色ふかき
泪をかりて
ほとゝぎす
わが衣手の
杜に鳴くなり
いろふかき
なみだをかりて
ほととぎす
わがころもでの
もりになくなり


露の身の
おき所こそ
なかりけれ
野にも山にも
秋風ぞ吹く
つゆのみの
おきところこそ
なかりけれ
のにもやまにも
あきかぜぞふく


紅の
うす花ぞめの
山ざくら
夕日うつろふ
くもかともみゆ
くれなゐの
うすはなぞめの
やまざくら
ゆふひうつろふ
くもかともみゆ
Горная сакура,
Чьи лепестки едва-едва
Окрашены розовым,
В лучах солнца вечернего
Показалась мне облаком!
Примерный перевод

池に生ふる
水草の上の
春の霜
あるにも非ぬ
世にもふる哉
いけにおふる
みづくさのうへの
はるのしも
あるにもあらぬ
よにもふるかな


宮城野の
木の下露や
落ちぬらむ
草葉にあまる
秋の夜の月
みやぎのの
このしたつゆや
おちぬらむ
くさばにあまる
あきのよのつき


さのみよも
後の世までは
つらからじ
命ぞ人の
別なるべき
さのみよも
のちのよまでは
つらからじ
いのちぞひとの
わかれなるべき


うき物と
思ひとりても
こりすまに
又なかめつる
秋の夕くれ
うきものと
おもひとりても
こりすまに
またなかめつる
あきのゆふくれ


烏羽玉の
夜風をさむみ
故郷に
ひとりある人の
衣うつらし
むばたまの
よかぜをさむみ
ふるさとに
ひとりあるひとの
ころもうつらし


深き江の
あしまにおふる
しらすけの
しらすいくよか
思ひ乱れん
ふかきえの
あしまにおふる
しらすけの
しらすいくよか
おもひみだれん


花も又
なかき別や
おしむらん
後の春とも
人をたのまて
はなもまた
なかきわかれや
おしむらん
のちのはるとも
ひとをたのまて


世中は
ふちせも有を
よしの河
我のみふかき
みくつ成けり
よのなかは
ふちせもあるを
よしのかは
われのみふかき
みくつなりけり


うけかたき
身のむくひさへ
忘られて
猶さきの世そ
かなしかりける
うけかたき
みのむくひさへ
わすられて
なほさきのよそ
かなしかりける


ねても夢
寝ぬにも夢の
心地して
うつゝなる世を
みぬそかなしき
ねてもゆめ
いぬにもゆめの
ここちして
うつつなるよを
みぬそかなしき


つゐにゆく
道よりもけに
かなしきは
命のうちの
わかれ成けり
つゐにゆく
みちよりもけに
かなしきは
いのちのうちの
わかれなりけり


旅人の
草の枕と
しら露と
いつれゆふへに
まつむすふらん
たびひとの
くさのまくらと
しらつゆと
いつれゆふへに
まつむすふらん


さみたれの
つきてしふれは
飛鳥河
おなし淵にて
かはるせもなし
さみたれの
つきてしふれは
あすかかは
おなしふちにて
かはるせもなし


月のいる
木すゑはたかく
あらはれて
河霧ふかき
をちの山もと
つきのいる
こすゑはたかく
あらはれて
かはきりふかき
をちのやまもと


秋の田の
をしね色つく
今よりや
ねられぬ庵の
よさむ成らん
あきのたの
をしねいろつく
いまよりや
ねられぬいほの
よさむなるらん


かへにおふる
草の中なる
きり〳〵す
いつまて露の
身をやとすらん
かへにおふる
くさのなかなる
きりきりす
いつまてつゆの
みをやとすらん


我は又
むなしき夢の
さめぬまに
たかあかつきと
鳥の鳴らん
われはまた
むなしきゆめの
さめぬまに
たかあかつきと
とりのなくらん


いさゝらは
涙くらへん
ほとゝきす
われもうき世に
なかぬ日はなし
いささらは
なみだくらへん
ほとときす
われもうきよに
なかぬひはなし


いかにして
身をかへてみん
秋の月
なみたのはるゝ
此よならねは
いかにして
みをかへてみん
あきのつき
なみたのはるる
このよならねは


津の国の
浦のはつしま
はつかにも
みなくに人の
恋しきやなそ
つのくにの
うらのはつしま
はつかにも
みなくにひとの
こひしきやなそ


とゝまらぬ
人の命と
あし引の
山した水と
いつれはやけん
ととまらぬ
ひとのいのちと
あしびきの
やましたみづと
いつれはやけん


たつねよと
をしふるやとを
よそに見て
六の道には
あしもやすめす
たつねよと
をしふるやとを
よそにみて
むつのみちには
あしもやすめす