申しつづくべくもなき事なれども、空仁が優なりしことを思ひ出でてとぞ。この頃は昔のこころ忘れたるらめども、歌はかはらずとぞ承る。あやまりて昔には思ひあがりてもや

題なき歌



うき世には
ほかなかりけり
秋の月
ながむるままに
物ぞ悲しき
うきよには
ほかなかりけり
あきのつき
ながむるままに
ものぞかなしき