Весна
0
Лето
15
Осень
0
Зима
0
Любовь
1
Благопожелания
0
Странствия
0
Разлука
0
Скорбь
0
Буддийское
11
Синтоистское
0
Разное
8
Иное
0
はちすはの
にこりにしまぬ
心もて
なにかはつゆを
玉とあさむく
はちすはの
にこりにしまぬ
こころもて
なにかはつゆを
たまとあさむく
Духом светел и чист,
не подвластен ни грязи, ни илу,
лотос в темном пруду —
и не диво, что жемчугами
засверкала роса на листьях…
117. Первые строки взяты из «Сутры Лотоса» гл. 15.
はちすのつゆを見てよめる

僧正へんせう
はちすのつゆを見てよめる

僧正へんせう
Сложил при виде росы на лотосе

Хэндзё

蓮葉者
如是許曽有物
意吉麻呂之
家在物者
<宇>毛乃葉尓有之
はちすばは
かくこそあるもの
おきまろが
いへなるものは
うものはにあらし
Вот он должен быть каков,
Лотоса прекрасный лист.
То, что дома расцвело
У тебя, Окимаро,
Видно, просто лист картофеля умо.
* Смысл песни в том, что автор принимал листья картошки за листья лотоса, которые являются предметом любования и восхищения. Увидев настоящий лотос, он высмеивает собственное невежество.
御佩乎
劔池之
蓮葉尓
渟有水之
徃方無
我為時尓
應相登
相有君乎
莫寐等
母寸巨勢友
吾情
清隅之池之
池底
吾者不<忘>
正相左右二
みはかしを
つるぎのいけの
はちすばに
たまれるみづの
ゆくへなみ
わがするときに
あふべしと
あひたるきみを
ないねそと
ははきこせども
あがこころ
きよすみのいけの
いけのそこ
われはわすれじ
ただにあふまでに
К поясу подвязанный
Бранный меч — зовут здесь пруд,
Пруд Цуругиноикэ,
Как стоячая вода
Там на лотосах в пруду,
Выхода не знаю я…
“Снова встретимся с тобой”,—
Обещал тогда мне ты,
И встречались мы тайком,
Хоть и говорила мать
О тебе:
“Ты с ним не спи”,—
Всё равно
Ведь и теперь
Чисто сердце у меня,
Словно этот чистый пруд
Киёсуми,
И любовь глубока,
Как дно пруда.
Не забуду я тебя
До тех пор, пока с тобой
Я не буду вновь вдвоём!

久堅之
雨毛落奴可
蓮荷尓
渟在水乃
玉似<有将>見
ひさかたの
あめもふらぬか
はちすばに
たまれるみづの
たまににたるみむ
Из вечного неба
Пусть дождь бы пролился!
Я хотел бы увидеть, как на лотоса листьях
Заблестела бы жемчугом
Светлая влага.
* В этой песне автор хотел подчеркнуть, что красивые листья лотоса, которые служат предметом эстетического любования, употребляются здесь кощунственно вместо блюдец для пищи. Он хотел бы видеть и любоваться ими в других условиях, когда после дождя капли воды блестят на них жемчужинами.
池にははちす。

В прудах – лотос.

南面をみてあれば、夏の景色とうちみえて、春を隔つる垣穗には、卯の花やまづ咲きぬらむ、池のはちすは露かけて、汀涼しき漣に、水鳥あまた遊びけり。
南面をみてあれば、夏の景色とうちみえて、春を隔つる垣穗かきほには、卯の花やまづ咲きぬらむ、池のはちすは露かけて、みぎは涼しきさゞなみに、水鳥あまた遊びけり。
Когда посмотрели в сторону юга, то увидели летний пейзаж. От весны его отделяла живая изгородь из цветущего кустарника дейции зубчатой. Лотосы в пруду – в росе, в освежающей мелкой ряби у кромки берега резвится множество птиц.

蓮葉の
上はつれなき
裏に社
物あらがひは
つくと云ふなれ
はちすはの
うへはつれなき
うらにこそ
ものあらがひは
つくといふなれ


詠荷葉歌

Песня о листьях лотоса

勝間田之
池者我知
蓮無
然言君之
鬚無如之
かつまたの
いけはわれしる
はちすなし
しかいふきみが
ひげなきごとし


右或有人聞之曰
新田部親王出遊于堵裏御見勝間田之池感緒御心之中
還自彼池不任怜愛
於時語婦人曰
今日遊行見勝<間>田池
水影涛々蓮花
灼々
𪫧怜断腸不可得言
尓乃婦人作此戯歌專輙吟詠也

Вот что слышал и рассказывал об этой песне некий человек. Однажды принц Ниитабэ отправился гулять по столице и, увидев пруд Кацумата, преисполнился восхищения.
Возвращаясь домой, не в силах сдержать свой восторг, он тут же стал рассказывать об этом своей приближенной.
“Сегодня я гулял и любовался прудом Кацумата. Прозрачная вода наполняла доверху пруд, и лотосы сверкали белизной. Об этой красоте невозможно рассказать словами”,— так сказал он, и его приближенная тут же сложила эту шуточную песню и пропела ему.

