Весна
7
Лето
0
Осень
2
Зима
2
Любовь
0
Благопожелания
872
Странствия
0
Разлука
2
Скорбь
0
Буддийское
0
Синтоистское
2
Разное
13
Иное
0
河上乃
湯津盤村二
草武左受
常丹毛冀名
常處女煮手
かはのへの
ゆついはむらに
くさむさず
つねにもがもな
とこをとめにて
Над рекой прозрачной
Мхом не зарастает
Ни одна священная скала.
Пусть бы вечно ты была прекрасна,
Пусть бы вечно юною была!
* …“Мхом не зарастает ни одна священная скала” — скалы у реки, омываемые водой, не зарастают мхом и поэтому кажутся вечно молодыми.
呉竹の
よよのみやこと
聞くからに
君はちとせの
うたがひもなし
くれたけの
よよのみやこと
きくからに
きみはちとせの
うたがひもなし
Слышал я,
Что ваше обиталище —
Как бамбук с множеством коленцев,
Так и вам жить множество лет,
В этом нет сомнений[104].
104. Танка содержит омонимы: Такэ – топоним и такэ – «бамбук», ёё – «множество коленцев бамбука» и «много веков». Ёё – дзё к слову такэ.

Включено в антологию Синтёкусэнсю, 453
神風や
五十鈴川波
数しらず
すむべき御代に
また帰り来む
かみかぜや
いすずかはなみ
かずしらず
すむべきみよに
またかへりこむ
Как бесконечны волны реки Исудзу,
Пусть бесконечно долго
Здравствует принцесса,
Которую не раз еще
Приеду навестить.

君が代に
あふ隈川の
底清み
千年をへつゝ
すまむとぞ思ふ
きみがよに
あふくまがはの
そこきよみ
ちとせをへつつ
すまむとぞおもふ


珍しく
けふたち初むる
鶴の子は
千代の襁褓を
重ぬべき哉
めづらしく
けふたちそむる
つるのねは
ちよのむつきを
かさぬべきかな


過ぎ來にし
程をば捨てつ
今年より
千代は數へむ
住吉の松
すぎきにし
ほどをばすててつ
ことしより
ちよはかずへむ
すみよしのまつ


君が代は
曇りもあらじ
三笠山
嶺に朝日の
さゝむかぎりは
きみがよは
くもりもあらじ
みかさやま
みねにあさひの
ささむかぎりは


君が代は
白雲かゝる
筑波嶺の
峰のつゞきの
海となるまで
きみがよは
しらくもかかる
つくばねの
みねのつづきの
うみとなるまで


榊葉を
手に取持ちて
祈りつる
神の代よりも
久しからなむ
さかきばを
てにとりもちて
いのりつる
かみのよよりも
ひさしからなむ


あかでのみ
歸ると思へば
櫻花
折べき春ぞ
盡きせざりける
あかでのみ
かへるとおもへば
さくらばな
をるべきはるぞ
つきせざりける


松島の
磯に群居る
芦たづの
己がさま〴〵
見えし千代かな
まつしまの
いそにむれゐる
あしたづの
おのがさまざま
みえしちよかな


長濱の
眞砂の數も
なにならじ
つきせず見ゆる
君か御代哉
ながはまの
まさごのかずも
なにならじ
つきせずみゆる
きみかみよかな


一年を
くれぬと何か
惜むべき
盡せぬ千代の
春をまつには
ひととせを
くれぬとなにか
をしむべき
つせぬちよの
はるをまつには


誰にとか
池のこゝろも
思ふらむ
そこに宿れる
松の千年を
たれにとか
いけのこころも
おもふらむ
そこにやどれる
まつのちとせを


君が代の
久しかるべき
ためしにや
神も植ゑけむ
住吉の松
きみがよの
ひさしかるべき
ためしにや
かみもうゑけむ
すみよしのまつ


住吉の
あら人神の
ひさしさに
松もいくたび
生ひ替るらむ
すみよしの
あらひとがみの
ひさしさに
まつもいくたび
おひかはるらむ


世々ふれど
面變りせぬ
河竹は
ながれての世の
例なりけり
よよふれど
おもかはりせぬ
かはたけは
ながれてのよの
たとえなりけり
Века проходят,
А облик неизменен
Речного бамбука,
Как образец
Среди сменяющихся лет
Примерный перевод

萬代は
まかせたるべし
石清水
ながき流れを
君によそへて
よろづよは
まかせたるべし
いはしみづ
ながきながれを
きみによそへて


水の面に
松の志づえの
ひぢぬれば
千歳は池の
心なりけり
みづのおもに
まつのしづえの
ひぢぬれば
ちとせはいけの
こころなりけり


おほかたの
秋の寝覚めの
長き夜も
君をぞ祈る
身を思ふとて
おほかたの
あきのねさめの
ながきよも
きみをぞいのる
みをおもふとて
Мы часто просыпаемся
Среди осенней долгой ночи,
И я как верный подданный молюсь,
Чтоб длилось долго-долго
Правление твое, о государь.

かくてのみ
やむべきものか
ちはやぶる
賀茂のやしろの
よろづよを見む
かくてのみ
やむべきものか
ちはやぶる
かものやしろの
よろづよをみむ


よろづ代を
松の尾山の
かげ茂み
君をぞ祈る
ときはかきはに
よろづよを
まつのをやまの
かげしげみ
きみをぞいのる
ときはかきはに
Сосны в Ояма —
Им сотни лет ещё стоять,
И вечною пребудет их густая сень.
Не будет и предела процветанью
Правления твоего, о государь!
* Сложена на поэтическом турнире 8-го года Кандзи (время правления императора Хорикавы). 8-й год Кандзи — 1094 г. Турнир проходил в усадьбе Коя-но ин, принадлежавшей бывшему первому министру-канцлеру Фудзиваре Мородзанэ, и песня посвящена ему.

* Густая сень — намёк на многочисленное семейство Мородзанэ.

* Гора Ояма расположена в районе Укё в Киото.
天のした
久しき御代の
志るしには
三笠の山の
榊をぞさす
あめのした
ひさしきみよの
しるしには
みかさのやまの
さかきをぞさす


席田に
群居る田鶴の
千世もみな
君が齡に
しかじとぞ思ふ
むしろだに
むれゐるたづの
ちよもみな
きみがよはひに
しかじとぞおもふ


色變へぬ
竹のけしきに
しるき哉
萬代ふべき
君がよはひは
いろかへぬ
たけのけしきに
しるきかな
よろづよふべき
きみがよはひは


君が世の
千年の松の
深みどり
さわがぬ水に
影はみえつゝ
きみがよの
ちとせのまつの
ふかみどり
さわがぬみづに
かげはみえつつ
В твоём правлении
Тысячелетних сосен
Зелень глубока!
И на спокойной воде
Их отражение виднеется.
Примерный перевод

我宿の
千代のかは竹
ふし遠み
さも行末の
はるかなるかな
わがやどの
ちよのかはたけ
ふしとほみ
さもゆくすゑの
はるかなるかな
Как далеки меж собой
Коленца речного бамбука чрез тысячу лет,
Что растёт возле моего дома,
Так и конец пути
Пусть будет таким же далёким!
Примерный перевод

呉竹の
よゝの都と
聞くからに
君は千年の
うたがひもなし
くれたけの
よゝのみやこと
きくからに
きみはちとせの
うたがひもなし
Слышал я,
Что ваше обиталище —
Как бамбук с множеством коленцев,
Так и вам жить множество лет,
В этом нет сомнений.
Включено в Ямато-моногатари, 36

Перевод: Ермакова Л.М. (Ямато-Моногатари)
皆人の
いかでと思ふ
萬代の
ためしと君を
いのる今日かな
みなひとの
いかでとおもふ
よろづよの
ためしときみを
いのるけふかな


わかの浦や
昔にかへる
波のうへに
光あまねき
秋の夜の月
わかのうらや
むかしにかへる
なみのうへに
ひかりあまねき
あきのよのつき


葦田鶴
齡しあらば
君が世の
千年の數は
かぞへとりてむ
あしたづの
よはひしあらば
きみがよの
ちとせのかずは
かぞへとりてむ


君にけふ
十年の數を
ゆづり置きて
九かへりの
萬代やへむ
きみにけふ
とをぢのかずを
ゆづりおきて
ここのつかへりの
よろづよやへむ

???
瑞がきの
久しかるべき
君が代を
天照神や
そらにしるらむ
みづがきの
ひさしかるべき
きみがよを
あまてるかみや
そらにしるらむ
Как зелёная ограда
Долго будет тянуться
Век твой, —
О том, должно быть, ведомо,
Богине, освещающей небеса!
Примерный перевод

つもるべし
雪積るべし
君が代は
松の花さく
千度みるまで
つもるべし
ゆきつもるべし
きみがよは
まつのはなさく
ちたびみるまで
Как снег, что должен выпасть,
Должны собраться
И твои года,
Чтобы цветенье сосен
Увидел тысячу ты раз!

Примерный перевод

長濱の
眞砂の數も
何ならず
つきせずみゆる
君が御代かな
ながはまの
まさごのかずも
いつならず
つきせずみゆる
きみがみよかな
И песчинок
На длинном побережье
Не хватит,
Чтоб посчитать года,
Правленья твоего!
Примерный перевод
??
萬代の
例とみゆる
松の上に
雪さへつもる
年にもあるかな
よろづよの
ためしとみゆる
まつのうへに
ゆきさへつもる
としにもあるかな
Даже на вершинах сосен,
Что кажутся мне
Примером долголетья,
На их вершинах скопится снег —
Такого долголетья желаю!
Примерный перевод

天原
振放見者
大王乃
御壽者長久
天足有
あまのはら
ふりさけみれば
おほきみの
みいのちはながく
あまたらしたり
Когда взглянула вверх
И взором обвела
Широкую небесную равнину,
Я увидала: жизнь твоя длинна,
Все небеса она заполнила собою!
В песне отражён древний обычай, когда, глядя на небеса, люди определяли судьбу, предсказывали счастье или беду.
斧のえの
くちむも志らず
君がよの
つきむ限は
打ち試みよ
をののえの
くちむもしらず
きみがよの
つきむかぎりは
うちこころみよ


龜の尾の
岩根を落つる
しら玉の
數かぎりなき
千代の行末
かめのをの
いはねをおつる
しらたまの
かずかぎりなき
ちよのゆくすゑ


千年まで
木高き陰の
たねしあれば
岩にぞ見ゆる
松の行末
ちとせまで
きたかきかげの
たねしあれば
いはにぞみゆる
まつのゆくすゑ


松のはな
十かへり咲ける
君が代に
何を爭ふ
鶴のよはひぞ
まつのはな
十かへりさける
きみがよに
なにをいかふ
つるのよはひぞ


君が世の
ためしに何を
思はまし
變らぬ松の
色なかりせば
きみがよの
ためしになにを
おもはまし
かはらぬまつの
いろなかりせば


二葉なる
子日の小松
ゆく末に
花さくまでは
君ぞ見るべき
ふたばなる
ねのひのこまつ
ゆくすゑに
はなさくまでは
きみぞみるべき


春日野の
子日の松に
契置か
む神に引れて
千世ふべき身は
かすがのの
ねのひのまつに
ちぎりおか
むかみにひれて
ちよふべきみは


久方の
天の岩戸の
あけしより
出づる朝日ぞ
くもる時なき
ひさかたの
あめのいはとの
あけしより
いづるあさひぞ
くもるときなき


民やすく
國ゆたかなる
御代なれば
君を千年と
誰か祈らむ
たみやすく
くにゆたかなる
みよなれば
きみをちとせと
たれかいのらむ


池水に
みぎはの松の
うつるより
月も千年の
影やそふらむ
いけみづに
みぎはのまつの
うつるより
つきもちとせの
かげやそふらむ


契りても
年の緒ながき
玉椿
かげにや千世の
數もこもれる
ちぎりても
としのをながき
たまつばき
かげにやちよの
かずもこもれる


おなじくば
八百萬代を
ゆづらなむ
わが九重の
庭のくれ竹
おなじくば
やほよろづよを
ゆづらなむ
わがここのへの
にはのくれたけ


引く人も
なくて千とせを
過しける
老木の松の
蔭に休まむ
ひくひとも
なくてちとせを
すごしける
おいこのまつの
かげにやすまむ


けふよりは
子日の小松
引植ゑて
八百萬代の
春をこそまて
けふよりは
ねのひのこまつ
ひきうゑて
やほよろづよの
はるをこそまて

八百萬代の
子の日する
小松が原の
淺みどり
霞に千世の
蔭ぞこもれる
ねのひする
こまつがはらの
あさみどり
かすみにちよの
かげぞこもれる


松ならで
何をかひかむ
行く末の
千年の春の
けふの子日に
まつならで
なにをかひかむ
ゆくすゑの
ちとせのはるの
けふのねのひに


今日しこそ
思ひもいづれ
雪の内に
祝初めてし
千世の初春
けふしこそ
おもひもいづれ
ゆきのうちに
いはひそめてし
ちよのはつはる


積るべき
千年の春も
志られ鳬
こぞに變らぬ
今日の御幸に
つもるべき
ちとせのはるも
しられけり
こぞにかはらぬ
けふのみゆきに


玉しきの
にはのくれ竹
いく千世も
かはらぬ春の
鶯のこゑ
たましきの
にはのくれたけ
いくちよも
かはらぬはるの
うぐひすのこゑ


鶯の
こゑのうちにも
こもりけり
みかきの竹の
萬代のはる
うぐひすの
こゑのうちにも
こもりけり
みかきのたけの
よろづよのはる


さく花を
頭の雪に
まがへても
千世の挿頭は
折にあふらし
さくはなを
かしらのゆきに
まがへても
ちよのかざしは
をりにあふらし


千世までの
大宮人の
かざしとや
雲居の櫻
にほひそめけむ
ちよまでの
おほみやひとの
かざしとや
くもゐのさくら
にほひそめけむ


長閑なる
御代の春しる
色なれや
雲居の櫻
うつろひもせぬ
のどかなる
みよのはるしる
いろなれや
くもゐのさくら
うつろひもせぬ


時過ぎて
更に花さく
藤波の
たち榮えゆく
今日にも有る哉
ときすぎて
さらにはなさく
ふぢなみの
たちさかえゆく
けふにもあるかな


立ち歸り
君がためとや
藤なみも
又時すぎて
春にあふらむ
たちかへり
きみがためとや
ふぢなみも
またときすぎて
はるにあふらむ


いつかとて
待し菖蒲も
今よりぞ
君が千年を
かけて仕へむ
いつかとて
まちしあやめも
いまよりぞ
きみがちとせを
かけてつかへむ


菖蒲草
引き比べても
仕ふべき
ためしは長き
世にや殘らむ
あやめくさ
ひきくらべても
つかふべき
ためしはながき
よにやのこらむ


萩の戸の
花のしたなる
御溝水
千年の秋の
かげぞうつれる
はぎのとの
はなのしたなる
みかはみづ
ちとせのあきの
かげぞうつれる


今やしる
假寢なりつる
松虫の
一夜に千世を
こめてなくとは
いまやしる
かりねなりつる
まつむしの
ひとよにちよを
こめてなくとは


風わたる
たみの草葉も
年あれば
君にぞ靡く
千世の秋まで
かぜわたる
たみのくさばも
としあれば
きみにぞなびく
ちよのあきまで


限なき
山路の菊の
陰なれば
露も八千世を
ちぎりおくらむ
かぎりなき
やまぢのきくの
かげなれば
つゆも八ちよを
ちぎりおくらむ


君が代は
菊のした行く
谷水の
流れを汲みて
千年をぞまつ
きみがよは
きくのしたゆく
たにみづの
ながれをくみて
ちとせをぞまつ


千年まで
かはらぬ秋は
めぐりきて
うつろはぬ世の
菊の盃
ちとせまで
かはらぬあきは
めぐりきて
うつろはぬよの
きくのさかずき


みづ垣の
久しき世より
跡とめて
けふかざすてふ
白菊の花
みづかきの
ひさしきよより
あととめて
けふかざすてふ
しらきくのはな


萬代の
秋のかたみと
なる物は
君はよはひを
のぶるしら菊
よろづよの
あきのかたみと
なるものは
きみはよはひを
のぶるしらきく


百しきや
みかきの松も
雪ふれば
千世の印の
花ぞ咲きける
ももしきや
みかきのまつも
ゆきふれば
ちよのしるしの
はなぞさきける


春日山
松ふくかぜの
高ければ
そらにきこゆる
萬世のこゑ
かすがやま
まつふくかぜの
たかければ
そらにきこゆる
よろづよのこゑ


我が君の
位の山し
高ければ
あふがぬ人は
あらじとぞ思ふ
わがきみの
くらひのやまし
たかければ
あふがぬひとは
あらじとぞおもふ


あきらけき
御世ぞしらるゝ
位山
又うへもなく
あふぐ光に
あきらけき
みよぞしらるる
くらゐやま
またうへもなく
あふぐひかりに


千世ふべき
君が御幸に
位山
またわけのぼる
みねの椎しば
ちよふべき
きみがみゆきに
くらゐやま
またわけのぼる
みねのしひしば


千時ふべき
君がすみかの
さかの山
今も昔の
跡ぞかしこき


千時??
君が世の
千とせをかけて
龜のをの
岩根に絶えぬ
瀧の白糸
きみがよの
ちとせをかけて
かめのをの
いはねにたえぬ
たきのしらいと


君が世を
いはふ心は
龜のをの
岩根のまつに
苔おふるまで
きみがよを
いはふこころは
かめのをの
いはねのまつに
こけおふるまで


今も又
龜のを山の
峰の松
たえぬみかげと
なほあふぐかな
いまもまた
かめのをやまの
みねのまつ
たえぬみかげと
なほあふぐかな


あつめおく
ことばの林
散りもせで
千年變らじ
和歌の浦松
あつめおく
ことばのはやし
ちりもせで
ちとせかはらじ
わかのうらまつ


春秋の
かげを並べて
みつるかな
わがすべらぎの
同じ光に
はるあきの
かげをならべて
みつるかな
わがすべらぎの
おなじひかりに


曇なき
みよの光は
かくしこそ
いづる旭も
のどかなりけれ
くもりなき
みよのひかりは
かくしこそ
いづるあさひも
のどかなりけれ


くもりなき
月日の影も
君が世の
久しかるべき
末照さなむ
くもりなき
つきひのかげも
きみがよの
ひさしかるべき
すゑてらさなむ


月も日も
光をそへて
明らけき
君が御世をば
さぞ照すらむ
つきもひも
ひかりをそへて
あきらけき
きみがみよをば
さぞてらすらむ


明けき
ひかりぞしるき
萬代の
はじめとあふぐ
秋の夜の月
あきらけき
ひかりぞしるき
よろづよの
はじめとあふぐ
あきのよのつき


今も猶
くもりなき世と
祈るかな
君がためなる
みつの鏡に
いまもなほ
くもりなきよと
いのるかな
きみがためなる
みつのかがみに


和歌の浦に
みがける玉を
拾ひおきて
古今の
數をみるかな



世々ふとも
絶えずぞすまむ
昔より
流久しき
さほ河のみづ
よよふとも
たえずぞすまむ
むかしより
ながれひさしき
さほかはのみづ


行く末も
幾世の霜か
おきそへむ
あしまにみゆる
鶴の毛衣
ゆくすゑも
いくよのしもか
おきそへむ
あしまにみゆる
つるのげころも


契りおかむ
わが萬代の
友なれや
竹田の原の
鶴のもろごゑ
ちぎりおかむ
わがよろづよの
ともなれや
たけたのはらの
つるのもろごゑ


君はたゞ
心のまゝの
よはひにて
千とせ萬代
數もかぎらじ
きみはただ
こころのままの
よはひにて
ちとせよろづよ
かずもかぎらじ


我君の
千年のかげを
鏡山
とよのあかりに
みるがたのしさ
わがきみの
ちとせのかげを
かがみやま
とよのあかりに
みるがたのしさ


ときはなる
千々の松原
色深み
木だかき影の
頼もしきかな
ときはなる
ちちのまつはら
いろふかみ
きだかきかげの
たのもしきかな


よろづ代と
龜の尾山の
松かげを
移してすめる
宿の池みづ
よろづよと
かめのをやまの
まつかげを
うつしてすめる
やどのいけみづ
Если многие века
Отражение сосен
С горы Камэ
Будет в пруде дома,
Прояснится им вода!
Примерный перевод

池水に
松の千とせを
うつしても
君に二たび
逢ふが嬉しさ
いけみづに
まつのちとせを
うつしても
きみにふたたび
あふがうれしさ
Пускай
Отражаются тысячи лет
Сосны в пруду,
Встретить тебя снова —
Какая же радость!
Примерный перевод

行末を
かぎらぬ松の
世々をへて
かげ長閑なる
庭の池みづ
ゆくすゑを
かぎらぬまつの
よよをへて
かげのどかなる
にはのいけみづ
В воде пруда в саду
Спокойно отраженье,
Идут века
У сосен, которым
Неведом конец.
Примерный перевод

池水の
たえず澄べき
御代なれば
松の千年も
とはに逢見む
いけみづの
たえずすむべき
みよなれば
まつのちとせも
とはにあひみむ


千枝にさす
松の緑は
君が代に
逢ふべき春の
數にぞ有ける
ちえにさす
まつのみどりは
きみがよに
あふべきはるの
かずにぞあける


例なき
數多御幸の
今日に逢ひて
花は八千世の
色に出づ覽
ためしなき
かずおほみゆきの
けふにあひて
はなは八ちよの
いろにいづらん


今年より
御幸にちぎる
山ざくら
思ふも久し
よろづ代の春
ことしより
みゆきにちぎる
やまざくら
おもふもひさし
よろづよのはる


かめのをの
山のかひある
山櫻
萬代ふべき
ためしとぞみる
かめのをの
やまのかひある
やまさくら
よろづよふべき
ためしとぞみる


名にたてゝ
萬代ふべき
龜のをの
山の櫻は
けふ咲きにけり
なにたてて
よろづよふべき
かめのをの
やまのさくらは
けふさきにけり
Продлится слава
Десятки тысяч лет
Горы Камэ,
Сегодня на ней
Сакура расцвела!
Примерный перевод

待たれこし
みかさの山の
櫻花
久しき春の
かざしにぞさす
またれこし
みかさのやまの
さくらばな
ひさしきはるの
かざしにぞさす


千世をへて
澄べき池の
水なれば
映れる花の
陰ものどけし
ちよをへて
すむべきいけの
みづなれば
うつれるはなの
かげものどけし


咲きつゞく
藤榮えむと
春日山
松にぞ君を
いはひかけつる
さきつづく
ふぢさかえむと
かすがやま
まつにぞきみを
いはひかけつる


昔より
君がためなる
宿なれば
我も千とせを
まつ虫のこゑ
むかしより
きみがためなる
やどなれば
われもちとせを
まつむしのこゑ


君が住む
おなじ雲居の
月なれば
空にかはらぬ
萬代のかげ
きみがすむ
おなじくもゐの
つきなれば
そらにかはらぬ
よろづよのかげ
Поскольку в том же
Колодце облаков, где ты живёшь,
Находится луна,
На небе неизменен
Свет многие века.
Примерный перевод

雲の上に
影をならべて
久方の
月ぞ千とせの
秋もすむべき
くものうへに
かげをならべて
ひさかたの
つきぞちとせの
あきもすむべき


のどかなる
光をそへて
池水に
千世もすむべき
秋の夜の月
のどかなる
ひかりをそへて
いけみづに
ちよもすむべき
あきのよのつき


君が世に
光をそへよ
末とほき
千とせの秋の
山の端のつき
きみがよに
ひかりをそへよ
すゑとほき
ちとせのあきの
やまのはのつき


いく秋と
かぎらぬ月の
光こそ
君が御影の
ためしなりけれ
いくあきと
かぎらぬつきの
ひかりこそ
きみがみかげの
ためしなりけれ


民やすき
田面のいほの
秋風に
いなばの雲は
月もさはらず
たみやすき
たおものいほの
あきかぜに
いなばのくもは
つきもさはらず


君が爲
千世を重ねて
きくの花
ゆく末遠く
けふこそはみれ
きみがため
ちよをかさねて
きくのはな
ゆくすゑとほく
けふこそはみれ


結ぶべき
末もかぎらじ
君が世に
露のつもれる
菊の下みづ
むすぶべき
すゑもかぎらじ
きみがよに
つゆのつもれる
きくのしたみづ


いか計
老いせぬ秋を
かさぬらむ
千世のかざしの
白菊の花
いかばかり
をいせぬあきを
かさぬらむ
ちよのかざしの
しらきくのはな


千とせまで
積れる年の
志るしとて
雪をかさぬる
鶴の毛衣
ちとせまで
つもれるとしの
しるしとて
ゆきをかさぬる
つるのげころも


海原や
風をさまれる
波のうへに
思ふもとほし
御代の行末
うみはらや
かぜをさまれる
なみのうへに
おもふもとほし
みよのゆくすゑ


數々に
みがく玉藻の
あらはれて
御代靜かなる
わかの浦浪
かずかずに
みがくたまもの
あらはれて
みよしづかなる
わかのうらなみ


限なき
はこやの山の
かげなれば
千年の坂も
猶こえぬべし
かぎりなき
はこやのやまの
かげなれば
ちとせのさかも
なほこえぬべし


老らくの
さかゆく道を
照すなり
はこやの山の
峯の月かげ
おいらくの
さかゆくみちを
てらすなり
はこやのやまの
みねのつきかげ


かげ靡く
光は身にも
あまるらむ
のぼる三笠の
山の端の月
かげなびく
ひかりはみにも
あまるらむ
のぼるみかさの
やまのはのつき


大原や
小鹽の松ぞ
君が代の
いつも變らぬ
ためしなるべき
おほはらや
をしほのまつぞ
きみがよの
いつもかはらぬ
ためしなるべき


君待ちて
二たびすめる
河水に
千世そふ豐の
御祓をぞ見し
きみまちて
ふたたびすめる
かはみづに
ちよそふとよの
みそぎをぞみし


年たけて
思ひもよらず
君が代に
又仕ふべき
道のありとは
としたけて
おもひもよらず
きみがよに
またつかふべき
みちのありとは


神島の
波の白ゆふ
かけまくも
畏き御代の
ためしとぞみる
かみしまの
なみのしらゆふ
かけまくも
かしこきみよの
ためしとぞみる


あきらけき
御代の始の
朝日山
あまてるかみの
光さしそふ
あきらけき
みよのはじめの
あさひやま
あまてるかみの
ひかりさしそふ


常磐なる
影は變らじ
眞木の村
あまの露霜
いくよふるとも
ときはなる
かげはかはらじ
まきのむら
あまのつゆしも
いくよふるとも


凉しさに
千とせをかねて
結ぶかな
玉井の水の
松の下かげ
すずしさに
ちとせをかねて
むすぶかな
たまゐのみづの
まつのしたかげ


高き屋に
登りて見れば
けぶり立つ
民の竃は
にぎはひにけり
たかきやに
のぼりてみれば
けぶりたつ
たみのかまどは
にぎはひにけり
На высокий дворец я поднялся
И вижу:
Струится над кровлями дым
И люди мои оживленно хлопочут
Возле своих очагов.
* Песня сложена императором Нинтоку, после того как он отменил в стране налоги и подати. Записи об этом событии имеются в древних хрониках «Кодзики» и «Нихон сёки» («Нихонги»). В последней записано так: «Государь Нинтоку, будучи обеспокоен бедностью народа своего, отменил на три года все налоги и подати, и стало народу жить легче, и появился достаток в домах. И вот поднялся государь на возвышение, оглядел всё вокруг и увидел, что над жилищами подданных его повсюду поднимается дым от очагов, и сердце его возрадовалось».
初春の
初子のけふの
たまばはき
手に取るからに
ゆらぐ玉の緒
はつはるの
はつねのけふの
たまばはき
てにとるからに
ゆらぐたまのお
Нынче, в третий день весны,
В День первенца, метёлки,
Яшмой украшенные, дал нам государь,
Чтоб светлою и ясною была
И жизни нашей яшмовая нить.
* В 758 г. на третий день нового года, который праздновался как День первенца (первого ребёнка, родившегося в этом году), император Кокен пожаловал своим придворным метёлки, украшенные яшмой, — как символ чистоты, и устроил пышное празднество. Метёлки, о которых идёт речь, использовались в помещениях, где разводили шелковичных червей. Жизни яшмовая нить — постоянная метафора («нить жизни»). Вариант танка есть в «Манъёсю», где она атрибутирована Отомо Якамоти.

