中納言兼輔に逢ひはじめける頃は未だ下臈に侍りければ、女は逢はむの心やなかりけむ、男も宮仕にひまなくて常にも逢はざりける頃詠める

三條右大臣女



焚物の
くゆる心は
ありしかど
獨はたへて
寐られざりけり
たきものの
くゆるこころは
ありしかど
ひとりはたへて
ねられざりけり