名取川
瀬々にありてふ
埋木も
淵にぞしづむ
五月雨のころ
なとりがは
せぜにありてふ
うもれきも
ふちにぞしづむ
さみだれのころ


風のおとも
心盡しの
秋山に
木の間寂しく
澄めるつきかげ
かぜのおとも
こころつくしの
あきやまに
このまさひしく
すめるつきかげ


冴ゆる夜は
須磨の浦波
立ち歸り
同じかたにも
鳴く千鳥哉
さゆるよは
すまのうらなみ
たちかへり
おなじかたにも
なくちどりかな


明けわたる
峯のうき雲
たえ〴〵に
山風さむみ
霰ふるらし
あけわたる
みねのうきくも
たえだえに
やまかぜさむみ
あられふるらし
Рассветает,
И плывущее облако у вершины
Рвётся на части,
В холодном горном ветре
Видимо, идёт град.
Примерный перевод

冬のくる
嵐をさむみ
神なびの
み室の山や
まづ時雨るらむ
ふゆのくる
あらしをさむみ
かむなびの
みむろのやまや
まづしぐるらむ
Зимы приходящей
Буря холодна,
На священной
Горе Мимуро ли первый
Дождь зимний пройдёт?
Примерный перевод

さらぬだに
夜ふかく急ぐ
旅人を
さそひていづる
有明の月
さらぬだに
よふかくいそぐ
たびひとを
さそひていづる
ありあけのつき
Хоть и не отправился
Ночью поздно, торопясь,
Путник,
Но вышла и зовёт
Рассветная луна!
Примерный перевод

秋草の
色づく見れば
かた岡の
あしたの原に
鹿ぞ鳴くなる
あきくさの
いろづくみれば
かたをかの
あしたのはらに
しかぞなくなる


哀れわが
戀に命を
かけ橋の
さていつまでか
頼みわたらむ
あはれわが
こひにいのちを
かけはしの
さていつまでか
たのみわたらむ


位山
かさなる雪に
跡とめて
まよはぬ道は
なほぞかしこき
くらゐやま
かさなるゆきに
あととめて
まよはぬみちは
なほぞかしこき


思ひいでの
なき身なれども
古を
戀ふるは老を
厭ふなりけり
おもひいでの
なきみなれども
いにしへを
こふるはおいを
いとふなりけり


潮風に荒磯波のいくかへり碎けてもまたいはにかくらむ
しほかぜにありそなみのいくかへりくだけてもまたいはにかくらむ


あはれ又
いかなるよゝの
むくひにて
うきにつけても
人をこふらん
あはれまた
いかなるよよの
むくひにて
うきにつけても
ひとをこふらん


いかにねて
はかなくさめし
夢なれは
その面かけの
かきり成らん
いかにねて
はかなくさめし
ゆめなれは
そのおもかけの
かきりなるらん


にほ鳥の
かよへる道も
ある物を
したにもなとか
人のたのまぬ
にほとりの
かよへるみちも
あるものを
したにもなとか
ひとのたのまぬ