子の日して
しめつる野辺の
姫小松
ひかでや千代の
かげを待たなし
ねのひして
しめつるのべの
ひめこまつ
ひかでやちよの
かげをまたなし
Сегодня, в День ребёнка,
Выйду в поле
И молодую сосенку верёвкою огорожу.
Ждать буду тыщу лет,
Покуда не расстелется под нею густая тень!
* Сложена на ту же тему — празднества в честь здоровья и благополучия новорождённого (см. также коммент. 14, 16, т. 1).
君が代の
年の数をば
白妙の
浜の真砂と
たれか敷きけむ
きみがよの
としのかずをば
しろたへの
はまのまさごと
たれかしきけむ
Годов, что жить тебе осталось,
Государь,
Не счесть, как не пересчитать
Песчинок белых
На берегу Сирагама!
* Сложена по картине на ширме в доме Левого министра Фудзивары Токухэй. На картине было изображено песчаное побережье Сирагама — букв. «Белый берег» (префектура Вакаяма, уезд Нисимура).
若菜生ふる
野辺といふ野辺を
君がため
よろづ代しめて
摘まむとぞ思ふ
わかなおふる
のべといふのべを
きみがため
よろづよしめて
つまむとぞおもふ
Ради тебя, наш государь,
Огородили это поле,
Чтоб вечно собирать здесь
Для тебя
Побеги молодые!
* В 24-й день 9-й луны 926 г. блюстительницей государевой опочивальни г-жой Кёгоку было устроено торжество в честь 60-летия государя-инока Тэйдзи (император Уда). Песня сложена по картине на ширме, изображающей придворных, собирающих молодую зелень.

* (О сборе молодых побегов весной, а также об обычае огораживать поле верёвкой из рисовой соломы см. коммент. 11, 12, т. 1.)
夕だすき
千歳をかけて
あしびきの
山藍の色は
かはらざりけり
ゆふだすき
ちとせをかけて
あしびきの
やまあひのいろは
かはらざりけり
Чист, неизменен цвет
Священной перевязи,
Что перекинута
Через плечо одежд
Служителя богов.
* Перед песней в антологии помета: «Сложена по картине на ширме во времена Энги» (время правления императора Дайго). Согласно же пояснению в частном собрании песен поэта, танка написана в 7-й месяц 940 г. при императоре Судзаку (император Дайго умер в 935 г.) по картине на ширме в доме начальника Правой привратной охраны. Картина изображала празднество в синтоистском храме Камо, совершавшееся в 11 -м месяце, в День птиц (последняя декада месяца). Праздник назывался Юэн.
* Перевязь (тасуки), украшавшую плечи и рукава одеяния священника, совершавшего обряд, изготовляли из конопли (юу), которая считалась священной, либо ткали из волокон коры тутового дерева (кодзо). Цвет перевязей был синий, близкий к индиго, красителем служило горное растение под названием ямаи или тодай-гуса.
君が代に
あふべき春の
おほければ
散るとも桜
あくまでぞ見む
きみがよに
あふべきはるの
おほければ
ちるともさくら
あくまでぞみむ
Пусть будет ещё много вёсен
На твоём веку,
И хоть цветы у вишен опадают,
Довольно будет времени тебе
Налюбоваться ими!
* Сложена на турнире в доме известной поэтессы, дочери императора Госиракавы Сёкуси Найсинно.
住の江の
浜の真砂を
踏む田鶴は
ひさしき跡を
留むるなりけり
すみのえの
はまのまなごを
ふむたづは
ひさしきあとを
とむるなりけり
На берегу Суминоэ
По белому песку
Журавль ступает,
И нет конца его следам,
Как и годам твоим!
* Перед песней помета: «Сложена по картине на ширме государыни Ситидзё по случаю ее 50-летия». Имеется в виду супруга императора Уда — Онси-Тюгу (Фудзивара Онси). Поэтесса много лет служила при её дворе. На картине изображены берег Суминоэ (ныне побережье в г. Осака, квартал Суминоэ) и журавль, стоящий на белом песке. Журавль — один из традиционных образов-символов долголетия, постоянно использовавшихся в песнях-славословиях.
年ごとに
生ひ添ふ竹の
よよを経て
かはらぬ色を
たれとかは見む
としごとに
おひそふたけの
よよをへて
かはらぬいろを
たれとかはみむ
Из года в год
Прибавляется в росте
Бамбуковый ствол,
А цвет его — от века неизменен,
С кем, если не с тобой, его сравню?
* Танка сложена по случаю 60-летия экс-императора Уда. В ней использована омонимическая метафора: ё — «век» ассоциируется с ё «коленце бамбука».
千歳ふる
尾上の松は
秋風の
声こそかはれ
色はかはらず
ちとせふる
をのへのまつは
あきかぜの
こゑこそかはれ
いろはかはらず
Растут на берегу Оноэ
Вековые сосны,
И к осени меняется лишь голос ветра,
Что дует между ними,
Но неизменно зелены их иглы.
* Песня посвящается осени. Образ ветра в соснах часто употребим, особенно в песнях осени. Голос ветра меняется: если летом он напоминает вздохи, то зимой и осенью дует со свистом, с завыванием.
山川の
菊のした水
いかなれば
流れて人の
老をせくらむ
やまかはの
きくのしたみづ
いかなれば
ながれてひとの
おいをせくらむ
Возможно ль,
Что вода из горного потока,
Куда роняет хризантема капельки росы,
Грядущей старости
Дорогу преградит?
* Песня содержит реминисценции китайского поверья, что если выпить росу с цветка хризантемы или воду с этой росой, то можно продлить молодость и достичь долголетия.
祈りつつ
なほ長月の
菊の花
いづれの秋か
うゑて見ざらむ
いのりつつ
なほながつきの
きくのはな
いづれのあきか
うゑてみざらむ
Моля о долголетье Будду,
Любуюсь в сентябре я
Хризантемой и думаю:
Едва ль была такая осень,
Чтобы её я не сажал в своём саду!
* Песня сложена в годы правления императора Энги (Дайго) по случаю буддийской церемонии в сентябре месяце (нагацуки) для надписи на ширме. Подобные церемонии совершались также в январе и в мае. Сентябрь — месяц цветения хризантемы, цветка, с которым связывались надежды на долголетие.
山人の
折る袖にほふ
菊の露
うちはらふにも
千代は経ぬべし
やまひとの
をるそでにほふ
きくのつゆ
うちはらふにも
ちよはへぬべし
Сорвёт святой отшельник хризантему,
И тыща лет, пройдёт, наверно,
Покуда стряхивает с рукава
Благоухающего
Капельки росы!
* Перед песней в антологии помета: «Сложена в 6-й год Бундзи по картине на ширме в покоях государыни». Бундзи — время правления императора Готобы. Песня сложена по случаю введения во дворец в качестве супруги императора дочери министра-канцлера Фудзивары Канэдзанэ Ниннси в 1190 г. Святой отшельник считался человеком, достигшим бессмертия.

* Автор использует приём аллюзии: песня перекликается с танка Сосэй-хоси из «Кокинсю» (свиток «Песни осени»):
Ужели тысячу лет
Этой тропой я шёл?
На рукаве
Едва успела высохнуть роса
Oт хризантем.

(Песня сложена по картине на ширме, изображающей человека, пришедшего горной тропой с растущими на ней хризантемами к скиту отшельника.)
神無月
もみぢも知らぬ
常磐木に
よろづ代かかれ
峰の白雲
かみなづき
もみぢもしらぬ
ときはきに
よろづよかかれ
みねのしらくも
Октябрь... Преддверие зимы,
Но сосны на горах не знают увяданья,
И пусть, подобно их зелёным кронам,
Неизменно
Висят над кручей облака!
* Сложена по картине на ширме в резиденции знатного сановника Фудзивары Тадахира. На картине было изображено белое облако, висящее над горами, покрытыми соснами.
山風は
吹けど吹かねど
白波の
寄する岩根は
ひさしかりけり
やまかぜは
ふけどふかねど
しらなみの
よするいはねは
ひさしかりけり
Дует ли ветер с гор
Иль нет —
Неколебим утёс,
И не страшны ему
Удары волн.
* Посвящения к песне в антологии нет, хотя, по всей вероятности, поэтесса посвятила её какому-нибудь знатному сановнику, возможно, самому императору, наложницей которого она была и при дворе которого служила.

くもりなく
千歳に澄める
水のおもに
宿れる月の
影ものどけし
くもりなく
ちとせにすめる
みづのおもに
やどれるつきの
かげものどけし
Тысячи лет ещё
Останется прозрачною
Вода в пруду,
Где отражается спокойный
Лунный лик.
* Прозрачная гладь воды — аллегория вечной славы дома Митинага, а чистое и ясное отражение луны (спокойный лунный лик) — аллегория новорождённого принца.
池水の
世々にひさしく
澄みぬれば
底の玉藻も
光見えけり
いけみづの
よよにひさしく
すみぬれば
そこのたまもも
ひかりみえけり
Пусть на века
Пребудет чистой и прозрачной
Вода в твоём пруду,
Где даже водоросли на дне
Сверкают яшмой!
* Сложена в 1049 г., во время правления императора Горэйдзэя, на поэтическом турнире во дворце. Чистая и прозрачная вода символизирует просвещённое правление императора, а сверкающие на дне водоросли символизируют его мудрость.

君が代の
千歳の数も
かくれなく
くもらぬ空の
光にぞ見る
きみがよの
ちとせのかずも
かくれなく
くもらぬそらの
ひかりにぞみる
В сей ясный день
Предвижу долгую,
На многие века безоблачную славу
Правленья твоего,
О государь!
* Перед песней помета: «Послана госпоже Кии, распорядительнице дворцовых покоев, в день очищения государя-инока Хорикавы, перед его инаугурацией и Празднеством благодарения. Перед этим несколько дней подряд шли дожди, а в тот день небо прояснилось и настала хорошая погода». Великий Праздник благодарения (Дайдзёэсай) — это первый Праздник вкушения первин (первых плодов нового урожая) после инаугурации императора. Обычный Праздник вкушения первин (Ниинамэсай) устраивался в 11 -ю луну каждого года в день Зайца. Императору подносили плоды нового урожая и совершали праздничные церемонии в честь богини солнца Аматэрасу, небесных богов и богов — покровителей земли — страны Ямато. Что касается очищения (мисоги), то император совершал его за месяц до Дня благодарения. Он отправлялся в храм Камо и совершал омовение в реке. Распорядительница дворцовых покоев, или блюстительница дворцовых служб (найси-но сукэ), прислуживала государю, докладывала ему о дворцовых делах, ведала организацией дворцовых церемоний и сама принимала в них участие.
住の江に
生ひそふ松の
枝ごとに
君が千歳の
数ぞこもれる
すみのえに
おひそふまつの
えだごとに
きみがちとせの
かずぞこもれる
Не счесть зелёных игл
На ветках сосен
В Суминоэ,
Как и твоих
Грядущих лет!
* В песне выражается пожелание долголетия принцессе Хироко, дочери императора Горэйдзэя. Она являлась организатором поэтического турнира 1094 г., на котором и была сложена песня. Согласно другим источникам, автором песни является не Такакуни, а Исэ-но Тайфу.
相生の
小塩の山の
小松原
いまより千代の
かげを待たなむ
あひおひの
をしほのやまの
こまつはら
いまよりちよの
かげをまたなむ
С надеждой будем ждать отныне,
Как сосны с Осио-горы,
Юные сверстники твои,
Густую сень свою раскинут
На многие века.
* Сложена, когда император Горэйдзэй был ещё мальчиком и другой ребёнок поднёс ему сосновую «ветку Зайца». На Новый год, в первый день Зайца, государю было принято подносить ветку сосны, сливы или персика длиной в 5 сяку и 3 суна (примерно 1,5 м и 10 см), обмотанную пятью нитями разных цветов. Считалось, что это предохранит от бед и недугов.

* Под юными соснами подразумеваются сверстники государя, густая сень — покровительство государя.

* Гора Осио находится в Охара, район Укё префектуры Киото.
子の日する
御垣のうちの
小松原
千代をばほかの
物とやは見る
ねのひする
みかきのうちの
こまつはら
ちよをばほかの
ものとやはみる
О сосны юные,
Вас нынче, в День ребёнка,
Сажаем во дворце,
С надеждою, что в долголетье
Вы превзойдёте остальных!
* Перед песней помета: «Сложена в 4-й год Эйхо (1084 г.) в День детей придворных». Эйхо — время правления императора Сиракавы. Церемония в честь детей придворных состояла в выкапывании на природе и пересаживании в дворцовый сад маленьких сосен. После совершения церемонии император задавал пир во дворце.
子の日する
野辺の小松を
移しうゑて
年の緒ながく
君ぞひくべき
ねのひする
のべのこまつを
うつしうゑて
としのおながく
きみぞひくべき
Пересадили во дворец
Мы эти сосны юные с мольбою,
Чтоб длинной-длинной нитью протянулась
Жизнь драгоценная твоя,
О государь!

君が代は
ひさしかるべし
渡会や
五十鈴の川の
流れ絶えせで
きみがよは
ひさしかるべし
わたらひや
いすずのかはの
ながれたえせで
Как нет конца теченью
Реки Исудзу в Ватараи,
Так бесконечно будет длиться
Правленье мудрое твоё,
О государь!
* Сложена на поэтическом турнире 2-го года Сёряку (1078 г., время правления императора Сиракавы). Ватараи — местность в префектуре Миэ (уезд Ватараи). Там протекает река Исудзу, которая в г. Исэ течёт возле великой императорской святыни Кодайдзингу, близ стены внутреннего храма. Эта часть реки носит название Митараси. В ней обычно совершались священные омовения, приуроченные к большим синтоистским празднествам, а в обычные дни паломники омывали здесь уста и руки. Сопоставление с водами священной реки содержит намёк на священный характер власти императора.
常磐なる
松にかかれる
苔なれば
年の緒長き
しるべとぞ思ふ
ときはなる
まつにかかれる
こけなれば
としのおながき
しるべとぞおもふ
Тот мох зелёный,
Что свисает
С ветвей извечных сосен,
Залог твоих грядущих
Бесконечных дней.

君が代に
あへるはたれも
うれしきを
花は色に
も出でにけるか
きみがよに
あへるはたれも
うれしきを
はなはいろに
もいでにけるか
Встречаем с радостью мы все
Пресветлый век
Правленья государя.
Цветы же выражают эту радость
Своей цветущею красой.
* Песня сложена во время правления императора Нидзё на тему: «Цветы выражают свою радость цветением». Имеются в виду цветы вишни.

身にかへて
花も惜しまじ
君が代に
見るべき春の
かぎりなければ
みにかへて
はなもをしまじ
きみがよに
みるべきはるの
かぎりなければ
Жалеть едва ли стану,
Когда вместо меня завянут
И осыплются цветы:
Ведь много ещё будет вёсен
За время долгого правленья твоего!
* Перед песней помета: «Сложена во время правления императора Нидзё в Южном дворце в пору цветения вишни». Это был главный императорский дворец под названием Сисиндэн. По обеим сторонам лестницы, что была перекинута через сад, росли цветы: по левую сторону вишни, по правую — померанцы.

* Песня ассоциируется с танка Фудзивары Нагаёси из свитка «Песни весны» антологии «Сюисю»:
Зачем жалеть,
Что за меня
Увяли и осыпались цветы:
Коль поживу ещё,
Весну не раз увижу!

* Аналогичная песня есть в антологии «Сикасю», в свитке «Песни весны», у поэта Минамото Тосиёри:
Когда б в обмен на жизнь
Мог задержать я ваше увяданье!
Хоть нынче
С этой жизнью
Расстаться я готов!
あめのした
芽ぐむ草木の
目もはるに
かぎりもしらぬ
御代の末々
あめのした
めぐむくさきの
めもはるに
かぎりもしらぬ
みよのすゑずゑ
Словно весной зелёная листва, —
Необозримо широко
Простёрлись милости твои, о государь,
И слава вечная твоя
Не ведает границ!
* Сложена в числе ста песен турнира «Первые сто песен 2-го года Сёдзи». Поэтесса использует омонимическую метафору: мэгуми — «милости» ассоциируется с мэгуми — «почки на деревьях».
おしなべて
木の芽も春の
浅緑
松にぞ千代の
色はこもれる
おしなべて
このめもはるの
あさみどり
まつにぞちよの
いろはこもれる
Весна... Распускаются почки повсюду,
И в зелени яркой красуется даже сосна,
У ней впереди
Ещё тысячи вёсен:
Цвести ей ещё и цвести!
* Перед песней помета: «Сложена во дворце Кёгоку на тему: «И у сосны весною есть свое цветение». Дворец Кёгоку, расположенный к юго-западу от Цутимикадо (см. коммент. 722), был построен канцлером Митинагой, а затем стал загородным дворцом императора Готобы — после того как в декабре 1202 г. сгорел его дворец Нидзёдэн. Поэт использует омонимическую метафору: хару — «весна» ассоциируется с хару — «раскрываться» (о почках), «распускаться» (о цветах).

* Песня созвучна танка Минамото Мунэюки из антологии «Кокинсю» (свиток «Песни весны»):
Пришла весна,
И даже у сосны
Вечнозелёной
Как будто ярче прежнего
Зазеленели иглы.

敷島や
やまと島根も
神代より
君がためとや
かためおきけむ
しきしまや
やまとしまねも
かみよより
きみがためとや
かためおきけむ
От века богов
Расцветала и крепла
Ямато страна,
Земля Сикисима,
Не ради ль тебя, государь?
* Ямато — древнее название Японии. Сикисима — одно из древних «поэтических» названий Японии, иногда ассоциируется с древнеяпонской поэзией. Танка сложена на турнире «Первые сто песен 2-го года Сёдзи».
濡れてほす
玉串の葉の
露霜に
天照る光
いく代へぬらむ
ぬれてほす
たまぐしのはの
つゆしもに
あめてるひかり
いくよへぬらむ
Уж сколько веков
Сушит солнце росу
И иней осенний на листьях
Священного древа сакаки
Перед святыней солнечной богини!
* Величальная песня в честь святыни богини Аматэрасу — храма Дайдзингу — главной святыни японских императоров. Перед храмом росло священное дерево сакаки, украшенное полосками ткани из конопли постоянный атрибут синтоистского культа: полоски ткани из конопли приносились в жертву богам перед дальней дорогой, перевязями из конопли (юдасуки — священные тасуки) украшали плечи и рукава одежд синтоистские священники во время важных празднеств и богослужений.

君が代は
千代ともささじ
天の戸や
出づる月日の
かぎりなければ
きみがよは
ちよともささじ
あまのとや
いづるつきひの
かぎりなければ
Твой век, о государь,
Не ведает предела,
И длиться будет он,
Покуда солнце и луна
С небесной вышины сияют!
* Песня сложена в серии «По сто песен во славу пяти святынь». Имеются в виду великая святыня Дайдзингу — храм богини солнца Аматэрасу, главы синтоистского пантеона, а также храмы Камо, Касуга, Хиэ и Сумиёси. Данная танка входит в число ста песен, восхваляющих храм Дайдзингу.

わが道を
まもらば君を
まもるらむ
よはひはゆづれ
住吉の松
わがみちを
まもらばきみを
まもるらむ
よはひはゆづれ
すみよしのまつ
Ты покровитель мой
В моём пути
Пути японской песни,
И да поделится сосна у храма Сумиёси
С тобою долголетием своим!
* Танка содержит благопожелания императору-поэту Готобе. Сам талантливый поэт, Готоба покровительствовал поэтам и много сделал для развития поэзии вака, хотя между ним и Тэйкой шло жестокое соперничество.

* Танка представляет собой весьма прозрачную аллюзию — намёк на песню Ицубон-но мияно нёбо из «Эйга моногатари» («Повесть о славе»), восхваляющую императора-инока Госандзё:
О ты, сосна у храма Сумиёси!
С небес повелевают тебе боги,
Чтоб долголетие своё
Ты целиком
Нашему государю уступила!

高砂の
松も昔に
なりぬべし
なほ行く末は
秋の夜の月
たかさごの
まつもむかしに
なりぬべし
なほゆくすゑは
あきのよのつき
И сосны в Такасаго
Когда-то увяданье ждёт:
Ведь древние они!
И лишь осенняя луна
Навечно!
* Сложена на поэтическом турнире 1-го года Гэннин (1201 г.) на тему: «Луна — вечный друг осени». Турнир был организован императором Готобой.

* Такасаго — местность в префектуре Хёго, на территории нынешнего г. Такасаго, славится своими древними соснами. В поэзии служит часто образом супругов, стареющих вместе.

* Использован намёк на песню Окикадзэ из антологии «Кокинсю» (свиток «Разные песни»):
Кого мне взять
Себе в друзья теперь?
Ведь даже сосны вековые в Такасаго
Своими старыми друзьями
Я не могу назвать!

藻塩草
かくともつきじ
君が代の
数によみおく
和歌の浦波
もしほぐさ
かくともつきじ
きみがよの
かずによみおく
わかのうらなみ
В бухте Вака морские травы
Приносят волны к берегам,
Их много, все их не собрать,
Как нет конца японским песням
И будущим твоим годам, о государь!
* Сложена поэтом в первый день вступления в должность ответственного секретаря Департамента поэзии.

* Бухта Вака находится в г. Вакаяма, ассоциируется с вака — «японская песня»: как невозможно собрать все водоросли, что приносит волна, так не собрать и всех песен (главной функцией Департамента поэзии был сбор песен и составление поэтических антологий). Восхваляя поэзию вака, автор, используя двузначный образ водорослей и песен, желает долголетия императору.

うれしさや
かたしく袖に
つつむらむ
けふ待ちえたる
宇治の橋姫
うれしさや
かたしくそでに
つつむらむ
けふまちえたる
うぢのはしひめ
Наверное, скрывалась твоя радость
В рукаве,
Когда на ложе одиноком
Ты милого ждала.
Ну вот — и дождалась!
* Сложена в Удзи, предместье Хэйана (ныне г. Удзи префектуры Киото), на поэтическом турнире, устроенном прибывшим туда на заупокойную службу бывшим министром-канцлером, к этому времени уже принявшим монашеский сан, Фудзиварой Канэдзанэ. Автор обращается к нему в песне от имени девы — хранительницы моста через реку Удзи (божества этого моста), которая в поэзии традиционно интерпретируется как дева-печальница, пребывающая в одиночестве, безнадёжно поджидая вечерами своего возлюбленного. Обращается с выражением радости по поводу встречи с бывшим канцлером.

* Песня ассоциируется с двумя танка: неизвестного автора из антологии «Ваканроэйсю» («Собрание японских и китайских песен»):
Я ныне преисполнен
Радостью:
С давних времён, наверное.
Она копилась
В рукаве...


и неизвестного автора из «Кокинсю» (свиток «Песни любви»):
Неужели и нынешней ночью,
Циновку соломенную
В одиночестве расстелив.
Ты ждёшь меня,
Дева из Удзи?
年へたる
宇治の橋守り
言問はむ
幾代になりぬ
水のみなかみ
としへたる
うぢのはしもり
こととはむ
いくよになりぬ
みづのみなかみ
Спрошу-ка я у старика,
У сторожа моста
Реки старинной Удзи:
С каких времён
Вода в ней столь чиста?
* Перед песней помета: «Было это в 1-м году Као (1169 г. Као название эры правления императора Такакуры). Принявший монашеский сан бывший министр-канцлер (Канэдзанэ), находясь в Удзи, повелел нам слагать песни на тему: «С давних пор чиста в реке вода».

