Весна
1
Лето
86
Осень
0
Зима
0
Любовь
1
Благопожелания
0
Странствия
0
Разлука
0
Скорбь
0
Буддийское
0
Синтоистское
0
Разное
8
Иное
0
またてきく
人にとははや
郭公
さてもはつねや
うれしかるらん
またてきく
ひとにとははや
ほとときす
さてもはつねや
うれしかるらむ


郭公
思ひもかけぬ
春なけば
今年ぞまたで
はつ音きゝつる
ほととぎす
おもひもかけぬ
はるなけば
ことしぞまたで
はつねききつる


けふも又
尋ねくらしつ
時鳥
いかできくべき
初音なるらむ
けふもまた
たづねくらしつ
ほととぎす
いかできくべき
はつねなるらむ
И сегодня вновь
Прилетела на весь день
Кукушка,
Как бы ещё я мог услыхать
Её первый голос?
Примерный перевод

聞く度に
めづらしければ
時鳥
いつも初音の
心地こそすれ
きくたびに
めづらしければ
ほととぎす
いつもはつねの
ここちこそすれ
Хоть и слышу каждый раз
Чудесный
Кукушки голос,
Но всегда её первая песнь
Так волнует сердце.
Примерный перевод

五月雨は
あかでぞすぐる
郭公
夜深く鳴きし
初音ばかりに
さみだれは
あかでぞすぐる
ほととぎす
よふかくなきし
はつねばかりに


時鳥
初音きかせよ
これをだに
おいの寐覺の
思ひ出にせむ
ほととぎす
はつねきかせよ
これをだに
おいのねざめの
おもひいでにせむ


人をわく
初音ならしを
郭公
我れにはなどか
猶もつれなき
ひとをわく
はつねならしを
ほととぎす
われにはなどか
なほもつれなき


心とは
み山も出でじ
郭公
待たれてのみぞ
はつ音なくなり
こころとは
みやまもいでじ
ほととぎす
またれてのみぞ
はつねなくなり


郭公
我れに勝りて
待つ人の
あればやよそに
初音鳴くらむ
ほととぎす
われにまさりて
まつひとの
あればやよそに
はつねなくらむ


しがらきの
外山の末の
郭公
誰が里ちかき
はつねなくらむ
しがらきの
とやまのすゑの
ほととぎす
たがさとちかき
はつねなくらむ


他に先づ
鳴きやしつらむ
郭公
我れは初音を
聞くと思へど
ほかにまづ
なきやしつらむ
ほととぎす
われははつねを
きくとおもへど


いかになほ
驚かれまし
郭公
待たれぬほどの
初音なりせば
いかになほ
おどろかれまし
ほととぎす
またれぬほどの
はつねなりせば


里毎に
名乘るはおなじ
杜鵑
聞く人からや
はつねなるらむ
さとごとに
なのるはおなじ
ほととぎす
きくひとからや
はつねなるらむ


年をへて
我神山の
ほとゝぎす
同じ初音を
いまも聞くかな
としをへて
われかみやまの
ほとゝぎす
おなじはつねを
いまもきくかな


郭公
ひとにかたらぬ
をりにしも
はつねきくこそ
かひなかりけれ
ほととぎす
ひとにかたらぬ
をりにしも
はつねきくこそ
かひなかりけれ
Зачем, о кукушка,
Когда говорить я невластен,
Сюда летишь ты?
Что пользы внимать безответно
Первой песне твоей?

まつことは
はつねまでかと
おもひしに
ききふるされぬ
ほととぎすかな
まつことは
はつねまでかと
おもひしに
ききふるされぬ
ほととぎすかな


今鳴かむ
聲をし聞かば
ほととぎす
をしへやりつる
初音とは知れ
いまなかむ
こゑをしきかば
ほととぎす
をしへやりつる
はつねとはしれ


時鳥
忍ぶ比とは
志りながら
いかにまたるゝ
初音なるらむ
ほととぎす
しのぶころとは
しりながら
いかにまたるる
はつねなるらむ

比??
古への
誰がならはしに
郭公
またでは聞かぬ
初音なるらむ
いにしへの
たがならはしに
ほととぎす
またではきかぬ
はつねなるらむ
В древности
Кто ж научил тебя,
Кукушка?
Если не ждать, то и не услышишь
Её первый голос!
Примерный перевод

