Весна
0
Лето
0
Осень
141
Зима
0
Любовь
1
Благопожелания
0
Странствия
1
Разлука
1
Скорбь
4
Буддийское
0
Синтоистское
0
Разное
11
Иное
0
かくしつつ
暮れぬる秋と
老いぬれど
しかすがになほ
ものぞかなしき
かくしつつ
くれぬるあきと
をいぬれど
しかすがになほ
ものぞかなしき
Осень за осенью
Множил я годы в печали,
А ныне опять
Жалею я осень,
С тоскою её провожаю.

何方に
よはなりぬらむ
覺束な
あけぬ限りは
秋ぞと思はむ
いづかたに
よはなりぬらむ
おぼつかな
あけぬかぎりは
あきぞとおもはむ


秋はけふ
くれなゐくゝる
立田川
ゆくせの浪も
色變るらむ
あきはけふ
くれなゐくくる
たつたかは
ゆくせのなみも
いろかはるらむ


紅葉ゝは
わかれをしみて
あき風は
けふやみむろの
やまをこゆらん
もみぢばは
わかれをしみて
あきかぜは
けふやみむろの
やまをこゆらん


あすよりは
よもの山邊の
秋霧の
面影にのみ
たゝむとす覽
あすよりは
よものやまべの
あききりの
おもかげにのみ
たゝむとすらん
С завтрашнего дня
Туман осенний
У горы Ёмо
Лишь в памяти
Будет подниматься.
Примерный перевод

草の葉に
儚くきゆる
露をしも
形見におきて
秋の行くらむ
くさのはに
はかなくきゆる
つゆをしも
かたみにおきて
あきのゆくらむ
На листах травы
Недолговечную
Росу жалея,
На память оставив,
Осень ушла!
Примерный перевод

惜めども
よもの紅葉は
散果てゝ
となせぞ秋の
泊なりける
をしめども
よものもみぢは
ちりはてて
となせぞあきの
とまりなりける
Хоть и печально,
Со всех сторон
Уж листья облетели
На реке Тонасэ.
Здесь осень и закончилась.
Примерный перевод