* В песне использована аллюзия — намёк на танка неизвестного автора из «Кокинсю» (свиток «Разные песни»):
Сторож моста
Реки стремительной и древней Удзи!
Тебя увидел вновь,
И сжалось сердце:
Как годы долгие тебя согнули!
ななそぢに
みつの浜松老
いぬれど
千代の残りは
なほぞはるけき
ななそぢに
みつのはままつおい
いぬれど
ちよののこりは
なほぞはるけき
Пусть семьдесят уж лет
Сосне, растущей в Мицу,
На берегу морском,
Но впереди у ней —
Тысячи лет!
* Сложена к 70-летию жреца храма Хиёси (ныне территория префектуры Сига, г. Оцу).
八百日ゆく
浜の真砂を
君が代の
かずに取らなむ
沖つ島守
やほかゆく
はまのまなごを
きみがよの
かずにとらなむ
おきつしまもり
О сторож острова морского!
Попробуй сосчитать песчинки на пути
Длиною в сотни дней.
Коли сочтёшь, узнаешь, сколько жить
Осталось государю!
* В песне использованы две аллюзии: первая — намёк на танка неизвестного автора из свитка «Песни любви» антологии «Сюисю»:
О сторож острова морского,
Скажи, чего, по-твоему, больше:
Песчинок на прибрежной полосе,
Которую за сотни дней ты не пройдёшь,
Иль в сердце у меня — любви?

и вторая — на танка Сагами из «Госюисю» (свиток «Песни любви»):
Не счесть песчинок
В Арисо, на берегу морском, —
Как и ночей бессонных,
Что в одиночестве
Я провела.
春日山
みやこの南
しかぞ思ふ
北の藤波
春に逢へとは
かすがやま
みやこのみなみ
しかぞおもふ
きたのふぢなみ
はるにあへとは
Хоть Касуга - гора богов
И высится на юге,
Взор устремляю я на север,
Моля, чтобы весной там расцвели
Глициний волны!
* Песня аллегорична: поэт принадлежал к северной ветви рода Фудзивара, наиболее процветающей, основоположником которой был Фудзивара Фусасаки. Касуга считался фамильным богом клана Фудзивара.

* Расцвет глициний — образ-символ процветания северной ветви рода. Волны глициний — постоянная метафора (см. коммент. 70, 164, т. 1).

* Песня перекликается с танка № 1854 из свитка «Сакральные песни» данной антологии:
Дворец построили
На южном берегу,
Но ныне —
Пусть пышно расцветут на севере
Глициний волны.

常磐なる
吉備の中山
おしなべて
千歳を松の
深き色かな
ときはなる
きびのなかやま
おしなべて
ちとせをまつの
ふかきいろかな
Вечною зеленью одета Накаяма
Гора в стране Киби,
Шатром раскинулись повсюду
Кроны сосен,
Стоять им тыщи лет!
* Перед песней помета: «Сложена во времена императора Мураками на праздновании Великого благодарения на горе Накаяма в стране Биттю во дворце Юки». Это праздник первого вкушения плодов нового урожая, приуроченный к инаугурации императора (см. коммент. 724). Празднование совершалось в 11-ю луну 946 г. в Восточном дворце (Юки). Западный дворец, предназначенный для аналогичного торжества, именовался Суки. Киби — общее поэтическое название провинций Бидзэн, Биттю, Биго. Гора Накаяма находится на территории нынешнего г. Окаяма, возле неё стоит синтоистский храм Кибицу дзиндзя.

あかねさす
朝日の里の
日かげ草
豊のあかりの
かざしなるべし
あかねさす
あさひのさとの
ひかげくさ
とよのあかりの
かざしなるべし
Роскошный плющ,
Что стелется в тени
В селенье Солнечном — Акаси,
Пусть голову украсит тем,
Кто празднует Вкушение первин!
* Перед песней помета: «Сложена эта народная жанровая песня (фудзоку-ута) на празднике Великого благодарения по случаю инаугурации государя (императора Гоитидзё) в местности Юки, селении Акаси провинции Оми». Праздник вкушения первин, День великою благодарения — см. коммент. 724. Песни фудзоку-ута сопровождали народные танцы — фудзоку-маи. Такие песни исполнялись как на востоке (юки), так и на западе (суки) во всех провинциях. Селение Акаси находилось на территории нынешней префектуры Сига.

* Пышный плющ — речь идёт о вечнозелёном вьющемся растении, служившем головным украшением на празднествах благодарения и вкушения первин, особенно на пирах, которые устраивались на следующий день после торжества (тое-но акари-но сэтиэ).
すべらぎを
ときはかきはに
守る山の
山人ならし
山かづらせり
すべらぎを
ときはかきはに
もるやまの
やまびとならし
やまかづらせり
Люди, украсившие голову плющом,
Наверное, отшельники святые,
Что поселились на горе,
Чтоб вечно охранять
Жизнь и покой твой, государь!
* Сложена в связи с инаугурацией императора Горэйдзэя (1046 г.) для надписи на ширме.

* Люди, украсившие голову плющом, — автор имеет в виду приближённых государя и других участников празднества, украсивших головы ветвями плюща.

* Автор использует намёк на танка из «Кокинсю» (свиток «Торжественно-церемониальные песни»):
Ветвями пышного плюша
Украсьте головы:
Покажетесь бессмертными
С горы Акаси
В Макимоку!
とやかへる
鷹尾山の
たまつばき
霜をば経とも
色はかはらじ
とやかへる
たかのをやまの
たまつばき
しもをばへとも
いろはかはらじ
Меняет сокол оперенье,
Но неизменна красота
Камелий дивных на горе
Така-но о — «Хвост соколиный»,
И иней, и роса — им нипочём!
* Песня сложена по случаю инаугурации императора Хорикавы (1087 г.) для надписи на ширме в усадьбе Юки. В песне воспевается изображенная на картине на ширме гора Така-но о — «Соколиный хвост», находящаяся в провинции Оми (сейчас префектура Сига) и являющаяся ее достопримечательностью. Ныне, однако, точное местонахождение горы с таким названием неизвестно.
くもりなき
鏡の山の
月を見て
明らけき代を
空に知るかな
くもりなき
かがみのやまの
つきをみて
あからけきよを
そらにしるかな
Вижу Зеркальную гору — Кагами
И в небесах безоблачных сияние луны,
Как видно, знают боги,
Что выбрал праведный
И честный путь ты, государь!

大江山
こえて生野の
末遠み
道ある代にも
あひにけるかな
おほえやま
こえていくのの
すゑとほみ
みちあるよにも
あひにけるかな
Гору Оэяма пройдешь —
Откроется дальний
Путь до Икуно —
Правленья долгого,
И справедливого, и мирного залог!

近江のや
坂田の稲を
かけつみて
道ある御代の
はじめにぞ舂く
あふみのや
さかたのいねを
かけつみて
みちあるみよの
はじめにぞつく
На полях Саката в Оми
Мы собрали славный рис.
Натолчем, в тюки погрузим
И отправим в добрый путь.
Пусть обильным и счастливым будет новый год!

神代より
けふのためとや
八束穂に
長田の稲の
しなひそめけむ
かみよより
けふのためとや
やつかほに
ながたのいねの
しなひそめけむ
Гнутся рисовые стебли
От обильного зерна:
Небывалый урожай
На полях Нагата!
Впрямь, как в век богов!

立ち寄れば
すずしかりけり
水鳥の
青羽の山の
松の夕風
たちよれば
すずしかりけり
みづとりの
あをばのやまの
まつのゆふかぜ
Аоба — гора Синекрылая,
Птица морская,
Приблизишься к ней,
И повеет прохладой ветер вечерний,
Что дует меж сосен могучих.

常磐なる
松井の水を
結ぶ手の
しづくごとにぞ
千代は見えける
ときはなる
まつゐのみづを
むすぶての
しづくごとにぞ
ちよはみえける
Двумя руками зачерпнул воды
В колодце под сосною вечной,
И капля каждая, стекающая вниз,
Тысячу лет сулит
Правленью государя!

いく千代と
かきらさりける
くれ竹や
君かよはひの
たくひなるらん
いくちよと
かきらさりける
くれたけや
きみかよはひの
たくひなるらむ


うゑてみる
籬の竹の
ふしことに
こもれる千代は
君そかそへん
うゑてみる
まかきのたけの
ふしことに
こもれるちよは
きみそかそへむ


わか友と
君かみかきの
くれ竹は
千代にいく世の
かけをそふらん
わかともと
きみかみかきの
くれたけは
ちよにいくよの
かけをそふらむ


君か代は
あまのかこ山
いつる日の
てらむかきりは
つきしとそ思ふ
きみかよは
あまのかこやま
いつるひの
てらむかきりは
つきしとそおもふ


君かため
みたらし川を
若水に
むすふや千代の
はしめなるらん
きみかため
みたらしかはを
わかみつに
むすふやちよの
はしめなるらむ


千とせまて
をりてみるへき
さくら花
こすゑはるかに
さきそめにけり
ちとせまて
をりてみるへき
さくらはな
こすゑはるかに
さきそめにけり


ほりうゑし
わかきのむめに
さく花は
年もかきらぬ
にほひなりけり
ほりうゑし
わかきのうめに
さくはなは
としもかきらぬ
にほひなりけり


千とせすむ
池のみきはの
やへさくら
かけさへそこに
かさねてそみる
ちとせすむ
いけのみきはの
やへさくら
かけさへそこに
かさねてそみる


神代より
ひさしかれとや
うこきなき
いはねに松の
たねをまきけん
かみよより
ひさしかれとや
うこきなき
いはねにまつの
たねをまきけむ
Давным-давно в века богов
Средь древних,
Неподвижных камней
Было посажено
Семя сосны?..
Примерный перевод

おちたきつ
やそうち川の
はやきせに
いはこす浪は
千代の数かも
おちたきつ
やそうちかはの
はやきせに
いはこすなみは
ちよのかすかも


ちはやふる
いつきの宮の
ありす川
松とともにそ
かけはすむへき
ちはやふる
いつきのみやの
ありすかは
まつとともにそ
かけはすむへき


行すゑを
まつそひさしき
君かへん
千よのはしめの
子日とおもへは
ゆくすゑを
まつそひさしき
きみかへむ
ちよのはしめの
ねのひとおもへは


おく山の
やつをのつはき
君か代に
いくたひかけを
かへんとすらん
おくやまの
やつをのつはき
きみかよに
いくたひかけを
かへむとすらむ


君か代を
なか月にしも
しら菊の
さくや千とせの
しるしなるらん
きみかよを
なかつきにしも
しらきくの
さくやちとせの
しるしなるらむ


やへきくの
にほひにしるし
君か代は
千とせの秋を
かさぬへしとは
やへきくの
にほひにしるし
きみかよは
ちとせのあきを
かさぬへしとは


ちはやふる
神代のことも
人ならは
問はましものを
しらきくのはな
ちはやふる
かみよのことも
ひとならは
とはましものを
しらきくのはな


ふく風も
木木のえたをは
ならさねと
山はやちよの
こゑそきこゆる
ふくかせも
ききのえたをは
ならさねと
やまはやちよの
こゑそきこゆる


千代ふへき
はしめの春と
しりかほに
けしきことなる
花さくらかな
ちよふへき
はしめのはると
しりかほに
けしきことなる
はなさくらかな


しら雲に
はねうちつけて
とふたつの
はるかに千代の
おもほゆるかな
しらくもに
はねうちつけて
とふたつの
はるかにちよの
おもほゆるかな


うこきなく
なほ万代そ
たのむへき
はこやの山の
みねの松かけ
うこきなく
なほよろつよそ
たのむへき
はこやのやまの
みねのまつかけ
На недвижимые,
Впредь на много веков
Можно будет положиться
На вершине горы Хакоя
На сосен тень...
Примерный перевод

ももちたひ
うらしまの子は
かへるとも
はこやの山は
ときはなるへし
ももちたひ
うらしまのこは
かへるとも
はこやのやまは
ときはなるへし


いく千代と
かきらぬたつの
こゑすなり
雲井のちかき
やとのしるしに
いくちよと
かきらぬたつの
こゑすなり
くもゐのちかき
やとのしるしに


千とせふる
をのへの小松
うつしうゑて
万代まての
ともとこそみめ
ちとせふる
をのへのこまつ
うつしうゑて
よろつよまての
ともとこそみめ


万代も
すむへきやとに
うゑつれは
松こそ君か
かけをたのまめ
よろつよも
すむへきやとに
うゑつれは
まつこそきみか
かけをたのまめ


ふえのねの
万代まてと
きこえしを
山もこたふる
心ちせしかな
ふえのねの
よろつよまてと
きこえしを
やまもこたふる
ここちせしかな


むれてゐる
たつのけしきに
しるきかな
千とせすむへき
やとの池水
むれてゐる
たつのけしきに
しるきかな
ちとせすむへき
やとのいけみつ


みつかきの
かつらをうつす
やとなれは
月みむことそ
ひさしかるへき
みつかきの
かつらをうつす
やとなれは
つきみむことそ
ひさしかるへき


君か代に
くらへていはは
松山の
まつのはかすは
すくなかりけり
きみかよに
くらへていはは
まつやまの
まつのはかすは
すくなかりけり


千代とのみ
おなしことをそ
しらふなる
なかたの山の
みねの松かせ
ちよとのみ
おなしことをそ
しらふなる
なかたのやまの
みねのまつかせ


ちはやふる
神田のさとの
いねなれは
月日とともに
ひさしかるへし
ちはやふる
かみたのさとの
いねなれは
つきひとともに
ひさしかるへし


すへらきの
すゑさかゆへき
しるしには
こたかくそなる
わか松のもり
すへらきの
すゑさかゆへき
しるしには
こたかくそなる
わかまつのもり


君か代の
かすにはしかし
かきりなき
ちさかのうらの
まさこなりとも
きみかよの
かすにはしかし
かきりなき
ちさかのうらの
まさこなりとも


あめつちの
きはめもしらぬ
御代なれは
雲田のむらの
いねをこそつけ
あめつちの
きはめもしらぬ
みよなれは
くもたのむらの
いねをこそつけ


霜ふれと
さかえこそませ
君か代に
あふさか山の
せきの杉もり
しもふれと
さかえこそませ
きみかよに
あふさかやまの
せきのすきもり


ときはなる
みかみの山の
すきむらや
やほ万代の
しるしなるらん
ときはなる
みかみのやまの
すきむらや
やほよろつよの
しるしなるらむ


九重に
久しくにほへ
八重櫻
のどけき春の
かぜと志らずや
ここのへに
ひさしくにほへ
やへさくら
のどけきはるの
かぜとしらずや


萬代と
さしてもいはじ
さくら花
かざゝむ春の
限なければ
よろづよと
さしてもいはじ
さくらはな
かざゝむはるの
かぎりなければ


自ら
我身さへこそ
祝はるれ
君が千世にも
逢はまほしさに
おのづから
わがみさへこそ
いははるれ
きみがちよにも
あはまほしさに


君が代は
松の上葉に
おく露の
積りて四方の
海となるまで
きみがよは
まつのうはばに
おくつゆの
つもりてよもの
うみとなるまで


君が代の
程をば志らで
住吉の
松をひさしと
思ひけるかな
きみがよの
ほどをばしらで
すみよしの
まつをひさしと
おもひけるかな


君が代は
末の松山
はる〴〵と
こす白浪の
かずも志られず
きみがよは
すゑのまつやま
はるばると
こすしらなみの
かずもしられず


池水の
底さへ匂ふ
花ざくら
みるともあかじ
千世の春まで
いけみづの
そこさへにほふ
はなざくら
みるともあかじ
ちよのはるまで


音たかき
皷の山の
打ちはへて
樂しき御代と
なるぞ嬉しき
おとたかき
つつみのやまの
うちはへて
たのしきみよと
なるぞうれしき


曇りなき
豐のあかりに
近江なる
朝日のさとは
光さしそふ
くもりなき
とよのあかりに
あふみなる
あしたのさとは
ひかりさしそふ


松風の
雄琴の里に
かよふにぞ
をさまれる世の
聲は聞ゆる
まつかぜの
おごとのさとに
かよふにぞ
をさまれるよの
こゑはきこゆる

雄琴??
みつぎ物
はこぶよぼろを
數ふれば
にまの里人
數そひに鳬
みつぎもの
はこぶよぼろを
かずふれば
にまのさとひと
かずそひにけり


苗代の
水はいな井に
任せたり
民やすげなる
君が御代かな
なはしろの
みづはいなゐに
まかせたり
たみやすげなる
きみがみよかな


いつとなく
風ふく空に
たつ塵の
數も志られぬ
君が御代哉
いつとなく
かぜふくそらに
たつちりの
かずもしられぬ
きみがみよかな


花もみな
君が千年を
まつなれば
何れの春か
色もかはらむ
はなもみな
きみがちとせを
まつなれば
いづれのはるか
いろもかはらむ


いかばかり
神も哀れと
三笠山
二葉の松の
千代のけしきを
いかばかり
かみもあはれと
みかさやま
ふたばのまつの
ちよのけしきを


君が代は
いく萬代か
かさぬべき
いつぬき川の
つるの毛衣
きみがよは
いくよろづよか
かさぬべき
いつぬきかはの
つるのげころも


君が代は
天つ兒屋根の
命より
祝ひぞ初めし
久しかれとは
きみがよは
あまつこやねの
いのちより
いはひぞそめし
ひさしかれとは


君が代は
くもりもあらじ
三笠山
みねに明日の
さゝむ限は
きみがよは
くもりもあらじ
みかさやま
みねにあしたの
ささむかぎりは


藤浪は
君が千年を
松にこそ
かけて久しく
みるべかりけれ
ふぢなみは
きみがちとせを
まつにこそ
かけてひさしく
みるべかりけれ


君が代は
富のを川の
水すみて
千年をふ共
絶えじとぞ思ふ
きみがよは
とよのをがはの
みづすみて
ちとしをふとも
たえじとぞおもふ
Твои годы,
Как воды речки Тоё
Чисты,
И даже через тысячу лет
Не прервутся!
Примерный перевод

雪積る
年のしるしに
いとゞしく
千年の松の
花さくぞみる
ゆきつもる
としのしるしに
いとどしく
ちとせのまつの
はなさくぞみる
В знак того,
Что год снежный, —
Всё больше устилает,
И кажется, что расцвели
Тысячелетние сосны!

