ひとり眺めむも好き〴〵しかりぬべければ、入りて臥しぬるに、春宮の御方、釣殿に出でさせおはします。



早春霞といふこおをよませ侍りける

院御製

Сложено о дымке ранней весной

Правящий государь-инок [Фусими]

はつ春のこゝろをよませたまうける

伏見院御歌



むつきのはしめつかた雨ふる日よませ給うける

院御製

Сложено в начале первого месяца в дождливый день

Государь-инок [Фусими]

海辺春望といふ事を

院御製

О морском побережье весной

Государь-инок

春の御歌の中に

伏見院御歌



百首歌よませ給うける中に、沢若菜

伏見院御製



春の歌あまたよませ給ひける中に、早春を

伏見院御歌



梅夕薫の心をよませ給うける

伏見院御製



早春柳と云ふ事を詠ませ給ひける

伏見院御歌



三十首御歌中に

後伏見院御製



題志らず

伏見院御製



梅を詠ませ給ひける

伏見院御歌



初見花といへる心をよませ給ける

伏見院御製



禁中盛花といへる心を

伏見院御製



霞間花と云ふ事を詠ませ給うける

伏見院御製



五十首の御歌の中に、柳を

伏見院御歌



花園院位におはしましける時、朝覲行幸の儀を御覧せさせおはしましてよませ給うける

伏見院御製



曉庭落花と云ふ事を

伏見院御製



みこの宮と申ける時、花の歌とてよませ給ける

伏見院御製



霞間月を詠ませ給うける

伏見院御製



伏見院西園寺に御幸ありて花の歌人々に詠ませ給ひける時

前大納言爲兼



題しらす

伏見院御製



硯のふたに櫻を入れて入道前太政大臣につかはされける

伏見院御製



寄風花といへる心をよませ給うける

伏見院御製



春曉月といへる事を

伏見院御製



花の御歌の中に

伏見院御歌



伏見院の御時五十番歌合に、春夕を

從三位親子



百首歌の中に、池藤

伏見院御製



持明院に移住ませ給て花の木共數多植添へられて三歳計の後花咲きたるを御覽じて

伏見院御歌



花の頃北山に御幸あるべかりけるを、とゞまらせ給ひて次の日遣はさせ給ひける

伏見院御歌



おなじ心を

伏見院御製



題志らず

伏見院御歌



うへのをのことも三首歌つかうまつりけるついてに、照射をよませ給うける

伏見院御製



暮春の心を

伏見院御歌



名所の卅首の御歌の中に、信太杜

伏見院御製



樹陰夏月と云事をよませ給うける

伏見院御製



題しらす

伏見院御製



月出山といふことを

伏見院御製



夏の御歌の中に

伏見院御歌



月前風と云ふ事を詠ませ給うける

伏見院御製



叢端虫怨といへるこゝろを

伏見院御製



題志らず

伏見院御製



秋の御歌の中に

伏見院御製



月十首歌よませ給うける中に、雲間待月と云事をよませ給うける

伏見院御製



夏の御歌の中に

伏見院御歌

Среди песен лета

Государь Фусими

伏見院に十首歌講せられける時、秋山

前中納言為相



月前露を詠ませ給うける

伏見院御製



山路月を

伏見院御製



題不知

伏見院御製



卅首の歌召しけるついでに

伏見院御製



閑庭露といへることをよませ給うける

後伏見院御製



百首御歌中に、浅茅露

伏見院御製



夏の御歌の中に

伏見院御歌

Среди печен лета

Государь Фусими

題志らず

伏見院御製



古き歌の詞にて歌よませ給ける時、咲匂ふらんといふことを

伏見院御製



秋の歌あまたよませ給ひける中に

伏見院御歌



虫声欲枯といへる心をよませ給ける

伏見院御製



題志らず

伏見院御製



荻風を

伏見院御歌



百首の御歌の中に

伏見院御歌



弘安七年九月九日、亀山院にて、籬菊露芳といへる事を講せられけるに、いまたみこのみやと申ける時奉らせ給ける

伏見院御製



秋の御歌の中に

伏見院御歌



雁を

伏見院御歌



擣衣驚夢といへる心を

伏見院御製



伏見院の御時、六帖の題にて人々歌詠ませさせ給ひけるに、秋雨を

前大納言爲兼



三十首歌よませ給うける中に

伏見院御製



暮秋菊といへる心を

伏見院御製



八月十五夜伏見に御幸ありて人々に月の歌詠ませさせ給ひけるついでに

伏見院御歌



百首御歌中に、湊千鳥といふことをよませ給うける

伏見院御製



題しらす

伏見院御製



暮秋虫を

伏見院御歌



百首御歌中に、歳暮の心をよませ給うける

伏見院御製



落葉深といふ事を人々に詠ませ給ひけるついでに

伏見院御歌



同し心をよませ給ける

伏見院御製



海路の歌とてよませ給うける

後伏見院御製



羈中野といふ事をよませ給ひける

伏見院御製



冬夕の心を詠ませ給ひける

伏見院御歌



うへのをのことも、題をさくりて歌つかうまつりけるついてに、本末といへる事をよませ給うける

伏見院御製



夕雪

伏見院御歌



正應二年十一月廿八日、賀茂の臨時の祭の還立待たせ給ふ程、上達部殿上人あまたさぶらひて夜もすがら御歌合など有りける朝ぼらけ雪さへ降りていとおもしろく侍りけるを、同じ五年のおなじ月日臨時の祭にて雪降りて侍りければ、おぼし召し出づる事ありて、御硯の蓋に雪を入れて、淨妙寺關白其の頃こもりゐて侍りけるに遣はさせ給ひける

伏見院御歌



御返し

伏見院御歌