やすらはで
寝なまし物を
小夜更けて
かたぶくまでの
月を見しかな
やすらはで
ねなましものを
さよふけて
かたぶくまでの
つきをみしかな
О, знала бы я,
Я б могла уснуть беззаботно,
Но темнела ночь,
А я одиноко глядела,
Как луна уходит к закату.
Данное стихотворение взято из ант. «Госюисю» («Песни любви», книга вторая) [680]. В предисловии к нему говорится, что Акадзомэ-но эмон написала его вместо своей младшей сестры, которую обманул возлюбленный — Фудзивара-но Мититака.
ありし世の
旅は旅とも
あらざりき
ひとり露けき
草枕かな
ありしよの
たびはたびとも
あらざりき
ひとりつゆけき
くさまくらかな
С любимым странствуя, бывало,
Не знала горя я в пути,
А ныне вот —
Обильными слезами
Омыто изголовье из травы.
* Покойный муж поэтессы — знатный придворный чиновник Оэ Масахира. Храм Хацусэ (другое название — Хасэдэра) — популярный буддийский храм того времени, находится на территории префектуры Нара, г. Сакураи, квартал Хацусэ. Изголовье из трав (кусамакура) — постоянный образ (обычно употреблявшийся как постоянный эпитет-зачин со словом таби — «странствие»). В данном случае отражает реальный факт: хозяйка постоялого двора связала траву и предложила страннице в качестве изголовья.
心から
しばしと包む
ものからに
しぎの羽掻き
つらき今朝かな
こころから
しばしとつつむ
ものからに
しぎのはねかき
つらきけさかな
Глаз опасаясь людских,
Решила пока с тобой не встречаться,
Но сердце болит, наверное, так же,
Как крылья у кулика: сколько раз хлопал он ими тогда
На рассвете!

いかに寝て
見えしなるらむ
うたたねの
夢より後は
ものをこそ思へ
いかにねて
みえしなるらむ
うたたねの
ゆめよりのちは
ものをこそおもへ
С тобой
Я встретилась во сне,
И почему-то
После короткой грезы
Еще печальней стали думы о любви.

五月雨の
空だにすめる
月陰に
涙の雨は
晴るるまもなし
さみだれの
そらだにすめる
つきかげに
なみだのあめは
くるるまもなし
Кончились долгие дожди,
И прояснились небеса:
Луна сияет ясным светом,
Но льется беспросветный дождь
Из глаз моих.

あともなく
雪ふるさとは
荒れにけり
いづれ昔の
垣根なるらむ
あともなく
ゆきふるさとは
あれにけり
いづれむかしの
かきねなるらむ
Родной твой дом
Теперь заброшен,
И снег засыпал все следы.
Не вспомню даже, где была
Старая изгородь...

歎きこる
身は山ながら
過ぐせかし
憂き世の中に
なに帰るらむ
なげきこる
みはやまながら
すぐせかし
うきよのなかに
なにかへるらむ
Зачем идут они обратно?
Сказать бы им:
«Рубите вы валежник,
Не покидайте гор,
О мире суетном порой лишь вспоминая!»

草分けて
立ちゐる袖の
うれしさに
たえず涙の
露ぞこぼるる
くさわけて
たちゐるそでの
うれしさに
たえずなみだの
つゆぞこぼるる
Смотрю, как траву раздвигают
Ноги его
И колышутся в танце его рукава,
И обильной росой
Слезы радости брызжут из глаз.

あらく吹く
風はいかにと
宮城野の
小萩が上を
人の問へかし
あらくふく
かぜはいかにと
みやぎのの
こはぎがうへを
ひとのとへかし
Жестокий вихрь пронесся,
Так приди же и спроси:
Что сталось с маленьким
Цветочком хаги
В поле Мияги?

うつろはで
しばし信太の
杜を見よ
かへりもぞする
葛の裏風
うつろはで
しばししのだの
もりをみよ
かへりもぞする
くずのうらかぜ
Подожди,
Полюбуйся еще хоть немного:
В роще Синода пока не увяла листва,
И ветер, колеблющий листья плюща,
Может вернуться!