右歌一首傳云
有右兵衛姓名未詳
多能歌作之藝也
于時府家備設酒食
饗宴府官人等
於是饌食盛之皆用荷葉
諸人酒酣歌儛駱驛
乃誘兵衛云
<關>其荷葉而作<歌>者
登時應聲作斯歌也

Вот что передают и рассказывают об этой песне. Жил один стражник. Был он очень умелым в искусстве сочинять песни.
Однажды в главном управлении провинции устроили угощение и созвали на пир чиновников. Беря яства, все клали их вместо блюда на листья лотоса. Собравшиеся много пили, ели, и не было конца песням и пляскам. И вот подозвали они стражника и сказали ему: “Сложи-ка ты песню об этих листьях лотоса”. В ответ на их просьбу он и сложил эту песню.

蓮葉の
はひにぞ人は
思ふらむ
よには戀路の
中におひつゝ
はちすはの
はひにぞひとは
おもふらむ
よにはこひぢの
なかにおひつつ


蓮花初開楽

(寂蓮)
蓮花初開楽

(寂蓮)
«Первая радость при виде расцветающего лотоса»

Дзякурэн-хоси

人のもとより「とく帰り給ひね。いとさうざうし。」といひたれば、蓮の葉のうらに、

пришел посланный из одного дружеского мне дома с просьбой: «Вернитесь скорее, без вас тоскливо».
В ответ я написала на листе бумажного лотоса[80]:
80. Буддийский символ чистоты и райского блаженства. Будда изображается сидящим на лотосе.
もとめても
かかるはちすの
露をおきて
うき世にまたは
かへるものかは
もとめても
かかるはちすの
つゆをおきて
うきよにまたは
かへるものかは
Напрасен ваш призыв!
Могу ли я покинуть лотос,
Обрызганный росой?
Могу ли возвратиться снова
В мир дольней суеты?

池のはちすを見やるのみぞいと涼しき心地する。

Только тот, кто смотрел на лотосы в пруду, мог еще подумать о прохладе.

風吹けば
蓮の浮葉に
玉こえて
凉しくなりぬ
ひぐらしの聲
かぜふけば
はすのうきばに
たまこえて
すずしくなりぬ
ひぐらしのこゑ
Лишь подует ветер,
На листьях плавающих лотоса
Бегают капли.
Холоднее становится,
И звучат сверчков голоса.
Примерный перевод

蓮葉、よろづの草よりもすぐれてめでたし。
はちす、よろづのくさよりもすぐれてめでたし。
Лотос — самое замечательное из всех растений.

池の蓮。

Лотосы в пруде, обрызганные пролетным дождем.

