隱沼の
入江におふる
あしのねの
下の亂れは
苦しかりけり
かくぬまの
いりえにおふる
あしのねの
したのみだれは
くるしかりけり
袖の浦の
湊入江の
みをつ串
朽ちず猶や
うき名立ちなむ
そでのうらの
みなといりえの
みをつくし
くちずなほや
うきなたちなむ
寄るべなき
棚無小舟
朽もせで
おなじ入江に
身は焦れつゝ
よるべなき
たななしをぶね
くちもせで
おなじいりえに
みはこかれつつ
難波かた
入江にたてる
みをつくし
かすむそ春の
しるし也ける
なにはがた
いりえにたてる
みをつくし
かすむぞはるの
しるしなりける
Знак, что стоит
В бухте Нанива,
Виднеется смутно.
Уж не это ль предвестник
Весны приходящей?
草香江の
入江のたづも
諸聲に
千世に八千代と
空に鳴くなり
くさかえの
いりえのたづも
もろごゑに
ちよにやちよと
そらになくなり
曇りなき
影もかはらず
昔見し
まゝの入江の
秋の夜のつき
くもりなき
かげもかはらず
むかしみし
ままのいりえの
あきのよのつき
すむ月の
影さしそへて
入江こぐ
あしわけ小舟
秋風ぞふく
すむつきの
かげさしそへて
いりえこぐ
あしわけをぶね
あきかぜぞふく
ほに出づる
荻の上風
うちそよぎ
入江夜さむに
すめる月影
ほにいづる
をぎのうはかぜ
うちそよぎ
いりえよさむに
すめるつきかげ
冬がれの
尾花おしなみ
降る雪に
入江もこほる
まのゝ浦風
ふゆがれの
をはなおしなみ
ふるゆきに
いりえもこほる
まののうらかぜ
難波潟
同じ入江に
船とめて
いく夜あし間の
月を見つらむ
なにはかた
おなじいりえに
ふねとめて
いくよあしまの
つきをみつらむ
假寐する
眞野の入江の
秋の夜に
片敷く袖は
尾花なりけり
かりねする
まののいりえの
あきのよに
かたしくそでは
をはななりけり
夕づく日
入江の蘆の
一すぢに
たのむ心は
みだれざりけり
ゆふづくひ
いりえのあしの
ひとすぢに
たのむこころは
みだれざりけり
難波潟
入江にさむき
夕日影
殘るもさびし
あしのむらだち
なにはかた
いりえにさむき
ゆふひかげ
のこるもさびし
あしのむらだち
五月雨は
入江の眞菰
刈りにこし
渡りも見えず
成にける哉
さみだれは
いりえのまこも
かりにこし
わたりもみえず
なりにけるかな
風吹けば
眞野の入江に
寄る波を
尾花にかけて
露ぞ亂るゝ
かぜふけば
まののいりえに
よるなみを
をはなにかけて
つゆぞみだるる
憂しとのみ
人の心を
みしま江の
入江の眞菰
さぞ亂るらむ
うしとのみ
ひとのこころを
みしまえの
いりえのまこも
さぞみだるらむ
蘆間行く
入江の舟の
つな手繩
さはるやよそに
心引くらむ
あしまゆく
いりえのふねの
つなてなは
さはるやよそに
こころひくらむ
よしあしは
一つ入江の
澪標
ふかき御法の
しるしなりけり
よしあしは
ひとついりえの
みをつくし
ふかきみのりの
しるしなりけり
冬の夜は
つがはぬをしも
友と見よ
同じ入江に
やどる月影
ふゆのよは
つがはぬをしも
ともとみよ
おなじいりえに
やどるつきかげ
風さむき
入江の芦の
夕霜に
枯れてもさやぐ
音ぞのこれる
かぜさむき
いりえのあしの
ゆふしもに
かれてもさやぐ
おとぞのこれる
難波潟
入江の芦の
枯れしより
浦吹く風の
おとぞすくなき
なにはかた
いりえのあしの
かれしより
うらふくかぜの
おとぞすくなき
頼もしな
