ぢんのさだめの人々、大藏卿八條大納言、土御門大納言、のこりの人々は、きゝしかどわすれにけり。
攝政殿まゐらせ給ひて、「いにしへの陣の定に、四納言たち、いかにゆゝしかりけむ。さてこそ、てる少將・ひかる少將などは、つかさくらゐたかくのぼらむとおもふは、身のはぢをしらぬなりけりとおもひとりて、世をのがれけめ。」など、ふることかたり出でさせ給も、げに思ひやられて、辨内侍、
いにしへに
定め置きける
ことのはを
今もかさねて
思ひやる哉
いにしへに
さだめおきける
ことのはを
いまもかさねて
おもひやるかな