松山の
涙はうみに
ふかくなりて
はちすの池に
いれよとぞ思ふ
まつやまの
なみだはうみに
ふかくなりて
はちすのいけに
いれよとぞおもふ


蓮満池と云ふ事を



おのづから
月やどるべき
ひまもなく
いけにはちすの
花さきにけり
おのづから
つきやどるべき
ひまもなく
いけにはちすの
はなさきにけり


つねならぬ
やまの櫻に
心いりて
池の蓮を
いひなはなちそ
つねならぬ
やまのさくらに
こころいりて
いけのはちすを
いひなはなちそ


蓮葉の
玉となるらむと
思ふにも
袖ぬれ増る
けさの露かな
はちすはの
たまとなるらむと
おもふにも
そでぬれまさる
けさのつゆかな


極樂の
はちすの上に
置く露を
我が身の玉と
思はましかば
ごくらくの
はちすのうへに
おくつゆを
わがみのたまと
おもはましかば


道芝に
捨て置かれぬる
露の身は
蓮の上も
いかがとぞ思ふ
みちしばに
すておかれぬる
つゆのみは
はちすのうへも
いかがとぞおもふ


思ひ出づる
まことの道の
たかはずは
蓮の上を
いかが見ざらむ
おもひいづる
まことのみちの
たかはずは
はちすのうへを
いかがみざらむ


「蓮の上に会へ」とあるこそ、



会ふことを
蓮の上と
契れども
この世はなほぞ
忘れざりける
あふことを
はちすのうへと
ちぎれども
このよはなほぞ
わすれざりける


この池に
並ぶ蓮の
露ならば
さ言はんことも
嬉しからまし
このいけに
ならぶはちすの
つゆならば
さいはんことも
うれしからまし


また、この十三日の夜の夢に、「無量義経を読め」とて、取らせ給へりと見るに、おどろきても、「この世にうち捨て給へるはつらけれど、のちの蓮の上と契り給ひし心ざしは、忘れ給はぬなめり」とあはれには思ゆれど、おぼつかなさは、やむかたなし。
また、この十三日のの夢に、「無量義経を読め」とて、取らせ給へりと見るに、おどろきても、「この世にうち捨て給へるはつらけれど、のちのはちすの上と契り給ひし心ざしは、忘れ給はぬなめり」とあはれには思ゆれど、おぼつかなさは、やむかたなし。


極楽の
蓮の上を
待つほどに
つゆのわが身ぞ
置き所なき
ごくらくの
はちすのうへを
まつほどに
つゆのわがみぞ
おきところなき


もとめても
かかるはちすの
露をおきて
うきよに又は
かへるものかは
もとめても
かかるはちすの
つゆをおきて
うきよにまたは
かへるものかは


求めても
かかる蓮の
露をおきて
憂き世にまたは
帰るものかは
もとめても
かかるはちすの
つゆをおきて
うきよにまたは
かへるものかは


階下蓮



題雲陽驛亭蓮



亭子院法皇御賀吳山千葉蓮華屏風詩



蓮の露を見て詠める
はちすつゆめる


蓮昌宮賦



王尚書之蓮府
麗則麗
恨唯有紅顏之賓
嵆仲散之竹林
幽則幽
嫌殆非素論之士



十方佛土之中
以西方為望
九品蓮台之間
雖下品應足



秋夜待月
纔望出山之清光
夏日思蓮
初見穿水之紅艷



蓮葉の
濁りに染まぬ
心以て
何かは露を
玉と欺く
はちすばの
にごりにしまぬ
こころもて
なにかはつゆを
たまとあざむく


野邊に置く
おなじ露とも
見えぬかな
蓮の浮葉に
宿る白玉
のべにおく
おなじつゆとも
みえぬかな
はすのうきはに
やどるしらたま


よしあしの
人をわかじと
蓮ばな
九品まで
咲きかはるなり
よしあしの
ひとをわかじと
はちすばな
ここのしなまで
さきかはるなり


こゝろをも
猶や磨かむ
蓮葉の
露のたま〳〵
法に逢ひつゝ
こころをも
なほやみがかむ
はちすはの
つゆのたまたま
のりにあひつつ


夕立の
降りくる池の
蓮葉に
くだけてもろき
露の志らたま
ゆふだちの
ふりくるいけの
はちすはに
くだけてもろき
つゆのしらたま


風通ふ
池のはちす葉
なみかけて
かたぶく方に
つたふ白玉
かぜかよふ
いけのはちすは
なみかけて
かたぶくかたに
つたふしらたま


秋の野の
くさの葉ごとに
おく露を
あつめば蓮の
池たたふべし
あきののの
くさのはごとに
おくつゆを
あつめばはすの
いけたたふべし


池の上に
はちすのいたを
しきみてて
なみゐる袖を
風のたためる
いけのうへに
はちすのいたを
しきみてて
なみゐるそでを
かぜのたためる


光させば
さめぬかなへの
湯なれども
はちすの池と
なるめるものを
ひかりさせば
さめぬかなへの
ゆなれども
はちすのいけと
なるめるものを


覺雅僧都の六條の房にて、忠季宮内大輔登蓮法師なむど歌よみけるにまかりあひて、里を隔てて雪をみるといふことをよみけるに



足を挙げ給ふに、蓮華生て、足を受け奉る。

Едва ступал, под ногою вырастал лотос и принимал его ступню.

蓮華の地より生ずる事は、地神の化する所也。

А то, что из земли у него под ногами вырастали лотосы, было чудом богов земли.

