Весна
0
Лето
1
Осень
6
Зима
0
Любовь
15
Благопожелания
0
Странствия
1
Разлука
0
Скорбь
1
Буддийское
0
Синтоистское
0
Разное
11
Иное
0
ささがにの
くもであやふき
八橋を
夕暮かけて
渡りかねつる
ささがにの
くもであやふき
やつはしを
ゆふぐれかけて
わたりかねつる
Паучьи лапы —
опасные воды
восьми мостов Яцухаси,
Ужель перешли мы по ним
в эту темную ночь?

さゝ蟹の
空にすがける
糸よりも
心細しや
たえぬと思へば
ささかにの
そらにすがける
いとよりも
こころぼそしや
たえぬとおもへは


ささがにの
いとかかりける
身のほどを
思へば夢の
心地こそすれ
ささがにの
いとかかりける
みのほどを
おもへばゆめの
ここちこそすれ
Когда о жизни размышляю
О своей,
Непрочной, словно паутинка,
Мне кажется,
Что я во сне...

ささがにの
空にすがくも
おなじこと
またき宿にも
幾代かは経む
ささがにの
そらにすがくも
おなじこと
またきやどにも
いくよかはへむ
Вот паучок...
Он в воздухе гнездо себе свивает,
А человек
Хотя б и во дворце,
А долго ль проживет?

夕暮れに蜘蛛のいとはかなげに巣がくを、常よりもあはれと見て

僧正遍昭
夕暮れに蜘蛛のいとはかなげに巣がくを、常よりもあはれと見て

僧正遍昭
Хэндзё

白露を
玉にぬくやと
ささかにの
花にも葉にも
いとをみなへし
しらつゆを
たまにぬくやと
ささかにの
はなにもはにも
いとをみなへし
О «девицы-цветы»!
Паук свои нити раскинул
по листкам, лепесткам —
будто хочет росные капли
все вплести в одну паутину…

今しはと
わひにしものを
ささかにの
衣にかかり
我をたのむる
いましはと
わひにしものを
ささかにの
ころもにかかり
われをたのむる
«Все уже позади!» —
в унынье себе говорю я,
но зачем же тогда
прицепился так крепко к платью
паучок, что сулит надежду?..

わかせこか
くへきよひなり
ささかにの
くものふるまひ
かねてしるしも
わかせこか
くへきよひなり
ささかにの
くものふるまひ
かねてしるしも


ふく風に
つけてもとはん
さゝかにの
かよひしみちは
そらにたゆとも
ふくかぜに
つけてもとはむ
ささかにの
かよひしみちは
そらにたゆとも
Я к небу подняла свой взор,
Чтобы увидеть паутинку.
Она — оборвалась,
Теперь — у ветра
О судьбе твоей спрошу.