おくしもや
はなのいろことに
そめわきて
あきのくれとは
ひとにみすらん
おくしもや
はなのいろことに
そめわきて
あきのくれとは
ひとにみすらん


くさもきも
もみち散りぬと
みるまてに
あきのくれぬる
けふはきにけり
くさもきも
もみちちりぬと
みるまてに
あきのくれぬる
けふはきにけり


あきはきの
ちるたにをしく
あかなくに
きみかうつろふ
きくそわひしき
あきはきの
ちるたにをしく
あかなくに
きみかうつろふ
きくそわひしき

イ:きくそかなしき
となせ河
紅葉をかくる
しがらみも
淀まぬ水に
秋ぞ暮行く
となせかは
もみぢをかくる
しがらみも
よどまぬみづに
あきぞくれゆく


さを鹿の
こゑより外も
をぐら山
夕日の影に
秋ぞ暮れ行く
さをしかの
こゑよりほかも
をぐらやま
ゆふひのかげに
あきぞくれゆく


秋はつる
色の限りと
かつみても
あかず時雨の
ふる涙かな
あきはつる
いろのかぎりと
かつみても
あかずしぐれの
ふるなみだかな


とゞめおく
露の形見は
袖ぬれて
ゆくかたしらぬ
秋の別路
とどめおく
つゆのかたみは
そでぬれて
ゆくかたしらぬ
あきのわかれぢ


夜もすがら
惜む袂の
露のみや
明けなば秋の
名殘なるべき
よもすがら
をしむたもとの
つゆのみや
あけなばあきの
なごりなるべき


小山田の
をしね雁がね
ほにあげて
なく聲聞けば
秋更けに鳬
をやまだの
をしねかりがね
ほにあげて
なくこゑきけば
あきふけにけり


くれてゆく
秋のかたみに
おく物は
わかもとゆひの
しもにそ有りける
くれてゆく
あきのかたみに
おくものは
わかもとゆひの
しもにそありける


まねくとて
立ちもとまらぬ
秋ゆゑに
あはれかたよる
花すすきかな
まねくとて
たちもとまらぬ
あきゆゑに
あはれかたよる
はなすすきかな


もみちはは
袖にこきいれて
もていてなむ
秋は限と
見む人のため
もみちはは
そてにこきいれて
もていてなむ
あきはかきりと
みむひとのため
За испод рукавов
положим осенние листья —
чтобы тем показать,
кто считает, живя в столице,
будто осень уж на исходе…
161. Внутренняя часть рукава кимоно использовалась как карман.
み山より
おちくる水の
色見てそ
秋は限と
思ひしりぬる
みやまより
おちくるみつの
いろみてそ
あきはかきりと
おもひしりぬる
Созерцая цвета
потока, примчавшего листья
с обнажившихся гор,
я подумал о том, что осень
ведь и впрямь уже на исходе…
162. Аллюзия на стихотворение № 284.
年ことに
もみちはなかす
竜田河
みなとや秋の
とまりなるらむ
としことに
もみちはなかす
たつたかは
みなとやあきの
とまりなるらむ
Год за годом плывут
кленовые алые листья
но теченью реки —
уж не там ли, в гавани дальней,
и находит пристанище осень?..

ゆふつく夜
をくらの山に
なくしかの
こゑの内にや
秋はくるらむ
ゆふつくよ
をくらのやまに
なくしかの
こゑのうちにや
あきはくるらむ
Не печальный ли зов
оленя, что кличет во мраке
на горе Огура,
возвещает неотвратимо
окончанье поры осенней?..

夕月夜
小倉山に
鳴鹿の
聲の內に哉
秋は來るらむ
ゆふづくよ
をぐらのやまに
なくしかの
こゑのうちにや
あきはくるらむ


道しらは
たつねもゆかむ
もみちはを
ぬさとたむけて
秋はいにけり
みちしらは
たつねもゆかむ
もみちはを
ぬさとたむけて
あきはいにけり
Вот и осень ушла,
развеяв багряные листья,
как молений листки, —
если б только знал я дорогу,
то за ней бы пустился следом…

思出でゝ
とふにはあらじ
秋はつる
色の限を
見するなる覽
おもひいでて
とふにはあらじ
あきはつる
いろのかぎりを
みするなるらん


紅葉は
ちる木の本に
とまりけり
過行く秋や
何地なるらむ
もみぢばは
ちるこのもとに
とまりけり
すぎゆくあきや
いづちなるらむ


吹く風に
任する舟や
秋の夜の
月の上より
けふはこぐらむ
ふくかぜに
まかするふねや
あきのよの
つきのうへより
けふはこぐらむ


宇治山の
紅葉をみずば
長月の
過行く日をも
知ずぞ有まし
うぢやまの
もみぢをみずば
ながつきの
すぎゆくひをも
しらずぞあらまし


長月の
有明の月は
ありながら
儚なく秋は
過ぎぬべらなり
ながつきの
ありあけのつきは
ありながら
はかなくあきは
すぎぬべらなり


夕日さす
裾野のすゝき
片よりに
招くや秋を
送るなるらむ
ゆふひさす
すそののすすき
かたよりに
まねくやあきを
おくるなるらむ
Под лучами вечернего солнца
На поле Сусо травы сусуки
В одну сторону клонятся,
Призывая, осень
Провожают, наверное!
Примерный перевод

あすよりは
いとゞ時雨や
降り添はむ
暮行く秋を
惜む袂に
あすよりは
いとどしぐれや
ふりそはむ
くれゆくあきを
をしむたもとに


明け果てば
野べをまづ見む
花薄
招くけしきは
秋に變らじ
あけはてば
のべをまづみむ
はなすすき
まねくけしきは
あきにかはらじ
На осени исходе
Заметны первыми на поле
Травы сусуки,
Что зовут за собой, но их вид
Не переменит осени уход...
Примерный перевод

秋はたゞ
けふ計ぞと
詠むれば
夕暮にさへ
なりにけるかな
あきはただ
けふばかりぞと
ながむれば
ゆふぐれにさへ
なりにけるかな


年つもる
人こそいとゞ
をしまるれ
けふ計りなる
秋の夕暮
としつもる
ひとこそいとど
をしまるれ
けふばかりなる
あきのゆふぐれ


終夜
詠めてだにも
なぐさまむ
明けてみるべき
秋の空かは
よもすがら
ながめてだにも
なぐさまむ
あけてみるべき
あきのそらかは


何方へ
秋のゆくらむ
わが宿に
今宵ばかりは
あま宿りせよ
いづかたへ
あきのゆくらむ
わがやどに
こよひばかりは
あまやどりせよ
В какую сторону
Уходит осень?
В доме моём
Хоть этой ночью ещё
Переждём дождь...
Примерный перевод