夢や夢
うつつや夢と
分かぬかな
いかなる夜にか
さめむとすらむ
ゆめやゆめ
うつつやゆめと
わかぬかな
いかなるよるにか
さめむとすらむ
Во сне ли я?
Иль наяву?
Но если это — сон,
В каком же мире
Я потом проснусь?

ふめはをし
ふまてはゆかん
かたもなし
心つくしの
山さくらかな
ふめはをし
ふまてはゆかむ
かたもなし
こころつくしの
やまさくらかな


おもふこと
なくてそみまし
よさの海の
あまのはしたて
都なりせは
おもふこと
なくてそみまし
よさのうみの
あまのはしたて
みやこなりせは


つねよりも
またぬれそひし
たもとかな
むかしをかけて
おちし涙に
つねよりも
またぬれそひし
たもとかな
むかしをかけて
おちしなみたに


かりにそと
いはぬさきより
たのまれす
たちとまるへき
心ならねは
かりにそと
いはぬさきより
たのまれす
たちとまるへき
こころならねは


物おもはぬ
人もやこよひ
なかむらん
ねられぬままに
月をみるかな
ものおもはぬ
ひともやこよひ
なかむらむ
ねられぬままに
つきをみるかな


けふも又
むまのかひこそ
ふきつなれ
ひつしのあゆみ
ちかつきぬらん
けふもまた
うまのかひこそ
ふきつなれ
ひつしのあゆみ
ちかつきぬらむ


惜むとも
なきものゆゑに
しかすかの
渡ときけは
たたならぬかな
をしむとも
なきものゆゑに
しかすかの
わたりときけは
たたならぬかな


紫の
袖をかさねて
きたるかな
春たつことは
これぞ嬉しき
むらさきの
そでをかさねて
きたるかな
はるたつことは
これぞうれしき


なかぬ夜も
なく夜も更に
郭公
侍つとて安く
いやはねらるゝ
なかぬよも
なくよもさらに
ほととぎす
まつとてやすく
いやはねらるる


終夜
まちつるものを
郭公
またゞになかで
過ぎぬなるかな
おもすがら
まちつるものを
ほととぎす
まただになかで
すぎぬなるかな


きくにだに
心は移る
花の色を
見に行く人は
歸リ志もせじ
きくにだに
こころはうつる
はなのいろを
みにゆくひとは
かへリしもせじ


こえはてば
都も遠く
なりぬべし
關のゆふ風
志ばし凉まむ
こえはてば
みやこもとほく
なりぬべし
せきのゆふかぜ
しばしすずまむ


きえにける
ゑじの焚く火の
跡を見て
煙と成し
君ぞ悲しき
きえにける
ゑじのたくひの
あとをみて
けぶりとなりし
きみぞかなしき


獨こそ
荒行く床は
なげきつれ
主なき宿は
またもありけり
ひとりこそ
あれゆくとこは
なげきつれ
ぬしなきやどは
またもありけり


つれもなき
人も哀と
言てまし
戀する程を
知らせだにせば
つれもなき
ひともあはれと
ことてまし
こひするほどを
しらせだにせば


息らはで
ねなまし物を
さ夜更けて
傾ぶく迄の
月を見し哉
やすらはで
ねなましものを
さよふけて
かたぶくまでの
つきをみしかな
О, знала бы я,
Я б могла уснуть беззаботно,
Но темнела ночь,
А я одиноко глядела,
Как луна уходит к закату.
Включено в Огура Хякунин иссю, 59

(Перевод по книге «Сто стихотворений ста поэтов»: Старинный изборник японской поэзии VII—XIII вв./ Предисл., перевод со старояп., коммент. В. С. Сановича; Под ред. В. Н. Марковой. — 3-е изд., доп. и перераб. — М.-СПб.: Летний сад; Журнал «Нева», 1998. — 288 с.)
淵やさは
瀬にはなりける
飛鳥川
淺きを深く
なす世也せば
ふちやさは
せにはなりける
あすかがは
あさきをふかく
なすよなりせば