Примерный перевод

曇りなく
豐さかのぼる
朝日には
君ぞつかへむ
萬代までに
くもりなく
とよさかのぼる
あさひには
きみぞつかへむ
よろづよまでに


今日とくる
氷にかへて
むすぶらし
千年の春に
あはむ契を
けふとくる
こほりにかへて
むすぶらし
ちとせのはるに
あはむちぎりを


朽もせぬ
長柄の橋の
はし柱
ひさしきことの
見えもするかな
くちもせぬ
ながらのはしの
はしはしら
ひさしきことの
みえもするかな


むさし野を
霧の晴間に
見わたせば
行末遠き
心地こそすれ
むさしのを
きりのはれまに
みわたせば
ゆくすゑとほき
ここちこそすれ


霞さへ
た靡く野べの
松なれば
空にぞ君が
千代は志らるゝ
かすみさへ
たなびくのべの
まつなれば
そらにぞきみが
ちよはしらるる


君をいのる
年の久しく
成りぬれば
老の坂ゆく
杖ぞ嬉しき
きみをいのる
としのひさしく
なりぬれば
おいのさかゆく
つえぞうれしき


春秋も
志らで年ふる
我身かな
松とつるとの
年をかぞへて
はるあきも
しらでとしふる
わがみかな
まつとつるとの
としをかぞへて


一本の
松の志るしぞ
頼もしき
ふた心なき
千世とみつれば
ひともとの
まつのしるしぞ
たのもしき
ふたこころなき
ちよとみつれば


君が世を
何に譬へむ
常磐なる
まつの緑も
千代をこそふれ
きみがよを
なににたとへむ
ときはなる
まつのみどりも
ちよをこそふれ


めづらしき
光さし添ふ
盃は
もちながらこそ
千世も囘らめ
めづらしき
ひかりさしそふ
さかづきは
もちながらこそ
ちよもめぐらめ


いとけなき
衣の袖は
狹くとも
ごふの石をば
なで盡してむ
いとけなき
ころものそでは
せばくとも
ごふのいしをば
なでつくしてむ


君が世は
限りもあらじ
はま椿
二たび色は
あらたまるとも
きみがよは
かぎりもあらじ
はまつばき
ふたたびいろは
あらたまるとも


是もまた
千代のけしきの
志るき哉
生ひ添ふ松の
二葉乍に
これもまた
ちよのけしきの
しるきかな
おひそふまつの
ふたばながらに


姫小松
大原山の
種なれば
ちとせはこゝに
まかせてをみむ
ひめこまつ
おほはらやまの
たねなれば
ちとせはここに
まかせてをみむ


雲の上に
昇らむまでも
見てしがな
鶴の毛衣
年ふとならば
くものうへに
のぼらむまでも
みてしがな
つるのげころも
としふとならば


千代を祈る
心の内の
凉しきは
絶せぬ家の
風にぞ有りける
ちよををる
こころのうちの
すずしきは
たえせぬいへの
かぜにぞありける


千年ふる
二葉の松に
かけてこそ
藤の若枝
もはる日榮えめ
ちとせふる
ふたばのまつに
かけてこそ
ふぢのわかえだ
もはるひ榮えめ


思ふこと
今はなきかな
撫子の
花さく計り
なりぬと思へば
おもふこと
いまはなきかな
なでしこの
はなさくばかり
なりぬとおもへば


君みれば
ちりもくもらで
萬代の
よはひをのみも
増鏡かな
きみみれば
ちりもくもらで
よろづよの
よはひをのみも
ますかがみかな


曇りなき
鏡の光
ます〳〵も
てさらむ影に
かくれざらめや
くもりなき
かがみのひかり
ますますも
てさらむかげに
かくれざらめや


思遣れ
まだ鶴の子の
生先を
千世もとなづる
袖のせばさを
おもひやれ
まだつるのこの
おひさきを
ちよもとなづる
そでのせばさを


萬代を
かぞへむものは
紀の國の
千尋の濱の
眞砂なりけり
よろづよを
かぞへむものは
きのくにの
ちたづのはまの
まさごなりけり


住吉の
浦の玉もを
むすびあげて
渚の松の
かげをこそみめ
すみよしの
うらのたまもを
むすびあげて
なぎさのまつの
かげをこそみめ


いろ〳〵に
許多千年の
みゆる哉
小松が原に
たづや群居る
いろいろに
もとおほちとせの
みゆるかな
こまつがはらに
たづやむれゐる

??
方々の
親の親どち
祝ふめり
子の子の千代を
思ひこそやれ
かたがたの
おやのおやどち
いはふめり
ねのねのちよを
おもひこそやれ


君が代は
千代に一たび
ゐる塵の
白雲かゝる
山となるまで
きみがよは
ちよにひとたび
ゐるちりの
しらくもかかる
やまとなるまで


君が代は
つきじとぞ思
ふ神風
や御裳濯河の
すまむ限りは
きみがよは
つきじとぞおも
ふかみかぜ
やみも濯かはの
すまむかぎりは


思ひやれ
八十氏人の
君がため
ひとつ心に
いのるいのりを
おもひやれ
やそうじひとの
きみがため
ひとつこころに
いのるいのりを


かすが山
岩根の松は
君がため
千とせのみかは
万代ぞへむ
かすがやま
いはねのまつは
きみがため
ちとせのみかは
よろづよぞへむ


君がよは
白玉椿
八千代とも
なにゝ數へむ
かぎりなければ
きみがよは
しらたまつばき
やちよとも
なににかずへむ
かぎりなければ


岩潜る
瀧の白糸
たえせでぞ
久しく代々に
へつゝみるべき
いはかつる
たきのしらいと
たえせでぞ
ひさしくよ々に
へつつみるべき


君すめば
濁れるみづも
なかりけり
汀のたづも
心してゐよ
きみすめば
にごれるみづも
なかりけり
みぎはのたづも
こころしてゐよ


今年だに
鏡とみゆる
池水の
千代へてすまむ
影ぞゆかしき
ことしだに
かがみとみゆる
いけみづの
ちよへてすまむ
かげぞゆかしき


千世をへむ
君がかざせる
藤の花
松に懸れる
心地こそすれ
ちよをへむ
きみがかざせる
ふぢのはな
まつにかけれる
ここちこそすれ


万代に
千代の重ねて
見ゆるかな
龜の岡なる
松のみどりに
よろづよに
ちよのかさねて
みゆるかな
かめのをかなる
まつのみどりに


動きなき
大倉山を
たてたれば
治まれる世ぞ
久しかるべき
うごきなき
おほくらやまを
たてたれば
おさまれるよぞ
ひさしかるべき


紫の
雲のよそなる
身なれ共
たつときくこそ
嬉しかりけれ
むらさきの
くものよそなる
みなれとも
たつときくこそ
うれしかりけれ


よろつ世の
始とけふを
いのりおきて
今行末は
神そしるらん
よろつよの
はしめとけふを
いのりおきて
いまゆくすゑは
かみそしるらむ


ちはやふる
ひらのの松の
枝しけみ
千世もやちよも
色はかはらし
ちはやふる
ひらののまつの
えたしけみ
ちよもやちよも
いろはかはらし


かまふのの
たまのを山に
すむつるの
千とせは君か
みよのかすなり
かまふのの
たまのをやまに
すむつるの
ちとせはきみか
みよのかすなり


あさまたき
きりふのをかに
たつきしは
千世の日つきの
始なりけり
あさまたき
きりふのをかに
たつきしは
ちよのひつきの
はしめなりけり


ふたはより
たのもしきかな
かすか山
こたかき松の
たねそとおもへは
ふたはより
たのもしきかな
かすかやま
こたかきまつの
たねそとおもへは


君かへむ
やほよろつ世を
かそふれは
かつかつけふそ
なぬかなりける
きみかへむ
やほよろつよを
かそふれは
かつかつけふそ
なぬかなりける


ことしおひの
松はなぬかに
なりにけり
のこりの程を
思ひこそやれ
ことしおひの
まつはなぬかに
なりにけり
のこりのほとを
おもひこそやれ


千とせとも
かすはさためす
世の中に
限なき身と
人もいふへく
ちとせとも
かすはさためす
よのなかに
かきりなきみと
ひともいふへく


老いぬれは
おなし事こそ
せられけれ
きみはちよませ
きみはちよませ
をいぬれは
おなしことこそ
せられけれ
きみはちよませ
きみはちよませ


ゆひそむる
はつもとゆひの
こむらさき
衣の色に
うつれとそ思ふ
ゆひそむる
はつもとゆひの
こむらさき
ころものいろに
うつれとそおもふ


山しなの
山のいはねに
松をうゑて
ときはかきはに
いのりつるかな
やましなの
やまのいはねに
まつをうゑて
ときはかきはに
いのりつるかな


声たかく
みかさの山そ
よはふなる
あめのしたこそ
たのしかるらし
こゑたかく
みかさのやまそ
よはふなる
あめのしたこそ
たのしかるらし


色かへぬ
松と竹との
すゑの世を
いつれひさしと
君のみそ見む
いろかへぬ
まつとたけとの
すゑのよを
いつれひさしと
きみのみそみむ


ひとふしに
千世をこめたる
杖なれは
つくともつきし
君かよはひは
ひとふしに
ちよをこめたる
つゑなれは
つくともつきし
きみかよはひは


君か世を
なににたとへん
さされいしの
いはほとならん
ほともあかねは
きみかよを
なににたとへむ
さされいしの
いはほとならむ
ほともあかねは


あをやきの
緑の糸を
くり返し
いくらはかりの
はるをへぬらん
あをやきの
みとりのいとを
くりかへし
いくらはかりの
はるをへぬらむ


わかやとに
さけるさくらの
花さかり
ちとせ見るとも
あかしとそ思ふ
わかやとに
さけるさくらの
はなさかり
ちとせみるとも
あかしとそおもふ


君かため
けふきる竹の
杖なれは
またもつきせぬ
世世そこもれる
きみかため
けふきるたけの
つゑなれは
またもつきせぬ
よよそこもれる


位山
峯まてつける
杖なれと
今よろつよの
さかのためなり
くらゐやま
みねまてつける
つゑなれと
いまよろつよの
さかのためなり


吹く風に
よその紅葉は
ちりくれと
君かときはの
影そのとけき
ふくかせに
よそのもみちは
ちりくれと
きみかときはの
かけそのとけき


よろつ世も
猶こそあかね
君かため
思ふ心の
かきりなけれは
よろつよも
なほこそあかね
きみかため
おもふこころの
かきりなけれは


おほそらに
むれたるたつの
さしなから
思ふ心の
ありけなるかな
おほそらに
むれたるたつの
さしなから
おもふこころの
ありけなるかな


春の野の
わかなならねと
きみかため
年のかすをも
つまんとそ思ふ
はるののの
わかなならねと
きみかため
としのかすをも
つまむとそおもふ


さくら花
今夜かさしに
さしなから
かくてちとせの
春をこそへめ
さくらはな
こよひかさしに
さしなから
かくてちとせの
はるをこそへめ


かつ見つつ
ちとせの春を
すくすとも
いつかは花の
色にあくへき
かつみつつ
ちとせのはるを
すくすとも
いつかははなの
いろにあくへき


みちとせに
なるてふももの
ことしより
花さく春に
あひにけるかな
みちとせに
なるてふももの
ことしより
はなさくはるに
あひにけるかな


めつらしき
ちよのはしめの
子の日には
まつけふをこそ
ひくへかりけれ
めつらしき
ちよのはしめの
ねのひには
まつけふをこそ
ひくへかりけれ


ゆくすゑも
子の日の松の
ためしには
君かちとせを
ひかむとそ思ふ
ゆくすゑも
ねのひのまつの
ためしには
きみかちとせを
ひかむとそおもふ


松をのみ
ときはと思ふに
世とともに
なかす泉も
みとりなりけり
まつをのみ
ときはとおもふに
よとともに
なかすいつみも
みとりなりけり


みな月の
なこしのはらへ
する人は
千とせのいのち
のふといふなり
みなつきの
なこしのはらへ
するひとは
ちとせのいのち
のふといふなり


みそきして
思ふ事をそ
祈りつる
やほよろつよの
神のまにまに
みそきして
おもふことをそ
いのりつる
やほよろつよの
かみのまにまに


よろつ世に
かはらぬ花の
色なれは
いつれの秋か
きみか見さらん
よろつよに
かはらぬはなの
いろなれは
いつれのあきか
きみかみさらむ


ちとせとそ
草むらことに
きこゆなる
こや松虫の
こゑにはあるらん
ちとせとそ
くさむらことに
きこゆなる
こやまつむしの
こゑにはあるらむ


たか年の
かすとかは見む
ゆきかへり
千鳥なくなる
はまのまさこを
たかとしの
かすとかはみむ
ゆきかへり
ちとりなくなる
はまのまさこを


おひそむる
ねよりそしるき
ふえ竹の
すゑの世なかく
ならん物とは
おひそむる
ねよりそしるき
ふえたけの
すゑのよなかく
ならむものとは


千とせとも
なにかいのらん
うらにすむ
たつのうへをそ
見るへかりける
ちとせとも
なにかいのらむ
うらにすむ
たつのうへをそ
みるへかりける


きみか世は
あまのは衣
まれにきて
なつともつきぬ
いはほならなん
きみかよは
あまのはころも
まれにきて
なつともつきぬ
いはほならなむ


うこきなき
いはほのはても
きみそ見む
をとめのそての
なてつくすまて
うこきなき
いはほのはても
きみそみむ
をとめのそての
なてつくすまて


昨日より
をちをはしらす
ももとせの
春の始は
けふにそ有りける
きのふより
をちをはしらす
ももとせの
はるのはしめは
けふにそありける


はるはると
雲井をさして
行く舟の
行末とほく
おもほゆるかな
はるはると
くもゐをさして
ゆくふねの
ゆくすゑとほく
おもほゆるかな


花の色も
ときはならなん
なよ竹の
なかきよにおく
つゆしかからは
はなのいろも
ときはならなむ
なよたけの
なかきよにおく
つゆしかからは


よろつ世を
かそへむ物は
きのくにの
ちひろのはまの
まさこなりけり
よろつよを
かそへむものは
きのくにの
ちひろのはまの
まさこなりけり


こけむさは
ひろひもかへむ
さされいしの
かすをみなとる
よはひいくよそ
こけむさは
ひろひもかへむ
さされいしの
かすをみなとる
よはひいくよそ


松のねに
いつる泉の
水なれは
おなしき物を
たえしとそ思ふ
まつのねに
いつるいつみの
みつなれは
おなしきものを
たえしとそおもふ


いはのうへの
松にたとへむ
きみきみは
世にまれらなる
たねそとおもへは
いはのうへの
まつにたとへむ
きみきみは
よにまれらなる
たねそとおもへは


松かえの
かよへる枝を
とくらにて
すたてらるへき
つるのひなかな
まつかえの
かよへるえたを
とくらにて
すたてらるへき
つるのひなかな


まつの苔
ちとせをかねて
おひしけれ
つるのかひこの
すとも見るへく
まつのこけ
ちとせをかねて
おひしけれ
つるのかひこの
すともみるへく


我のみや
こもたるてへは
高砂の
をのへにたてる
松もこもたり
われのみや
こもたるてへは
たかさこの
をのへにたてる
まつもこもたり


いく世へし
いそへの松そ
昔より
たちよる浪や
かすはしるらん
いくよへし
いそへのまつそ
むかしより
たちよるなみや
かすはしるらむ


こ紫
たなひく事を
しるへにて
位の山の
峯をたつねん
こむらさき
たなひくくもを
しるへにて
くらゐのやまの
みねをたつねむ


ももしきに
ちとせの事は
おほかれと
けふの君はた
めつらしきかな
ももしきに
ちとせのことは
おほかれと
けふのきみはた
めつらしきかな


心さし
ふかきみきはに
かるこもは
ちとせのさ月
いつかわすれん
こころさし
ふかきみきはに
かるこもは
ちとせのさつき
いつかわすれむ


ちとせへん
君しいまさは
すへらきの
あめのしたこそ
うしろやすけれ
ちとせへむ
きみしいまさは
すめらきの
あめのしたこそ
うしろやすけれ


きみか世に
今いくたひか
かくしつつ
うれしき事に
あはんとすらん
きみかよに
いまいくたひか
かくしつつ
うれしきことに
あはむとすらむ


すみそむる
すゑの心の
見ゆるかな
みきはの松の
かけをうつせは
すみそむる
すゑのこころの
みゆるかな
みきはのまつの
かけをうつせは


ちとせふる
霜のつるをは
おきなから
ひさしき物は
君にそありける
ちとせふる
しものつるをは
おきなから
ひさしきものは
きみにそありける


しらゆきは
ふりかくせとも
ちよまてに
竹のみとりは
かはらさりけり
しらゆきは
ふりかくせとも
ちよまてに
たけのみとりは
かはらさりけり


世の中に
ことなる事は
あらすとも
とみはたしてむ
いのちなかくは
よのなかに
ことなることは
あらすとも
とみはたしてむ
いのちなかくは


流俗の
いろにはあらす
梅の花
珍重すへき
物とこそ見れ
りうそくの
いろにはあらす
うめのはな
ちむちようすへき
ものとこそみれ


春はもえ
秋はこかるる
かまと山/
かすみもきりも
けふりとそ見る
はるはもえ
あきはこかるる
かまとやま/
かすみもきりも
けふりとそみる


思ひたちぬる
けふにもあるかな/
かからても
ありにしものを
はるかすみ
おもひたちぬる
けふにもあるかな/
かからても
ありにしものを
はるかすみ


くらすへしやは
いままてにきみ/
とふやとそ
我もまちつる
はるの日を
くらすへしやは
いままてにきみ/
とふやとそ
われもまちつる
はるのひを


さ夜ふけて
今はねふたく
なりにけり/
夢にあふへき
人やまつらん
さよふけて
いまはねふたく
なりにけり/
ゆめにあふへき
ひとやまつらむ


人心
うしみついまは
たのましよ/
夢に見ゆやと
ねそすきにける
ひとこころ
うしみついまは
たのましよ/
ゆめにみゆやと
ねそすきにける


ひきよせは
たたにはよらて
春こまの
綱引するそ
なはたつときく
ひきよせは
たたにはよらて
はるこまの
つなひきするそ
なはたつときく


花の木は
まかきちかくは
うゑて見し
うつろふ色に
人ならひけり
はなのきは
まかきちかくは
うゑてみし
うつろふいろに
ひとならひけり


夏は扇冬
は火をけに
身をなして
つれなき人に
よりもつかはや
なつはあふき
ふゆはひをけに
みをなして
つれなきひとに
よりもつかはや


こひするに
仏になると
いはませは
我そ浄土の
あるしならまし
こひするに
ほとけになると
いはませは
われそしやうとの
あるしならまし


唐衣
たつよりおつる
水ならて
わか袖ぬらす
物やなになる
からころも
たつよりおつる
みつならて
わかそてぬらす
ものやなになる


つらからは
人にかたらむ
しきたへの
枕かはして
ひとよねにきと
つらからは
ひとにかたらむ
しきたへの
まくらかはして
ひとよねにきと


あやしくも
わかぬれきぬを
きたるかな
みかさの山を
人にかられて
あやしくも
われぬれきぬを
きたるかな
みかさのやまを
ひとにかられて


かくれみの
かくれかさをも
えてしかな
きたりと人に
しられさるへく
かくれみの
かくれかさをも
えてしかな
きたりとひとに
しられさるへく


心ありて
とふにはあらす
世の中に
ありやなしやの
きかまほしきそ
こころありて
とふにはあらす
よのなかに
ありやなしやの
きかまほしきそ


きみとはて
いくよへぬらん
色かへぬ
竹のふるねの
おひかはるまて
きみとはて
いくよへぬらむ
いろかへぬ
たけのふるねの
おひかはるまて


こぬ人を
したにまちつつ
久方の
月をあはれと
いはぬよそなき
こぬひとを
したにまちつつ
ひさかたの
つきをあはれと
いはぬよそなき
И нет таких ночей, когда не говорили
О печали осенней луны
Вековечного неба,
Долго-долго ожидая того,
Кто не пришёл.
Примерный перевод

あつさゆみ
ひきみひかすみ
こすはこす
こはこそをなそ
よそにこそ見め
あつさゆみ
ひきみひかすみ
こすはこす
こはこそをなそ
よそにこそみめ


くれはとく
行きてかたらむ
あふ時の
とをちのさとの
すみうかりしも
くれはとく
ゆきてかたらむ
あふことの
とをちのさとの
すみうかりしも


おろかにも
おもはましかは
あつまちの
ふせやといひし
のへにねなまし
おろかにも
おもはましかは
あつまちの
ふせやといひし
のへにねなまし


あともなき
かつら木山を
ふみみれは
わかわたしこし
かたはしかもし
あともなき
かつらきやまを
ふみみれは
わかわたしこし
かたはしかもし


かきつくる
心見えなる
あとなれと
見てもしのはむ
人やあるとて
かきつくる
こころみえなる
あとなれと
みてもしのはむ
ひとやあるとて


いははしの
よるの契も
たえぬへし
あくるわひしき
葛木の神
いははしの
よるのちきりも
たえぬへし
あくるわひしき
かつらきのかみ


うたかはし
ほかにわたせる
ふみみれは
我やとたえに
ならむとすらん
うたかはし
ほかにわたせる
ふみみれは
われやとたえに
ならむとすらむ


いかてかは
たつねきつらん
蓬ふの
人もかよはぬ
わかやとのみち
いかてかは
たつねきつらむ
よもきふの
ひともかよはぬ
わかやとのみち


雨ならて
もる人もなき
わかやとを
あさちかはらと
見るそかなしき
あめならて
もるひともなき
わかやとを
あさちかはらと
みるそかなしき


いにしへは
たかふるさとそ
おほつかな
やともる雨に
とひてしらはや
いにしへは
たかふるさとそ
おほつかな
やともるあめに
とひてしらはや


夢とのみ
思ひなりにし
世の中を
なに今更に
おとろかすらん
ゆめとのみ
おもひなりにし
よのなかを
なにいまさらに
おとろかすらむ


人も見ぬ
所に昔
きみとわか
せぬわさわさを
せしそこひしき
ひともみぬ
ところにむかし
きみとわか
せぬわさわさを
せしそこひしき


けふまては
いきの松原
いきたれと
わか身のうさに
なけきてそふる
けふまては
いきのまつはら
いきたれと
わかみのうさに
なけきてそふる


いきたるか
しぬるかいかに
おもほえす
身よりほかなる
たまくしけかな
いきたるか
しぬるかいかに
おもほえす
みよりほかなる
たまくしけかな


わか君は
千世にやちよに
さされいしの
いはほとなりて
こけのむすまて
わかきみは
ちよにやちよに
さされいしの
いはほとなりて
こけのむすまて
Пусть во веки веков
длится век моего Государя —
до поры, когда мхом
порастет утес величавый,
что из камешка стал скалою!
172. Первая строка взята из антологии «Вакан роэй сю». Танка стала словами национального гимна. Дни рождения после 40 лет отмечаются с десятилетним перерывом — китайский обычай, позаимствованный японской аристократией в эпоху Нара.
渡つ海の
浜のまさこを
かそへつつ
君かちとせの
ありかすにせむ
わたつうみの
はまのまさこを
かそへつつ
きみかちとせの
ありかすにせむ
Нам вовеки не счесть,
как песчинок на дне океана,
тех бесчисленных лет,
тех веков и тысячелетий,
что тебе суждены в сей жизни…

しほの山
さしてのいそに
すむ千鳥
きみかみ世をは
やちよとそなく
しほのやま
さしてのいそに
すむちとり
きみかみよをは
やちよとそなく
Близ горы Соляной,
на камнях подле речки Сасидэ,
кулики собрались
и тебя приветствуют хором:
«Здравствуй тысячу лет, вовеки!»
174. Соляная Гора — местоположение неясно. Предположительно к северо-востоку от «скалистого берега» реки Фуэфуки в префектуре Яманаси.
わかよはひ
君かやちよに
とりそへて
ととめおきては
思ひいてにせよ
わかよはひ
きみかやちよに
とりそへて
ととめおきては
おもひいてにせよ
Годы жизни моей
добавлю к твоим бесконечным
восьми тысячам лет —
чтобы ты и спустя столетья
обо мне хоть однажды вспомнил!..

かくしつつ
とにもかくにも
なからへて
君かやちよに
あふよしもかな
かくしつつ
とにもかくにも
なからへて
きみかやちよに
あふよしもかな
Пусть и впредь, как сейчас,
безмятежно, умиротворенно
твои годы текут —
чтоб могли мы встретиться снова
на твоем восьмитысячелетье!..

ちはやふる
神やきりけむ
つくからに
ちとせの坂も
こえぬへらなり
ちはやふる
かみやきりけむ
つくからに
ちとせのさかも
こえぬへらなり
Право, как не признать
в сем посохе помысел дивный
всемогущих богов!
С ним, пожалуй, я одолею
и вершину тысячелетья…

さくら花
ちりかひくもれ
おいらくの
こむといふなる
道まかふかに
さくらはな
ちりかひくもれ
おいらくの
こむといふなる
みちまかふかに
Вешней вишни цветы!
Молю, поскорей заметите
все тропинки в горах,
чтобы в эти чертоги старость
никогда не нашла дороги…
亀の尾の
山のいはねを
とめておつる
たきの白玉
千世のかすかも
かめのをの
やまのいはねを
とめておつる
たきのしらたま
ちよのかすかも
Как жемчужины брызг,
что на скалы с горы Камэноо
водопадом летят,
да пребудут неисчислимы
славной жизни тысячелетья!

いたつらに
すくす月日は
おもほえて
花見てくらす
春そすくなき
いたつらに
すくすつきひは
おもほえて
はなみてくらす
はるそすくなき
Незаметно текут
дни и месяцы каждого года
долгой праздной чредой —
лишь весна минует так быстро
в созерцанье вишен цветущих!..

春くれは
やとにまつさく
梅花
君かちとせの
かさしとそ見る
はるくれは
やとにまつさく
うめのはな
きみかちとせの
かさしとそみる
Вешней сливы цветы,
что первыми около дома
зацвели по весне, —
быть вам тысячи лет украшеньем
на пирах в день рожденья принца!..

いにしへに
ありきあらすは
しらねとも
ちとせのためし
君にはしめむ
いにしへに
ありきあらすは
しらねとも
ちとせのためし
きみにはしめむ
Пусть неведомо мне,
случалось ли прежде такое, —
если даже и нет,
суждено тебе, повелитель,
первым праздновать тысячелетье!..

ふしておもひ
おきてかそふる
よろつよは
神そしるらむ
わかきみのため
ふしておもひ
おきてかそふる
よろつよは
かみそしるらむ
わかきみのため
Всемогущим богам
поверяю заветные думы —
наяву и во сие
все считаю долгие лета,
что тебе суждены, повелитель…

鶴亀も
ちとせののちは
しらなくに
あかぬ心に
まかせはててむ
つるかめも
ちとせののちは
しらなくに
あかぬこころに
まかせはててむ
Пусть же сердце твое,
усталости не повинуясь,
век счастливый продлит
до предела, что недоступен
журавлю или черепахе!..

よろつ世を
松にそ君を
いはひつる
ちとせのかけに
すまむと思へは
よろつよを
まつにそきみを
いはひつる
ちとせのかけに
すまむとおもへは
До скончанья веков
под сенью милостей отчих
я хотела бы жить —
как в тени сосны величавой
долгожитель-журавль гнездится…

かすかのに
わかなつみつつ
よろつ世を
いはふ心は
神そしるらむ
かすかのに
わかなつみつつ
よろつよを
いはふこころは
かみそしるらむ
На лугу Касуга
собираем мы ранние травы —
радость в сердце моем
да узрят всесильные боги,
что тебе сулят долголетье!..

山たかみ
くもゐに見ゆる
さくら花
心の行きて
をらぬ日そなき
やまたかみ
くもゐにみゆる
さくらはな
こころのゆきて
をらぬひそなき
Не проходит и дня,
чтобы сердце мое не стремилось
к вишне в дальних горах, что,
подобно облачной дымке,
белизной окутала склоны…
めつらしき
こゑならなくに
郭公
ここらの年を
あかすもあるかな
めつらしき
こゑならなくに
ほとときす
ここらのとしを
あかすもあるかな
Год за годом в горах
ведет свою песню кукушка —
и хоть чуда в том нет,
не наскучат сердцу вовеки
немудреные эти трели…

住の江の
松を秋風
吹くからに
こゑうちそふる
おきつ白浪
すみのえの
まつをあきかせ
ふくからに
こゑうちそふる
おきつしらなみ
Вихрь осенний дохнул —
на берегу Суминоэ
слился с шумом вершин,
с однозвучным напевом сосен
рокот пенных валов прибоя.
181. Cуминоэ — бухта на побережье в Осаке, близ храма Сумиёси. Славилась красотой соснового бора, а также двумя исполинскими вековыми соснами, что росли из одного корня.
千鳥なく
さほの河きり
たちぬらし
山のこのはも
色まさりゆく
ちとりなく
さほのかはきり
たちぬらし
やまのこのはも
いろまさりゆく
Вот уж белый туман
растекся вдоль берега Сахо,
где кричат кулики, —
и в листве по склонам окрестным
проступили новые краски…
182. Река Сахо протекает у подножья горы Сахо в северной части Нары. Славилась куликами-тидори, обитавшими на ее берегах.
秋くれと
色もかはらぬ
ときは山
よそのもみちを
風そかしける
あきくれと
いろもかはらぬ
ときはやま
よそのもみちを
かせそかしける
Вот и осень грядет,
но осталась ты Вечнозеленой,
о гора Токива!
Из краев чужедальних ветер
наметает алые листья…
183. Гора Токива, «Вечнозеленая» — см. коммент. к № 148.
白雪の
ふりしく時は
みよしのの
山した風に
花そちりける
しらゆきの
ふりしくときは
みよしのの
やましたかせに
はなそちりける
В час, когда снегопад
горы Ёсино преображает,
представляется мне,
будто ветер несет к подножью
лепестки отцветающих вишен…

峰たかき
かすかの山に
いつる日は
くもる時なく
てらすへらなり
みねたかき
かすかのやまに
いつるひは
くもるときなく
てらすへらなり
Первый солнечный луч
над вершиною Касуга в небе
заалел поутру —
никогда клубящимся тучам
не затмить отныне сиянья!»

あしたづの
齡しあれば
君が代の
千年の數も
かぞへ取りてむ
あしたづの
よはひしあれば
きみがよの
ちとせのかずも
かぞへとりてむ
Ах, если бы я был журавлём
И тысячу лет
Мой длился век –
Тогда я смог бы сосчитать
Года на троне.

いかにいかが
數へやるべき
八千歳の
あまり久しき
君が御代をば
いかにいかが
かぞへやるべき
やちとせの
あまりひさしき
きみがみよをば
Пять десятков дней прошло.
И как могу я сосчитать
Бесчисленные годы,
Что предстоят
Наследнику на троне?

曇りなく
千歳に澄める
水の面に
宿れる月の
影ものどけし
くもりなく
ちとせにすめる
みのおもに
やどれるつきの
かげものどけし


いかにいかが
数へやるべき
八千年の
あまり久しき
君が御世をば
いかにいかが
かずへやるべき
やちとせの
あまりひさしき
きみがみよをば


芦田鶴の
よはひしあらば
君が世の
千年の数も
かぞへとりてむ
あしたづの
よはひしあらば
きみがよの
ちとせのかずも
かぞへとりてむ


安治佐為能
夜敝佐久其等久
夜都与尓乎
伊麻世和我勢故
美都々思努波牟
あぢさゐの
やへさくごとく
やつよにを
いませわがせこ
みつつしのはむ
Как нежные цветы адзисаи,
Цветущие вокруг — за рядом ряд,—
Пусть много лет
Ты здравствуешь, мой друг,
А мы, любуясь, будем прославлять.
Песня левого министра — Татибана Мороэ.
* Адзисаи—японская гортензия, цветет в июне — июле лиловато-пурпурными и голубыми цветами.