くれてゆく
秋をは水や
さそふらむ
紅葉なかれぬ
山河そなき
くれてゆく
あきをはみつや
さそふらむ
もみちなかれぬ
やまかはそなき


紅葉はの
ちり行くかたを
たつぬれは
秋も嵐の
こゑのみそする
もみちはの
ちりゆくかたを
たつぬれは
あきもあらしの
こゑのみそする


さらぬたに
心ほそきを
山さとの
かねさへ秋の
くれをつくなり
さらぬたに
こころほそきを
やまさとの
かねさへあきの
くれをつくなり


からにしき
ぬさにたちもて
行く秋も
けふやたむけの
山ちこゆらん
からにしき
ぬさにたちもて
ゆくあきも
けふやたむけの
やまちこゆらむ


あけぬとも
なほ秋風は
おとつれて
野へのけしきよ
おもかはりすな
あけぬとも
なほあきかせは
おとつれて
のへのけしきよ
おもかはりすな


たつた山
ちるもみちはを
きてみれは
秋はふもとに
かへるなりけり
たつたやま
ちるもみちはを
きてみれは
あきはふもとに
かへるなりけり


こよひまて
秋はかきれと
さためける
神代もさらに
うらめしきかな
こよひまて
あきはかきれと
さためける
かみよもさらに
うらめしきかな


龍田姫
いまはのころの
秋風に
時雨をいそぐ
人の袖かな
たつたひめ
いまはのころの
あきかぜに
しぐれをいそぐ
ひとのそでかな
Богиня осени, принцесса Тацута!
Кончается твоя пора,
И в стонах ветра слышим мы слова прощанья,
Вместо него нам посылаешь мелкий дождь,
Что льётся вместе с нашими слезами.
* Согласно синтоистским верованиям, каждый сезон имел свое божество. Принцесса Тацута (букв. «Ткачиха» — ткала парчу из багряных листьев) — богиня осени. Считали, что зимние холодные моросящие дожди как бы кладут конец осенним ветрам.
ゆく秋の
形見なるべき
もみぢ葉も
あすはしぐれと
ふりやまがはむ
ゆくあきの
かたみなるべき
もみぢはも
あすはしぐれと
ふりやまがはむ
Как уходящей осени
Прощальный дар,
Вместе с дождём посыплются, наверно, завтра
Алые листья — последние,
Оставшиеся на ветвях.
* Намёк на песню Содзё Хэндзё из свитка «Песни зимы» антологии «Сюисю»:
Роскошная парча,
Что на ветвях осталась, —
Это, наверно,
Уходящей осени
Прощальный дар.

うちむれて
散るもみぢ葉を
たづぬれば
山路よりこそ
秋はゆきけれ
うちむれて
ちるもみぢはを
たづぬれば
やまぢよりこそ
あきはゆきけれ
С друзьями собрались мы посмотреть,
Как опадают листья.
Увы!
Ушла уж осень
С горных троп!
* ...Ушла уж осень с горных троп! — японцы, проводившие много времени на лоне природы, давно заметили, что раньше всего оголяются деревья там, где проложены горные тропы.
夏草の
かりそめにとて
来しかども
難波の浦に
秋ぞ暮れぬる
なつくさの
かりそめにとて
こしかども
なにはのうらに
あきぞくれぬる
Здесь, в Цу, я думал поселиться ненадолго,
Пока трава была густа,
И вот уж осени конец, а я
Всё не могу расстаться
С бухтой Нанива!
* Провинция Цу (позже называлась Сэтцу) — ныне территория префектуры Осака.
* Бухта Нанива — см. коммент. 26, 57.

身にかへて
いざさは秋を
惜しみ見む
さらでももろき
露の命を
みにかへて
いざさはあきを
をしみみむ
さらでももろき
つゆのいのちを
Когда б ценою жизни
Мог осень милую
Я задержать!
Увы! Лишь малая росинка
Эта жизнь!
* Аналогичная песня, сложенная на поэтическом турнире, проходившем под патронажем императора Хорикавы («Хорикава хякусю») в последний день осени — на исходе 9-й луны, есть у Кавати:
Картину уходящей осени —
Этот осенний ветер —
Если б я мог,
Хотя б ценою жизни,
Задержать!
なべて世の
惜しさに添へて
惜しむかな
秋より後の
秋の限りを
なべてよの
をしさにそへて
をしむかな
あきよりのちの
あきのかぎりを
Как грустно с осенью прощаться,
С её последним месяцем,
Последним днём,
Особенно с таким,
Как нынче!



