐひすの
はつねをあやな
ひとやきくらん
Дождался
Первой песни камышовки
В Тамасака.
Должно быть, прочие,
Услышав, сейчас весьма удивлены.
Примерный перевод

春毎に
見る花なれど
今年より
咲き始めたる
心ちこそすれ
はるごとに
みるはななれど
ことしより
さきはじめたる
ここちこそすれ
Пусть каждую весну
Я вижу цветенье сакуры,
Но с этого года
Начало цветенья
Так сердце волнует!
Примерный перевод

山里の
かひこそなけれ
郭公
みやこの人も
かくやまつらむ
やまざとの
かひこそなけれ
ほととぎす
みやこのひとも
かくやまつらむ


今年又
咲くべき花の
あらば社
移ろふ菊に
めがれをもせめ
ことしまた
さくべきはなの
あらばこそ
うつろふきくに
めがれをもせめ


春雨の
あやおりかけし
水の面に
秋はもみぢの
錦をぞしく
はるさめの
あやおりかけし
みづのおもに
あきはもみぢの
にしきをぞしく
Поверхность воды,
Которую весенний дождь
Кругами покрывал,
Осень листьями
Всю как парчой устлала!
Примерный перевод

山櫻
つひに咲くべき
ものならば
人の心を
つくさゞらなむ
やまさくら
つひにさくべき
ものならば
ひとのこころを
つくさざらなむ


つらさをば
君に傚ひて
知ぬるを
嬉しき事を
誰にとはまし
つらさをば
きみにならひて
しるぬるを
うれしきことを
たれにとはまし


程もなく
くるゝと思ひし
冬の日の
心もとなき
折もあり鳬
ほどもなく
くるるとおもひし
ふゆのひの
こころもとなき
をりもありけり


千早振
神無月とは
知らねばや
紅葉をぬさと
風の吹くらむ
ちはやふる
かみなづきとは
しらねばや
もみぢをぬさと
かぜのふくらむ


徒然と
くらしわづらふ
春の日に
など鶯の
おとづれもせぬ
つれづれと
くらしわづらふ
はるのひに
などうぐひすの
おとづれもせぬ


庭はたゞ
霜かと見れば
岡のべの
松の葉白き
今朝のはつ雪
にははただ
しもかとみれば
をかのべの
まつのはしらき
けさのはつゆき


久堅の
月の桂の
ちかければ
星とぞ見ゆる
瀬々のかゞり火
ひさかたの
つきのかつらの
ちかければ
ほしとぞみゆる
せぜのかがりひ


足引の
山時鳥
このごろは
わがなく音をや
きゝわたるらむ
あしびきの
やまほととぎす
このごろは
わがなくねをや
ききわたるらむ
Кукушка
В распростёртых горах
Теперь,
Похоже, слышит мой
Разносящийся плач.
Примерный перевод

梓弓
君しまとゐに
たぐはねば
とも離れたる
心地こそすれ
あづさゆみ
きみしまとゐに
たぐはねば
ともはなれたる
ここちこそすれ


吉野山
花の下ぶし
日かず經て
にほひぞ深き
そでの春かぜ
よしのやま
はなのしたぶし
ひかずへて
にほひぞふかき
そでのはるかぜ


わたつ海に
親落し入れて
この主の
盆する見るるぞ
あはれなりける
わたつうみに
おやおしいれて
このぬしの
ぼんするみるるぞ
あはれなりける
Он бросил
Своего отца
В пучину моря!
Как горько видеть то,
Что он справляет бон!
To jp: 海に自分の親を落として死なせておいて、この男が自ら親の供養だといって準備しているのを見るのは、情けないことだな

Link: makura 285 (У одного младшего начальника Правой императорской гвардии…)

* Бон — день поминовения усопших, в том числе и покойных родителей. Считается, что в это время души усопших возвращаются с того света навестить родных.
思ひきや
世ははかなしと
いひなから
君か形見に
花をみんとは
おもひきや
よははかなしと
いひなから
きみかかたみに
はなをみんとは


郭公
なくこゑきかは
まつとはん
しての山路を
人やこえしと
ほととぎす
なくこゑきかは
まつとはん
してのやまぢを
ひとやこえしと


はかなさは
よのつねとても
なくさめつ
恋しきをこそ
忍ひ侘ぬれ
はかなさは
よのつねとても
なくさめつ
こひしきをこそ
しのひわびぬれ


かそふれは
としこそいたく
老にけれ
よをへてみつる
月のつもりに
かそふれは
としこそいたく
おいにけれ
よをへてみつる
つきのつもりに


足引の
山田のひたの
をと高み
心にもあらぬ
ねさめをそする
あしびきの
やまだのひたの
をとたかみ
こころにもあらぬ
ねさめをそする


もろともに
昨日の野へに
いさ行て
霞をたにも
みてかへりなん
もろともに
きのふののへに
いさゆきて
かすみをたにも
みてかへりなん