入道殿御仏事時大斎院被進和哥事



今は昔、入道殿、京極殿の東に、阿弥陀堂を建てて、その内に丈六阿弥陀仏を造り据ゑ奉りて、三月の一日に供養し給ふ。
今は昔、入道殿、京極殿のひむがしに、阿弥陀堂を建てて、その内に丈六阿弥陀仏を造り据ゑ奉りて、三月の一日に供養し給ふ。
Давным-давно Господин, Вступивший на Путь, [Фудзивара Митинага]
入道殿=藤原道長
斎院より御文あり。

От принцессы-жрицы храма Камо пришло письмо.

殿、急ぎて見給へば、かく書かれたり。

Господин спешно на него взглянул, а там было написано:

名をだにも
忌むとて言はぬ
事なれば
そなたに向きて
音をのみぞ泣く
なをだにも
いむとていはぬ
ことなれば
そなたにむきて
ねをのみぞなく

詞花410
となむありければ、入道殿、泣かせ給ひて、御返しありけり。

, — прочитав то, он расплакался и отправил ответ.