宿ごとに
誰かはまたぬ
時鳥
いづこを分きて
初音鳴くらむ
やどごとに
たれかはまたぬ
ほととぎす
いづこをわきて
はつねなくらむ


知る志らず
誰れきけとてか
時鳥
綾なくけふは
初音鳴く覽
しるしらず
たれきけとてか
ほととぎす
あやなくけふは
はつねなくらん


またさらに
初音とぞ思ふ
郭公
おなじ早月も
月しかはれば
またさらに
はつねとぞおもふ
ほととぎす
おなじさつきも
つきしかはれば
И снова
О первом крике тоскую,
Кукушка,
Ведь месяц сменился
На тот же самый сацуки...
Примерный перевод
* пятый, второй месяц лета
こひ〳〵て
初音は聞きつ
郭公
ありしむかしの
宿な忘れそ
こひこひて
はつねはききつ
ほととぎす
ありしむかしの
やどなわすれそ
Тоскуя,
Услышал голос первый
Кукушки.
Не забудь же
Свой прежний дом, где был когда-то.
Примерный перевод

はつ音をば
わが方に鳴け
杜鵑
こと浦に待つ
人はありとも
はつねをば
わがかたになけ
ほととぎす
ことうらにまつ
ひとはありとも


時鳥
初音待たるゝ
時にこそ
みじかき夜半も
明しかねけれ
ほととぎす
はつねまたるる
ときにこそ
みじかきよはも
あかしかねけれ


我ならぬ
人にもかくや
時鳥
さのみ初音の
つれなかるらむ
われならぬ
ひとにもかくや
ほととぎす
さのみはつねの
つれなかるらむ


ほとゝぎす
猶急がるゝ
初音かな
都の人の
聞かぬさきにと
ほととぎす
なほいそがるる
はつねかな
みやこのひとの
きかぬさきにと


つれなきを
習ひになさで
時鳥
今年は早く
はつ音なかなむ
つれなきを
ならひになさで
ほととぎす
ことしははやく
はつねなかなむ


我が爲は
初音なれども
ほとゝぎす
誰か二度
今は聞くらむ
わがためは
はつねなれども
ほととぎす
たれかふたたび
いまはきくらむ


待つ事は
初音までかと
思ひしに
聞きふるされぬ
時鳥かな
まつことは
はつねまでかと
おもひしに
ききふるされぬ
ほととぎすかな


明けがたに
初音は聞きつ
郭公
待つとしもなき
老の寢覺に
あけがたに
はつねはききつ
ほととぎす
まつとしもなき
おいのねざめに


聞かぬ間は
空しき空の
時鳥
今日はまことの
初音なりけり
きかぬまは
むなしきそらの
ほととぎす
けふはまことの
はつねなりけり


故郷に
誰聞きつらむ
ほとゝぎす
軒端の草の
忍ぶはつ音を
ふるさとに
たれききつらむ
ほととぎす
のきはのくさの
しのぶはつねを


待つ程の
心かよはゞ
ほとゝぎす
同じ初音を
人もきくらむ
まつほどの
こころかよはば
ほととぎす
おなじはつねを
ひともきくらむ


我が爲と
聞きやなさまし
霍公
ぬしさだまらぬ
己が初音を
わがためと
ききやなさまし
ほととぎす
ぬしさだまらぬ
おのがはつねを


待ちえても
老はかひなし
郭公
同じ初音も
かすかにぞ聞く
まちえても
おいはかひなし
ほととぎす
おなじはつねも
かすかにぞきく


時鳥
鳴くべき頃も
あやにくに
待てばや忍ぶ
初音なるらむ
ほととぎす
なくべきころも
あやにくに
まてばやしのぶ
はつねなるらむ


橋姫の
待つ夜更けてや
子規
眞木のをやまに
初音鳴くらむ
はしひめの
まつよふけてや
ほととぎす
まきのをやまに
はつねなくらむ


飽かず猶
暫し語らへ
郭公
いかに待たれし
はつ音とか知る
あかずなほ
しばしかたらへ
ほととぎす
いかにまたれし
はつねとかしる


あやにくに
初音待たれし
郭公
五月はおのが
時と鳴くなり
あやにくに
はつねまたれし
ほととぎす
さつきはおのが
ときとなくなり


みじか夜を
幾夜あかしつ
時鳥
たゞ一こゑの
初音待つとて
みじかよを
いくよあかしつ
ほととぎす
ただひとこゑの
はつねまつとて


時鳥
いづくに今は
山がつの
聞きも咎めぬ
はつね鳴くらむ
ほととぎす
いづくにいまは
やまがつの
ききもとがめぬ
はつねなくらむ


郭公
おのが初音を
心から
鳴かでやひとに
うらみらるらむ
ほととぎす
おのがはつねを
こころから
