中宮と申しける時五月五日菖蒲の根に添へて遊義門院に奉られける
永福門院
中宮きさきに立ち侍りて西園寺におはしましける頃行幸など侍りけるに、八月十五夜月面白かりければ中宮の御方へよみて奉らせ給うける
永福門院
伏見院花の頃折々に御幸有りて御覽ぜられけるに嵯峨にて詠み侍りける
永福門院右衛門督
絶えて久しく訪はぬ人に五月五日菖蒲の根につけて遣はしける人に代りて
永福門院左京大夫
御ぐしおろさせ給ひて秋の始めつ方永福門院に奉らせ給ひける
後伏見院御歌
内侍都の外に住み侍りけるに御心地例ならざりける頃遣はされける
永福門院
永福門院の御忌の頃過ぎてかた〴〵に散る哀など宣光門院新右衛門督の許へ申しけるついでに
右衛門督
暦應二年の春花に付けて西園寺より奉らせ給うける
永福門院
竹林院入道左大臣の三十三年の法事のついてに、永福門院の御事おほしめし出て、彼院の内侍に給はせける
法皇御製
永福門院中宮と申ける時、秋の比西園寺に出させ給へりけるに、大納言三位内にさふらひけるにつかはしける
入道前太政大臣
近衛関白表奉りてこもりゐて侍ける年の秋、紅葉を人のもとにつかはして侍けるを見て
永福門院二条
たまつさと申しやうのこと、後深草院に侍けるを、後には永福門院へ奉らせ給へきよし申をかせ給けれは、かくれさせ給て後御忌なとはてゝ、かの御ことを奉らせ給とて
院御製