入江にたつる
みをつくし
深きしるしの
ありと聞くにも
たのもしな
いりえにたつる
みをつくし
ふかきしるしの
ありときくにも
影ひたす
沼の入江に
富士のねの
けむりも雲も
浮島がはら
かげひたす
ぬまのいりえに
ふじのねの
けむりもくもも
うきしまがはら
答へせば
入江の芹に
問ひてまし
昔の人は
いかが摘みしと
こたへせば
いりえのせりに
とひてまし
むかしのひとは
いかがつみしと
蘆の葉に
雨降りかゝる
暗き夜の
入江の舟に
都をぞおもふ
あしのはに
あめふりかかる
くらきよの
いりえのふねに
みやこをぞおもふ
水青き
麓の入江
霧晴れて
やま路あきなる
くものかけはし
みづあをき
ふもとのいりえ
きりはれて
やまぢあきなる
くものかけはし
入江なる
あしの霜枯
かりにだに
難波の冬を
とふ人もがな
いりえなる
あしのしもかれ
かりにだに
なにはのふゆを
とふひともがな
難波がた
入江も見えず
立こめて
霧よりいづる
秋の舟人
なにはがた
いりえもみえず
たちこめて
きりよりいづる
あきのふなびと
さえくらし
なごの入江は
つらゝゐて
風にながれぬ
蜑のすて舟
さえくらし
なごのいりえは
つららゐて
かぜにながれぬ
あまのすてふね
吹風の
便まつまを
かごとにて
おなじ入江に
とまるふな人
ふくかぜの
たよりまつまを
かごとにて
おなじいりえに
とまるふなひと
しられじな
入江がくれの
玉がしは
しづむばかりの
思ひありとも
しられじな
いりえがくれの
たまがしは
しづむばかりの
おもひありとも
人とはば
見ずとやいはむ
玉津嶋
かすむ入江の
春のあけぼの
ひととはば
みずとやいはむ
たまつしま
かすむいりえの
はるのあけぼの
人とはば
見ずとやいはむ
玉津嶋
かすむ入江の
春のあけぼの
ひととはば
みずとやいはむ
たまつしま
かすむいりえの
はるのあけぼの
みなと風
さむく吹らし
たつのなく
なこの入江に
つらゝゐにけり
みなとかぜ
さむくふくらし
たつのなく
なこのいりえに
つららゐにけり
三島江の
入江に生る
しらすけの
しらぬ人をも
あひみつる哉
みしまえの
いりえにおふる
しらすけの
しらぬひとをも
あひみつるかな
人しれぬ
入江の浪に
しほたれて
いかなる浦の
けふりとかみん
ひとしれぬ
いりえのなみに
しほたれて
いかなるうらの
けふりとかみん
水まさる
難波入江の
五月雨に
あしへをさして
かよふ舟人
みづまさる
なにはいりえの
さみだれに
あしへをさして
かよふふなびと
くさかへの
入江にあさる
芦田鶴の
あなたつ〳〵し
友なしにして
くさかへの
いりえにあさる
あしたづの
あなたつたつし
ともなしにして
紅葉ゝは
入江の松に
ふりぬれと
千世のみゆきの
跡は見えけり
もみぢはは
いりえのまつに
ふりぬれと
ちよのみゆきの
あとはみえけり
夜半にふく
はま風さむみ
まのゝ浦の
入江の千鳥
今そ鳴なる
よはにふく
はまかぜさむみ
まののうらの
いりえのちとり
いまそなくなる
冬くれは
すさの入江の
こもりぬも
風さむからし
つらゝゐにけり
ふゆくれは
すさのいりえの
こもりぬも
かぜさむからし
つららゐにけり
うきかけは
やとりもはてし
芦鴨の
さはく入江の
秋のよの月
うきかけは
やとりもはてし
あしかもの
さはくいりえの
あきのよのつき
ふる川の
入江のはしは
波こえて
山もとめくる
五月雨の比
ふるかはの
いりえのはしは
なみこえて
やまもとめくる
さみだれのころ
くさかえの
入江のたつの