なかでやひとに
うらみらるらむ


遂に聞く
物ゆゑなどて
郭公
まづいそがるゝ
初音なるらむ
つひにきく
ものゆゑなどて
ほととぎす
まづいそがるる
はつねなるらむ


待ち侘ぶる
心にまけよ
郭公
しのぶならひの
初音なりとも
まちわぶる
こころにまけよ
ほととぎす
しのぶならひの
はつねなりとも


心をも
我こそ儘せ
ほとゝぎす
誰がため惜む
初音なるらむ
こころをも
われこそつくせ
ほととぎす
たがためをしむ
はつねなるらむ


是ぞげに
初音なるらむ
聞く人も
待ちあへぬ間の
郭公かな
これぞげに
はつねなるらむ
きくひとも
まちあへぬまの
ほととぎすかな


いつなれて
うき身と知れば
時鳥
我に初音の
難面かるらむ
いつなれて
うきみとしれば
ほととぎす
われにはつねの
つれなかるらむ


いかばかり
待たるゝ物と
時鳥
知りて難面き
初音なるらむ
いかばかり
またるるものと
ほととぎす
しりてつれなき
はつねなるらむ


待ち侘ぶる
山郭公
人づてに
聞くばかりこそ
初音なりけれ
まちわぶる
やまほととぎす
ひとづてに
きくばかりこそ
はつねなりけれ


時鳥
いつとさだめぬ
初音こそ
やがて待つ日の
頼なりけれ
ほととぎす
いつとさだめぬ
はつねこそ
やがてまつひの
たのみなりけれ


待たれつる
雲居の上の
時鳥
今年かひある
はつ音をぞ聞く
またれつる
くもゐのうへの
ほととぎす
ことしかひある
はつねをぞきく


我ぞまづ
初音きかまし
時鳥
まつこころをも
思ひしられば
われぞまづ
はつねきかまし
ほととぎす
まつこころをも
おもひしられば


今よりや
ねぬ夜かさねて
時鳥
忍ぶる比の
はつねまたまし
いまよりや
ねぬよかさねて
ほととぎす
しのぶるころの
はつねまたまし


忍ふべき
初音なりとも
時鳥
雲まの月に
物忘れせよ
しのふべき
はつねなりとも
ほととぎす
くもまのつきに
ものわすれせよ


つゐによも
忍ははてじ
時鳥
こゝろつくさで
はつねきかせよ
つゐによも
しのびははてじ
ほととぎす
こころつくさで
はつねきかせよ


時鳥
なきつとかたる
人しあれば
けふをはつ音と
いかゞ賴まん
ほととぎす
なきつとかたる
ひとしあれば
けふをはつねと
いかがたのまん


聞てこそ
いとゞまたるれ
時鳥
はつ音ばかりと
なに思けん
ききてこそ
いとどまたるれ
ほととぎす
はつねばかりと
なにおもひけん


いづかたに
猶もまつらん
時鳥
なきていまきの
岡の初音を
いづかたに
なほもまつらん
ほととぎす
なきていまきの
をかのはつねを


聞なるゝ
山ほとゝぎす
この比や
都の人は
はつねまつらむ
ききなるる
やまほととぎす
このころや
みやこのひとは
はつねまつらむ


霍公鳥
汝始音者
於吾欲得
五月之珠尓
交而将貫
ほととぎす
ながはつこゑは
われにもが
さつきのたまに
まじへてぬかむ
Кукушка,
Голос твой, раздавшийся впервые,
Хочу, чтоб был всегда со мной!
Я с майским жемчугом его смешаю
И нанижу его!
* “Я с майским жемчугом смешаю и нанижу его” (см. п. 1465, 1490. 1502).
常人毛
起都追聞曽
霍公鳥
此暁尓
来喧始音
つねひとも
おきつつきくぞ
ほととぎす
このあかときに
きなくはつこゑ
О, даже и простые люди,
Проснувшись, слушать тебя будут,
Кукушка!
Завтра на заре
Ты прилети, подай впервые голос!

春過而
夏来向者
足桧木乃
山呼等余米
左夜中尓
鳴霍公鳥
始音乎
聞婆奈都可之
菖蒲
花橘乎
貫交
可頭良久麻<泥>尓
里響
喧渡礼騰母
尚之努波由
はるすぎて
なつきむかへば
あしひきの
やまよびとよめ
さよなかに
なくほととぎす
はつこゑを
きけばなつかし
あやめぐさ
はなたちばなを
ぬきまじへ
かづらくまでに
さととよめ
なきわたれども
なほししのはゆ
Лишь пройдет пора весны,
Только лето настает,
Как средь распростертых гор