恨む共
今はみえじと
思ふこそ
せめてつらさの
餘り也けれ
うらむとも
いまはみえじと
おもふこそ
せめてつらさの
あまりなりけれ


あすならば
忘らるゝ身に
成ぬべし
けふを過さぬ
命共がな
あすならば
わすらるるみに
なりぬべし
けふをすぐさぬ
いのちともがな


歎きこし
道のつゆにも
増りけり
なれにし里を
こふる涙は
なげきこし
みちのつゆにも
まさりけり
なれにしさとを
こふるなみだは


あせにける
今だに懸る
瀧つせの
早くぞ人は
見べかりける
あせにける
いまだにかける
たきつせの
はやくぞひとは
みるべかりける


頼みては
久しくなりぬ
住吉の
まつ此旅の
志るしみせなむ
たのみては
ひさしくなりぬ
すみよしの
まつこのたびの
しるしみせなむ


わればかり
長柄の橋は
朽にけり
難波の事も
ふるゝ悲しさ
わればかり
ながらのはしは
くちにけり
なにはのことも
ふるるかなしさ


名乘せば
人知ぬべし
名のらずば
木丸殿を
いかで過ぎまし
なのりせば
ひとしらぬべし
なのらずば
きのまろどのを
いかですぎまし


誠にや
姨捨山の
月は見る
よもさらじなど
おもふわたりを
まことにや
おばすてやまの
つきはみる
よもさらじなど
おもふわたりを


有てやは
音せざるべき
津の國の
今ぞ生田の
杜といひしは
ありてやは
おとせざるべき
つのくにの
いまぞいくたの
もりといひしは


こしらへて
假の宿りに
休めずば
誠の道を
いかで志らまし
こしらへて
かりのやどりに
やすめずば
まことのみちを
いかでしらまし


衣なる
玉ともかけて
志らざりき
醉さめて社
嬉しかりけれ
ころもなる
たまともかけて
しらざりき
えひさめてこそ
うれしかりけれ


さもあらばあれ
大和心し
賢くば
ほそぢに付けて
荒す計ぞ
さもあらばあれ
やまとこころし
かしこくば
ほそぢにつけて
あらすばかりぞ


萬代の
ためしに君が
ひかるれば
子の日の松も
羨みやせむ
よろづよの
ためしにきみが
ひかるれば
ねのひのまつも
うらやみやせむ
Если уж выдернешь
Ты, что пример
Долголетья,
Даже сосна на день крысы
Тебе позавидует...
Примерный перевод
* На первый день крысы в году выходили в поле и собирали молодые травы, а также выдёргивали из земли с корнем очень маленькие сосенки, чтобы обрести долголетие. Этот обычай имел несколько чем-то отличающихся форм.
秋の野の
花見る程の
心をば
行くとやいはむ
止るとやいはむ
あきののの
はなみるほどの
こころをば
ゆくとやいはむ
とまるとやいはむ
Когда на осенних полях
Я вижу цветы,
Душа в смятении:
То дальше ль мне идти,
То здесь ли задержаться...
Примерный перевод

榊葉を
手に取持ちて
祈りつる
神の代よりも
久しからなむ
さかきばを
てにとりもちて
いのりつる
かみのよよりも
ひさしからなむ


諸共に
おきゐる露の
なかりせば
誰とか秋の
よを明さまし
もろともに
おきゐるつゆの
なかりせば
たれとかあきの
よをあかさまし
Если б не было
Росы выпавшей
Повсюду,
С кем бы я тогда
Встречала бы рассвет после осенней ночи?
Примерный перевод

世の人の
まだ志らぬまの
薄氷
見わかぬ程に
消ねとぞ思ふ
よのひとの
まだしらぬまの
うすこほり
みわかぬほどに
きえねとぞおもふ
Люди этого мира
Пока ещё не знают,
Тоскую так,
Что исчезну, как тоненький ледок,
Который от воды не различишь.