敷島や
大和の国は
天地の
開け始めし
昔より
岩戸をあけて
おもしろき
神楽の言葉
歌ひてし
さればかしこき
ためしとて
ひじりの御世の
道しるく
人の心を
たねとして
よろづのわざを
言の葉に
鬼神までも
あはれとて
八州のほかの
四つの海
波も静かに
をさまりて
空吹く風も
やはらかに
枝も鳴らさず
降る雨も
時定まれば
君々の
みことのままに
したがひて
和歌の浦路の
もしほ草
かき集めたる
あと多く
それが中にも
名をとめて
三代までつぎし
人の子の
親のとりわき
ゆづりてし
そのまことさへ
ありながら
思へばいやし
信濃なる
そのははき木の
そのはらに
種をまきたる
とがとてや
世にも仕へよ
生ける世の
身を助けよと
契りおく
須磨と明石の
つづきなる
細川山野
山川の
わづかに命
かけひとて
伝ひし水の
水上も
せきとめられて
今はただ
陸にあがれる
魚のごと
かぢを絶えたる
舟のごと
寄るかたもなく
わびはつる
子を思ふとて
夜の鶴
泣く泣く都
出でしかど
身は数ならず
鎌倉の
世のまつりごと
しげければ
聞こえあげてし
言の葉も
枝にこもりて
梅の花
四年の春に
なりにけり
行くへも知らぬ
中空の
風にまかする
故郷は
軒端も荒れて
ささがにの
いかさまにかは
なりぬらむ
世々の跡ある
玉づさも
さて朽ち果てば
葦原の
道もすたれて
いかならむ
これを思へば
私の
嘆きのみかは
世のためも
つらきためしと
なりぬべし
行く先かけて
さまざまに
書き残されし
筆の跡
かへすがへすも
いつはりと
思はましかば
ことわりを
ただすの森の
ゆふしでに
やよやいささか
かけて問へ
みだりがはしき
末の世に
麻はあとなく
なりぬとか
いさめおきしを
忘れずは
ゆがめることを
また誰か
ひき直すべき
とばかりに
身をかへりみず
頼むぞよ
その世を聞けば
さてもさは
残るよもぎと
かこちてし
人のなさけも
かかりけり
同じ播磨の
境とて
一つ流れを
汲みしかば
野中の清水
よどむとも
もとの心に
まかせつつ
とどこほりなき
水茎の
跡さへあらば
いとどしく
鶴が岡べの
朝日影
八千代の光
さしそへて
明らけき世の
なほも栄えむ
しきしまや
やまとのくには
あめつちの
あけはじめし
むかしより
いはとをあけて
おもしろき
かぐらのことは
うたひてし
さればかしこき
ためしとて
ひじりのみよの
みちしるく
ひとのこころを
たねとして
よろづのわざを
ことのはに
おにがみまでも
あはれとて
八州のほかの
よつのうみ
なみもしづかかに
をさまりて
そらふくかぜも
やはらかに
えだもならさず
ふるあめも
ときさだまれば
きみ々の
みことのままに
したがひて
わかのうらぢの
もしほくさ
かきあつめたる
あとおほく
それがなかにも
なをとめて
みよまでつぎし
ひとのねの
おやのとりわき
ゆづりてし
そのまことさへ
ありながら
おもへばいやし
しなのなる
そのははきこの
そのはらに
たねをまきたる
とがとてや
よにもつかへよ
いけるよの
みをたすけよと
ちぎりおく
すまとあかしの
つづきなる
ほそかはやまの
やまかはの
わづかにいのち
かけひとて
つたひしみづの
みなかみも
せきとめられて
いまはただ
陸にあがれる
いをのごと
かぢをたえたる
ふねのごと
よるかたもなく
わびはつる
ねをおもふとて
よのつる
なくなくみやこ
いでしかど
みはかずならず
かまくらの
よのまつりごと
しげければ
きこえあげてし
ことのはも
えだにこもりて
うめのはな
よとしのはるに
なりにけり
ゆくへもしらぬ
なかそらの
かぜにまかする
ふるさとは
のきはもあれて
ささがにの
いかさまにかは
なりぬらむ
よよのあとある
たまづさも
さてくちはてば
あしはらの
みちもすたれて
いかならむ
これをおもへば
私の
なげきのみかは
よのためも
つらきためしと
なりぬべし
ゆくさきかけて
さまざまに
かきのこされし
ふでのあと
かへすがへすも
いつはりと
おもはましかば
ことわりを
ただすのもりの
ゆふしでに
やよやいささか
かけてとへ
みだりがはしき
すゑのよに
あさはあとなく
なりぬとか
いさめおきしを
わすれずは
ゆがめることを
またたれか
ひき直すべき
とばかりに
みをかへりみず
たのむぞよ
そのよをきけば
さてもさは
のこるよもぎと
かこちてし
ひとのなさけも
かかりけり
おなじはりまの
さかひとて
ひとつながれを
くみしかば
のなかのしみづ
よどむとも
もとのこころに
まかせつつ
とどこほりなき
みづぐきの
あとさへあらば
いとどしく
つるがをかべの
あさひかげ
やちよのひかり
さしそへて
あきらけきよの
なほもさかえむ