波之伎余之
家布能安路自波
伊蘇麻都能
都祢尓伊麻佐祢
伊麻母美流其等
はしきよし
けふのあろじは
いそまつの
つねにいまさね
いまもみるごと
Прекрасный
Наш сегодняшний хозяин,
Пусть вечно жить ты будешь на земле,
Подобно вековой сосне,
И, как теперь, всегда таким же будешь!
* Приветственная песня, обращенная к хозяину пира Накатоми Киёмаро. Полагают, что, говоря о сосне, автор песни имел в виду искусственный пейзаж в саду, где сосна красовалась на скалистом берегу у пруда (МС, СП). Речь идет о декоративном садоводстве, которым занимались еще в старину.
皆人の
手ごとに引ける
松の葉の
葉かずを君が
齡とはせむ
みなひとの
てごとにひける
まつのはの
はかずをきみが
よはひとはせむ


音に聞く
生の松原
名にし負はば
行きかふ人も
万代ぞ経む
おとにきく
いきのまつはら
なにしおはば
ゆきかふひとも
よろづよぞへむ


飽かでけふ
歸ると思へど
花櫻
折るべき春や
つきせざりける
あかでけふ
かへるとおもへど
はなさくら
をるべきはるや
つきせざりける


三千年に
なると云ふ物の
今年より
花咲く春に
遇ふぞ嬉しき
みちとせに
なるといふものの
ことしより
はなさくはるに
あふぞうれしき


大空に
雲居る鶴の
然しながら
思ふ心の
有氣なる哉
おほそらに
むれゐるたづの
さしながら
おもふこころの
ありげなるかな


高臺に
登見れば
煙立つ
民竃は
寬饒にけり
たかきやに
のぼりてみれば
けぶりたつ
たみのかまどは
にぎはひにけり


長生殿裏春秋富
不老門前日月遲



嘉辰令月歡無極
萬歲千秋樂未央



我が君は
千代に八千代に
細石の
巖と成りて
苔の生す迄
わがきみは
ちよにやちよに
さざれいしの
いはほとなりて
こけのむすまで


萬世の
三笠山ぞ
呼ばふなる
天下こそ
樂しかるらし
よろづよの
みかさのやまぞ
よばふなる
あめがしたこそ
たのしかるらし


咲にほふ
かをなつかしく
梅の花
ちとゝせの春を
君とこそみめ
さにほふ
かをなつかしく
うめのはな
ちととせのはるを
きみとこそみめ

ひしぬいしま
かぎりなき
惠を四方に
敷島の
やまと志まねは
今榮ゆなり
かぎりなき
めぐみをよもに
しきしまの
やまとしまねは
いまさかゆなり


誠にや
松は十かへり
花さくと
君にぞ人の
とはむとすらむ
まことにや
まつはとかへり
はなさくと
きみにぞひとの
とはむとすらむ


大よどの
濱の眞砂を
君が代の
數にとれとや
波もよすらむ
おほよどの
はまのまさごを
きみがよの
かずにとれとや
なみもよすらむ


君が代の
程は定めじ
千年とも
いふは愚に
なりぬべければ
きみがよの
ほどはさだめじ
ちとせとも
いふはおろかに
なりぬべければ


斧のえを
くたす仙人
歸りきて
見るとも君が
御代は變らじ
おののえを
くたすやまびと
かへりきて
みるともきみが
みよはかはらじ


三笠山
峯たちのぼる
朝日影
空にくもらぬ
よろづよのはる
みかさやま
みねたちのぼる
あさひかげ
そらにくもらぬ
よろづよのはる


岩戸出でし
日影は今も
曇らねば
畏き御代を
さぞ照すらむ
いはといでし
ひかげはいまも
くもらねば
かしこきみよを
さぞてらすらむ


わが君の
大和島根を
出づる日は
唐までも
あふがざらめや
わがきみの
やまとしまねを
いづるひは
もろこしまでも
あふがざらめや


天の下
誰かはもれむ
日のごとく
やぶしもわかぬ
君が惠に
あめのした
たれかはもれむ
ひのごとく
やぶしもわかぬ
きみがめぐみに


千世ふべき
龜のを山の
秋の月
くもらぬ影は
君がためかも
ちよふべき
かめのをやまの
あきのつき
くもらぬかげは
きみがためかも


曇なく
照しのぞめる
君が代は
月日と共に
盡きじとぞ思ふ
くもりなく
てらしのぞめる
きみがよは
つきひとともに
つきじとぞおもふ


曇なく
高天の原に
出でしつき
八百萬代の
かゞみなりけり
くもりなく
たかまのはらに
いでしつき
やほよろづよの
かがみなりけり


祈りこし
雲居の月も
あきらけき
御代の光に
身を照すかな
いのりこし
くもゐのつきも
あきらけき
みよのひかりに
みをてらすかな


あたらしく
明くる年をば
百年の
春の始と
うぐひすぞなく
あたらしく
あくるとしをば
ももとせの
はるのはじめと
うぐひすぞなく


時しもあれ
春の始に
生ひたてる
松は八千世の
色もそへなむ
ときしもあれ
はるのはじめに
おひたてる
まつはやちよの
いろもそへなむ


雪ふれば
花さきにけり
姫小松
二葉ながらや
千世をへぬ覽
ゆきふれば
はなさきにけり
ひめこまつ
ふたばながらや
ちよをへぬらん


はる〴〵と
遠き匂ひは
梅の花
風にそへてぞ
傳ふべらなる
はるばると
とほきにほひは
うめのはな
かぜにそへてぞ
つたふべらなる


色かへぬ
松も何なり
萬代に
ときはに匂ふ
はなもさければ
いろかへぬ
まつもなになり
よろづよに
ときはににほふ
はなもさければ


千年ふる
ためしを今に
始めおきて
花の御幸の
春ぞ久しき
ちとせふる
ためしをいまに
はじめおきて
はなのみゆきの
はるぞひさしき


君が代に
逢ふもかひある
糸櫻
年のを長く
折りてかざゝむ
きみがよに
あふもかひある
いとさくら
としのをながく
をりてかざさむ


櫻花
千年の春の
をりにあひて
君がときはの
色ならはなむ
さくらばな
ちとせのはるの
をりにあひて
きみがときはの
いろならはなむ


けふよりは
散らでしにほへ
櫻花
君が千年の
春をちぎりて
けふよりは
ちらでしにほへ
さくらばな
きみがちとせの
はるをちぎりて


君が爲
移しうゑける
花なれば
千世のみゆきの
春も限らじ
きみがため
うつしうゑける
はななれば
ちよのみゆきの
はるもかぎらじ


櫻花
あまた千年の
かざしとや
けふの御幸の
春にあふらむ
さくらばな
あまたちとせの
かざしとや
けふのみゆきの
はるにあふらむ


行末を
松の緑に
契りおきて
木高くかゝれ
やどのふぢなみ
ゆくすゑを
まつのみどりに
ちぎりおきて
きたかくかかれ
やどのふぢなみ


千世ふべき
雲居の松に
みつる哉
一志ほまさる
はるの惠は
ちよふべき
くもゐのまつに
みつるかな
ひとしほまさる
はるのめぐみは


大原や
神代の松の
深みどり
千世もと祈る
すゑのはるけさ
おほはらや
かみよのまつの
ふかみどり
ちよもといのる
すゑのはるけさ


諸人の
祝ふことの葉
みるをりぞ
老木に花の
さく心ちする
もろひとの
いはふことのは
みるをりぞ
おいきにはなの
さくここちする


移しうゝる
宿の主人も
此の花も
共に老せぬ
秋ぞかさねむ
うつしううる
やどのあるじも
このはなも
ともにおいせぬ
あきぞかさねむ


かくしあらば
千年の數も
そひぬらむ
二度みつる
箱崎の松
かくしあらば
ちとせのかずも
そひぬらむ
ふたたびみつる
はこざきのまつ


神路山
もゝえの松も
さらに又
いく千代君に
契りおくらむ
かみぢやま
ももえのまつも
さらにまた
いくちよきみに
ちぎりおくらむ


君が代の
志るしとこれを
宮川の
岸の杉むら
色もかはらず
きみがよの
しるしとこれを
みやかはの
きしのすぎむら
いろもかはらず


九重の
み垣に志げる
くれ竹の
生ひそふ數は
千世の數かも
ここのへの
みかきにしげる
くれたけの
おひそふかずは
ちよのかずかも


百敷や
生ひそふ竹の
數ごとに
變らぬ千世の
色ぞみえける
ももしきや
おひそふたけの
かずごとに
かはらぬちよの
いろぞみえける


春秋の
宮居色そふ
時にあひて
萬代ちぎる
たけとこそみれ
はるあきの
みやゐいろそふ
ときにあひて
よろづよちぎる
たけとこそみれ


葦たづは
千年までとや
契るらむ
限らぬ物を
君がよはひは
あしたづは
ちとせまでとや
ちぎるらむ
かぎらぬものを
きみがよはひは


むかし今
ひろへる玉藻
數々に
光をそふる
わかのうらなみ
むかしいま
ひろへるたまも
かずかずに
ひかりをそふる
わかのうらなみ


百年に
十年およばぬ
苔の袖
けふのこゝろや
包みかねぬる
ももとせに
ととせおよばぬ
こけのそで
けふのこころや
つつみかねぬる


君がため
又七十ぢを
保ちても
あかずや祈る
神につかへむ
きみがため
またななそぢを
たもちても
あかずやいのる
かみにつかへむ


世を照す
日高の杣の
宮木もり
繁きみかげに
今か逢ふらし
よをてらす
ひたかのそまの
みやきもり
しげきみかげに
いまかあふらし


水上の
定めし末は
絶えもせず
みもすそ川の
一つながれに
みなかみの
さだめしすゑは
たえもせず
みもすそかはの
ひとつながれに


あし原や
みだれし國の
風をかへて
民の草葉も
今なびく也
あしはらや
みだれしくにの
かぜをかへて
たみのくさばも
いまなびくなり


くちなしの
色に流るゝ
河水も
十度すむべき
君がみよかな
くちなしの
いろにながるる
かはみづも
とたびすむべき
きみがみよかな


みことのり
みだれぬ道の
障りなく
豐葦原の
國ぞをさまる
みことのり
みだれぬみちの
さはりなく
とよあしはらの
くにぞをさまる


あひ難き
御代にあふみの
鏡山
曇なしとは
ひともみるらむ
あひかたき
みよにあふみの
かがみやま
くもりなしとは
ひともみるらむ


御調物
たえずそなふる
東路の
勢多のなが橋
音もとゞろに
みつぎもの
たえずそなふる
あづまぢの
せたのながはし
おともとどろに


御調物
はこぶふなせの
かけ橋に
駒の蹄の
おとぞたえせぬ
みつぎもの
はこぶふなせの
かけはしに
こまのひつめの
おとぞたえせぬ


君が代は
賤の門田に
かる稻の
高くら山に
みちぬべきかな
きみがよは
しづのかどたに
かるいねの
たかくらやまに
みちぬべきかな


曇なき
君が御代には
あかねさす
日おきの里も
賑ひにけり
くもりなき
きみがみよには
あかねさす
ひおきのさとも
にぎはひにけり


小松原
したゆく水の
凉しきに
千年のかずを
結びつるかな
こまつはら
したゆくみづの
すずしきに
ちとせのかずを
むすびつるかな


吹く風は
枝もならさで
萬代と
よばふ聲のみ
おとたかの山
ふくかぜは
えだもならさで
よろづよと
よばふこゑのみ
おとたかのやま


汲む人の
よはひもさこそ
長月や
ながらの川の
菊のした水
くむひとの
よはひもさこそ
ながつきや
ながらのかはの
きくのしたみづ


君が代の
長き例に
長澤の
いけのあやめも
今日ぞひかるゝ
きみがよの
ながきためしに
ながさはの
いけのあやめも
けふぞひかるる


凉しさを
ます井の清水
結ぶ手に
まづ通ひくる
萬代のあき
すずしさを
ますゐのしみづ
むすぶてに
まづかよひくる
よろづよのあき


岩戸あけし
八咫の鏡の
山かづら
かけて現しき
明けき世は
いはとあけし
やたのかがみの
やまかづら
かけてうつつしき
あきらけきよは


旗ずゝき
尾花さか葺き
黒木もて
つくれる宿は
萬代までに
はたずすき
をはなさかふき
くろきもて
つくれるやどは
よろづよまでに


君が代は
長柄の橋の
はじめより
神さびにける
住吉のまつ
きみがよは
ながらのはしの
はじめより
かみさびにける
すみよしのまつ


君が代は
八十島かくる
波の音に
風靜かなり
住のえのまつ
きみがよは
やそしまかくる
なみのおとに
かぜしづかなり
すみのえのまつ


神代より
相生の松も
けふしこそ
ありて千年の
かひも知るらめ
かみよより
あひおひのまつも
けふしこそ
ありてちとせの
かひもしるらめ


常磐なる
玉松が枝や
幾千代も
君がよはひに
蔭をならべむ
ときはなる
たままつがえや
いくちよも
きみがよはひに
かげをならべむ


風通ふ
松をうつして
池水の
なみも千歳の
かずによるらし
かぜかよふ
まつをうつして
いけみづの
なみもちとせの
かずによるらし


算へ知る
齡を君が
ためしにて
千代の始の
春にも有るかな
かぞへしる
よはひをきみが
ためしにて
ちよのはじめの
はるにもあるかな


咲く花も
今日を行幸の
はじめにて
猶行く末も
萬世や經む
さくはなも
けふをみゆきの
はじめにて
なほゆくすゑも
よろづよやへむ


萬代の
君がかざしに
をりを得て
ひかり添へたる
山櫻かな
よろづよの
きみがかざしに
をりをえて
ひかりそへたる
やまさくらかな


君が經む
千歳の秋を
重ぬべき
ためしと見ゆる
八重櫻かな
きみがへむ
ちとせのあきを
かさぬべき
ためしとみゆる
やへさくらかな


千世經べき
例と聞けば
八重櫻
重ねて最ど
飽かずも有る哉
ちよふべき
ためしときけば
やへさくら
かさねていとど
あかずもあるかな


新玉の
年の千とせの
春の色を
かねてみかきの
花に見る哉
あらたまの
としのちとせの
はるのいろを
かねてみかきの
はなにみるかな


君が爲
久しかるべき
春に逢ひて
花もかはらず
萬代や經む
きみがため
ひさしかるべき
はるにあひて
はなもかはらず
よろづよやへむ


君のみや
千歳の春の
花の色に
十返り迄に
なれむとすらむ
きみのみや
ちとせのはるの
はなのいろに
とかへりまでに
なれむとすらむ


千歳とも
限らぬ君が
友なれば
まつも花咲く
春やかさねむ
ちとせとも
かぎらぬきみが
ともなれば
まつもはなさく
はるやかさねむ


色變へぬ
藐姑射の山の
峯の松
君をぞ千世の
友と見るらむ
いろかはへぬ
はこやのやまの
みねのまつ
きみをぞちよの
ともとみるらむ


ひさに經む
友とや君に
契るらむ
十返りの松の
花の咲く迄
ひさにへむ
ともとやきみに
ちぎるらむ
とかへりのまつの
はなのさくまで


松が枝も
八百萬代の
色に添ふ
千とせも飽かぬ
我が君の爲
まつがえだも
やほよろづよの
いろにそふ
ちとせもあかぬ
わがきみのため


行く末を
思ふも久し
姫小松
いまより君が
千世をちぎりて
ゆくすゑを
おもふもひさし
ひめこまつ
いまよりきみが
ちよをちぎりて


君が經む
千歳の春の
行く末も
松のみどりの
色に見ゆらし
きみがへむ
ちとせのはるの
ゆくすゑも
まつのみどりの
いろにみゆらし


幾千世ぞ
みどりを添へて
相生の
松と君との
行く末のはる
いくちよぞ
みどりをそへて
あひおひの
まつときみとの
ゆくすゑのはる


色變へぬ
尾上の松に
吹く風は
萬代呼ばふ
聲にぞ有りける
いろかはへぬ
おのえのまつに
ふくかぜは
よろづよよばふ
こゑにぞありける


鶴が岡
木高き松を
吹く風の
雲居にひゞく
よろづ代のこゑ
つるがをか
きたかきまつを
ふくかぜの
くもゐにひびく
よろづよのこゑ


君が住む
藐姑射の山の
玉椿
八千世さかえむ
末ぞひさしき
きみがすむ
はこやのやまの
たまつばき
やちよさかえむ
すゑぞひさしき


世を治め
民を憐む
まこと有らば
天つ日嗣の
すゑも限らじ
よをおさめ
たみをあはれむ
まことあらば
あまつひつぎの
すゑもかぎらじ


四方の海
七つの道も
我が君の
御代ぞ治まる
始めなりける
よものうみ
ななつのみちも
わがきみの
みよぞおさまる
はじめなりける


四方の海
治まりぬらし
我が國の
大和島根に
波しづかなり
よものうみ
おさまりぬらし
わがくにの
やまとしまねに
なみしづかなり


百歳に
近づく人ぞ
多からむ
よろづ代經べき
君が御代には
ももとせに
ちかづくひとぞ
おほからむ
よろづよへべき
きみがみよには


和歌の浦に
寄る年波を
算へ知る
御代ぞ嬉しき
老らくの爲
わかのうらに
よるとしなみを
かぞへしる
みよぞうれしき
おいらくのため


存らへて
今朝や嬉しき
老の浪
八千代をかけて
君に仕へよ
ながらへて
けさやうれしき
おいのなみ
やちよをかけて
きみにつかへよ


君ぞ猶
今日よりも又
算ふべき
こゝの返りの
十の行くすゑ
きみぞなほ
けふよりもまた
算ふべき
ここのかへりの
とをのゆくすゑ


龜山の
九返りの
千とせをも
君が御代にぞ
添へゆづるべき
かめやまの
ちからかへりの
ちとせをも
きみがみよにぞ
そへゆづるべき


大井川
みかさや増る
龜山の
千世のかげ見る
行幸と思へば
おほゐかは
みかさやまさる
かめやまの
ちよのかげみる
みゆきとおもへば


君が世は
のどかに澄める
池水に
千歳をちぎる
秋の月かげ
きみがよは
のどかにすめる
いけみづに
ちとせをちぎる
あきのつきかげ


影清き
池のかゞみに
照る月も
曇る時なく
よろづ代や經む
かげきよき
いけのかがみに
てるつきも
くもるときなく
よろづよやへむ


明らけき
御影になるゝ
池水を
月にぞみがく
よろづ代の秋
あきらけき
みかげになるる
いけみづを
つきにぞみがく
よろづよのあき


君が世の
月と秋との
あり數に
おくや草木の
四方のしら露
きみがよの
つきとあきとの
ありかずに
おくやくさきの
よものしらつゆ


君が代に
千度逢ふべき
秋なれど
けふの暮をば
惜みかねつも
きみがよに
ちたびあふべき
あきなれど
けふのくれをば
をしみかねつも


雨露の
惠に染むる
もみぢ葉の
千しほは君が
千代の數かも
あめつゆの
めぐみにそむる
もみぢはの
ちしほはきみが
ちよのかずかも


咲き初むる
眞垣の菊の
露ながら
千世を重ねむ
秋ぞ久しき
さきそむる
まがきのきくの
つゆながら
ちよをかさねむ
あきぞひさしき


君が世の
數に重なる
物ならば
菊は幾重も
かぎらざらまし
きみがよの
かずにかさなる
ものならば
きくはいくへも
かぎらざらまし


紫の
庭にみどりの
色添へて
行くすゑ遠き
千代のくれたけ
むらさきの
にはにみどりの
いろそへて
ゆくすゑとほき
ちよのくれたけ


世々を經し
御垣の竹の
種なれば
末も千歳の
色ぞ添ふべき
よよをへし
みかきのたけの
たねなれば
すゑもちとせの
いろぞそふべき


治れる
雲居の庭に
きこゆなり
心解けたる
たづのもろごゑ
をさまれる
くもゐのにはに
きこゆなり
こころとけたる
たづのもろごゑ


鶴の子の
巣立ち始むる
毛衣は
千世に八千世を
重ねてぞ着む
つるのこの
すだちはじむる
げころもは
ちよにやちよを
かさねてぞきむ


蓆田に
千歳をかねて
住む鶴も
きみが齡に
志かじとぞ思ふ
むしろたに
ちとせをかねて
すむつるも
きみがよはひに
しかじとぞおもふ


としを經て
司位を
眞澄鏡
千代のかげをば
きみぞ見るべき
としをへて
つかさくらゐを
ますかがみ
ちよのかげをば
きみぞみるべき


萬世に
萬世添へて
眞澄鏡
きみがみかげに
ならべてぞ見む
よろづよに
よろづよそへて
ますかがみ
きみがみかげに
ならべてぞみむ


我が君は
人をかゞみと
磨くなり
心くもらで
千世も仕へむ
わがきみは
ひとをかがみと
みがくなり
こころくもらで
ちよもつかへむ


和歌の浦に
二度玉を
磨くこそ
あきらけき世の
印なりけれ
わかのうらに
ふたたびたまを
みがくこそ
あきらけきよの
しるしなりけれ


天地と
共に久しき
敷島の
みちある御代に
逢ふがうれしさ
あめつちと
ともにひさしき
しきしまの
みちあるみよに
あふがうれしさ


我が君は
斧の柄朽ちし
年を經て
民の七世の
末に逢ふまで
わがきみは
おののえくちし
としをへて
たみのななよの
すゑにあふまで


君が世は
豐芦原の
秋つすに
滿ち干る潮の
盡きじとぞ思ふ
きみがよは
とよあしはらの
あきつすに
みちひるしほの
つきじとぞおもふ


はるかにぞ
今行く末を
思ふべき
ながをの村の
ながき例に
はるかにぞ
いまゆくすゑを
おもふべき
ながをのむらの
ながきためしに


みかみ山
岩根に生ふる
榊葉の
葉がへもせずて
萬代や經む
みかみやま
いはねにおふる
さかきばの
はがへもせずて
よろづよやへむ


曇なき
玉田の野べの
玉日影
かざすや豐の
あかりなるらむ
くもりなき
たまたののべの
たまひかげ
かざすやとよの
あかりなるらむ


遙々と
くもりなき世を
うたふなり
月出が崎の
海士の釣舟
はるばると
くもりなきよを
うたふなり
つきいでがさきの
あまのつりぶね


時を得て
ちたの村人
幾千度
取れども盡きぬ
早苗なるらむ
ときをえて
ちたのむらひと
いくちたび
とれどもつきぬ
さなへなるらむ


敷島の
道も今こそ
榮えけれ
よろづ世捨てぬ
君がめぐみに
しきしまの
みちもいまこそ
さかえけれ
よろづよすてぬ
きみがめぐみに


暮ればとく
ゆきて語らむ
逢ふことは
とをちの里の
住み憂かりしも
くればとく
ゆきてかたらむ
あふことは
とをちのさとの
すみうかりしも


二代迄
承繼ぐ君を
わが君と
仰ぐ八十ぢの
身こそふりぬれ
ふたよまで
よしつぐきみを
わがきみと
あおぐやそぢの
みこそふりぬれ


渡つ海の
眞砂の數に
あまれるは
久しき君が
千年なりけり
わたつみの
まさごのかずに
あまれるは
ひさしききみが
ちとせなりけり


神山の
麓をとむる
みたらしの
岩打つ浪や
よろづ代のかず
かみやまの
ふもとをとむる
みたらしの
いはうつなみや
よろづよのかず


芳野川
いはとがしはを
越す波の
常磐堅磐ぞ
我が君の御世
よしのかは
いはとがしはを
こすなみの
ときはかきはぞ
わがきみのみよ


時知らば
花も常磐の
色に咲け
我が九重は
よろづ代のはる
ときしらば
はなもときはの
いろにさけ
わがここのへは
よろづよのはる


十かへりの
花を今日より
松が枝に
契るも久し
萬代のはる
とかへりの
はなをけふより
まつがえに
ちぎるもひさし
よろづよのはる


君が代の
最ど久しく
なりぬれば
千歳の松も
若葉さしけり
きみがよの
いとどひさしく
なりぬれば
ちとせのまつも
わかばさしけり


更に又
百代はじめて
我が君の
天つ日嗣の
すゑもかぎらじ
さらにまた
ももよはじめて
わがきみの
あまつひつぎの
すゑもかぎらじ


男山
いまを百代の
始めにて
さらにやきみを
又まもらまし
をとこやま
いまをももよの
はじめにて
さらにやきみを
またまもらまし


天のした
ひとの心や
晴れぬらむ
出づる朝日の
曇なければ
あめのした
ひとのこころや
はれぬらむ
いづるあさひの
くもりなければ


限無く
代をこそてらせ
雲に住む
月日や君が
御影なるらむ
かぎりなく
よをこそてらせ
くもにすむ
つきひやきみが
みかげなるらむ


千年とも
言ひ出でがたし
限なく
月も澄むべき
宿の池みづ
ちとせとも
いひいでがたし
かぎりなく
つきもすむべき
やどのいけみづ


臥して思ひ
起きて祈りし
程よりも
猶榮え行く
君が御代哉
ふしておもひ
おきていのりし
ほどよりも
なほさかえゆく
きみがみよかな


治まれる
御代の志るしも
更に今
見えて榮ゆる
敷島のみち
おさまれる
みよのしるしも
さらにいま
みえてさかゆる
しきしまのみち


九重の
うちのゝ雪に
跡つけて
遙かに千世の
道を見るかな
ここのへの
うちののゆきに
あとつけて
はるかにちよの
みちをみるかな


百敷に
みどり添ふべき
呉竹の
變らぬかげは
代々久しかれ
ももしきに
みどりそふべき
くれたけの
かはらぬかげは
よよひさしかれ


百敷に
移し植ゑてぞ
色添はむ
藐姑射の山の
千世のくれ竹
ももしきに
うつしうゑてぞ
いろそはむ
はこやのやまの
ちよのくれたけ


四代までに
舊りぬと思ふ
宿の松
千年の末は
まだ遙かなり
よよまでに
ふりぬとおもふ
やどのまつ
ちとせのすゑは
まだはるかなり


高砂の
尾上に立てる
松が枝の
色にや經べき
君が千とせは
たかさごの
おのえにたてる
まつがえの
いろにやふべき
きみがちとせは


生ふるより
年定れる
松なれば
久しき物と
誰れか見ざらむ
おふるより
としさだまれる
まつなれば
ひさしきものと
たれかみざらむ


君住めば
寄する玉藻も
磨きいでつ
千世も傳へよ
和歌の浦風
きみすめば
よするたまもも
みがきいでつ
ちよもつたへよ
わかのうらかぜ


今日や又
代々のためしを
繰り返し
まさ木の葛
長く傳へむ
けふやまた
よよのためしを
くりかへし
まさきのかづら
ながくつたへむ


盡きもせじ
濱の眞砂の
數々に
今も積れる
やまとことの葉
つきもせじ
はまのまさごの
かずかずに
いまもつもれる
やまとことのは


君が代は
契るも久し
百とせを
十かへりふべき
千々の松原
きみがよは
ちぎるもひさし
ももとせを
とかへりふべき
ちちのまつはら


はまゆふに
君がちとせの
重なれば
よに絶ゆまじき
和歌の浦波
はまゆふに
きみがちとせの
かさなれば
よにたゆまじき
わかのうらなみ


君見れば
ちりも曇らで
よろづ代の
齢をのみも
ます鏡かな
きみみれば
ちりもくもらで
よろづよの
よはひをのみも
ますかがみかな
Увидев тебя,
Не замутится от пыли оно,
Долго-долго
Будут множиться годы
Ясного зеркала!
Примерный перевод

曇りなき
鏡の光
ますますも
照らさむ影に
隠れざらめや
くもりなき
かがみのひかり
ますますも
てらさむかげに
かくれざらめや
В незамутнённом
Зеркала свете,
Которое сияет
Всё ярче и ярче,
Разве можно скрыться?..
Примерный перевод

わかやとの
まつのこすゑに
すむ鶴は
千世のゆきかと
おもふへらなり
わかやとの
まつのこすゑに
すむつるは
ちよのゆきかと
おもふへらなり


みつとのみ
おもひしものを
なかれける
たきはおほくの
いとにそありける
みつとのみ
おもひしものを
なかれける
たきはおほくの
いとにそありける


なへてしも
いろかはらねと
ときはなる
やまにはあきも
しられさりけり
なへてしも
いろかはらねと
ときはなる
やまにはあきも
しられさりけり


うつろはぬ
ときはの山に
ふるときは
時雨のあめそ
かひなかりける
うつろはぬ
ときはのやまに
ふるときは
しぐれのあめそ
かひなかりける


まつをのみ
たのみてさける
ふちのはな
千とせののちは
いかかとそみる
まつをのみ
たのみてさける
ふちのはな
ちとせののちは
いかかとそみる

Вариант: 千とせののちを
Вариант: いかかとそおもふ
まつをのみ
ときはと思へは
よとゝもに
なかるゝ水も
みとりなりけり
まつをのみ
ときはとおもへば
よとともに
ながるるみづも
みどりなりけり

イ:なかれて水も
あやめ草
ねなかきいのち
つけはこそ
けふとしなれは
ひとのひくらめ
あやめぐさ
ねながきいのち
つけばこそ
けふとしなれば
ひとのひくらめ


かひかねの
やまさとみれは
あしたつの
いのちをもたる
ひとそすみける
かひかねの
やまさとみれは
あしたつの
いのちをもたる
ひとそすみける


吹風に
あかすおもひて
うらなみの
かすにはきみか
としをよせけり
ふくかぜに
あかすおもひて
うらなみの
かすにはきみか
としをよせけり


きみとなほ
千とせのはるに
あふさかの
しみつはわれも
くまんとそおもふ
きみとなほ
ちとせのはるに
あふさかの
しみつはわれも
くまんとそおもふ


かめやまの
かけをうつして
ゆくみつに
こきくるふねは
いくよへぬらん
かめやまの
かけをうつして
ゆくみつに
こきくるふねは
いくよへぬらん


きみかよの
としのかすをは
しろたへの
はまのまさこと
たれかいひけん
きみかよの
としのかすをは
しろたへの
はまのまさこと
たれかいひけん


よとゝもに
ゆきかふ舟を
みることに
ほにいてゝきみを
ちとせとそおもふ
よとともに
ゆきかふふねを
みることに
ほにいててきみを
ちとせとそおもふ

みるからに
手ことにそ
ひとはをりける
きみかため
ゆくすゑとほき
あきのゝのはき
てことにそ
ひとはをりける
きみかため
ゆくすゑとほき
あきのののはき

イ:あきのゝの花
おちつもる
もみち葉見れは
もゝとせの
あきのとまりは
あらしなりけり
おちつもる
もみちはみれは
ももとせの
あきのとまりは
あらしなりけり

Мб あじろなりけり?

