源氏大将と申ける時、つのくにすまと云所にこもりおはしましけるに、ちしのおとゝ宰相中将にはべりける時、たづねまゐりてかへり侍りける、あさぼらけの空に厂のつれて渡るによませたまひける

六條院御歌



ふる郷を
いづれの春か
行てみむ
うらやましきは
かへる厂がね
ふるさとを
いづれのはるか
ゆきてみむ
うらやましきは
かへるかりがね

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