たつきなく
友なき音をや
ひとり鳴らん
くさかえの
いりえのたつの
たつきなく
ともなきねをや
ひとりなくらん
あしねはふ
入江のをふね
さすか猶
うきにたへても
世を渡るかな
あしねはふ
いりえのをふね
さすかなほ
うきにたへても
よをわたるかな
この河の
入江の松は
老にけり
ふるきみゆきの
ことやとはまし
このかはの
いりえのまつは
おいにけり
ふるきみゆきの
ことやとはまし
我のみや
入江の浪に
袖ぬれて
しつめる影を
月にうれへん
われのみや
いりえのなみに
そでぬれて
しつめるかげを
つきにうれへん
人とはば
見ずとやいはむ
玉津嶋
かすむ入江の
春のあけぼの
ひととはば
みずとやいはむ
たまつしま
かすむいりえの
はるのあけぼの
みなと風
さむく吹らし
たつのなく
なこの入江に
つらゝゐにけり
みなとかぜ
さむくふくらし
たつのなく
なこのいりえに
つららゐにけり
三島江の
入江に生る
しらすけの
しらぬ人をも
あひみつる哉
みしまえの
いりえにおふる
しらすけの
しらぬひとをも
あひみつるかな
人しれぬ
入江の浪に
しほたれて
いかなる浦の
けふりとかみん
ひとしれぬ
いりえのなみに
しほたれて
いかなるうらの
けふりとかみん
水まさる
難波入江の
五月雨に
あしへをさして
かよふ舟人
みづまさる
なにはいりえの
さみだれに
あしへをさして
かよふふなびと
くさかへの
入江にあさる
芦田鶴の
あなたつ〳〵し
友なしにして
くさかへの
いりえにあさる
あしたづの
あなたつたつし
ともなしにして
紅葉ゝは
入江の松に
ふりぬれと
千世のみゆきの
跡は見えけり
もみぢはは
いりえのまつに
ふりぬれと
ちよのみゆきの
あとはみえけり
夜半にふく
はま風さむみ
まのゝ浦の
入江の千鳥
今そ鳴なる
よはにふく
はまかぜさむみ
まののうらの
いりえのちとり
いまそなくなる
冬くれは
すさの入江の
こもりぬも
風さむからし
つらゝゐにけり
ふゆくれは
すさのいりえの
こもりぬも
かぜさむからし
つららゐにけり
うきかけは
やとりもはてし
芦鴨の
さはく入江の
秋のよの月
うきかけは
やとりもはてし
あしかもの
さはくいりえの
あきのよのつき
ふる川の
入江のはしは
波こえて
山もとめくる
五月雨の比
ふるかはの
いりえのはしは
なみこえて
やまもとめくる
さみだれのころ
くさかえの
入江のたつの
たつきなく
友なき音をや
ひとり鳴らん
くさかえの
いりえのたつの
たつきなく
ともなきねをや
ひとりなくらん
あしねはふ
入江のをふね
さすか猶
うきにたへても
世を渡るかな
あしねはふ
いりえのをふね
さすかなほ
うきにたへても
よをわたるかな
この河の
入江の松は
老にけり
ふるきみゆきの
ことやとはまし
このかはの
いりえのまつは
おいにけり
ふるきみゆきの
ことやとはまし
我のみや
入江の浪に
袖ぬれて
しつめる影を
月にうれへん
われのみや
いりえのなみに
そでぬれて
しつめるかげを
つきにうれへん
難波かた
入江の芦の
夜とともに
月こそやとれ
秋のうら波
なにはかた
いりえのあしの
よとともに
つきこそやとれ
あきのうらなみ
難波かた
入江の浪に
風さえて
芦の葉白き
夜半の初霜
なにはかた
いりえのなみに
かぜさえて
あしのはしらき
よはのはつしも
難波かた
芦の葉そよき
吹風に
入江の浪や
先こほるらん
なにはかた
あしのはそよき
ふくかぜに
いりえのなみや
さきこほるらん
しられしな
ふるき入江の