Проверить!
みよしのゝ
よしのゝやまは
もゝとせの
ゆきのみつもる
ところなりけり
みよしのの
よしののやまは
ももとせの
ゆきのみつもる
ところなりけり


としことに
おひそふたけの
よゝをへて
たえせぬ色を
たれとかはみん
としことに
おひそふたけの
よよをへて
たえせぬいろを
たれとかはみん

イ:かはらぬ色を
しらゆきは
ふりかくせとも
ちよまてに
たけのみとりは
かはらさりけり
しらゆきは
ふりかくせとも
ちよまてに
たけのみとりは
かはらさりけり

イ:ちよまてに
かはらすも
見ゆるまつかな
うへしこそ
ひさしきことの
ためしなりけれ
かはらすも
みゆるまつかな
うへしこそ
ひさしきことの
ためしなりけれ


おいらくも
われはなけかし
千よまての
としこんことに
かくてたのまん
おいらくも
われはなけかし
ちよまての
としこんことに
かくてたのまん


まつもみな
つるもちとせの
よをふれは
春てふはるの
はなをこそみめ
まつもみな
つるもちとせの
よをふれは
はるてふはるの
はなをこそみめ


ときはのみ
やとにあるかな
すむひとの
こゝろもまつと
たけとなりけり
ときはのみ
やとにあるかな
すむひとの
こころもまつと
たけとなりけり

イ:すむよはひ
わかやとの
いけにのみすむ
つるなれは
千とせのなつの
かすはしるらん
わかやとの
いけにのみすむ
つるなれは
ちとせのなつの
かすはしるらん


みなひとの
おいをとゝむと
いふきくは
もゝとせをやる
はなにさりける
みなひとの
おいをととむと
いふきくは
ももとせをやる
はなにさりける


もゝとせを
ひとにとゝむる
はなゝれと
あたにやはみる
きくのうへのつゆ
ももとせを
ひとにととむる
はななれと
あたにやはみる
きくのうへのつゆ

* Опечатка в источнике: ひとにゝむる
千とせといふ
まつをひきつゝ
はるのゝの
とほさもしらす
我はきにけり
ちとせといふ
まつをひきつつ
はるののの
とほさもしらす
われはきにけり


さくかきり
ちらてはてぬる
菊の花
うへしもちよの
よはひのふらん
さくかきり
ちらてはてぬる
きくのはな
うへしもちよの
よはひのふらん


こぬひとを
したにまちつゝ
ひさかたの
つきをあはれと
いはぬよそなき
こぬひとを
したにまちつつ
ひさかたの
つきをあはれと
いはぬよそなき

[拾遺]
みなそこに
かけをうつして
ふちのはな
千よまつとこそ
にほふへらなれ
みなそこに
かけをうつして
ふちのはな
ちよまつとこそ
にほふへらなれ


秋ことに
露はおけとも
菊のはな
ひとのよはひは
くれすそありける
あきごとに
つゆはおけとも
きくのはな
ひとのよはひは
くれすそありける


やまゐもて
すれるころもの
なかけれは
なかくそ我は
神につかへん
やまゐもて
すれるころもの
ながけれは
ながくそわれは
かみにつかへん

[新勅撰]
山藍もて
すれる衣の
あかひもの
長くぞ我は
神につかふる
やまあひもて
すれるころもの
あかひもの
ながくぞわれは
かみにつかふる


きのふより
をちをはしらす
もゝとせの
はるのはしめは
けふにそありける
きのふより
をちをばしらず
ももとせの
はるのはじめは
けふにぞありける

[拾遺]
百とせと
いはふをわれは
きゝなから
おもふかためは
あかすそありける
ももとせと
いはふをわれは
ききなから
おもふかためは
あかすそありける


百年と
祝ふを我は
聞き乍ら
思ふが爲は
あかずぞありける
ももとせと
いはふをわれは
ききながら
おもふがためは
あかずぞありける


なかきよの
あきのしらへを
きくひとは
をことにきみを
ちとせとそなる
なかきよの
あきのしらへを
きくひとは
をことにきみを
ちとせとそなる

イ:きくことは
ことしおひの
にひくはまゆの
からころも
千よをかけてそ
いはひそめける
ことしおひの
にひくはまゆの
からころも
ちよをかけてそ
いはひそめける


いはのうへに
ちりもなけれと
蟬のはの
袖のみこそは
はらふへらなれ
いはのうへに
ちりもなけれと
せみのはの
そでのみこそは
はらふへらなれ


としをのみ
おもひそめつゝ
いまゝてに
こゝろをあける
ときのなきかな
としをのみ
おもひそめつつ
いままてに
こころをあける
ときのなきかな


こゝろありて
うゑたるやとの
はなゝれは
ちとせうつらぬ
いろにさりける
こころありて
うゑたるやとの
はななれは
ちとせうつらぬ
いろにさりける


すみのえの
まつのけふりは
よとゝもに
なみのなかにそ
かよふへらなる
すみのえの
まつのけふりは
よとともに
なみのなかにそ
かよふへらなる


としことに
はなしにほへは
かそへつゝ
きみか千よまて
をらんとそおもふ
としことに
はなしにほへは
かそへつつ
きみかちよまて
をらんとそおもふ


はることに
さきまさるへき
花なれは
ことしをもまた
あかすとそみる
はることに
さきまさるへき
はななれは
ことしをもまた
あかすとそみる


春毎に
咲増るべき
花なれば
今年をもまだ
あかずとぞ見る
はるごとに
さきまさるべき
はななれば
ことしをもまだ
あかずとぞみる


くさもきも
おもひしあれは
いつるひの
あけくれこそは
たのむへらなれ
くさもきも
おもひしあれは
いつるひの
あけくれこそは
たのむへらなれ


いてゝくる
やまもかはらぬ
なかつきの
ありあけのつきの
かけをこそみれ
いててくる
やまもかはらぬ
なかつきの
ありあけのつきの
かけをこそみれ


ねかふこと
こゝろにあれは
うゑてみる
まつをちとせの
ためしとそみる
ねかふこと
こころにあれは
うゑてみる
まつをちとせの
ためしとそみる


うちまよふ
あしへにたてる
あしたつの
よはひをきみに
なみもよせなん
うちまよふ
あしへにたてる
あしたつの
よはひをきみに
なみもよせなん


なみまより
いてくるかめは
よろつよと
わかおもふことの
しるへなりけり
なみまより
いてくるかめは
よろつよと
わかおもふことの
しるへなりけり


たかとしの
かすとかはみる
ゆきかひて
ちとりなくなる
はまのまさこを
たかとしの
かすとかはみる
ゆきかひて
ちとりなくなる
はまのまさこを


もゝくさの
はなのかけまて
うつしつゝ
おともかはらぬ
しらかはのみつ
ももくさの
はなのかけまて
うつしつつ
おともかはらぬ
しらかはのみつ


すみの江の
まつのかけをし
そめたれは
あふくあふきの
いつかつきせん
すみのえの
まつのかけをし
そめたれは
あふくあふきの
いつかつきせん

2イ:まつのかけをも
5イ:いつかたえせん
ものことに
かけみなそこに
うつれとも
千とせのまつそ
まつはみえける
ものことに
かけみなそこに
うつれとも
ちとせのまつそ
まつはみえける


おほはらや
をしほのやまの
こまつはら
はやこたかゝれ
ちよのかけみん
おほはらや
をしほのやまの
こまつはら
はやこたかかれ
ちよのかけみん


大原や
をしほの山の
こまつ原
はや木高かれ
千代の影みむ
おほはらや
をしほのやまの
こまつはら
はやきたかかれ
ちよのかげみむ


きみをのみ
いはひかてらに
もゝとせを
またぬひとなく
またんとそおもふ
きみをのみ
いはひかてらに
ももとせを
またぬひとなく
またんとそおもふ

イ:きみをみな
吹風に
こほりとけたる
いけのうをは
千よまてまつの
かけにかくれん
ふくかぜに
こほりとけたる
いけのうをは
ちよまてまつの
かけにかくれん

うを[魚]
吹く風に
こほりとけたる
池の魚
千代まで松の
かげにかくれむ
ふくかぜに
こほりとけたる
いけのうを
ちよまでまつの
かげにかくれむ


としのうちに
春立ことを
かすかのゝ
わかなさへにも
しりにける哉
としのうちに
はるたつことを
かすかのの
わかなさへにも
しりにけるかな


いろかへぬ
かへのはのみそ
あきくれと
もみちすること
ならはさりける
いろかへぬ
かへのはのみそ
あきくれと
もみちすること
ならはさりける

В оригинале: あきくれ
しはしわか
とまるはかりに
ちよまての
きみかおくりは
くすりこそせめ
しはしわか
とまるはかりに
ちよまての
きみかおくりは
くすりこそせめ


落ち積る
紅葉を見れば
一年の
秋のとまりは
網代なりけり
おちつもる
もみぢをみれば
ひととせの
あきのとまりは
あじろなりけり


かすかのの
わかなもきみを
いのらなん
たかためにつむ
はるならなくに
かすかのの
わかなもきみを
いのらなん
たかためにつむ
はるならなくに


君かため
我をるはなは
はるとほく
千とせみたるを
をりつゝそさく
きみかため
わがをるはなは
はるとほく
ちとせみたるを
をりつつそさく

イ:はるふかく
松のねに
いつるいつみの
水なれは
おなしきものを
たえしとそ思ふ
まつのねに
いつるいつみの
みづなれは
おなしきものを
たえしとそおもふ


千とせまて
いのちたへたる
つるなれは
きみかゆきゝを
したふなりけり
ちとせまて
いのちたへたる
つるなれは
きみかゆききを
したふなりけり


春たゝむ
すなはちことに
君かため
千とせつむへき
わか菜なりけり
はるたたむ
すなはちことに
きみかため
ちとせつむへき
わかななりけり


わかなおふる
のへといふのへを
きみかため
よろつ代しめて
つまむと思ふ
わかなおふる
のへといふのへを
きみかため
よろつよしめて
つまむとおもふ


まつかせは
ふけとふかねと
しら波の
よするいはほそ
ひさしかりける
まつかせは
ふけとふかねと
しらなみの
よするいはほそ
ひさしかりける


おもふこと
瀧にあらなん
なかれても
つきせぬものと
やすくたのまん
おもふこと
たきにあらなん
なかれても
つきせぬものと
やすくたのまん


こけなかく
おふるいはほの
久しさを
君にくらへん
心やあるらん
こけなかく
おふるいはほの
ひさしさを
きみにくらへん
こころやあるらん


かのみゆる
たつのむら鳥
きみにこそ
おのかよはひを
まかすへらなれ
かのみゆる
たつのむらとり
きみにこそ
おのかよはひを
まかすへらなれ

イ:まかすへらなる
イ:おのかよよをは-おもふへらなれ
イ:きみにとそ
いかてなほ
君か千とせを
きくの花
をりつゝつゆに
ぬれんとそ思ふ
いかてなほ
きみかちとせを
きくのはな
をりつつつゆに
ぬれんとそおもふ

イ:君か千とせは
菊の花
したゆく水に
かけみれは
さらになみなく
おいにける哉


イ:おいせさりけり
いたつらに
おいにけるかな
髙砂の
まつやわか世の
はてをかたらん
いたつらに
おいにけるかな
たかさごの
まつやわかよの
はてをかたらん

イ:まつやわか身の
ぬは玉の
我くろかみも
としふれは
たきのいとゝそ
なりぬへらなる
ぬはたまの
わがくろかみも
としふれは
たきのいととそ
なりぬへらなる


とし月の
かはるもしらて
我宿の
ときはの松の
いろをこそみれ
としつきの
かはるもしらて
わがやどの
ときはのまつの
いろをこそみれ

イ:かはるもしらす
あたらしく
あることしをも
ゝもとせの
はるのはしめと
うくひすそなく
あたらしく
あることしをも
ももとせの
はるのはしめと
うくひすそなく


竹をしも
おほくうゑたる
宿なれは
千とせをほかの
ものとやはみる
たけをしも
おほくうゑたる
やどなれは
ちとせをほかの
ものとやはみる

イ:千とせはほかの
つるのおほく
よをへてみゆる
濱へこそ
千とせつもれる
ところなりけれ
つるのおほく
よをへてみゆる
はまへこそ
ちとせつもれる
ところなりけれ


いろみえて
ゆきつもりぬる
みのはてや
つひにけぬへき
やまひなるらん
いろみえて
ゆきつもりぬる
みのはてや
つひにけぬへき
やまひなるらん


鶴のおほく
よそへてみゆる
はまへこそ
千とせすこもる
こゝろなりけれ
つるのおほく
よそへてみゆる
はまへこそ
ちとせすこもる
こころなりけれ


雫もて
よはひのふてふ
はなゝれは
ちよのあきにそ
かけはみつらん
しずくもて
よはひのふてふ
はななれは
ちよのあきにそ
かけはみつらん


君が代の
長きためしに
あやめ草
千尋に餘る
根をぞひきつる
きみがよの
ながきためしに
あやめくさ
ちいろにあまる
ねをぞひきつる


雫もて
齡のぶてふ
花なれば
千代の秋にぞ
かげは志げらむ
しずくもて
よはひのぶてふ
はななれば
ちよのあきにぞ
かげはしげらむ


住の江の
松を秋風
ふくからに
声うちそふる
おきつしら浪
すみのえの
まつをあきかせ
ふくからに
こゑうちそふる
おきつしらなみ


君が代に
わが身ふるえの
あやめ草
老の浪にぞ
ながきねをひく
きみがよに
わがみふるえの
あやめくさ
おいのなみにぞ
ながきねをひく


千世までの
春をつみてや
君がため
けふたてまつる
若菜なるらん
ちよまでの
はるをつみてや
きみがため
けふたてまつる
わかななるらん


十廻の
花咲までと
契かな
我世の春に
あひをひの松
とかへりの
はなさくまでと
ちぎりかな
わがよのはるに
あひをひのまつ


契をく
けふを千とせの
始にて
行すゑ遠し
春の若松
ちぎりをく
けふをちとせの
はじめにて
ゆくすゑとほし
はるのわかまつ


まちにたる
君がみゆきに
色添て
老木の松も
春やしらまし
まちにたる
きみがみゆきに
いろそひて
おいこのまつも
はるやしらまし

イ:まちえたる
君がへん
千とせの春の
ためしとや
二葉の松の
みどりそふらん
きみがへん
ちとせのはるの
ためしとや
ふたばのまつの
みどりそふらん


この宿の
庭にさか行
松がえは
あるじとゝもに
万代やへん
このやどの
にはにさかゆく
まつがえは
あるじとともに
よろづよやへん


誰をかも
君よりほかは
住吉の
松のよはひを
しる人にせん
たれをかも
きみよりほかは
すみよしの
まつのよはひを
しるひとにせん


千世を又
かさねてちぎれ
みゆきして
二度なるゝ
住吉の松
ちよをまた
かさねてちぎれ
みゆきして
ふたたびなるる
すみよしのまつ


住吉の
松よりすだつ
鶴の子の
千とせはけふや
始なるらん
すみよしの
まつよりすだつ
つるのこの
ちとせはけふや
はじめなるらん


玉椿
二たび陰は
あらたまり
松は花咲
御代の久しさ
たまつばき
ふたたびかげは
あらたまり
まつははなさく
みよのひさしさ


千世までと
みがく臺の
玉椿
うへて名だゝる
宿はこのやど
ちよまでと
みがくうてなの
たまつばき
うへてなだたる
やどはこのやど


万代の
春をかさぬる
九重に
わきて色そふ
庭の呉竹
よろづよの
はるをかさぬる
ここのへに
わきていろそふ
にはのくれたけ


君がへん
ちよをこめてや
春くれば
御垣の竹も
色のことなる
きみがへん
ちよをこめてや
はるくれば
みかきのたけも
いろのことなる


九重に
たえぬながれを
契きて
春もいく世の
宿の川竹
ここのへに
たえぬながれを
ちぎりきて
はるもいくよの
やどのかはたけ


つかへつゝ
われ見はやさん
呉竹の
さか行薗の
ちよの行末
つかへつつ
われみはやさん
くれたけの
さかゆくそのの
ちよのゆくすゑ


この君と
分てぞあふぐ
雲井迄
生のぼるべき
園の呉竹
このきみと
わけてぞあふぐ
くもゐまで
おひのぼるべき
そののくれたけ


千世ふべき
花の都に
しるべして
みゆきともなへ
春の鶯
ちよふべき
はなのみやこに
しるべして
みゆきともなへ
はるのうぐひす


いく千代も
かはらす匂へ
植をきて
我春しらん
庭の梅がえ
いくちよも
かはらすにほへ
うゑをきて
わがはるしらん
にはのうめがえ


君がため
玉しく庭に
植をきて
千代のかざしと
匂ふ梅がえ
きみがため
たましくにはに
うゑをきて
ちよのかざしと
にほふうめがえ


春日影
のどけき雲の
上なれば
梅も千とせの
香に匂ふ也
かすがかげ
のどけきくもの
うへなれば
うめもちとせの
かににほふなり


吹風も
はやおさまりぬ
ことしより
千世をかさねよ
九重の花
ふくかぜも
はやおさまりぬ
ことしより
ちよをかさねよ
ここのへのはな


曇なき
露の臺の
月はあれど
君がみかげは
猶まさりけり
くもりなき
つゆのうてなの
つきはあれど
きみがみかげは
なほまさりけり


久かたの
あまの岩戶を
出し日や
かはらぬかげに
世を照すらん
ひさかたの
あまのいはとを
いでしひや
かはらぬかげに
よをてらすらん


おほ空に
照日のもとの
名もしるし
君がみかげは
くもらざら南
おほそらに
てるひのもとの
なもしるし
きみがみかげは
くもらざらなん


みそぎする
八十嶋かけて
いましめや
浪おさまれる
時はみえけり
みそぎする
やそしまかけて
いましめや
なみおさまれる
ときはみえけり


君が代の
あり數なれや
みそぎする
八十嶋ひろき
濱の眞砂は
きみがよの
ありかずなれや
みそぎする
やそしまひろき
はまのまさごは


四海
浪もおさまる
しろしとて
三のたからを
身にぞつたふる
よつのうみ
なみもおさまる
しろしとて
みちのたからを
みにぞつたふる


九重に
いまもますみの
かゞみこそ
猶世をてらす
ひかりなりけれ
ここのへに
いまもますみの
かがみこそ
なほよをてらす
ひかりなりけれ


萬代と
君をぞいのる
千早振る
ひらのゝ松の
古きためしに
よろづよと
きみをぞいのる
ちはやふる
ひらののまつの
ふるきためしに


今日ぞ見る
たまのうてなの
櫻花
のどけき春に
あまる匂を
けふぞみる
たまのうてなの
さくらばな
のどけきはるに
あまるにほひを


俯して思
ひ仰ぎて祈る
我君の
御代は千歳に
限らざるべし
俯しておも
ひあおぎてをる
われきみの
みよはちとせに
かぎらざるべし


春はまづ
子日の松に
あらず共
ためしに我を
人や引くべき
はるはまづ
ねのひのまつに
あらずとも
ためしにわれを
ひとやひくべき


常磐なる
玉松が枝も
春くれば
千代の光や
みがきそふらむ
ときはなる
たままつがえも
はるくれば
ちよのひかりや
みがきそふらむ


うつし植うる
松の緑も
君が代も
けふ社千代の
始なりけれ
うつしううる
まつのみどりも
きみがよも
けふこそちよの
はじめなりけれ


初春の
花の都に
松を植ゑて
民の戸とめる
千代ぞ志らるゝ
はつはるの
はなのみやこに
まつをうゑて
たみのととめる
ちよぞしらるる


常よりも
春ものどけき
君が代に
ちらぬ例の
花をみるかな
つねよりも
はるものどけき
きみがよに
ちらぬためしの
はなをみるかな


鶴の子の
又やしは子の
末までも
古き例を
わが世とやみむ
つるのこの
またやしはごの
すゑまでも
ふるきためしを
わがよとやみむ


八千代へむ
君がためとや
玉椿
はがへをすべき
程は定めじ
やちよへむ
きみがためとや
たまつばき
はがへをすべき
ほどはささめじ


枝かはす
春日の原の
姫小松
いのるこゝろは
神ぞ志るらむ
えだかはす
かすがのはらの
ひめこまつ
いのるこころは
かみぞしるらむ


常よりも
三笠の山の
月かげの
光さしそふ
あめのしたかな
つねよりも
みかさのやまの
つきかげの
ひかりさしそふ
あめのしたかな


久方の
天とぶ鶴の
契りおきし
千代の例の
今日にもある哉
ひさかたの
あまとぶつるの
ちぎりおきし
ちよのためしの
けふにもあるかな


神垣や
いそべの松に
事とはむ
今日をば世々の
例とやみる
かみかきや
いそべのまつに
こととはむ
けふをばよよの
ためしとやみる


移しうゑて
志めゆふ宿の
姫小松
幾千代ふべき
梢成るらむ
うつしうゑて
しめゆふやどの
ひめこまつ
いくちよふべき
こずゑなるらむ


千とせまで
色やまさらむ
君がため
祝ひそめつる
松の緑は
ちとせまで
いろやまさらむ
きみがため
いはひそめつる
まつのみどりは


空はれし
とよのみそきに
思ひしれ
なを日の本の
くもりなしとは
そらはれし
とよのみそきに
おもひしれ
なをひのもとの
くもりなしとは

Обряд очищения в конце 10 месяца, связанный с праздником Тоё-но акари и т.д.
嬉しさを
昔は袖に
包みけり
今夜は身にも
あまりぬるかな
うれしさを
むかしはそでに
つつみけり
こよひはみにも
あまりぬるかな


大原や
小鹽の小松
葉を志げみ
いとゞ千年の
影とならなむ
おほはらや
をしほのこまつ
はをしげみ
いとどちとせの
かげとならなむ
В Охара
На горе Осио у сосен
Густы иголки,
И потому чрез много лет
Тень там будет!
Примерный перевод

風ふけと
枝もならさぬ
君か代に
花のときはを
始てしかな
かぜふけと
えだもならさぬ
きみかよに
はなのときはを
はじめてしかな


君が世の
ためしになにを
おもはまし
かはらぬ松の
色なかりせば
きみがよの
ためしになにを
おもはまし
かはらぬまつの
いろなかりせば


かそふれは
また行末そ
はるかなる
千世をかきれる
君かよはひは
かそふれは
またゆくすゑそ
はるかなる
ちよをかきれる
きみかよはひは


塩かまの
礒のいさこを
つゝみもて
御代の数とそ
思ふへらなる
しほかまの
いそのいさこを
つつみもて
みよのかずとそ
おもふへらなる


めつらしき
けふのまとゐは
君かため
千世にや千世に
たゝかくしこそ
めつらしき
けふのまとゐは
きみかため
ちよにやちよに
たたかくしこそ


みかへりの
みそちをへても
いく千世と
かきらぬ春の
末そ久しき
みかへりの
みそちをへても
いくちよと
かきらぬはるの
すゑそひさしき


老の波
猶しつかなれ
君か代を
こゝのそちまて
みつの浜風
おいのなみ
なほしつかなれ
きみかよを
ここのそちまて
みつのはまかぜ


君か代の
春にしあへは
ときはなる
松の千とせも
かけをそへけり
きみかよの
はるにしあへは
ときはなる
まつのちとせも
かけをそへけり


万代を
君にゆつらん
ためとてや
苔むす岩に
松もおひけん
よろづよを
きみにゆつらん
ためとてや
こけむすいはに
まつもおひけん


大空を
めくる月日の
いくかへり
今行すゑに
あはんとすらん
おほそらを
めくるつきひの
いくかへり
いまゆくすゑに
あはんとすらん


神のます
山田の原の
鶴の子は
かへるよりこそ
千世はかそへめ
かみのます
やまだのはらの
つるのこは
かへるよりこそ
ちよはかそへめ


姫小松
おほかる野へに
子日して
千世を心に
まかせたるかな
ひめこまつ
おほかるのへに
ねのひして
ちよをこころに
まかせたるかな


春日野の
子日の松に
ひかれきて
としはつむとも
わかななら南
かすがのの
ねのひのまつに
ひかれきて
としはつむとも
わかなならなん


千々の春
万の秋に
なからへて
月と花とを
君そみるへき
ちちのはる
よろづのあきに
なからへて
つきとはなとを
きみそみるへき


若葉さす
松のみとりに
しるきかな
三室の山の
千世の行末
わかばさす
まつのみとりに
しるきかな
みむろのやまの
ちよのゆくすゑ


松陰の
うつれる宿の
池なれは
水のみとりも
千世やすむへき
まつかげの
うつれるやどの
いけなれは
みづのみとりも
ちよやすむへき


日を年に
こよひそかふる
今よりや
もゝとせまての
月影もみん
ひをとしに
こよひそかふる
いまよりや
ももとせまての
つきかげもみん


ひととせに
こよひかぞふる
今よりは
ももとせまでの
月影を見む
ひととせに
こよひかぞふる
いまよりは
ももとせまでの
つきかげをみむ
Пусть дни станут в год длиною
С нынешней полночи.
И тогда отныне
Будем столетие
Лунный блеск лицезреть.