おきて行く
秋の形見や
これならむ
見るも仇なる
露の白玉
おきてゆく
あきのかたみや
これならむ
みるもあだなる
つゆのしらたま


行く秋の
手向の山の
もみぢ葉は
かたみ計や
ちり殘るらむ
ゆくあきの
たむけのやまの
もみぢはは
かたみばかりや
ちりのこるらむ
Уходящей осени
Листья осенние
С горы Тамукэ
На память о ней
Опадая, остаются?
Примерный перевод

木枯の
誘ひはてたる
紅葉ばを
かは瀬の秋と
誰れ詠むらむ
こがらしの
さそひはてたる
もみぢばを
かはせのあきと
たれながむらむ


明日よりは
名殘を何に
かこたまし
あひも思はぬ
秋の別格
あすよりは
なごりをなにに
かこたまし
あひもおもはぬ
あきのわかれぢ

わかれぢ?
すぎはてぬ
いづら長月
名のみして
短かりける
秋の程かな
すぎはてぬ
いづらながつき
なのみして
みぢかかりける
あきのほどかな


水よりや
暮れ行く秋は
かへるらむ
紅葉流れぬ
山河ぞなき
みづよりや
くれゆくあきは
かへるらむ
もみぢながれぬ
やまかはぞなき


思へども
今宵ばかりの
秋の空
更けゆく雲も
うち時雨つゝ
おもへども
こよひばかりの
あきのそら
ふけゆくくもも
うちしぐれつつ


惜めども
秋は末野の
霜のしたに
うらみかねたる
蟋蟀かな
をしめども
あきはすゑのの
しものしたに
うらみかねたる
きりきりすかな

末野の
長月の
末野の眞葛
霜がれて
かへらぬ秋を
なほうらみつゝ
ながつきの
すゑののまくず
しもがれて
かへらぬあきを
なほうらみつつ


長月の
秋の日數も
今いくか
殘る木ずゑの
もみぢをかみむ
ながつきの
あきのひかずも
いまいくか
のこるきずゑの
もみぢをかみむ


留まらぬ
秋こそあらめ
うたてなど
紅葉をさへに
誘ふ嵐ぞ
とどまらぬ
あきこそあらめ
うたてなど
もみぢをさへに
さそふあらしぞ


龍田姫
分るゝ秋の
道すがら
紅葉のぬさを
おくるやまかぜ
たつたひめ
わかるるあきの
みちすがら
もみぢのぬさを
おくるやまかぜ


紅葉ばも
けふを限と
時雨るなり
秋の別れの
ころも手の森
もみぢばも
けふをかぎりと
しぐるなり
あきのわかれの
ころもてのもり


物ごとに
忘れがたみの
別にて
そをだにのちと
暮るゝ秋哉
ものごとに
わすれがたみの
わかれにて
そをだにのちと
くるるあきかな


散り積る
庭のもみぢば
殘るとも
秋の日數は
止りしもせじ
ちりつもる
にはのもみぢば
のこるとも
あきのひかずは
とまりしもせじ


大井河
流れて早き
木の葉にも
とまらぬ秋の
色は見えけり
おほゐかは
ながれてはやき
このはにも
とまらぬあきの
いろはみえけり


筏士よ
秋のなごりの
大井河
この暮志ばし
いそがずもがな
いかだしよ
あきのなごりの
おほゐかは
このくれしばし
いそがずもがな


霜深く
うつろひ行くを
秋の色の
かぎりと見する
白菊の花
しもふかく
うつろひゆくを
あきのいろの
かぎりとみする
しらきくのはな


行く秋の
名殘おもはぬ
時だにも
あかずやは見ぬ
有明の月
ゆくあきの
なごりおもはぬ
ときだにも
あかずやはみぬ
ありあけのつき


いかゞ又
思ひ捨てゝは
過すべき
とまらぬ秋の
別なりとも
いかがまた
おもひすてては
すごすべき
とまらぬあきの
わかれなりとも


目に見えぬ
心計りは
慕へども
身をし分かねば
秋ぞ止らぬ
めにみえぬ
こころばかりは
したへども
みをしわかねば
あきぞとまらぬ


明日しらぬ
身をば思はで
めぐりこむ
秋の別を
何惜むらむ
あすしらぬ
みをばおもはで
めぐりこむ
あきのわかれを
なにをしむらむ


松島の
海士の衣手
秋くれて
いつかはほさむ
露もしぐれも
