数ならば
かからましやは
世の中に
いと悲しきは
賤のをだまき
かずならば
かからましやは
よのなかに
いとかなしきは
しづのをだまき


いにしへの
しづのをだまき
くりかへし
むかしを今に
なすよしもがな
いにしへの
しづのをだまき
くりかへし
むかしをいまに
なすよしもがな
Ах, если б вновь
с пряжей клубок тот
минувшего нам намотать!
Если б ушедшее
вновь нынешним стало!

みても猶
しつのをた巻
永き日の
くるゝもあかぬ
山さくらかな
みてもなほ
しつのをだまき
ながきひの
くるるもあかぬ
やまさくらかな


一度は
思ひ絶えにし
世中を
いかゞはすべき
賤のをだまき
ひとたびは
おもひたえにし
よのなかを
いかがはすべき
しづのをだまき


時しあれは
賎のをた巻
くるゝ夜に
むかしを今と
匂ふ立花
ときしあれは
しづのをたまき
くるるよに
むかしをいまと
にほふたちばな


それながら
昔にもあらぬ
秋風に
いとどながめを
しづのをだまき
それながら
むかしにもあらぬ
あきかぜに
いとどながめを
しづのをだまき
Осенний ветер,
Будто, тот же, что и в старину,
Но отчего же ныне вновь и вновь,
Как крутится пряжи старинной моток,
Печалью он полнит мне сердце?
* Прототип — уже упоминавшаяся танка из повести «Исэ моногатари» (см. коммент. 240).
夜やさむき
しつのをたまき
くり返し
いやしき閨に
衣うつなり
よやさむき
しつのをたまき
くりかへし
いやしきねやに
ころもうつなり


恋をのみ
しつのをたまき
くるしきは
あはて年ふる
思ひなりけり
こひをのみ
しつのをたまき
くるしきは
あはてとしふる
おもひなりけり


くり返し
くやしき物は
君にしも
おもひよりけん
しつのをたまき
くりかへし
くやしきものは
きみにしも
おもひよりけむ
しつのをたまき


くり返し
思ひつゝけて
なけくかな
なにとまよひを
しつのをたまき
くりかへし
おもひつつけて
なけくかな
なにとまよひを
しつのをたまき


いにしへの
しつのをたまき
いやしきも
よきもさかりは
有りしものなり
いにしへの
しつのをたまき
いやしきも
よきもさかりは
ありしものなり
Испокон повелось —
как доверху нитку доводит
в ткацком стане челнок,
равно всем, незнатным и славным,
жизнь готовит свои вершины…

いとはるゝ
身はくり返し
なげかれて
たえぬ思を
賤のをだまき
いとはるる
みはくりかへし
なげかれて
たえぬおもひを
しづのをだまき


思ひいつる
かひこそなけれ
くり返し
契し物を
賎のをた巻
おもひいつる
かひこそなけれ
くりかへし
ちぎりしものを
しづのをたまき


くり返し
賤のをだまき
幾たびも
遠き昔を
戀ひぬ日ぞなき
くりかへし
しづのをだまき
いくたびも
とほきむかしを
こひぬひぞなき


恋をのみ
しつのをた巻
いやしきも
思ひはおなし
涙なりけり
こひをのみ
しつのをたまき
いやしきも
おもひはおなし
なみだなりけり


数ならば
かからましやは
世の中に
いとかなしきは
しづのをだまき
かずならば
かからましやは
よのなかに
いとかなしきは
しづのをだまき
Был бы я знатен,
Такого, думаю, бы не случилось,
Но род мой низок, словно домотканый холст,
А у таких судьба
Печальна в этом мире.

人ならば
思ふ心を
いひてまし
よしやさこそは
しづのをだまき
ひとならば
おもふこころを
いひてまし
よしやさこそは
しづのをだまき
Когда б она имела чуточку души,
Ей о любви поведать бы,
Наверное, решился,
Хоть род мой низок,
Словно домотканый холст.

くりかへし
思ふ心は
ありなから
かひなき物は
しつのをた巻
くりかへし
おもふこころは
ありなから
かひなきものは
しつのをたまき


繰り返し
何忍ぶらむ
數ならで
昔も過ぎし
志づのをだまき
くりかへし
なにしのぶらむ
かずならで
むかしもすぎし
しづのをだまき


くり返し
君をそいはふ
老ぬれは
おなしことのみ
しつのをたまき
くりかへし
きみをそいはふ
おいぬれは
おなしことのみ
しつのをたまき