89. “Дни поменяем с годами...” — В этой песне идет речь о продлении дней новорожденного, и принц сравнивается с луной.
いはひつる
言霊ならば
ももとせの
後もつきせぬ
月をこそ見め
いはひつる
ことだまならば
ももとせの
のちもつきせぬ
つきをこそみめ
Коль явлена в пожеланиях
Сила божественных слов,
Тогда отныне
Столетие будем незамутненным
Лунный блеск лицезреть.

いはひつる
ことたまならは
百年の
後もつきせぬ
月をこそみめ
いはひつる
ことたまならは
ももとせの
のちもつきせぬ
つきをこそみめ


久しくも
にほはんとてや
梅花
はるにかねては
咲そめにけん
ひさしくも
にほはんとてや
うめのはな
はるにかねては
さきそめにけん


久しくも
にほはんとてや
梅の花
はるをかねてや
さきそめにけん
ひさしくも
にほはんとてや
うめのはな
はるをかねてや
さきそめにけん


心ありて
うへたる宿の
花なれは
千年うつらぬ
色にそ有ける
こころありて
うへたるやどの
はななれは
ちとせうつらぬ
いろにそありける


九重に
匂ひをそふる
桜はな
いく千世春に
あはんとすらん
ここのへに
にほひをそふる
さくらはな
いくちよはるに
あはんとすらん


万代の
ためしを君に
はしめをきて
咲そふ花の
春そ久しき
よろづよの
ためしをきみに
はしめをきて
さきそふはなの
はるそひさしき


すへらきを
千世の春とそ
祈つる
わか行末に
花やさくとて
すへらきを
ちよのはるとそ
いのりつる
わかゆくすゑに
はなやさくとて


桜花
をのかにほひも
かひありて
けふにしあへる
春やうれしき
さくらばな
をのかにほひも
かひありて
けふにしあへる
はるやうれしき


雲の上
こゝのかさねの
宿の春
あらしもしらぬ
花そのとけき
くものうへ
ここのかさねの
やどのはる
あらしもしらぬ
はなそのとけき


吹風も
おさまりにける
君か世の
千とせの数は
けふそかそふる
ふくかぜも
おさまりにける
きみかよの
ちとせのかずは
けふそかそふる


限りなき
千世のあまりの
ありかすは
けふかそふとも
つきしとそ思
かぎりなき
ちよのあまりの
ありかすは
けふかそふとも
つきしとそおも


さしのほる
ひかりにつけて
三笠山
かけなひくへき
末そみえける
さしのほる
ひかりにつけて
みかさやま
かけなひくへき
すゑそみえける


あめのした
くもりなかれと
照すらし
三笠の山に
出る朝日は
あめのした
くもりなかれと
てらすらし
みかさのやまに
いづるあさひは


さく花の
したにかくるる
人をおほみ
ありしにまさる
ふぢのかげかも
さくはなの
したにかくるる
ひとをおほみ
ありしにまさる
ふぢのかげかも
Как много укрылось
Здесь под цветами
в цвету...
И блестящей, чем прежде,
глициний цветы!