みこもりに
なひく玉もの
下の乱れは
しられしな
ふるきいりえの
みこもりに
なひくたまもの
したのみだれは
■ゐる
すさの入江に
みつしほの
からしや人に
忘らるゝ身は
■ゐる
すさのいりえに
みつしほの
からしやひとに
わすらるるみは
入江なる
松は年へて
老にけり
枝もみとりも
苔むしてみゆ
いりえなる
まつはとしへて
おいにけり
えだもみとりも
こけむしてみゆ
風はやみ
夕しほみては
難波かた
入江のたつの
声もおします
かぜはやみ
ゆふしほみては
なにはかた
いりえのたつの
こゑもおします
ほに出し
あしのふしはの
下乱れ
入江の浪に
くちははつ共
ほにいでし
あしのふしはの
したみだれ
いりえのなみに
くちははつとも
さのみやは
つらき気色を
三島江の
入江のこもの
乱はつへき
さのみやは
つらき気いろを
みしまえの
いりえのこもの
みだれはつへき
あらはるゝ
難波の芦の
ことのはも
おなし入江に
又やしつまん
あらはるる
なにはのあしの
ことのはも
おなしいりえに
またやしつまん
わかのうらや
入江のあしの
霜の鶴
かゝる光に
あはんとや見し
わかのうらや
いりえのあしの
しものつる
かかるひかりに
あはんとやみし
うちなひく
入江のお花
ほのみえて
夕浪まよふ
まのゝうら風
うちなひく
いりえのおはな
ほのみえて
ゆふなみまよふ
まののうらかぜ
湊風
夕塩はやき
松かけの
入江の波に
おつる雁かね
みなとかぜ
ゆふしほはやき
まつかけの
いりえのなみに
おつるかりかね
難波人
かりふくこやも
夜や寒き
入江の芦に
霜をかさねて
なにはひと
かりふくこやも
よやさむき
いりえのあしに
しもをかさねて
浪さはく
なこの湊の
浦風に
入江の千鳥
むれてたつ也
なみさはく
なこのみなとの
うらかぜに
いりえのちとり
むれてたつなり
むれてたつ
羽音そ寒き
あし鴨の
さはく入江は
さそ氷るらん
むれてたつ
はおとそさむき
あしかもの
さはくいりえは
さそこほるらん
なき名のみ
立事やすき
あし鴨の
さはく入江の
みつからそうき
なきなのみ
たことやすき
あしかもの
さはくいりえの
みつからそうき
みさこゐる
入江の水は
あさけれと
たえぬを人の
こゝろともかな
みさこゐる
いりえのみづは
あさけれと
たえぬをひとの
こころともかな
難波かた
入江のあしは
塩こえて
松のみなひく
浦風そ吹
なにはかた
いりえのあしは
しほこえて
まつのみなひく
うらかぜそふ
玉津島
入江こき出る
いつて舟
五たひあひぬ
神やうくらん
あきつはの
すかたの国と
定をきし
やまとしまねの
そのかみを
おもへはひさに
へたゝりて
あまのかく山
いつる日の
とこやみなりし
ほともなく
晴てさやけき
神代より
みもすそ河の
すみそめて
ともににこらぬ
いはしみつ
なかれはとをく
なりぬれと
この身たかはす
四のうみの
波をおさむる
名をかけて
おほうち山の
松の葉の
年の数のみ
つもれとも
民をしすくふ
ひとことも
なにはのあしの
みこもりに
なにのふしたに
あらはれす
されとこゝろに
をこたらす
世を思ふ程は
ひさかたの
空にしるらん
とあふきつゝ
雲ゐの月の
いくめくり
へにけるかたを
かそふれは
廿とせあまり
五たひの
春秋にこそ
成にけれ
これを思へは
すへらきの
八隅しるてふ
ちかき代の
ためしにさへも
こえぬるは
さやの中山
なか〳〵に
をろかなるみを
はつかしの
もりの下草
ふみ分て
さらは道ある
いにしへの
世にもかへさぬ