Примерный перевод

神無月
有明の空の
志ぐるゝを
また我ならぬ
人やみるらむ
かみなづき
ありあけのそらの
しぐるるを
またわれならぬ
ひとやみるらむ
В месяц без богов
Это рассветное небо,
С которого льёт дождь,
Снова видят ли люди
Какие-нибудь, кроме меня?
Примерный перевод

かはらむと
祈る命は
惜からで
さても別れむ
ことぞ悲しき
かはらむと
いのるいのちは
をしからで
さてもわかれむ
ことぞかなしき


こぞの春
ちりにし花も
咲きに鳬
哀れ別の
かゝらましかば
こぞのはる
ちりにしはなも
さきにけり
あはれわかれの
かからましかば


頼めつゝ
こぬ夜はふ共
久方の
月をば人の
待つといへかし
たのめつつ
こぬよはふとも
ひさかたの
つきをばひとの
まつといへかし


山がくれ
人はとひこず
櫻花
春さへすぎぬ
たれに見せまし
やまがくれ
ひとはとひこず
さくらばな
はるさへすぎぬ
たれにみせまし
Скрытые в горах,
Куда и люди не ходят,
Цветы сакуры,
Кому вы хотели показаться,
Если и весна уже прошла...
Примерный перевод

乾くまも
なき獨寐の
手枕に
いとゞ菖蒲の
ねをやそふべき
かはくまも
なきひとりねの
たまくらに
いとどあやめの
ねをやそふべき


ありはてぬ
身だに心に
叶はぬに
思のほかの
世にもふる哉
ありはてぬ
みだにこころに
かなはぬに
おもひのほかの
よにもふるかな


別れけむ
昔にあはぬ
泪こそ
なほざりならず
悲しかりけれ
わかれけむ
むかしにあはぬ
なみだこそ
なほざりならず
かなしかりけれ


まだ散らぬ
花に心を
慰めて
春過ぎぬとも
おもはざりけり
まだちらぬ
はなにこころを
なぐさめて
はるすぎぬとも
おもはざりけり
Успокоенная
Цветами, что всё
Не опали,
Могла ль подумать я,
Что весна уже прошла...
Примерный перевод