咲花の
陰にかくるゝ
人おほみ
ありしにまさる
藤の色かも
さくはなの
かげにかくるる
ひとおほみ
ありしにまさる
ふぢのいろかも


もゝしきに
ねをしとゝめて
菊の花
君みぬ秋は
あらしとそ思ふ
ももしきに
ねをしととめて
きくのはな
きみみぬあきは
あらしとそおもふ


秋の月
影のとかにも
みゆるかな
こやなかきよの
ためしなるらん
あきのつき
かげのとかにも
みゆるかな
こやなかきよの
ためしなるらん


しつかなる
けしきそしるき
月影の
八百万代を
照すへけれは
しつかなる
けしきそしるき
つきかげの
やほよろづよを
てらすへけれは


雲の上に
光さしそふ
秋の月
やとれる池も
千世やすむへき
くものうへに
ひかりさしそふ
あきのつき
やとれるいけも
ちよやすむへき


もろともに
君そすむへき
久方の
あまてる月の
万代の秋
もろともに
きみそすむへき
ひさかたの
あまてるつきの
よろづよのあき


わたつ海
よせてはかへる
しき波の
数かきりなき
君か御代かな
わたつうみ
よせてはかへる
しきなみの
かずかきりなき
きみかみよかな


玉椿
はつねの松を
とりそへて
君をそいはふ
しつのこやまて
たまつばき
はつねのまつを
とりそへて
きみをそいはふ
しつのこやまて


琴のねは
むへ松風に
かよひけり
千とせをふへき
君にひかれて
ことのねは
むへまつかぜに
かよひけり
ちとせをふへき
きみにひかれて


和歌浦や
長く久しき
跡しあれは
猶千世そへて
田鶴も鳴なり
わかうらや
ながくひさしき
あとしあれは
なほちよそへて
たづもなくなり


頼むそよ
神もうけひけ
みしめ縄
なかくと祈る
君か千とせを
たのむそよ
かみもうけひけ
みしめなは
なかくといのる
きみかちとせを


行末の
久しき御代に
くらふれは
むかしはちかし
住吉の松
ゆくすゑの
ひさしきみよに
くらふれは
むかしはちかし
すみよしのまつ


万代を
君にまかせて
松かえの
ふかきみとりも
色をそふらん
よろづよを
きみにまかせて
まつかえの
ふかきみとりも
いろをそふらん


つかへつゝ
行すゑ遠く
頼むかな
竹の薗生に
代ゝをかさねて
つかへつつ
ゆくすゑとほく
たのむかな
たけのそのふに
よよをかさねて


老らくの
我身も松も
よゝをへて
けふのみゆきに
色まさりけり
おいらくの
わがみもまつも
よよをへて
けふのみゆきに
いろまさりけり


ためしなき
君か千とせの
とかへりも
おひそふ松の
数にみゆらん
ためしなき
きみかちとせの
とかへりも
おひそふまつの
かずにみゆらん


君か代は
高野の山の
岩の室
あけんあしたの
法にあふまて
きみかよは
たかののやまの
いはのむろ
あけんあしたの
のりにあふまて


世ゝたえす
つきて久しく
さかへなん
豊芦原の
国やすくして
よゝたえす
つきてひさしく
さかへなん
とよあしはらの
くにやすくして


君かへん
千世にやちよの
末まても
我身かはらす
つかへてしかな
きみかへん
ちよにやちよの
すゑまても
わがみかはらす
つかへてしかな


ふりにける
八十の後を
かそへても
残るよはひの
末そ久しき
ふりにける
やそぢののちを
かそへても
のこるよはひの
すゑそひさしき


天つ空
星のくらゐを
かそへてそ
行末とをき
御代はしらるゝ
あまつそら
ほしのくらゐを
かそへてそ
ゆくすゑとをき
みよはしらるる


君かため
なゝせの川に
みそきして
やを万代を
祈そめぬる
きみかため
ななせのかはに
みそきして
やをよろづよを
いのりそめぬる


和歌の浦に
年へてすみし
芦田鶴の
雲ゐにのほる
けふのうれしさ
わかのうらに
としへてすみし
あしたづの
くもゐにのほる
けふのうれしさ


たかみくら
雲のとはりを
かゝくとて
のほるみはしの
かひも有哉
たかみくら
くものとはりを
かかくとて
のほるみはしの
かひもあるかな


いにしへも
たくひもあらし
我宿に
枝をつらぬる
かしは木のかけ
いにしへも
たくひもあらし
わがやどに
えだをつらぬる
かしはこのかけ


くもりなき
月日の光
いくめくり
おなし雲ゐに
すまんとすらん
くもりなき
つきひのひかり
いくめくり
おなしくもゐに
すまんとすらん


和歌浦に
千ゝの玉もを
かきつめて
万代まても
君かみんため
わかのうらに
ちちのたまもを
かきつめて
よろづよまても
きみかみんため


三代まてに
いにしへ今の
名もふりぬ
光をみかけ
玉津島姫
みよまてに
いにしへいまの
なもふりぬ
ひかりをみかけ
たまつしまひめ


あふみなる
あさ日の里は
けふよりそ
世のさかふへき
光見えける
あふみなる
あさひのさとは
けふよりそ
よのさかふへき
ひかりみえける


八隅しる
わかすへらきの
御世にこそ
さかゐの村の
水もすみけれ
やすみしる
わかすへらきの
みよにこそ
さかゐのむらの
みづもすみけれ


君か代は
なからの山の
岩ね松
千たひ八千度
花のさくまて
きみかよは
なからのやまの
いはねまつ
ちたひやちたび
はなのさくまて


君かよは
民の心の
ひとかたに
なひきてみゆる
青柳の村
きみかよは
たみのこころの
ひとかたに
なひきてみゆる
あをやぎのむら


雲晴て
照す月日の
あきらけき
君をそあふく
いやたかの山
くもはれて
てらすつきひの
あきらけき
きみをそあふく
いやたかのやま


初時雨
ふりにけらしな
あすよりは
あきさか山の
紅葉かささん
はつしぐれ
ふりにけらしな
あすよりは
あきさかやまの
もみぢかささん


ゆふそのゝ
日影のかつら
かさしもて
たのしくもあるか
豊のあかりの
ゆふそのの
ひかげのかつら
かさしもて
たのしくもあるか
とよのあかりの


いにしへに
今をくらふの
里人は
世ゝにこえたる
みしねをそつく
いにしへに
いまをくらふの
さとひとは
よよにこえたる
みしねをそつく


わくかこと
めにはみゆれと
我宿の
石井の水は
ぬるまさりけり
わくかこと
めにはみゆれと
わがやどの
いしゐのみづは
ぬるまさりけり


我たのむ
神路の山の
松の風
いく世の春も
色はかはらし
われたのむ
かみぢのやまの
まつのかぜ
いくよのはるも
いろはかはらし


里わかぬ
春の光を
しりかほに
宿をたつねて
きゐるうくひす
さとわかぬ
はるのひかりを
しりかほに
やどをたつねて
きゐるうくひす


あたらしき
春の始に
ひく松の
つもる数をは
君そかそへん
あたらしき
はるのはじめに
ひくまつの
つもるかずをは
きみそかそへん


いにしへの
ためしをひけは
八千世まて
命をのへの
小松なりけり
いにしへの
ためしをひけは
やちよまて
いのちをのへの
こまつなりけり


住吉の
松はむかしの
二葉より
久しきことの
ためしにそひく
すみよしの
まつはむかしの
ふたばより
ひさしきことの
ためしにそひく


みとりそふ
おほうち山の
松の葉は
八百万代の
春のかすかも
みとりそふ
おほうちやまの
まつのはは
やほかよろづよの
はるのかすかも


君かため
色そふ松に
ことゝへは
こんといふなる
万代の春
きみかため
いろそふまつに
こととへは
こんといふなる
よろづよのはる


千とせへて
花さく松の
いとゝしく
のとけき水に
影そうつれる
ちとせへて
はなさくまつの
いととしく
のとけきみづに
かげそうつれる


かけうつす
汀の松の
おなし枝に
八千代をかくる
池のさゝ波
かけうつす
みぎはのまつの
おなしえだに
やちよをかくる
いけのささなみ


いく春も
おなしこと葉の
玉松に
年のをそへて
猶や契らん
いくはるも
おなしことはの
たままつに
としのをそへて
なほやちぎらん


庭の面に
木高き松の
ふかみとり
いくしほ春の
色に染けん
にはのおもに
きたかきまつの
ふかみとり
いくしほはるの
いろにそけん


九重の
おほうち山も
よはふなり
花咲春は
つきしとそ思
ここのへの
おほうちやまも
よはふなり
はなさはるは
つきしとそおも


花の色は
つきしとそ思ふ
百敷や
大宮人の
千世のかさしに
はなのいろは
つきしとそおもふ
ももしきや
おほみやひとの
ちよのかさしに


咲匂ふ
雲ゐの花の
*本枝に
百世の春を
猶や契らん
*3もとつ枝にイ



つかへつゝ
よはひは老ぬ
行末の
千とせも花に
猶や契らん
つかへつつ
よはひはおいぬ
ゆくすゑの
ちとせもはなに
なほやちぎらん


八千世へん
君に相生の
花の枝は
風もならさぬ
九重の春
やちよへん
きみにあひおひの
はなのえだは
かぜもならさぬ
ここのへのはる


我君の
千代のかさしと
みるからに
けふこそ桜
色もそひけれ
わがきみの
ちよのかさしと
みるからに
けふこそさくら
いろもそひけれ


咲初る
若紫の
藤なみは
千とせを松の
花にさりける
さはつる
わかむらさきの
ふぢなみは
ちとせをまつの
はなにさりける


紫の
雲うちなひく
藤の花
千とせの松に
かけてこそみれ
むらさきの
くもうちなひく
ふぢのはな
ちとせのまつに
かけてこそみれ


袖ふれて
いく春なれん
さく藤の
松よりあまる
千世の匂ひに
そでふれて
いくはるなれん
さくふぢの
まつよりあまる
ちよのにほひに


君か代に
山のはのほる
月影の
行末とをく
すめる空かな
きみかよに
やまのはのほる
つきかげの
ゆくすゑとをく
すめるそらかな


秋の池の
月のかつらも
いく千代か
光を花の
かゝみとはみん
あきのいけの
つきのかつらも
いくちよか
ひかりをはなの
かかみとはみん


万代も
月の光を
しきしまや
やまとしまねに
すめる池水
よろづよも
つきのひかりを
しきしまや
やまとしまねに
すめるいけみづ


我君の
光そふへき
万代を
月に任せて
すめる池水
わがきみの
ひかりそふへき
よろづよを
つきにまかせて
すめるいけみづ


月影の
くもらぬ庭の
池水に
すむへき君か
千世もみゆらし
つきかげの
くもらぬにはの
いけみづに
すむへききみか
ちよもみゆらし


草も木も
なひく御代とは
池水の
玉もをみかく
月に見ゆらし
くさもきも
なひくみよとは
いけみづの
たまもをみかく
つきにみゆらし


君か代の
くもらぬ影を
うつしてや
雲ゐの月は
照まさるらん
きみかよの
くもらぬかげを
うつしてや
くもゐのつきは
てまさるらん


天の原
めくる月日の
さやかにも
万代すめる
雲の上かな
あまのはら
めくるつきひの
さやかにも
よろづよすめる
くものうへかな


あひにあふ
君を月日と
あふくにも
よるひるわかす
世を祈哉
あひにあふ
きみをつきひと
あふくにも
よるひるわかす
よをいのかな


松の上に
降しら雪の
かつきえて
千世はかくれぬ
物にそ有ける
まつのうへに
ふしらゆきの
かつきえて
ちよはかくれぬ
ものにそあける


いにしへの
跡もまれなる
御幸にて
積るかひある
年の数かな
いにしへの
あともまれなる
みゆきにて
つもるかひある
としのかずかな


身につもる
年に万代
取そへて
けふ我君に
たてまつるかな
みにつもる
としによろづよ
とそへて
けふわがきみに
たてまつるかな


住の江に
浜の真砂の
苔ふりて
いはほとならん
程をこそ思へ
すみのえに
はまのまなごの
こけふりて
いはほとならん
ほどをこそおもへ


君か代は
ちくまの河の
さゝれ石の
苔むす岩と
成つくすまて
きみかよは
ちくまのかはの
さされいしの
こけむすいはと
なつくすまて


我君は
千とせの坂を
こえぬとも
猶行末そ
久しかるへき
わがきみは
ちとせのさかを
こえぬとも
なほゆくすゑそ
ひさしかるへき


松のはの
露やつもりて
玉しきの
庭にも千世の
数をそふらん
まつのはの
つゆやつもりて
たましきの
にはにもちよの
かずをそふらん


なへてたに
松のよはひは
久堅の
雲ゐの庭に
いく年かへん
なへてたに
まつのよはひは
ひさかたの
くもゐのにはに
いくとしかへん


幾世とも
かきりはいはし
君かへん
齢を契れ
庭の松かえ
いくよとも
かきりはいはし
きみかへん
よはひをちぎれ
にはのまつかえ


かけ高き
みかきの松に
みえてけり
千世にもこえん
君か行末
かけたかき
みかきのまつに
みえてけり
ちよにもこえん
きみかゆくすゑ


大井河
久しきことは
影うつす
亀のお山の
松そしるらん
おほゐかは
ひさしきことは
かげうつす
かめのおやまの
まつそしるらん


千とせをは
松と亀とに
まかせつゝ
八百万代は
いはて思はん
ちとせをは
まつとかめとに
まかせつつ
やほかよろづよは
いはておもはん


春日山
枝さしそむる
松の葉は
君か千とせの
数にそ有ける
かすがやま
えださしそむる
まつのはは
きみかちとせの
かずにそあける


君か代に
かねてうへける
住吉の
松吹風は
末もはるけし
きみかよに
かねてうへける
すみよしの
まつふかぜは
すゑもはるけし


松陰に
宮つくりせる
住よしの
久しき世をは
君そみるへき
まつかげに
みやつくりせる
すみよしの
ひさしきよをは
きみそみるへき


陰高き
きりの梢に
すむ鳥の
声待いてん
御代のかしこさ
かげたかき
きりのこずゑに
すむとりの
こゑまいてん
みよのかしこさ


西川や
みゆきの跡を
かさねても
千世とそ契る
鶴の毛衣
にしかはや
みゆきのあとを
かさねても
ちよとそちぎる
つるのげころも


我君の
みきりに近く
すむたつや
千とせの数を
馴て知らん
わがきみの
みきりにちかく
すむたつや
ちとせのかずを
なてしらん


末遠き
千世の友とや
我君に
馴て砌の
田鶴もすむらん
すゑとほき
ちよのともとや
わがきみに
なてみぎりの
たづもすむらん


もろともに
砌のたつも
よはふなり
はこやの山の
万代のこゑ
もろともに
みぎりのたつも
よはふなり
はこやのやまの
よろづよのこゑ


むしろ田の
いつぬき河の
川水と
すむてふたつと
いつれ久しき
むしろたの
いつぬきかはの
かはみづと
すむてふたつと
いつれひさしき


たつのすむ
いつぬき川の
しき浪に
猶立まさる
御代の数かな
たつのすむ
いつぬきかはの
しきなみに
なほたまさる
みよのかずかな


鈴鹿河
ふるき流を
つたへきて
猶末とをき
きみか御代哉



神風や
みもすそ河の
底すみて
流久しき
君か御代かな
かみかぜや
みもすそかはの
そこすみて
ながひさしき
きみかみよかな


君かため
長閑にすめる
石清水
千とせの影や
兼てみゆらん
きみかため
のどかにすめる
いはしみづ
ちとせのかげや
かねてみゆらん


朝日さす
影にも千世を
みかさ山
峰なる松の
みとりのみかは
あさひさす
かげにもちよを
みかさやま
みねなるまつの
みとりのみかは


天の下
長閑なる世と
成にけり
君かめくみや
四方にみちぬる
あめのした
のどかなるよと
なりにけり
きみかめくみや
よもにみちぬる


我君の
みかける玉の
光もて
道をも世をも
さそ照すらん
わがきみの
みかけるたまの
ひかりもて
みちをもよをも
さそてらすらん


おさまれる
わかのうら風
静にて
ひろへる玉は
千世の数かも
おさまれる
わかのうらかぜ
しづかにて
ひろへるたまは
ちよのかずかも


和歌浦に
あつめてみかく
玉鉾の
道ある御代は
光そふらん
わかうらに
あつめてみかく
たまほこの
みちあるみよは
ひかりそふらん


みな人の
心もみかけ
玉鉾の
道ある時と
くもりなき世に
みなひとの
こころもみかけ
たまほこの
みちあるときと
くもりなきよに


くもらしな
天つひつきの
跡うけて
むかしにかへる
御代のみかけは
くもらしな
あまつひつきの
あとうけて
むかしにかへる
みよのみかけは


すゑとをく
猶こそあふけ
敷島の
道よりひろき
君かめくみを
すゑとをく
なほこそあふけ
しきしまの
みちよりひろき
きみかめくみを


君や今
かはらぬ色に
契るらん
竹の台の
万代のかけ



池水に
うつりしかけの
諸ともに
久しき代まて
すまんとそ思
いけみづに
うつりしかけの
もろともに
ひさしきよまて
すまんとそおも


万代と
いはねをめくる
流まて
静にすめる
庭の池水
よろづよと
いはねをめくる
ながまて
しづかにすめる
にはのいけみづ


我君の
千世の数かも
五月雨の
高野の村の
軒の玉水
わがきみの
ちよのかずかも
さみだれの
たかののむらの
のきのたまみづ


春風は
枝もならさす
静にて
なひくはかりの
青柳の村
はるかぜは
えだもならさす
しづかにて
なひくはかりの
あをやぎのむら


白妙の
ゆふとりしてゝ
神まつる
卯月に匂ふ
花垣の里
しろたへの
ゆふとりしてて
かみまつる
うつきににほふ
はなかきのさと


万代の
ためしにそつく
田上や
秋のはつほの
なかひこのいね
よろづよの
ためしにそつく
たなかみや
あきのはつほの
なかひこのいね


十かへりの
花さきぬらし
松山の
木すゑを高み
積る白雪
とかへりの
はなさきぬらし
まつやまの
きすゑをたかみ
つもるしらゆき


千とせとも
御代をはさゝし
しき島や
大和島ねの
うこきなけれは
ちとせとも
みよをはささし
しきしまや
やまとしまねの
うこきなけれは


君か世に
天つ乙女の
行かよひ
なつる岩ほの
うこきなきかな
きみかよに
あまつをとめの
ゆきかよひ
なつるいはほの
うこきなきかな


真砂より
岩ねになれる
千とせ山
こや君か世の
ためしなるらん
まなごより
いはねになれる
ちとせやま
こやきみかよの
ためしなるらん


諸人の
こゝら祈し
しるしあらは
や千世を君に
つたへさらめや
もろひとの
ここらいのし
しるしあらは
やちよをきみに
つたへさらめや


つきの木の
いやつき〳〵の
末まても
世にあふかるゝ
陰とならなん
つきのこの
いやつきつきの
すゑまても
よにあふかるる
かげとならなん


嵯峨の山
今もかさなる
跡みえて
行末とをし
代々のふる道
さがのやま
いまもかさなる
あとみえて
ゆくすゑとをし
よよのふるみち


つきもせし
十とせの春は
こゝのたひ
積れと残る
千世の行末



君かため
谷の戸出る
うくひすは
いく万代の
春をつくらん
きみかため
たにのといづる
うくひすは
いくよろづよの
はるをつくらん


神代より
年のはしめに
きる杖は
祝ひそめけり
春の宮人
かみよより
としのはしめに
きるつえは
いはひそめけり
はるのみやひと


引やせむ
ひかてや見まし
二葉より
行末とをき
松の木すゑを
ひやせむ
ひかてやみまし
ふたばより
ゆくすゑとをき
まつのきすゑを


百敷に
子日のまつを
引うへて
君か千とせそ
かねてしらるゝ
ももしきに
ねのひのまつを
ひうへて
きみかちとせそ
かねてしらるる


子日する
野へならねとも
我宿の
松も千年の
松にやはあらぬ
ねのひする
のへならねとも
わがやどの
まつもちとせの
まつにやはあらぬ


いくかへり
おなし千年を
かさぬらん
君をためしの
春の松かえ
いくかへり
おなしちとせを
かさぬらん
きみをためしの
はるのまつかえ


けふよりの
千とせの春を
君か世に
かさねて匂へ
宿の梅かえ
けふよりの
ちとせのはるを
きみかよに
かさねてにほへ
やどのうめかえ


うつろはて
日数かさぬる
梅の花
匂ひはかりそ
風にちりける
うつろはて
ひかずかさぬる
うめのはな
にほひはかりそ
かぜにちりける


君か世に
うへつたへたる
桜はな
のとけき陰に
たのまるゝかな
きみかよに
うへつたへたる
さくらはな
のとけきかげに
たのまるるかな


花をみる
大内山の
もろ人は
木の本なから
千世もへぬへし
はなをみる
おほうちやまの
もろひとは
このもとなから
ちよもへぬへし


花の色を
春のひかりと
思ひしや
けふの御幸の
ためし成らん
はなのいろを
はるのひかりと
おもひしや
けふのみゆきの
ためしならん


夜とゝもに
さはかぬ池の
水なれは
長閑にそすむ
秋の月影
よとともに
さはかぬいけの
みづなれは
のどかにそすむ
あきのつきかげ


池水の
千世を心に
まかすれは
行末とをく
月の澄なり
いけみづの
ちよをこころに
まかすれは
ゆくすゑとをく
つきのすなり


月ならて
誰かはしらむ
君か代に
秋の今夜の
いくめくりとも
つきならて
たれかはしらむ
きみかよに
あきのこよひの
いくめくりとも


君か代を
八千世とつくる
さ夜千鳥
島の外まて
声そ聞ゆる
きみかよを
やちよとつくる
さよちとり
しまのほかまて
こゑそきこゆる


年をへて
すむへき君か
やとなれは
池の水さへ
濁らさりけり
としをへて
すむへききみか
やとなれは
いけのみづさへ
にごらさりけり


君か代の
ためしにたてる
松陰に
千たひや水の
すまんとすらん
きみかよの
ためしにたてる
まつかげに
ちたひやみづの
すまんとすらん


万代の
陰をならへて
鶴のすむ
ふるえの浦は
松そ木高き
よろづよの
かげをならへて
つるのすむ
ふるえのうらは
まつそきたかき


伊勢の海の
なきさを清み
住鶴の
千とせの声を
君にきかせん
いせのうみの
なきさをきよみ
すつるの
ちとせのこゑを
きみにきかせん


君か御代
長村山の
榊葉を
八十うち人の
かさしにはせん
きみかみよ
ながむらやまの
さかきばを
やそうちひとの
かさしにはせん


君か世は
千年五百年
かさねても
いやさかふへき
益原の里



名にしおはゞ
志くや汀の
玉柳
いり江の浪に
御舟こぐまで
なにしおはば
しくやみぎはの
たまやなぎ
いりえのなみに
みふねこぐまで


春日さす
藤のしたかげ
色みえて
ありしにまさる
宿の池水
かすがさす
ふぢのしたかげ
いろみえて
ありしにまさる
やどのいけみづ


御田やもり
急ぐ早苗に
同じくば
千代の數とれ
わが君の爲
みたやもり
いそぐさなへに
おなじくば
ちよのかずとれ
わがきみのため


今ぞこれ
祈りしかひよ
春日山
思へばうれし
さをしかの聲
いまぞこれ
いのりしかひよ
かすがやま
おもへばうれし
さをしかのこゑ


わが宿の
光をみても
雲の上
の月をぞ祈る
のどかなれとは
わがやどの
ひかりをみても
くものうへ
のつきをぞをる
のどかなれとは


年あれば
秋の雲なす
いな莚
かり志く民の
たゝぬ日ぞなき
としあれば
あきのくもなす
いなむしろ
かりしくたみの
たたぬひぞなき


秋をへて
君が齡の
あり數に
かり田の稻も
ちづか積むなり
あきをへて
きみがよはひの
ありかずに
かりたのいねも
ちづかつむなり


萬代の
秋を待ちつゝ
鳴きわたれ
岩ほに根ざす
松虫のこゑ
よろづよの
あきをまちつつ
なきわたれ
いはほにねざす
まつむしのこゑ


菊の露
わかゆばかりに
袖ふれて
花の主人に
千代は讓らむ
きくのつゆ
わかゆばかりに
そでふれて
はなのあるじに
ちよはゆづらむ


わが宿の
菊の志ら露
萬代の
秋のためしに
おきてこそみめ
わがやどの
きくのしらつゆ
よろづよの
あきのためしに
おきてこそみめ


長月に
匂ひそめにし
菊なれば
霜も久しく
置けるなりけり
ながつきに
にほひそめにし
きくなれば
しももひさしく
おけるなりけり


神無月
のこるみぎはの
白菊は
久しき秋の
志るしなりけり
かみなづき
のこるみぎはの
しらきくは
ひさしきあきの
しるしなりけり


大井川
ふるき御幸の
流にて
となせの水も
今日ぞすみける
おほゐかは
ふるきみゆきの
ながれにて
となせのみづも
けふぞすみける


おほ井川
けふの御幸の
驗にや
千代に一たび
すみ渡るらむ
おほゐかは
けふのみゆきの
しるしにや
ちよにひとたび
すみわたるらむ


千代ふべき
難波の芦の
よをかさね
霜のふりはの
鶴の毛衣
ちよふべき
なにはのあしの
よをかさね
しものふりはの
つるのげころも


散りもせじ
衣にすれる
さゝ竹の
大宮人の
かざすさくらは
ちりもせじ
ころもにすれる
ささたけの
おほみやひとの
かざすさくらは


久かたの
月の桂の
山人も
とよのあかりに
あひにけるかな
ひさかたの
つきのかつらの
やまひとも
とよのあかりに
あひにけるかな


時雨ふる
三村の山の
紅葉ばは
たがおりかけし
錦なるらむ
しぐれふる
みむらのやまの
もみぢばは
たがおりかけし
にしきなるらむ


天地を
てらす鏡の
山なれば
ひさしかるべき
影ぞみえける
あめつちを
てらすかがみの
やまなれば
ひさしかるべき
かげぞみえける


色々の
草ばの露を
おしなべて
玉野のはらに
月ぞみがける
いろいろの
くさばのつゆを
おしなべて
たまののはらに
つきぞみがける


ふか緑
玉松が枝
のちよまで
もいはやの山
ぞ動かざるべき
ふかみどり
たままつがえだ
のちよまで
もいはやのやま
ぞ動かざるべき


足引の
いはくら山の
日影草
かざすや神の
みことなるらむ
あしびきの
いはくらやまの
ひかげくさ
かざすやかみの
みことなるらむ


月も日も
變り行けども
ひさにふる
三室の山の
とこみや所
つきもひも
かはりゆけども
ひさにふる
みむろのやまの
とこみやところ


年へたる
古き浮木を
すてねばぞ
さやけき光
とほく聞ゆる
としへたる
ふるきうききを
すてねばぞ
さやけきひかり
とほくきこゆる


堤をば
豊浦の宮に
つきそめて
よゝをへぬれど
水は洩さず
つつみをば
とよらのみやに
つきそめて
よよをへぬれど
みづはもらさず


ふる雪の
白かみ迄に
大君に
仕へまつれば
貴くもあるかな
ふるゆきの
しらかみまでに
おほきみに
つかへまつれば
たふとくもあるかな


青丹善
奈良の都の
黒木もて
造れる宿は
をれどあかぬかも
あをによし
ならのみやこの
くろきもて
つくれるやどは
をれどあかぬかも


二葉より
松のよはひを
思ふには
今日そ千とせの
始とはみる
ふたばより
まつのよはひを
おもふには
けふそちとせの
はじめとはみる


千世をふる
松にかゝれる
苔なれは
年のをなかく
成にけるかな
ちよをふる
まつにかかれる
こけなれは
としのをなかく
なりにけるかな


吹風の
枝もならさぬ
このころは
花もしつかに
匂ふなるへし
ふくかぜの
えだもならさぬ
このころは
はなもしつかに
にほふなるへし


つきもせす
よはひ久しき
亀山の
さくらは風に
ちらさゝりけり
つきもせす
よはひひさしき
かめやまの
さくらはかぜに
ちらささりけり


尋ねきて
あかぬ心に
まかせなは
千とせや花の
かけにすくさん
たづねきて
あかぬこころに
まかせなは
ちとせやはなの
かけにすくさん


花みても
のとけかりけり
幾千代と
かきりもしらぬ
春の心は
はなみても
のとけかりけり
いくちよと
かきりもしらぬ
はるのこころは


梅かえに
代々のむかしの
春かけて
かはらすきゐる
鶯のこゑ
うめかえに
よよのむかしの
はるかけて
かはらすきゐる
うぐひすのこゑ


いろ〳〵に
枝をつらねて
咲にけり
花も我世も
今さかりかも
いろいろに
えだをつらねて
さきにけり
はなもわがよも
いまさかりかも


色〳〵に
さかへてにほへ
桜はな
我きみ〳〵の
ちよのかさしに
いろいろに
さかへてにほへ
さくらはな
わがきみきみの
ちよのかさしに


もろ人の
手ことにかさす
桜花
あまた千とせの
春そしらるゝ
もろひとの
てことにかさす
さくらばな
あまたちとせの
はるそしらるる


この春そ
心の色は
ひらけぬる
六十あまりの
花はみしかと
このはるそ
こころのいろは
ひらけぬる
むそぢあまりの
はなはみしかと


咲そむる
かさしの花の
千世をへて
こたかくならん
陰をこそまて
さきそむる
かさしのはなの
ちよをへて
こたかくならん
かげをこそまて


ちよをへて
そこまてすめる
池水に
ふかくもうつる
花の色哉
ちよをへて
そこまてすめる
いけみづに
ふかくもうつる
はなのいろかな


とし〳〵の
みゆきかさなる
山桜
花のところは
春もかきらし
としとしの
みゆきかさなる
やまさくら
はなのところは
はるもかきらし


幾春も
ちらてそ花は
にほふへき
風しつかなる
雲のうへとて
いくはるも
ちらてそはなは
にほふへき
かぜしつかなる
くものうへとて


みちよへて
なるてふ桃の
すゑのよの
花のさかりは
君のみそ見む
みちよへて
なるてふももの
すゑのよの
はなのさかりは
きみのみそみむ


藤なみの
かけさしならふ
みかさ山
人にこえたる
こすゑをそみる
ふぢなみの
かけさしならふ
みかさやま
ひとにこえたる
こすゑをそみる


思ひやれ
みかさの山の
藤のはな
さきならへつゝ
みつるこゝろは
おもひやれ
みかさのやまの
ふぢのはな
さきならへつつ
みつるこころは


なかれての
行末とをき
みつくきは
君かすむへき
かすをこそかけ
なかれての
ゆくすゑとをき
みつくきは
きみかすむへき
かすをこそかけ


たつのゐる
岩かき沼の
あやめ草
ちきりてひかん
君かためには
たつのゐる
いはかきぬまの
あやめくさ
ちきりてひかん
きみかためには


池水に
岩ほとならん
さゝれ石の
かすもあらはに
すめる月影
いけみづに
いはほとならん
さされいしの
かすもあらはに
すめるつきかげ


君か代の
千とせのかけを
さしそへて
月やとれとや
すめる池水
きみかよの
ちとせのかけを
さしそへて
つきやとれとや
すめるいけみづ


世をてらす
蓬かほらの
月かけは
秋つしまねの
ほかもくもらし
よをてらす
よもぎかほらの
つきかけは
あきつしまねの
ほかもくもらし


雲のうへの
星かとみゆる
菊なれは
空にそちよの
秋はしらるゝ
くものうへの
ほしかとみゆる
きくなれは
そらにそちよの
あきはしらるる


もゝしきに
うつろひわたる
菊の花
にほひそまさる
万世の秋
ももしきに
うつろひわたる
きくのはな
にほひそまさる
よろづよのあき


天地も
うけたる年の
しるしにや
ふるしら雪も
山となるらん
あめつちも
うけたるとしの
しるしにや
ふるしらゆきも
やまとなるらん


雪つもる
松は老木と
思ひしに
さらに花さく
年のくれかな
ゆきつもる
まつはおいきと
おもひしに
さらにはなさく
としのくれかな


神風や
みもすそ川の
なかれこそ
月日とゝもに
すむへかりけれ
かみかぜや
みもすそかはの
なかれこそ
つきひとともに
すむへかりけれ


いかにいかゝ
かそへやるへき
やちとせの
あまり久しき
君かみよをは
いかにいかか
かそへやるへき
やちとせの
あまりひさしき
きみかみよをは


君をいのる
けふのたふとさ
かくしこそ
おさまれる世は
たのしきをつめ
きみをいのる
けふのたふとさ
かくしこそ
おさまれるよは
たのしきをつめ


霜雪の
しろかみまてに
つかへきぬ
君のやちよを
いはひをくとて
しもゆきの
しろかみまてに
つかへきぬ
きみのやちよを
いはひをくとて


くり返し
君をそいはふ
老ぬれは
おなしことのみ
しつのをたまき
くりかへし
きみをそいはふ
おいぬれは
おなしことのみ
しつのをたまき


ふりぬとて
何なけきけん
君か世に
老といふ物そ
身はさかへける
ふりぬとて
なになけきけん
きみかよに
おいといふものそ
みはさかへける


万代に
つかへてそみむ
月もなを
かけをとゝむる
せきの藤河
よろづよに
つかへてそみむ
つきもなを
かけをととむる
せきのふぢかは


幾千世の
秋をへぬらん
をのゝえの
くちし所の
山のはの月
いくちよの
あきをへぬらん
をののえの
くちしところの
やまのはのつき


君か代は
をのゝえくちし
山人の
ちたひかへらん
ときもかはらし
きみかよは
をののえくちし
やまひとの
ちたひかへらん
ときもかはらし


大井河
千世に一たひ
すむ水の
けふのみゆきに
あひにけるかな
おほゐかは
ちよにひとたひ
すむみづの
けふのみゆきに
あひにけるかな


此たひと
波よせつくす
玉津島
みかくみことを
神はうくらし
このたひと
なみよせつくす
たまつしま
みかくみことを
かみはうくらし


和歌浦に
波よせかくる
もしほ草
かきあつめてそ
玉もみえける
わかうらに
なみよせかくる
もしほくさ
かきあつめてそ
たまもみえける


石上
ふるきをいまに
ならへこし
むかしの跡を
また尋ねつゝ
いそのかみ
ふるきをいまに
ならへこし
むかしのあとを
またたづねつつ


しきしまや
ゝまと言葉の
海にして
ひろひし玉は
みかゝれにけり
しきしまや
やまとことはの
うみにして
ひろひしたまは
みかかれにけり


君か代は
つもりのうらに
あまくたる
神も千とせを
まつとこそきけ
きみかよは
つもりのうらに
あまくたる
かみもちとせを
まつとこそきけ


うこきなき
岩ほにねさす
うみ松の
千とせをたれに
波のよすらん
うこきなき
いはほにねさす
うみまつの
ちとせをたれに
なみのよすらん


かきりなき
ときしも君に
あふみなる
志賀のはま松
いく世へぬらん
かきりなき
ときしもきみに
あふみなる
しがのはままつ
いくよへぬらん


君か代も
わか世もつきし
石川や
せみのを川の
たえしと思へは
きみかよも
わかよもつきし
いしかはや
せみのをかはの
たえしとおもへは


宮柱
ふとしきたてゝ
よろつ代に
今そさかへん
かまくらの里
みやはしら
ふとしきたてて
よろつよに
いまそさかへん
かまくらのさと


君か代は
なからのはしを
千たひまて
つくりかへても
猶やふりなん
きみかよは
なからのはしを
ちたひまて
つくりかへても
なほやふりなん


神なひの
山のうへなる
石清水
いはひてそくむ
万代のため
かむなびの
やまのうへなる
いはしみづ
いはひてそくむ
よろづよのため


なゝたひの
よしのゝ川の
みをつくし
君かやちよの
しるしともなれ
ななたひの
よしののかはの
みをつくし
きみかやちよの
しるしともなれ


やをよろつ
神もさこそは
まもるらめ
てる日のもとの
国つみやこを
やをよろつ
かみもさこそは
まもるらめ
てるひのもとの
くにつみやこを


すへらきの
くらゐの山の
小松原
ことしや千代の
はしめ成らん
すへらきの
くらゐのやまの
こまつはら
ことしやちよの
はしめなるらん


池水に
くにさかへける
まきもくの
たまきの風は
今も残れり
いけみづに
くにさかへける
まきもくの
たまきのかぜは
いまものこれり


照月の
かつらの山に
家居して
くもりなき代に
あへる秋哉
てるつきの
かつらのやまに
いへいして
くもりなきよに
あへるあきかな


いはさかの
山の岩ねの
うこきなく
ときはかきはに
苔のむす哉
いはさかの
やまのいはねの
うこきなく
ときはかきはに
こけのむすかな


おさまれる
ときにあふみの
やす河は
幾度御代に
すまんとすらん
おさまれる
ときにあふみの
やすかはは
いくたびみよに
すまんとすらん


すかのねの
なからの山の
嶺の松
吹くる風も
よろつ代の声
すかのねの
なからのやまの
みねのまつ
ふきくるかぜも
よろつよのこゑ


けふよりそ
千々の松原
ちきりをく
花はとかへり
君はよろつ世
けふよりそ
ちちのまつはら
ちきりをく
はなはとかへり
きみはよろつよ


もゝしきは
亀のうへなる
山なれは
千世をかさねよ
鶴の毛衣
ももしきは
かめのうへなる
やまなれは
ちよをかさねよ
つるのげころも


久堅の
あまのかこ山
空はれて
いつる月日も
我君のため
ひさかたの
あまのかこやま
そらはれて
いつるつきひも
わがきみのため


つたへきく
ひしりの代ゝの
跡をみて
ふるきをうつす
道ならは南
つたへきく
ひしりのよよの
あとをみて
ふるきをうつす
みちならはなむ


しらさりし
昔に今や
帰りなん
かしこき世ゝの
跡ならひなは
しらさりし
むかしにいまや
かへりなん
かしこきよゝの
あとならひなは


ためしなき
我身よいかに
年たけて
かゝる御幸に
出つかへつる
ためしなき
わがみよいかに
としたけて
かかるみゆきに
いでつかへつる

*5けふつかへつるイ
いはひをく
はしめと今日を
松かえの
千とせの陰に
すめる池水
いはひをく
はしめとけふを
まつかえの
ちとせのかげに
すめるいけみづ


かけうつす
松にも千世の
色みえて
けふすみそむる
宿の池水
かけうつす
まつにもちよの
いろみえて
けふすみそむる
やどのいけみづ


色かへぬ
ときはの松の
かけそへて
千世にやちよに
すめる池水
いろかへぬ
ときはのまつの
かけそへて
ちよにやちよに
すめるいけみづ


君か代は
千ゝに枝させ
峰高き
はこやの山の
松の行末
きみかよは
ちちにえださせ
みねたかき
はこやのやまの
まつのゆくすゑ


二葉より
今日をまつとは
ひかるとも
久しき程を
くらへてもみよ
ふたばより
けふをまつとは
ひかるとも
ひさしきほどを
くらへてもみよ


いさけふは
小松か原に
子日して
千世のためしに
我もひかれん
いさけふは
こまつかはらに
ねのひして
ちよのためしに
われもひかれん

*5我世ひかれんイ
きてみれは
千世もへぬへし
たかはまの
松にむれゐる
鶴の毛衣
きてみれは
ちよもへぬへし
たかはまの
まつにむれゐる
つるのげころも


いにしへも
心のまゝに
みし月の
跡をたつぬる
秋の池水
いにしへも
こころのままに
みしつきの
あとをたつぬる
あきのいけみづ


くちはてぬ
老木にさける
花桜
身によそへても
けふはかささん
くちはてぬ
おいきにさける
はなさくら
みによそへても
けふはかささん


我君の
千世のみかけに
桜花
のとけき風は
枝もならさす
わがきみの
ちよのみかけに
さくらばな
のとけきかぜは
えだもならさす


情ありて
のとけき風の
けしき哉
九重匂ふ
花のあたりに
なさけありて
のとけきかぜの
けしきかな
ここのへにほふ
はなのあたりに

*5花のあたりはイ
君か代の
春にちきれる
花なれは
又行末の
かきりなきかな
きみかよの
はるにちきれる
はななれは
またゆくすゑの
かきりなきかな


いはねとも
色にそしるき
桜花
君か千とせの
春のはしめは
いはねとも
いろにそしるき
さくらばな
きみかちとせの
はるのはしめは


心して
霜のをきける
菊の花
千世にかはらぬ
色とこそみれ
こころして
しものをきける
きくのはな
ちよにかはらぬ
いろとこそみれ


時雨にも
霜にもかれぬ
菊の花
けふのかさしに
さしてこそしれ
しぐれにも
しもにもかれぬ
きくのはな
けふのかさしに
さしてこそしれ


たかために
なかき冬まて
匂ふらん
とはゝ千とせと
君そこたへん
たかために
なかきふゆまて
にほふらん
とははちとせと
きみそこたへん


うつろはて
久しかるへき
匂ひかな
さかりにみゆる
しら菊の花
うつろはて
ひさしかるへき
にほひかな
さかりにみゆる
しらきくのはな


みえわたる
浜の真砂や
あしたつの
千世をかそふる
数と成らん
みえわたる
はまのまなごや
あしたつの
ちよをかそふる
かずとなるらん


まな鶴の
久しき友と
成ぬへし
すむ山水に
影をならへは
まなつるの
ひさしきともと
なりぬへし
すむやまみづに
かげをならへは


君か世の
数にくらへは
何ならし
ちいろの浜の
真砂なりとも
きみかよの
かずにくらへは
なにならし
ちいろのはまの
まなごなりとも


ちとせふる
松といふとも
うへてみる
人そかそへて
しるへかりける
ちとせふる
まつといふとも
うへてみる
ひとそかそへて
しるへかりける


うへてみる
松と竹とは
君か代に
ちとせ行かふ
色もかはらし
うへてみる
まつとたけとは
きみかよに
ちとせゆきかふ
いろもかはらし


沢田川
せゝのしらいと
くり返し
君うちはへて
万代やへん
さはたかは
せゝのしらいと
くりかへし
きみうちはへて
よろづよやへん


むかしより
色もかはらぬ
河竹の
よゝをは君そ
かそへわたらん
むかしより
いろもかはらぬ
かはたけの
よよをはきみそ
かそへわたらん


大井河
つねよりことに
みゆるかな
君か御幸を
まつにそ有ける
おほゐかは
つねよりことに
みゆるかな
きみかみゆきを
まつにそありける


君すめは
のとかにかよふ
松風に
千とせをうつす
庭の池水
きみすめは
のとかにかよふ
まつかぜに
ちとせをうつす
にはのいけみづ


ちはやふる
いつのお山の
玉椿
やをよろつ世も
色はかはらし
ちはやふる
いつのおやまの
たまつばき
やをよろつよも
いろはかはらし


水のうへに
ひかりさやけき
秋の月
万世まての
鏡なるへし
みづのうへに
ひかりさやけき
あきのつき
よろづよまての
かがみなるへし


四方の海
風しつかなる
浪の上に
くもりなきよの
月をみるかな
よものうみ
かぜしつかなる
なみのうへに
くもりなきよの
つきをみるかな


いく秋も
かはらぬ夜半の
月に又
よろつ世かけて
猶ちきるかな
いくあきも
かはらぬよはの
つきにまた
よろつよかけて
なほちきるかな


神もみよ
くもりなき世の
鏡山
いのるかひある
月そさやけき
かみもみよ
くもりなきよの
かがみやま
いのるかひある
つきそさやけき


百とせの
ちかつく坂に
つき初て
今行末も
かゝれとそ思ふ
ももとせの
ちかつくさかに
つきそめて
いまゆくすゑも
かかれとそおもふ


この杖は
わかにはあらす
我君の
やを万代の
御世のためなり
このつえは
わかにはあらす
わがきみの
やをよろづよの
みよのためなり


あさみとり
三かみの山の
春霞
立や千とせの
初なるらん
あさみとり
みかみのやまの
はるかすみ
たつやちとせの
はぢめなるらん


くもりなき
君か御代には
鏡山
のとけき月の
影もみえけり
くもりなき
きみかみよには
かがみやま
のとけきつきの
かげもみえけり


いにしへに
名をのみきゝて
もとめけむ
みかみの山は
これそ其山
いにしへに
なをのみききて
もとめけむ
みかみのやまは
これそそのやま


末とをき
千世のかけこそ
久しけれ
また二葉なる
石崎の松
すゑとをき
ちよのかけこそ
ひさしけれ
またふたばなる
いはさきのまつ


神山の
日影のかつら
かさすてふ
とよのあかりそ
わきてくまなき
かみやまの
ひかげのかつら
かさすてふ
とよのあかりそ
わきてくまなき


紫の
藤さか山に
さく花の
千世のかさしは
君かためかも
むらさきの
ふぢさかやまに
さくはなの
ちよのかさしは
きみかためかも


たがために
ながき冬まで
にほふらむ
とはゞちとせと
君はこたえよ
たがために
ながきふゆまで
にほふらむ
とはばちとせと
きみはこたえよ


橘者
實左倍花左倍
其葉左倍
枝尓霜雖降
益常葉之<樹>
たちばなは
みさへはなさへ
そのはさへ
えにしもふれど
いやとこはのき
О дерево Татибана!
Пусть даже на плоды, цветы,
На листья,
Пускай на ветки иней упадёт,
То дерево стоять зелёным будет вечно!

奥真經而
吾乎念流
吾背子者
千<年>五百歳
有巨勢奴香聞
おくまへて
われをおもへる
わがせこは
ちとせいほとせ
ありこせぬかも
О друг мой дорогой, — тебе,
Ко мне исполненному
Искренней любовью,
Желаю много, много тысяч лет
Счастливой и достойной жизни!

ことし生の
二葉の松を
引うへて
けふより後の
千世をかそへん
ことしおひの
ふたばのまつを
ひきうへて
けふよりのちの
ちよをかそへん


かそふれは
松より年そ
老にける
我を尋て
人はひかなん
かそふれは
まつよりとしそ
おいにける
われをたづねて
ひとはひかなん


和田原
もろこし迄も
行舟に
浪しつかなる
世とはしるらん
わたのはら
もろこしまでも
ゆくふねに
なみしつかなる
よとはしるらん