秋深き
草の枕に
われぞ泣く
ふり捨てて来し
鈴虫のねを
あきふかき
くさのまくらに
われぞなく
ふりすててこし
すずむしのねを
鈴虫に
劣らぬ音こそ
なかれけれ
昔の秋を
おもひやりつゝ
すずむしに
おどらぬねこそ
なかれけれ
むかしのあきを
おもひやりつつ
とや歸り
わが手ならしゝ
はし鷹の
くると聞ゆる
鈴虫の聲
とやかへり
わがてならしし
はしたかの
くるときこゆる
すずむしのこゑ
年へぬる
秋にもあかず
鈴虫の
ふりゆくまゝに
聲の増れば
としへぬる
あきにもあかず
すずむしの
ふりゆくままに
こゑのふへれば
尋ねくる
人もあらなむ
年をへて
わがふる里の
鈴虫のこゑ
たづねくる
ひともあらなむ
としをへて
わがふるさとの
すずむしのこゑ
秋風に
聲弱り行く
鈴虫の
つひにはいかゞ
ならむとすらむ
あきかぜに
こゑよはりゆく
すずむしの
つひにはいかが
ならむとすらむ
古里に
かはらざりけり
鈴虫の
なるみの野邊の
夕暮のこゑ
ふるさとに
かはらざりけり
すずむしの
なるみののべの
ゆふぐれのこゑ
На родине
Неизменно:
Голос судзумуси
На окраине поля Наруми
Вечером разносится!
みちの國の任はてゝのぼり侍りけるに尾張國鳴海野に鈴虫の鳴きはべりけるをよめる
橘爲仲朝臣
Когда закончил службу в Митиноку и возвращался в столицу, сложил о насекомых судзумуси на поле Наруми провинции Овари
Татибана Тамэнака
いつこにも
草の枕を
すすむしは
ここをたひとも
思はさらなん
いつこにも
くさのまくらを
すすむしは
ここをたひとも
おもはさらなむ
しめの内に
花の匂を
鈴虫の
音にのみやは
聞きふるすべき
しめのうちに
はなのにほひを
すずむしの
おとにのみやは
ききふるすべき
夕ぐれがたにちひさきこに鈴虫を入れて紫の葉えふに包みて萩の花にさしてさるべき所の名のりをせさせて齋院にさし置かすとてその包紙に書き付けたりける
讀人志らず
鈴虫の
声ふりたつる
秋の夜は
あはれに物の
成まさるかな
すずむしの
こゑふりたつる
あきのよは
あはれにものの
なりまさるかな
鈴虫の
声みたれたる
秋の野は
ふりすてかたき
物にそ有ける
すずむしの
こゑみたれたる
あきののは
ふりすてかたき
ものにそありける
物の名をかくし題によみ侍けるに、月、鈴虫、紅葉
皇太后宮大夫俊成
На изголовье из трав
Я лишь рыдаю,
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