まつしまの
あまのころもで
あきくれて
いつかはほさむ
つゆもしぐれも


何となく
庭の蓬も
下をれて
さび行く秋の
いろぞかなしき
なにとなく
にはのよもぎも
したをれて
さびゆくあきの
いろぞかなしき


夕日うすき
枯葉の淺茅
志たすぎて
それかと弱き
虫の一聲
ゆふひうすき
かれはのあさぢ
したすぎて
それかとよはき
むしのひとこゑ


うら枯るゝ
淺茅がにはの

よわるを志たふ
我もいつまで
うらかるる
あさぢがにはの
きりきりす
よわるをしたふ
われもいつまで


志るきかな
淺茅色づく
庭の面に
人めかるべき
冬の近さは
しるきかな
あさぢいろづく
にはのおもに
ひとめかるべき
ふゆのちかさは


いとはやも
をしね色づく
初霜の
さむき朝げに
山風ぞ吹く
いとはやも
をしねいろづく
はつしもの
さむきあさげに
やまかぜぞふく


夕霜の
古枝の萩の
下葉より
枯れ行く秋の
いろは見えけり
ゆふしもの
ふるえのはぎの
したばより
かれゆくあきの
いろはみえけり


長月や
夜さむの頃の
有明の
ひかりにまがふ
淺茅生のしも
ながつきや
よさむのころの
ありあけの
ひかりにまがふ
あさぢうのしも


風わたる
眞葛が原に
秋暮れて
かへらぬ物は
日かずなりけり
かぜわたる
まくずがはらに
あきくれて
かへらぬものは
ひかずなりけり


年ごとに
變らぬ今日の
歎かな
惜みとめざる
秋は無けれど
としごとに
かはらぬけふの
なげくかな
をしみとめざる
あきはなけれど


山をこえ
水をわたりて
慕ふとも
しらばぞ今日の
秋の別路
やまをこえ
みづをわたりて
したふとも
しらばぞけふの
あきのわかれぢ


行く秋の
名殘をけふに
限るとも
夕は明日の
そらも變らじ
ゆくあきの
なごりをけふに
かぎるとも
ゆふべはあすの
そらもかはらじ


月も見ず
風も音せぬ
窓のうちに
あきをおくりて
むかふ燈
つきもみず
かぜもおとせぬ
まどのうちに
あきをおくりて
むかふともしび


兼ねてより
移ろふ秋の
色もなほ
しぐれて増る
神南備の森
かねてより
うつろふあきの
いろもなほ
しぐれてまさる
かむなびのもり


降り積る
紅葉の色を
見る時ぞ
暮れ行く秋は
先知られける
ふりつもる
もみぢのいろを
みるときぞ
くれゆくあきは
さきしられける


都出でゝ
何に來つらむ
山里の
もみぢ葉見れば
秋暮にけり
みやこいでて
なににきつらむ
やまざとの
もみぢはみれば
あきくれにけり


年毎に
とまらぬ秋と
知りながら
惜む心の
こりずも有る哉
としごとに
とまらぬあきと
しりながら
をしむこころの
こりずもあるかな


明日も猶
暮れ行く秋は
有る物を
をしむ心を
今日盡しつる
あすもなほ
くれゆくあきは
あるものを
をしむこころを
けふつくしつる


暮れ果つる
秋の形見と
明日や見む
袖に涙の
つゆを殘して
くれはつる
あきのかたみと
あすやみむ
そでになみだの
つゆをのこして


いり日さす
方を詠めて
わたの原
波路の秋を
送る今日かな
いりひさす
かたをながめて
わたのはら
なみぢのあきを
おくるけふかな


弱り行く
虫の音にさへ
秋暮れて
月も有明に
なりにける哉
よはりゆく
むしのねにさへ
あきくれて
つきもありあけに
なりにけるかな


行く秋の
末野の草は
うら枯れて
霜に殘れる
ありあけの月
ゆくあきの
すゑののくさは
うらかれて
しもにのこれる
ありあけのつき


有明の
仄かに見えし
月だにも
送らぬ空に
かへるあきかな
ありあけの
ほのかにみえし
つきだにも
おくらぬそらに
かへるあきかな


秋深き
紅葉の幣の
唐にしき
けふも手向の
やまぞ志ぐるゝ
あきふかき
もみぢのぬさの
からにしき
けふもたむけの
やまぞしぐるる


行く秋の
末葉の淺茅
露ばかり
なほ影とむる
