仁勢物語
- #4
Русский
English
日本語
をかし東の五條に扇子屋のかゝわづらふありけり。
西の洞院にくずし有けり。
それは本道にはあらで、針に心ふかゝかりけるゆへ行とぶらひけるを、む月の十日ばかりの程にほかと腫にけり。
はれ所はきけど、人の見るべき所にもあらざりければ、猶うしとおもひつゝなむ有りける。
又の年のむ月には目と鼻との間に出で腫て立てみ、ゐてみ、みれど、去年ににるべくもあらず。
打笑て肋骨もいたきにつらのゆかむまで笑て去年を思ひてよめる。
つらやあらぬ
鼻やむかしの
鼻ならぬ
吾身ひとつは
もとの身にして
つらやあらぬ
はなやむかしの
はなならぬ
わがみひとつは
もとのみにして
танка
古今和歌集 > #747
とよみて夜のほの〳〵と明るに。
なく〳〵おきにけり。