もかみ川
せせのいはかと
わきかへり
おもふこころは
おほかれと
行かたもなく
せかれつつ
そこのみくつと
なることは
もにすむ虫の
われからと
おもひしらすは
なけれとも
いはてはえこそ
なきさなる
かたわれ舟の
うつもれて
ひく人もなき
なけきすと
浪のたちゐに
あふけとも
むなしき空は
みとりにて
いふこともなき
かなしさに
ねをのみなけは
からころも
おさふる袖も
くちはてぬ
なにことにかは
あはれとも
おもはん人に
あふみなる
うちいてのはまの
うちいてつつ
いふともたれか
ささかにの
いかさまにても
かきつかん
ことをはのきに
ふくかせの
はけしきころと
しりなから
うはの空にも
をしふへき
あつさのそまに
みや木ひき
みかきかはらに
せりつみし
むかしをよそに
ききしかと
わか身のうへに
なりはてぬ
さすかに御代の
はしめより
雲のうへには
かよへとも
なにはのことも
久かたの
月のかつらし
をられねは
うけらか花の
さきなから
ひらけぬことの
いふせさに
よもの山へに
あくかれて
このもかのもに
たちましり
うつふしそめの
あさころも
花のたもとに
ぬきかへて
後のよをたにと
おもへとも
おもふ人人
ほたしにて
ゆくへきかたも
まとはれぬ
かかるうき身の
つれもなく
へにける年を
かそふれは
いつつのとをに
なりにけり
いま行すゑは
いなつまの
ひかりのまにも
さためなし
たとへはひとり
なからへて
すきにしはかり
すくすとも
夢にゆめみる
心ちして
ひまゆく駒に
ことならし
さらにもいはし
ふゆかれの
をはなかすゑの
露なれは
あらしをたにも
またすして
もとのしつくと
なりはてん
ほとをはいつと
しりてかは
くれにとたにも
しつむへき
かくのみつねに
あらそひて
なほふるさとに
すみのえの
しほにたたよふ
うつせかひ
うつし心も
うせはてて
あるにもあらぬ
よのなかに
又なにことを
みくまのの
うらのはまゆふ
かさねつつ
うきにたヘたる
ためしには
なるをの松の
つれつれと
いたつらことを
かきつめて
あはれしれらん
行すゑの
人のためには
おのつから
しのはれぬへき
身なれとも
はかなきことも
雲とりの
あやにかなはぬ
くせなれは
これもさこそは
みなしくり
くち葉かしたに
うつもれめ
それにつけても
つのくにの
いく田のもりの
いくたひか
あまのたくなは
くり返し
心にそはぬ
身をうらむらん
もかみかは
せせのいはかと
わきかへり
おもふこころは
おほかれと
ゆくかたもなく
せかれつつ
そこのみくつと
なることは
もにすむむしの
われからと
おもひしらすは
なけれとも
いはてはえこそ
なきさなる
かたわれふねの
うつもれて
ひくひともなき
なけきすと
なみのたちゐに
あふけとも
むなしきそらは
みとりにて
いふこともなき
かなしさに
ねをのみなけは
からころも
おさふるそても
くちはてぬ
なにことにかは
あはれとも
おもはむひとに
あふみなる
うちいてのはまの
うちいてつつ
いふともたれか
ささかにの
いかさまにても
かきつかむ
ことをはのきに
ふくかせの
はけしきころと
しりなから
うはのそらにも
をしふへき
あつさのそまに
みやきひき
みかきかはらに
せりつみし
むかしをよそに
ききしかと
わかみのうへに
なりはてぬ
さかすにみよの
はしめより
くものうへには
かよへとも
なにはのことも
ひさかたの
つきのかつらし
をられねは
うけらかはなの
さきなから
ひらけぬことの
いふせさに
よものやまへに
あくかれて
このもかのもに
たちましり
うつふしそめの
あさころも
はなのたもとに
ぬきかへて
のちのよをたにと
おもへとも
おもふひとひと
ほたしにて
ゆくへきかたも
まとはれぬ
かかるうきみの
つれもなく
へにけるとしを
かそふれは
いつつのとをに
なりにけり
いまゆくすゑは
いなつまの
ひかりのまにも
さためなし
たとへはひとり
なからへて
すきにしはかり
すくすとも
ゆめにゆめみる
ここちして
ひまゆくこまに
ことならし
さらにもいはし
ふゆかれの
をはなかすゑの
つゆなれは
あらしをたにも
またすして
もとのしつくと
なりはてむ
ほとをはいつと
しりてかは
くれにとたにも
しつむへき
かくのみつねに
あらそひて
なほふるさとに
すみのえの
しほにたたよふ
うつせかひ
うつしこころも
うせはてて
あるにもあらぬ
よのなかに
またなにことを
みくまのの
うらのはまゆふ
かさねつつ
うきにたへたる
ためしには
なるをのまつの
つれつれと
いたつらことを
かきつめて
あはれしれらむ
ゆくすゑの
ひとのためには
おのつから
しのはれぬへき
みなれとも
はかなきことも
くもとりの
あやにかなはぬ
くせなれは
これもさこそは
みなしくり
くちはかしたに
うつもれめ
それにつけても
つのくにの
いくたのもりの
いくたひか
あまのたくなは
くりかへし
こころにそはぬ
みをうらむらむ