ありあけの月
ゆくあきの
すゑはのあさぢ
つゆばかり
なほかげとむる
ありあけのつき


名殘をば
夕の空に
とゞめ置きて
明日とだになき
秋の別路
なごりをば
ゆふべのそらに
とどめおきて
あすとだになき
あきのわかれぢ


長月や
末野の霜の
朝ぼらけ
今だに秋の
面影はなし
ながつきや
すゑののしもの
あさぼらけ
いまだにあきの
おもかげはなし


したひえぬ
袖の泪に
くれて行
秋はとまらで
のこる白露
したひえぬ
そでのなみだに
くれてゆく
あきはとまらで
のこるしらつゆ


きりともと
猶やしたはん
けふにのみ
かぎらぬ秋の
わかれなりせば
きりともと
なほやしたはん
けふにのみ
かぎらぬあきの
わかれなりせば


おほゐ何
ゐせきによどむ
みづの色に
あきふかくなる
ほどぞしらるる
おほゐなに
ゐせきによどむ
みづのいろに
あきふかくなる
ほどぞしらるる


小倉山
ふもとに秋の
色はあれや
こずゑのにしき
かぜにたたれて
をぐらやま
ふもとにあきの
いろはあれや
こずゑのにしき
かぜにたたれて


わがものと
あきのこずゑを
おもふかな
をぐらのさとに
いへゐせしより
わがものと
あきのこずゑを
おもふかな
をぐらのさとに
いへゐせしより


山ざとは
秋のすゑにぞ
おもひしる
かなしかりけり
こがらしのかぜ
やまざとは
あきのすゑにぞ
おもひしる
かなしかりけり
こがらしのかぜ


山里は
秋のすゑにぞ
思ひしる
かなしかりけり
木枯のかぜ
やまざとは
あきのすゑにぞ
おもひしる
かなしかりけり
こがらしのかぜ
Горное селение.
На исходе осени
Всколыхнул
Затаённую грусть
Суровый северный ветер...
Примерный перевод

限あれば
いかゞは色の
増るべき
あかずしぐるゝ
小倉山哉
かぎりあれば
いかがはいろの
まさるべき
あかずしぐるる
をぐらやまかな
Хоть есть предел,
Как сильно цвет листвы меняться может,
Но превзойдёт его,
Ведь льёт осенний дождь
Без устали над горою Огура...
Примерный перевод

くれはつる
秋のかたみに
しばしみん
もみぢちらすな
こがらしのかぜ
くれはつる
あきのかたみに
しばしみん
もみぢちらすな
こがらしのかぜ


秋くるる
月なみわくる
やまがつの
心うらやむ
けふのゆふぐれ
あきくるる
つきなみわくる
やまがつの
こころうらやむ
けふのゆふぐれ


をしめども
かねのおとさへ
かはるかな
しもにやつゆを
むすびかふらん
をしめども
かねのおとさへ
かはるかな
しもにやつゆを
むすびかふらん


思ひやる
方こそなけれ
めぐりあはむ
命もしらぬ
秋の別は
おもひやる
かたこそなけれ
めぐりあはむ
いのちもしらぬ
あきのわかれは


をくら山
みね立ちならし
なくしかの
へにける秋を
しる人のなき
をくらやま
みねたちならし
なくしかの
へにけるあきを
しるひとそなき

をみなへし
をくら山
みねたちならし
なくしかの
へにけむ秋を
しる人そなき
をくらやま
みねたちならし
なくしかの
へにけむあきを
しるひとそなき
Вот с горы Огура
над лугами цветущих патриний
зов оленя летит —
сколько осеней клич печальный
оглашает в ночи округу?..
をみなへし
いかなれは
もみちにもまた
あかなくに
秋はてぬとは
けふをいふらん
いかなれは
もみちにもまた
あかなくに
あきはてぬとは
けふをいふらむ