たてまつる
蓮の上の
つゆばかり
こころざしをも
みよの仏に
たてまつる
はちすのうへの
つゆばかり
こころざしをも
みよのほとけに
Преподношу
На лотоса листе
Одну лишь росу
Да веру мою
Буддам трёх миров!
Примерный перевод

今は昔、七月十五日、いみじう貧しかりける女の、親のためのことをえせで、薄色の衣の表を解きて、缶に入れて、蓮の葉を上に覆いて、愛宕にもて行きて、拝みて去りけるを、人の寄りて見ければ、蓮の葉に書きつけける、
今は昔、七月十五日、いみじう貧しかりける女の、親のためのことをえせで、薄色のきぬおもてを解きて、ほとぎに入れて、蓮の葉を上に覆いて、愛宕おたぎにもて行きて、拝みて去りけるを、人の寄りて見ければ、蓮の葉に書きつけける、
Давным-давно, пятнадцатого числа седьмого месяца, очень бедная женщина, не в состоянии собрать подношения для почивших родителей, распустила своё платье, поместила в горшочек, положила его на лист лотоса, отнесла в храм Отаги и ушла. А люди подошли к подношению, посмотрели, а на листе лотоса написано:

其の後、人怪むで、寄て此れを見れば、蓮の葉に此く書たりけり。



池水は
風もおとせで
蓮葉の
うへこす玉は
ほたるなりけり
いけみづは
かぜもおとせで
はちすはの
うへこすたまは
ほたるなりけり


はちす葉の
心廣さの
思ひには
いづれと分かず
露ばかりにも
はちすはの
こころひろさの
おもひには
いづれとわかず
つゆばかりにも


若在仏前
蓮花化生



いささか頼もしきことの侍るは、ある記にいはく、「中ごろ、唐に朝夕念仏申す僧ありけり。その居所近く、鸚鵡といふ鳥のねぐらしめて棲むありけり。すなはち、念仏の声を聞き習ひて、かの鳥のくせなれば、口まねをしつつ、常に『阿弥陀仏』と鳴く。人、こぞりて、これをあはれみ讃むるほどに、この鳥、おのづから死ぬ。寺の僧ども、これを取りて掘り埋みたりけり。後、その所より、蓮花一本生ひたり。驚きながら掘りて見れば、かの鸚鵡の舌を根としてなむ生ひ出でたりける」。
いささか頼もしきことの侍るは、ある記にいはく、「中ごろ、もろこしに朝夕念仏申す僧ありけり。その居所近く、鸚鵡といふ鳥のねぐらしめて棲むありけり。すなはち、念仏の声を聞き習ひて、かの鳥のくせなれば、口まねをしつつ、常に『阿弥陀仏』と鳴く。人、こぞりて、これをあはれみ讃むるほどに、この鳥、おのづから死ぬ。寺の僧ども、これを取りて掘りうづみたりけり。後、その所より、蓮花一本ひともと生ひたり。驚きながら掘りて見れば、かの鸚鵡の舌を根としてなむ生ひ出でたりける」。