たなはたは
そらにしるらん
ささかにの
いとかくはかり
まつる心を
たなはたは
そらにしるらむ
ささかにの
いとかくはかり
まつるこころを


さゝがにの
すがく淺茅の
末毎に
みだれてぬける
白露の玉
ささがにの
すがくあさぢの
すゑごとに
みだれてぬける
しらつゆのたま


笹蟹の
いづくに人は
ありとだに
心細くも
志らでふるかな
ささかにの
いづくにひとは
ありとだに
こころぼそくも
しらでふるかな


空になる
人の心は
さゝ蟹の
いかにけふ又
かくてくらさむ
そらになる
ひとのこころは
ささかにの
いかにけふまた
かくてくらさむ


思ひやる
わが衣手は
さゝがにの
曇らぬ空に
雨のみぞふる
おもひやる
わがころもでは
ささがにの
くもらぬそらに
あめのみぞふる


萩の葉に
すがく糸をも
小蟹は
棚機にとや
今朝は引くらむ
はぎのはに
すがくいとをも
ささがには
たなばたにとや
けさはひくらむ


篠薄
上葉にすがく
さゝがにの
いかさまにせば
人靡きなむ
しのすすき
うはばにすがく
ささがにの
いかさまにせば
ひとなびきなむ


かきたえて
程はへぬるを
笹蟹の
今は心に
かゝらずもがな
かきたえて
ほどはへぬるを
ささかにの
いまはこころに
かからずもがな


さゝがにの
いと引きかくる
叢に
はたおる虫の
聲ぞ聞ゆる
ささがにの
いとひきかくる
くさむらに
はたおるむしの
こゑぞきこゆる
В густой траве,
Где пряча, тянет нить
Паучок,
Слышу голос
Сверчка!
Примерный перевод

さゝがにの
糸のとぢめや
あだならむ
綻びわたる
藤袴かな
ささがにの
いとのとぢめや
あだならむ
ほころびわたる
ふぢばかまかな
Непрочные,
Как ниточка паутинки
Рвётся,
Никнут повсеместно
Фудзибакама!
Примерный перевод

別れにし
人はくべくも
あらなくに
いかに振舞ふ
笹蟹ぞこは
わかれにし
ひとはくべくも
あらなくに
いかにふりまふ
ささかにぞこは

http://www5c.biglobe.ne.jp/n32e131/gshyui/aishou02.html
蜘蛛手さへ
かきたえにける
笹蟹の
命を今は
何にかけまし
くもでさへ
かきたえにける
ささかにの
いのちをいまは
なににかけまし