Громко слышна по ночам
Песнь кукушки вдалеке —
То поет кукушка нам.
И когда услышу я
Этой первой песни звук,
Станет сразу дорог он!
И хоть будет петь она,
Пролетая надо мной,
Наполняя все село
Громкой песнею своей,
До тех пор, пока цветок
Нежных ирисов, сорвав,
С померанцевым цветком
Не нанижем мы на нить,
Не сплетем себе венки,—
Все равно все мало мне,
Сколько ни поет она,
Снова буду слушать я,
Восхищаться ею вновь!

天離
夷等之在者
彼所此間毛
同許己呂曽
離家
等之乃經去者
宇都勢美波
物念之氣思
曽許由恵尓
情奈具左尓
霍公鳥
喧始音乎

珠尓安倍貫
可頭良伎氐
遊波之母
麻須良乎々
等毛奈倍立而
叔羅河
奈頭左比泝
平瀬尓波
左泥刺渡
早湍尓
水烏乎潜都追
月尓日尓
之可志安蘇婆祢
波之伎和我勢故
あまざかる
ひなとしあれば
そこここも
おやじこころぞ
いへざかり
としのへゆけば
うつせみは
ものもひしげし
そこゆゑに
こころなぐさに
ほととぎす
なくはつこゑを
たちばなの
たまにあへぬき
かづらきて
あそばむはしも
ますらをを
ともなへたてて
しくらがは
なづさひのぼり
ひらせには
さでさしわたし
はやきせに
うをかづけつつ
つきにひに
しかしあそばね
はしきわがせこ
Далека, как свод небес,
Эта глушь.
И здесь, и там —
Всюду, где бы ни был ты,
Одинаково в душе!
От родных теперь вдали
Годы долгие идут,
Много горя суждено
Смертным людям на земле!
И поэтому хочу
Для утехи сердца я
Первый голос соловья
С померанцевым цветком,
Словно жемчуг, нанизать
И плести себе венки,
Забавляться и гулять.
Ты же рыцарей возьми,
И плывите по реке,
Поднимаяся с трудом
По теченью Сикура,
Там, где тихая струя,
Ты ловушки ставь садэ,
Там, где быстрая струя,
Дай нырять бакланам ты,
Каждый месяц, каждый день
Забавляйся ловлей рыб,
Мой любимый, нежный друг!
9-й день
* Ловля рыбы с помощью бакланов была одним из любимых развлечений в те времена, и Якамоти, посылая бакланов другу, хочет отвлечь его от грусти по родным местам.
* “Первый голос соловья с померанцевым цветком, словно жемчуг, нанизать…” — см. п. 1465, 1490, 1542. “И плести себе венки…” — см. п. 4035.
郭公
はつこゑきけは
あちきなく
ぬしさたまらぬ
こひせらるはた
ほとときす
はつこゑきけは
あちきなく
ぬしさたまらぬ
こひせらるはた
Первый раз довелось
услышать мне песню кукушки —
неизвестно к кому
обращает она стенанье,
так тоскливо, протяжно кличет…

