鶯の
涙のつらら
うちとけて
古巣ながらや
春をしるらむ
うぐひすの
なみだのつらら
うちとけて
ふるすながらや
はるをしるらむ
Оттаяли
Замёрзшие зимою
Слёзы соловья:
Даже в гнездо его в ущелье
Пришла весна.
* Слёзы соловья — пение птиц, а также «голоса» насекомых и некоторых животных (например, оленя) обозначались в японском языке словом наку — «плакать». Зимой соловей, как известно, молчит. Отсюда образ замерзших слез, которые весною, соответственно, оттаивают, В песне ясно просматривается намек на танка императрицы Нидзё из «Кокинсю» (свиток «Песни весны» [4]):
Снегом запорошённая,
Пришла весна.
Соловьиные слёзы
Замёрзшие,
Верно, оттают теперь...
つらきかな
うつろふまでに
八重桜
とへともいはで
すぐる心は
つらきかな
うつろふまでに
やへさくら
とへともいはで
すぐるこころは
Жестока та,
Которая не позвала
Полюбоваться вишнями
В её саду
В счастливую пору цветенья.

み山べの
松の梢を
わたるなり
あらしに宿す
さを鹿の声
みやまべの
まつのこずゑを
わたるなり
あらしにやどす
さをしかのこゑ
В горах под соснами
Приют себе нашёл
Олень, и стон его смешался с воем вихря,
Что, верно, сейчас
Проносится над ним.

名残思ふ
袂にかねて
しられけり
別るる旅の
行く末の露
なごりおもふ
たもとにかねて
しられけり
わかるるたびの
ゆくすゑのつゆ
Заранее влажен мой рукав:
Предвижу скорую разлуку
И путь твой,
Увлажненный
Обильною росой.

逢ふことの
むなしき空の
うき雲は
身をしる雨の
たよりなりけり
あふことの
むなしきそらの
うきくもは
みをしるあめの
たよりなりけり
Свиданье...
Далеко оно,
Как облака небес,
Уж не из них ли льется этот дождь,
Что знает о моей печали?..

思ひやれ
なにをしのぶと
なけれども
都おぼゆる
有明の月
おもひやれ
なにをしのぶと
なけれども
みやこおぼゆる
ありあけのつき
Подумай-ка,
О чем особенно мне здесь жалеть?
А вот — с тоскою
Вспоминаю о столице,
Любуясь на осеннюю луну.

なべて世の
習と人や
思ふらむ
うしといひても
あまる涙を
なべてよの
ならひとひとや
おもふらむ
うしといひても
あまるなみだを


松陰の
岩井の水の
夕ぐれを
たづぬる人や
あきを待つらむ
まつかげの
いはゐのみづの
ゆふぐれを
たづぬるひとや
あきをまつらむ


行く人も
とまらぬ野邊の
花薄
招きかねてや
露こぼるらむ
ゆくひとも
とまらぬのべの
はなすすき
まねきかねてや
つゆこぼるらむ


朝夕に
千とせの數ぞ
聞えける
松と竹とに
かよふあらしは
あさゆふに
ちとせのかずぞ
きこえける
まつとたけとに
かよふあらしは


折りてみむ
ことだに惜しき
山吹の
花の上こす
ゐでの川なみ
をりてみむ
ことだにをしき
やまぶきの
はなのうへこす
ゐでのかはなみ
Печалясь о том,
Что увидят, сорвав,
Цветы ямабуки,
Над цветами плещутся
Волны реки Идэ.
Примерный перевод

住みわびぬ
人はおとせぬ
柴の戸に
嵐ばかりの
夕ぐれの空
すみわびぬ
ひとはおとせぬ
しばのとに
あらしばかりの
ゆふぐれのそら


古巣をば
都の春に
住みかへて
花になれ行く
谷のうぐひす
ふるすをば
みやこのはるに
すみかへて
はなになれゆく
たにのうぐひす


昨日より
荻の下葉に
通ひ來て
今朝あらはるゝ
秋のはつ風
きのふより
をぎのしたばに
かよひきて
けさあらはるる
あきのはつかぜ


逢ふことは
夢になりにし
床の上に
泪ばかりぞ
現なりける
あふことは
ゆめになりにし
とこのうへに
なみだばかりぞ
うつつなりける


吉野山
あらしや花を
わたるらむ
木末にかをる
春の夜の月
よしのやま
あらしやはなを
わたるらむ
きすゑにかをる
はるのよのつき


網代木に
寄りくる色は
一つにて
止らぬ氷魚や
宇治の川波
あじろぎに
よりくるいろは
ひとつにて
とまらぬひをや
うぢのかはなみ


なつの夜は
あくる程なき
槙の戸を
またで水鶏の
何たたくらむ
なつのよは
あくるほどなき
まきのとを
またでくひなの
なにたたくらむ


風をいたみ
かり田の鴫の
臥わひて
霜に数かく
明かたの空
かぜをいたみ
かりたのしぎの
ふしわひて
しもにかずかく
あけかたのそら


思ひ出ん
かた見にもみよ
ます鏡
かはらぬかけは
とゝまらすとも
おもひいでん
かたみにもみよ
ますかがみ
かはらぬかけは
ととまらすとも


さのみやは
人の心に
まかすへき
わするゝ草の
種をしらはや
さのみやは
ひとのこころに
まかすへき
わするるくさの
たねをしらはや


ふりにける
三輪のひはらに
ことゝはん
いくよの人か
かさしおりけん
ふりにける
みはのひはらに
こととはん
いくよのひとか
かさしおりけん


みな人の
花を尋て
出ぬれは
春の宿もる
鶯のこゑ
みなひとの
はなをたづねて
いでぬれは
はるのやどもる
うぐひすのこゑ


いつしかと
山郭公
まつことや
春をわするゝ
はしめ成らん
いつしかと
やまほととぎす
まつことや
はるをわするる
はしめなるらん


夕ま暮
風につれなき
白露は
しのふにすかる
蛍なりけり
ゆふまくれ
かぜにつれなき
しらつゆは
しのふにすかる
ほたるなりけり


木の葉ちる
深山の奥の
かよひちは
雪よりさきに
うつもれにけり
このはちる
みやまのおくの
かよひちは
ゆきよりさきに
うつもれにけり


嵐吹
八十宇治河の
波のうへに
木の葉いさよふ
せゝの筏木
あらしふく
やそうぢかはの
なみのうへに
このはいさよふ
せゝのいかだき


かりそめと
思ひし物を
あすかゐの
みまくさかくれ
幾夜ねぬらん
かりそめと
おもひしものを
あすかゐの
みまくさかくれ
いくよねぬらん