くれて行
けふの名殘も
惜まれず
さもうかりつる
秋ぞと思へば
くれてゆ
けふのなごりも
をしまれず
さもうかりつる
あきぞとおもへば


たまさかに
あひてわかれし
人よりも
まさりておしき
秋の暮哉
たまさかに
あひてわかれし
ひとよりも
まさりておしき
あきのくれかな


霜枯れの
浅茅にまがふ
ささがにの
いかなるをりに
かくと見ゆらむ
しもかれの
あさぢにまがふ
ささがにの
いかなるをりに
かくとみゆらむ


かたしきの
袖に馴ぬる
月影の
秋もいくよそ
宇治の橋姫
かたしきの
そでになれぬる
つきかげの
あきもいくよそ
うぢのはしひめ


花薄
ほに出てまねく
比しもそ
すき行秋は
とまらさりける
はなすすき
ほにいでてまねく
ころしもそ
すきゆあきは
とまらさりける


野辺遠き
尾花に風は
吹みちて
さむき夕日に
秋そ暮行
のべとほき
をはなにかぜは
ふきみちて
さむきゆふひに
あきそくれゆく


むしのねの
よはる浅茅は
うらかれて
初霜さむき
秋の暮かた
むしのねの
よはるあさぢは
うらかれて
はつしもさむき
あきのくれかた


過ゆくか
つれなき秋の
心かな
恋しかるへき
野へのけしきを
すぎゆくか
つれなきあきの
こころかな
こひしかるべき
のべのけしきを


雲の色
野山の草木
物ことに
あはれをそへて
秋そ暮行
くものいろ
のやまのくさき
ものことに
あはれをそへて
あきそくれゆく


おほかたの
日数のみかは
草も木も
うつろふ色に
秋そくれゆく
おほかたの
ひかずのみかは
くさもきも
うつろふいろに
あきそくれゆく


秋深き
八十うち川の
はやきせに
紅葉そくたる
あけのそほ舟
あきふかき
やそうちかはの
はやきせに
もみぢそくたる
あけのそほふね


長月の
有明の月も
更にけり
わか世の末を
思ふのみかは
ながつきの
ありあけのつきも
ふけにけり
わかよのすゑを
おもふのみかは


行秋の
わかれにそへて
長月の
有明の月の
おしくも有かな
ゆくあきの
わかれにそへて
ながつきの
ありあけのつきの
おしくもあるかな


けふのみと
名残思はぬ
夕たに
秋にはあへす
ぬるゝたもとを
けふのみと
なごりおもはぬ
ゆふべだに
あきにはあへず
ぬるるたもとを


長月の
日数はけふに
過ぬとも
心に秋や
あすものこらん
ながつきの
ひかずはけふに
すぎぬとも
こころにあきや
あすものこらん


うつろはて
庭の白菊
残らなん
秋のかたみと
あすよりはみん
うつろはて
にはのしらきく
のこらなん
あきのかたみと
あすよりはみん


草木みな
あすみさるへき
色もなし
わか心にそ
秋は暮ける
くさきみな
あすみさるへき
いろもなし
わかこころにそ
あきはくれける


心とめて
草木の色も
なかめをかん
面影にたに
秋や残ると
こころとめて
くさきのいろも
なかめをかん
おもかげにたに
あきやのこると


我たにも
かへる道には
物うきに
いかて過ぬる
秋にか有らん
われたにも
かへるみちには
ものうきに
いかてすぎぬる
あきにかあるらん


春雨に
花咲しより
秋風に
紅葉ちるまて
物をこそ思へ
はるさめに
はなさきしより
あきかぜに
もみぢちるまて
ものをこそおもへ


暮て行
秋たに我な
捨はてそ
なへての世こそ
色かはるとも
くれてゆく
あきたにわれな
すてはてそ
なへてのよこそ
いろかはるとも


さひしさは
岡へのいほの
秋の暮
松風ならて
をとつれもなし
さひしさは
をかへのいほの
あきのくれ
まつかぜならて
をとつれもなし


憂世をは
秋はてゝこそ
そむきしか
またはいかなる
けふの別そ
うきよをは
あきはててこそ
そむきしか
またはいかなる
けふのわかれそ


うかりしも
かたみと思ふ
秋にさへ
かさねてまたや
けふはわかれん
うかりしも
かたみとおもふ
あきにさへ
かさねてまたや
けふはわかれん


しはしたに
猶立かへれ
まくす原
うらかれて行
秋の別路
しはしたに
なほたちかへれ
まくすはら
うらかれてゆく
あきのわかれぢ


山路をは
をくりし月も
有物を
捨てもくるゝ
秋の空かな
やまぢをは
をくりしつきも
あるものを
すててもくるる
あきのそらかな


もみちはに
道はむもれて
跡もなし
いつくよりかは
秋の行らん
もみちはに