ほととぎす
み山出づなる
初声を
いづれの宿の
たれか聞くらむ
ほととぎす
みやまいづなる
はつこゑを
いづれのやどの
たれかきくらむ
Кукушка!
Прилетевши с гор,
В каком саду ты прежде запоешь?
Кто раньше всех
Твое услышит пенье?
* Можно увидеть здесь намёк на танка Тайра Канэмори из «Сюисю» («Песни лета»):
Рассвет...
Чу! Слышится
Кукушки голос.
Наверно, в полночь
Вылетела с гор...
ほとときす
なほはつこゑを
しのふ山
ゆふゐる雲の
そこに鳴くなり
ほとときす
なほはつこゑを
しのふやま
ゆふゐるくもの
そこになくなり


はつこゑの
きかまほしさに
郭公
夜深くめをも
さましつるかな
はつこゑの
きかまほしさに
ほとときす
よふかくめをも
さましつるかな


髣髴にそ
鳴渡るなる
郭公
み山をいつる
けさのはつ声
ほのかにそ
なきわたるなる
ほとときす
みやまをいつる
けさのはつこゑ
Вдалеке
С песней своей пролетела
Кукушка!
Из глубоких гор
Этим утром донёсся её голос!
Примерный перевод

山かつと
人はいへとも
郭公
まつはつこゑは
我のみそきく
やまかつと
ひとはいへとも
ほとときす
まつはつこゑは
われのみそきく


今年だに
まつ初聲を
郭公
よにはふるさで
われにきかせよ
ことしだに
まつはつこゑを
ほととぎす
よにはふるさで
われにきかせよ


はつこゑを
ききてののちは
ほととぎす
待つも心の
たのもしきかな
はつこゑを
ききてののちは
ほととぎす
まつもこころの
たのもしきかな


み山出でむ
まづ初聲は
郭公
夜ふかくまたむ
我が宿に鳴け
みやまいでむ
まづはつこゑは
ほととぎす
よふかくまたむ
わがやどになけ
Из гор далёких
Вылетев, кукушка,
Дождавшись ночи,
У дома моего
Глас первый разнеси.
Примерный перевод

はつ聲を
さてもや聞くと
郭公
またで年ふる
人にとはゞや
はつこゑを
さてもやきくと
ほととぎす
またでとしふる
ひとにとはばや


唐衣
たつ田の山の
ほとゝぎす
うらめづらしき
今朝の初聲
からころも
たつたのやまの
ほととぎす
うらめづらしき
けさのはつこゑ


初聲の
後はなか〳〵
郭公
鳴かぬたえまぞ
なほ待たれける
はつこゑの
のちはなかなか
ほととぎす
なかぬたえまぞ
なほまたれける


ほのかなる
一こゑなれど
時鳥
また聞人の
あらばたのまん
ほのかなる
ひとこゑなれど
ほととぎす
またきくひとの
あらばたのまん


ほのかなる
闇のうつゝの
一こゑは
夢にまさらぬ
時鳥かな
ほのかなる
やみのうつつの
ひとこゑは
ゆめにまさらぬ
ほととぎすかな


ひと聲を
又もやきくと
時鳥
ね覺のまゝに
あかす夜半哉
ひとこゑを
またもやきくと
ほととぎす
ねさめのままに
あかすよはかな
В надежде
Услышать хотя б ещё раз
Голос кукушки,
Снова уснуть не в силах,
Так и не спал до рассвета...
Примерный перевод

一聲は
それかあらぬか
ほとゝぎす
おなじね覺の
人にとはゞや
ひとこゑは
それかあらぬか
ほととぎす
おなじねさめの
ひとにとはばや
Вот бы встретить мне тех,
Кто не спит, как и я,
И внимает:
Был ли это голос кукушки
Или, может быть, то показалось?..
Примерный перевод