ささがにの
くもでにかけて
ひくいとや
けふたなばたに
かささぎのはし
ささがにの
くもでにかけて
ひくいとや
けふたなばたに
かささぎのはし


をりをりに
かくとは見えて
ささがにの
いかに思へば
絶ゆるなるらむ
をりをりに
かくとはみえて
ささがにの
いかにおもへば
たゆるなるらむ


さゝがにの
いとかき絶えし
夕より
袖にかゝるは
涙なりけり
ささがにの
いとかきたえし
ゆふへより
そでにかかるは
なみだなりけり


絶えねばと
思ふも悲し
さゝ蟹の
厭はれながら
かゝる契は
たえねばと
おもふもかなし
ささかにの
いとはれながら
かかるちぎりは


四阿屋の
まやの軒端に
雨すぎて
露ぬきとむる
さゝ蟹の糸



待ちなれし
夕暮ごとに
小蜑の
いとも苦しく
物をこそ思へ
まちなれし
ゆふぐれごとに
ささがにの
いともくるしく
ものをこそおもへ


千はやぶる
神の御代より
木綿だすき
萬代かけて
いひいだす
千々の言の葉
なかりせば
天つそらなる
志らくもの
知らずも空に
たゞよひて
花にまがひし
いろ〳〵は
木々の紅葉と
うつろひて
よるの錦に
ことならず
物思ふやとの
ことぐさを
何によそへて
なぐさめむ
これを思へば
いにしへの
さかしき人も
なには江に
いひ傳へたる
ふることは
長柄のはしの
ながらへて
人をわたさむ
かまへをも
たくみいでけむ
ひだだくみ
よろこぼしくは
おもへども
くれ竹のよの
すゑの世に
絶えなむ事は
さゝがにの
いと恨めしき
はまちどり
空しきあとを
かりがねの
かき連ねたる
たまづさは
こゝろの如く
あらねども
常なきわざと
こりにしを
後の世までの
くるしみを
思ひも知らず
なりぬべみ
露のなさけの
なかりせば
人のちぎりも
いかゞせむ
谷のうもれ木
朽ちはてゝ
鳥のこゑせぬ
おくやまの
深きこゝろも
なくやあらまし
ちはやぶる
かみのみよより
ゆふだすき
よろづよかけて
いひいだす
ちちのことのは
なかりせば
あまつそらなる
しらくもの
しらずもそらに
ただよひて
はなにまがひし
いろいろは
ききのもみぢと
うつろひて
よるのにしきに
ことならず
ものおもふやとの
ことぐさを
なにによそへて
なぐさめむ
これをおもへば
いにしへの
さかしきひとも
なにはえに
いひつたへたる
ふることは
ながらのはしの
ながらへて
ひとをわたさむ
かまへをも
たくみいでけむ
ひだだくみ
よろこぼしくは
おもへども
くれたけのよの
すゑのよに
たえなむことは
ささがにの
いとうらめしき
はまちどり
むなしきあとを
かりがねの
かきつらねたる
たまづさは
こころのごとく
あらねども
つねなきわざと
こりにしを
のちのよまでの
くるしみを
おもひもしらず
なりぬべみ
つゆのなさけの
なかりせば
ひとのちぎりも
いかがせむ
たにのうもれき
くちはてて
とりのこゑせぬ
おくやまの
ふかきこころも
なくやあらまし


小蟹の
蛛のふるまひ
兼てより
志るしも見えば
猶や頼まむ
ささがにの
くものふるまひ
かねてより
しるしもみえば
なほやたのまむ


かねて憂き
心盡しと
なりにけり
頼をかくる
さゝがにの絲
かねてうき
こころつくしと
なりにけり
たのみをかくる
ささがにのいと


しらつゆを
たまにぬくとや
さゝかにの
はなにもはにも
いとをみなへし
しらつゆを
たまにぬくとや
ささかにの
はなにもはにも
いとをみなへし


わくらはに
くる夜を
なにと歎けん
たえけるものを
さゝがにの糸
わくらはに
くるよをなにと
なげきけん
たえけるものを
ささがにのいと


さゝかにの
くものふるまひ
哀なり
是も心の
すちはみえつゝ
ささかにの
くものふるまひ
あはれなり
これもこころの
すちはみえつつ


霜枯れの
浅茅にまがふ
ささがにの
いかなるをりに
かくと見ゆらむ
しもかれの
あさぢにまがふ
ささがにの
いかなるをりに
かくとみゆらむ


霜かれの
浅茅にまよふ
さゝかにの
いかなるおりに
かくとみゆらん
しもかれの
あさぢにまよふ
ささかにの
いかなるおりに
かくとみゆらん


おり〳〵に
かくとはみえて
さゝかにの
いかに思へは
たゆるなるらん
おりおりに
かくとはみえて
ささかにの
いかにおもへは
たゆるなるらん


しつかふく
あやめの末を
たよりにて
すみかならふる
軒のさゝかに
しつかふく
あやめのすゑを
たよりにて
すみかならふる
のきのささかに


さゝかにの
くもてあやうき
八橋を
夕暮かけて
渡りかねぬる
ささかにの
くもてあやうき
やつはしを
ゆふぐれかけて
わたりかねぬる


さゝかにの
いとはるかなる
雲ゐにも
たえん中とは
思ひやはせし
ささかにの
いとはるかなる
くもゐにも
たえんなかとは
おもひやはせし


降そゝく
軒端の雨の
夕くれに
露こまかなる
さゝかにのいと
ふりそそく
のきはのあめの
ゆふくれに
つゆこまかなる
ささかにのいと


軒ちかき
籬の竹の
末葉より
忍ふにかよふ
さゝかにの糸
のきちかき
まがきのたけの
すゑはより
しのふにかよふ
ささかにのいと