観無量寿経、説是語時、無量寿仏、住立空中

蓮生法師



年比西山に住み侍けるか、都に出て後歎く事侍て、蓮生法師かもとに申つかはしける

入道親王道覚



登蓮法師遠所へまかりけるに、きぬつかはすとて

従三位頼政



登蓮法師かつくしへまかりけるに

祐盛法師



春秋の
花の色〳〵
にほへとも
種はひとつの
蓮なりけり
はるあきの
はなのいろいろ
にほへとも
たねはひとつの
はちすなりけり


観無量寿経、説是語時、無量寿仏、住立空中

蓮生法師



年比西山に住み侍けるか、都に出て後歎く事侍て、蓮生法師かもとに申つかはしける

入道親王道覚



返し

蓮生法師



蓮生法師かもとより、よみをきたる歌尋ること侍ける時つかはすとて

平泰時朝臣



月照流水といふ事を

登蓮法師



登蓮法師遠所へまかりけるに、きぬつかはすとて

従三位頼政



登蓮法師かつくしへまかりけるに

祐盛法師



題しらす

家蓮法師



寄山恋を

蓮生法師



西山の草の庵にてよめる

蓮生法師



みちのくにへまかりける時、関を越て後、白川の関はいつくそと尋侍けれは、過ぬる所こそ彼関に侍つれと蓮生法師申侍けれは、光台の不見も思ひ出されて

澄空上人



在与諸仏土△常与師倶生といへることを

蓮生法師



ちかひをく
おなし蓮の
台こそ
残るうき身の
頼みなりけれ



にこりにも
しまぬ蓮の
哀なと
人の心に
ひらけさるらん
にこりにも
しまぬはちすの
あはれなと
ひとのこころに
ひらけさるらん


かくはかり
うき世の中の
にこりにも
しまぬは胸の
蓮なりけり
かくはかり
うきよのなかの
にこりにも
しまぬはむねの
はちすなりけり


七とせの
月日にみかく
蓮葉の
露のしら玉
光そふらし



たいしらす

蓮知法師



弘安元年三月、藤原景綱ともなひて西山の良峰といふ寺にまうてゝ、外祖父蓮生法師旧跡の花のちり侍けるをみて人々三首歌よみ侍けるに

前大納言為氏



母の身まかりて後、六道の歌よみて廻向し侍けるに、生所もいかゝとおほつかなくてよめる

行蓮法師



蓮をよめる

前大僧正隆源



夏の日も
かたふく池の
蓮葉に
夕浪こゆる
風そ涼しき
なつのひも
かたふくいけの
はちすはに
ゆふなみこゆる
かぜそすずしき


うすくこき
御法の花の
色はみな
ひとつ蓮の
身とそ成ぬる
うすくこき
みのりのはなの
いろはみな
ひとつはちすの
みとそなりぬる


舎利会をこなひ侍けるついてに、蓮を

後京極摂政前太政大臣



此世より
蓮の糸に
むすほゝれ
西に心の
ひく我身哉
このよより
はちすのいとに
むすほゝれ
にしにこころの
ひくわがみかな


あかしに人々まかりて、月をみて歌読けるに

登蓮法師



春恋といふことを

蓮生法師



からうしてあひ侍ける女の、猶うちとけぬさまにて帰りにけるあしたに、帯の落たりけるをつかはすとて

蓮生法師



年来相なれけるおとこの身まかりて後よめる

尼西蓮



百首歌めされけるついてに蓮をよませ給ける

崇徳院御製



西山に住侍ける比、花の盛に前大納言為家人人さそひて尋ねまうてきて歌よみかはして侍けるを、うへのおのこの中より尋侍けれは、送りつかはすとて書そへ侍ける

蓮生法師



百首御歌の中に、蓮を

院御製



蓮生法師八十賀し侍けるによみてつかはしける

前右兵衛督為教



位の御時、蓮花王院宝蔵よりあしたつといふ筝をいたされて、年久しくをかせ給へりけるに、正安三年の夏の比、法皇へ奉らせ給とておほしめしつゝけさせ給ける

院御製



承久元年六月、八条院御忌日に蓮華心院にまいりて、思ひ出る事おほくて女房のなかに申つかはしける

前中納言定家



於蓮華八葉上各有如来

慶政上人



こほれ落る
池のはちすの
白露は
うき葉の玉と
又なりにけり
こほれおつる
いけのはちすの
しらつゆは
うきはのたまと
またなりにけり


夕されは
波こす池の
はちす葉に
玉ゆりすふる
風の涼しさ
ゆふされば
なみこすいけの
はちすばに
たまゆりすふる
かぜのすずしさ


いかにして
消にし秋の
しら露を
はちすのうへの
玉とみかゝむ
いかにして
きえにしあきの
しらつゆを
はちすのうへの
たまとみかかむ


草のいほの
露きえぬとや
人はみる
はちすの花に
やとりぬる身を
くさのいほの
つゆきえぬとや
ひとはみる
はちすのはなに
やとりぬるみを


法の水
深きさとりを
たねとして
むねのはちすの
花そひらくる
のりのみづ
ふかきさとりを
たねとして
むねのはちすの
はなそひらくる


故郷に
のこるはちすは
あるしにて
やとる一夜に
花そひらくる
ふるさとに
のこるはちすは
あるしにて
やとるひとよに
はなそひらくる


口悉吐之、變成蓮葉。
口悉くこれを吐けば、變じて蓮の葉と成る。


風をいたみ
蓮のうき葉に
宿占めて
凉しき玉に
蛙なくなり
かぜをいたみ
はすのうきはに
やどしめて
すずしきたまに
かはづなくなり


となふなる
浪の数には
あらすとも
いかてはちすの
露にかゝらん
となふなる
なみのかずには
あらすとも
いかてはちすの
つゆにかからん


夏來者
藕之浮葉
老沼禮砥
後拆花緒
見裳過栖鉇
なつくれば
はちすのうきは
おいぬれと
のちさくはなを
みもすぐすかな

佚名
夏之夜之
露那駐曾
藕葉之
誠之玉砥
誠芝果禰香
なつのよの
つゆなとどめぞ
はちすばの
まことのたまと
なりしはてねば

佚名
為君栽芝草令開
手掘池沼蓮馥匂
在在處處玉盞泛
丹芝草見玉景美



夏の夜の
露なとどめそ
蓮葉の
まことの珠と
なりしはてずば
なつのよの
つゆなとどめそ
はちすはの
まことのたまと
なりしはてずば