あやにくに
きかまほしきは
ほととぎす
しのぶる程の
初音なりけり
あやにくに
きかまほしきは
ほととぎす
しのぶるほどの
はつねなりけり


ほととぎす
たづねにきつる
山里の
まつにかひある
初音をぞきく
ほととぎす
たづねにきつる
やまざとの
まつにかひある
はつねをぞきく


くもゐより
たづねざりせは
ほととぎす
初音も山の
かひやなからむ
くもゐより
たづねざりせは
ほととぎす
はつねもやまの
かひやなからむ


此里に
おりはへきなけ
ほとゝきす
ほかにはおしむ
初音なりとも
そのさとに
おりはへきなけ
ほとときす
ほかにはおしむ
はつねなりとも


ふくる夜に
おきてきかすは
時鳥
はつかなる音を
誰かしらまし
ふくるよに
おきてきかすは
ほととぎす
はつかなるねを
たれかしらまし


わかための
初音とのみや
ほとゝきす
おなしね覚の
人は聞らん
わかための
はつねとのみや
ほとときす
おなしねさめの
ひとはきくらん


尋ても
いかに待みん
ほとゝきす
初音つれなき
三輪の山本
たづねても
いかにまちみん
ほとときす
はつねつれなき
みはのやまもと


誰里に
まつさそはれて
郭公
我につれなき
初音鳴らん
たがさとに
まつさそはれて
ほととぎす
われにつれなき
はつねなるらん


ほとゝきす
きゝつともなき
初音こそ
夢にまさらぬ
現なりけれ
ほとときす
ききつともなき
はつねこそ
ゆめにまさらぬ
うつつなりけれ


きかはやと
思ひしよりも
時鳥
あかぬ初音は
くるしかりけり
きかはやと
おもひしよりも
ほととぎす
あかぬはつねは
くるしかりけり


またきかぬ
人のためには
ほとゝきす
いく度鳴も
初音なりけり
またきかぬ
ひとのためには
ほとときす
いくたびなくも
はつねなりけり


身にしらは
初音きかせよ
時鳥
さ月をまつも
くるしかるらん
みにしらは
はつねきかせよ
ほととぎす
さつきをまつも
くるしかるらん


待わひぬ
いかなる里の
ねさめにか
山郭公
はつねなくらん
まちわひぬ
いかなるさとの
ねさめにか
やまほととぎす
はつねなくらん


卯花の
陰なかりせは
ほとゝきす
そらにやけふの
初音なかまし
うのはなの
かげなかりせは
ほとときす
そらにやけふの
はつねなかまし


打とけて
なきそしつへき
郭公
人にしられぬ
初音なれとも
うちとけて
なきそしつへき
ほととぎす
ひとにしられぬ
はつねなれとも


うき身には
つれなき山の
郭公
誰にまたせて
初音きかまし
うきみには
つれなきやまの
ほととぎす
たれにまたせて
はつねきかまし


はつ声は
都にいそけ
郭公
ときはの森の
松はふりにき
はつこゑは
みやこにいそけ
ほととぎす
ときはのもりの
まつはふりにき


なをさりに
きゝやなさまし
郭公
心つくさぬ
はつ音なりせは
なをさりに
ききやなさまし
ほととぎす
こころつくさぬ
はつねなりせは


また馴ぬ
大内山の
ほとゝきす
今年初音を
聞そ初つる
またなれぬ
おほうちやまの
ほとときす
ことしはつねを
ききそそめつる


夕日さす
空にかたらふ
郭公
けふは是こそ
初音なりけれ
ゆふひさす
そらにかたらふ
ほととぎす
けふはこれこそ
はつねなりけれ


いく里を
かたらひ捨て
ほとゝきす
今わかやとに
初音なくらん
いくさとを
かたらひすてて
ほとときす
いまわかやとに
はつねなくらん


難波人
今やきくらし
ほとゝきす
こやのしのひに
初音鳴なり
なにはひと
いまやきくらし
ほとときす
こやのしのひに
はつねなくなり


郭公
雲のいつくに
忍ひきて
空よりもらす
初音なるらん
ほととぎす
くものいつくに
しのひきて
そらよりもらす
はつねなるらん