みちはむもれて
あともなし
いつくよりかは
あきのゆくらん


かねてしる
秋の別を
今さらに
けふもくれぬと
何うらむらん
かねてしる
あきのわかれを
いまさらに
けふもくれぬと
なにうらむらん


長月の
ありあけの月の
程ばかり
時雨は冬を
急がずもがな
ながつきの
ありあけのつきの
ほどばかり
しぐれはふゆを
いそがずもがな


今日といへば
何ぞは露の
形見だに
おきも留めず
歸る秋哉
けふといへば
なにぞはつゆの
かたみだに
おきもとどめず
かへるあきかな


いく秋か
くれぬとはかり
おしむらん
霜ふりはつる
身をは忘れて
いくあきか
くれぬとはかり
おしむらん
しもふりはつる
みをはわすれて


初霜の
ふるからをのゝ
まくす原
うらかれてのみ
かへる秋かな
はつしもの
ふるからをのの
まくすはら
うらかれてのみ
かへるあきかな


紅葉はを
風にまかする
手向山
ぬさもとりあへす
秋はいぬめり
もみぢはを
かぜにまかする
たむけやま
ぬさもとりあへす
あきはいぬめり


形見とて
残る涙の
いくかへり
秋のわかれに
時雨きぬらん
かたみとて
のこるなみだの
いくかへり
あきのわかれに
しぐれきぬらん


昔より
秋の暮をは
おしみしを
今年は我そ
さきたちぬへき
むかしより
あきのくれをは
おしみしを
ことしはわれそ
さきたちぬへき


立田河
もみちなかれて
行秋の
つゐによるせや
いつく成らん
たつたかは
もみちなかれて
ゆくあきの
つゐによるせや
いつくなくらん


さらてたに
詠わひぬる
夕暮の
秋のかたみと
成そかなしき
さらてたに
ながめわひぬる
ゆふぐれの
あきのかたみと
なるそかなしき


行秋の
露のかたみも
とめしとや
草葉を風の
吹みたすらん
ゆくあきの
つゆのかたみも
とめしとや
くさばをかぜの
ふきみたすらん


行秋の
かたみとたにも
契をけ
うつろふ菊の
花のしら露
ゆきあきの
かたみとたにも
ちぎりをけ
うつろふきくの
はなのしらつゆ


おしめとも
秋はとまらぬ
立田山
もみちをぬさと
空に手向て
おしめとも
あきはとまらぬ
たつたやま
もみちをぬさと
そらにたむけて


あらし吹
山の木のはの
空にのみ
さそはれて行
秋の暮哉
あらしふく
やまのこのはの
そらにのみ
さそはれてゆく
あきのくれかな


空もなを
秋の別や
おしからん
涙ににたる
夜はのむらさめ
そらもなを
あきのわかれや
おしからん
なみだににたる
よはのむらさめ

*3おしむらんイ
別れなん
おほつかなさを
かるかやの
思ひみたるゝ
秋のくれかな
わかれなん
おほつかなさを
かるかやの
おもひみたるる
あきのくれかな


秋もくれ
宮こもとをく
成しより
空の時雨そ
ひまなかりける
あきもくれ
みやこもとをく
なりしより
そらのしぐれそ
ひまなかりける


藤衣
袖はほすへき
ひまもなし
涙しくるゝ
秋のわかれに
ふぢころも
そではほすへき
ひまもなし
なみだしくるる
あきのわかれに


涙のみ
かゝるとおもふ
墨そめの
袖のうへにも
ふる木のはかな
なみだのみ
かかるとおもふ
すみそめの
そでのうへにも
ふるこのはかな


行秋を
命あらはと
たのめても
人のわかれは
待かたもなし
ゆくあきを
いのちあらはと
たのめても
ひとのわかれは
まつかたもなし


つらかりし
秋さへ今は
むかしにて
なみたしくるゝ
神無月かな
つらかりし
あきさへいまは
むかしにて
なみたしくるる
かみなづきかな


暮て行
秋をおしまぬ
空たにも
袖より外に
猶しくるなり
くれてゆく
あきをおしまぬ
そらたにも
そでよりほかに
なほしくるなり


山田もる
僧都の身こそ
あはれなれ
秋はてぬれば
問ふ人もなし
やまだもる
そうづのみこそ
あはれなれ
あきはてぬれば
とふひともなし


袖ぬれし
時をたにこそ
なけきしか
身さへ時雨の
ふりも行哉
そでぬれし
ときをたにこそ
なけきしか
みさへしぐれの
ふりもゆくかな


とはすとも
音羽の里の
はつ時雨
こゝろの色は
もみちにも見よ
とはすとも
おとはのさとの
はつしぐれ
こころのいろは
もみちにもみよ


山川の
こほりやうすく
むすふらん
下に木のはの
みえてなかるゝ
やまかはの
こほりやうすく
むすふらん
したにこのはの
みえてなかるる