こまのあとは
かつふる雪に
うつもれて
おくるる人や
道まとふらん
こまのあとは
かつふるゆきに
うつもれて
おくるるひとや
みちまとふらむ
まてといひて
たのめし秋も
すきぬれは
帰る山ちの
名そかひもなき
まてといひて
たのめしあきも
すきぬれは
かへるやまちの
なそかひもなき
たまくらの
うへにみたるる
あさねかみ
したにとけすと
人はしらしな
たまくらの
うへにみたるる
あさねかみ
したにとけすと
ひとはしらしな
まとろみて
さてもやみなは
いかかせん
ねさめそあらぬ
命なりける
まとろみて
さてもやみなは
いかかせむ
ねさめそあらぬ
いのちなりける
おもひやる
こころはみえで
はしの上に
あらそひけりな
月の影のみ
おもひやる
こころはみえで
はしのうへに
あらそひけりな
つきのかげのみ
ひがさきる
みのありさまぞ
哀れなる
ひがさきる
みのありさまぞ
あはれなる
流にさをを
さすここちして
ながれにさをを
さすここちして