なけきのみ
つもる月日は
いたつらに
なすこともなき
なかめして
花もゝみちも
おり〳〵の
なさけはありと
しりなから
かつらの枝も
おりまよひ
わかの浦ちの
玉藻をも
かきえぬ程の
はかなさに
色をもかをも
しらなみの
よし野の河に
みかくるゝ
いはとかしはと
うつもれて
はるけんかたも
なよたけの
世の人はみな
夏ひきの
いとのひき〳〵
みたれつゝ
よりもあはねは
たれにかは
こゝろをよせん
とはかりに
よろつの事の
いふせくて
秋の木の葉の
ちり〳〵に
その色としも
おもほえぬ
筆のすさひは
露ほとの
ひかりもみえぬ
うらみさへ
忘れはてつゝ
入江なる
かけのもくつを
かきあつめぬる
難波かた
入江にたてる
みをつくし
かすむそ春の
しるし也ける
なにはがた
いりえにたてる
みをつくし
かすむぞはるの
しるしなりける
Знак, что стоит
В бухте Нанива,
Виднеется смутно.
Уж не это ль предвестник
Весны приходящей?
大井川
秋のなこりを
尋ぬれは
入江の水に
しつむ紅葉は
おほゐかは
あきのなこりを
たづぬれは
いりえのみづに
しつむもみぢは
ふる川の
入江の水の
あさこほり
かよひし舟の
跡たにもなし
ふるかはの
いりえのみづの
あさこほり
かよひしふねの
あとたにもなし
あしの葉も
霜枯はてゝ
難波かた
入江さひしき
浪の上かな
あしのはも
しもがれはてて
なにはかた
いりえさひしき
なみのうへかな
入江こく
小舟になひく
あしのほは
わかるとみれと
立かへりけり
いりえこく
をぶねになひく
あしのほは
わかるとみれと
たちかへりけり
過ゆけと
人の声する
やともなし
入江の波に
月のみそすむ
すぎゆけど
ひとのこゑする
やどもなし
いりえのなみに
つきのみぞすむ
かるの池の
入江めくれる
鴨すらに
玉ものうへに
ひとりねなくに
かるのいけの
いりえめくれる
かもすらに
たまものうへに
ひとりねなくに
浦かくれ
入江にすつる
われ舟の
われそくたけて
人は恋しき
うらかくれ
いりえにすつる
われふねの
われそくたけて
ひとはこひしき
難波瀉
入江の塩や
みちぬらん
末葉そ残る
あしの村立
なにはかた
いりえのしほや
みちぬらん
すゑはそのこる
あしのむらたち
深みとり
入江の松も
年ふれは
陰さへともに
老にけるかな
ふかみとり
いりえのまつも
としふれは
かげさへともに
おいにけるかな
人なみに
君忘れすは
わかのうらの
入江のもくつ
数ならすとも
ひとなみに
きみわすれすは
わかのうらの
いりえのもくつ
かずならすとも
磯なつむ
入江の浪の
立ちかへり
君みるまでの
命ともがな
いそなつむ
いりえのなみの
たちかへり
きみみるまでの
いのちともがな
人並の
數にとのみや
和歌の浦の
入江の藻屑
書き集めまし
ひとなみの
かずにとのみや
わかのうらの
いりえのもくづ
かきあつめまし
安佐妣良伎
伊里江許具奈流
可治能於登乃
都波良都<婆>良尓
吾家之於母保由
あさびらき
いりえこぐなる
かぢのおとの
つばらつばらに
わぎへしおもほゆ
Как часто, часто слышен всплеск весла,
Когда плывут здесь, в бухте,
На рассвете,
Так часто, часто полон думой я
О доме дорогом в стране далекой…