志のぶべき
人なき身こそ
悲しけれ
花は哀と
誰か見ざらむ
しのぶべき
ひとなきみこそ
かなしけれ
はなはあはれと
たれかみざらむ


山かぐれ
匂へる花の
色よりも
折りけるひとの
心をぞ見る
やまかぐれ
にほへるはなの
いろよりも
をりけるひとの
こころをぞみる

がくれ?
思ふ事
はるとも身には
思はぬに
時知り顏に
咲ける花かな
おもふこと
はるともみには
おもはぬに
ときしりかほに
さけるはなかな


我が爲に
着よと思ひし
藤衣
身にかへてこそ
悲しかりけれ
わがために
きよとおもひし
ふぢころも
みにかへてこそ
かなしかりけれ


歸るべき
程と頼めし
別れこそ
今は限りの
旅には有りけれ
かへるべき
ほどとたのめし
わかれこそ
いまはかぎりの
たびにはありけれ


ここにのみ
ありとやは見る
孰くにも
妙なる聲に
法とこそ聞け
ここにのみ
ありとやはみる
いづくにも
たへなるこゑに
のりとこそきけ


法まもる
誓を深く
立てつれば
末の世迄も
あせじとぞ思ふ
のりまもる
ちかひをふかく
たてつれば
すゑのよまでも
あせじとぞおもふ


いとゞしく
物思ふ夜の
ひとり寐に
驚くばかり
降る時雨哉
いとどしく
ものおもふよの
ひとりねに
おどろくばかり
ふるしぐれかな


厭へども
あまり憂き身の
長らへて
人に後るゝ
數積るらむ
いとへども
あまりうきみの
ながらへて
ひとにおくるる
かずつもるらむ


七夕の
昨日別れし
袖よりも
明くれば今朝ぞ
侘しかりける
たなばたの
きのふわかれし
そでよりも
あくればけさぞ
わびしかりける


消えぬべき
法の末には
成ぬ共
身を燈しても
聞くべかり鳬
きえぬべき
のりのすゑには
なりぬとも
みをともしても
きくべかりけり


今はとて
説きける法の
悲しきは
今日別れぬる
心地こそすれ
いまはとて
ときけるのりの
かなしきは
けふわかれぬる
ここちこそすれ


かはらむと
をもふ命は
おしからで
さてもわかれむ
ほどぞかなしき
かはらむと
をもふいのちは
おしからで
さてもわかれむ
ほどぞかなしき


おもへきみ
かしらの雪を
うちはらひ
きえぬさきにと
いそぐ心を
おもへきみ
かしらのゆきを
うちはらひ
きえぬさきにと
いそぐこころを


わがやどの
松はしるしも
なかりけり
すぎむらならば
たづねきなまし
わがやどの
まつはしるしも
なかりけり
すぎむらならば
たづねきなまし


名を聞くに
長居しぬべき
住吉の
まつとはまさる
人やいひけむ
なをきくに
ながいしぬべき
すみよしの
まつとはまさる
ひとやいひけむ

赤染衛門集-83
宮こ出でて
今日九日に
なりにけり
みやこいでて
けふここのかに
なりにけり
Как вышли из столицы,
Сегодня уж девятый день
Как наступил!
Примерный перевод

思へ君
頭の雪を
払ひつつ
消えぬ先にと
急ぐ心を
おもへきみ
かしらのゆきを
はらひつつ
きえぬさきにと
いそぐこころを


替はらむと
思ふ命は
惜しからで
さても別れむ
程ぞ悲しき
かはらむと
おもふいのちは
をしからで
さてもわかれむ
ほどぞかなしき


頼みては
久しく成りぬ
住吉の
まつこのたびの
しるし見せなむ
たのみては
ひさしくなりぬ
すみよしの
まつこのたびの
しるしみせなむ


山ふかく
鳴くらむこゑを
ほととぎす
きくにまさりて
おもひこそやれ
やまふかく
なくらむこゑを
ほととぎす
きくにまさりて
おもひこそやれ


我もなし
人もむなしと
思ひなは
何か此世の
さはりなるへき
われもなし
ひともむなしと
おもひなは
なにかこのよの
さはりなるへき


今よりと
いふ行末も
いかならん
むかし契りし
物わすれせは
いまよりと
いふゆくすゑも
いかならん
むかしちぎりし
ものわすれせは


契こし
心のほとを
みつるかな
せめて命の
なかきあまりに
ちぎりこし
こころのほとを
みつるかな
せめていのちの
なかきあまりに


もろともに
見る世も有し
花桜
人つてにきく
春そかなしき
もろともに
みるよもありし
はなさくら
ひとつてにきく
はるそかなしき


行ゑなく
空にたゝよふ
浮雲に
煙をそへん
程そかなしき
ゆくゑなく
そらにたたよふ
うきくもに
けぶりをそへん
ほどそかなしき


有明の
月はたもとに
なかれつゝ
かなしき比の
むしのこゑ哉
ありあけの
つきはたもとに
なかれつつ
かなしきころの
むしのこゑかな


雨ふれは
庭にうかへる
うたかたの
久しからぬは
我身なりけり
あめふれは
にはにうかへる
うたかたの
ひさしからぬは
わがみなりけり


なけかしと
かねて心を
せしかとも
けふになるこそ
かなしかりけれ
なけかしと
かねてこころを
せしかとも
けふになるこそ
かなしかりけれ


花をこそ
ちらぬさきにと
尋つれ
雪をわけても
帰りぬるかな
はなをこそ
ちらぬさきにと
たづねつれ
ゆきをわけても
かへりぬるかな


身をかくす
かたなき物は
我ならて
又はやけ野の
きゝす也けり
みをかくす
かたなきものは
われならて
またはやけのの
ききすなりけり


風そよく
荻のうは葉の
露よりも
たのもしけなき
世を頼かな
かぜそよく
をぎのうははの
つゆよりも
たのもしけなき
よをたのみかな


消はてぬ
雪かとそみる
谷川の
岩間をわくる
水の白浪
きえはてぬ
ゆきかとそみる
たにかはの
いはまをわくる
みづのしらなみ


たれみよと
猶にほふらん
桜花
ちるをおしみし
人もなき世に
たれみよと
なほにほふらん
さくらばな
ちるをおしみし
ひともなきよに


八重葎
たえぬる道と
見えしかと
忘れぬ人は
なを尋ねけり
やへむぐら
たえぬるみちと
みえしかと
わすれぬひとは
なをたづねけり


ゑいのうちに
つけし衣の
玉そとも
むかしの友に
あひてこそきけ
ゑいのうちに
つけしころもの
たまそとも
むかしのともに
あひてこそきけ